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英EU離脱決定、世界経済成長に打撃=IMF 英インフレ率予想以上に加速 金融ハブ英シティー生き残れる 北海油田閉鎖加速
http://www.asyura2.com/16/hasan111/msg/143.html
投稿者 軽毛 日時 2016 年 7 月 20 日 16:52:53: pa/Xvdnb8K3Zc jHmW0Q
 


英EU離脱決定、世界経済成長に打撃=IMF
 
IMFはブレグジットが世界経済成長を圧迫すると警告している(写真はロンドン金融街)PHOTO: GETTY IMAGES
By
IAN TALLEY
2016 年 7 月 20 日 09:17 JST
 国際通貨基金(IMF)は19日、世界の経済成長見通しを下方修正し、英国が国民投票で欧州連合(EU)離脱を決めたことに言及した。同時に、ブレグジット(英国のEU離脱)決定が見通しをさらに大きく悪化させる可能性があると警告した。
 ブレグジットの決定はすでに市場を揺るがし、消費者心理や投資家の信頼感を圧迫している。IMFが2016年と17年の世界経済成長率予想を0.1ポイントずつ引き下げた主な理由だ。
 英国・EU間の長期にわたる厳しい交渉により、政治・貿易・金融関係の先行きを巡り不透明感がいっそう強まる恐れがある。しかも、交渉がいつ本格的に始まるのかはっきりせず、その方向性も見えない。
 IMFの「ダウンサイド(悲観的)」シナリオによると、金融状況が引き締まる一方、企業や消費者の信頼感は基本シナリオで想定される以上に悪化し、これが消費や投資を冷え込ませる。また、英国の巨大な金融サービス業界では、一部の金融機関がロンドンから欧州大陸に拠点を移す。
 「ダウンサイド」シナリオよりも可能性は少ないが一段と「厳しい」シナリオでは、金融不安が欧州全体に波及し、金融状況が大幅に引き締まるとともに信頼感への影響がもっと大きくなることを想定している。英国とEUの交渉は紛糾し、貿易関係は世界貿易機関(WTO)の基本的な関税協定に基づいたものに戻る。ロンドンの金融業界の海外移転はさらに増え、英国はリセッション(景気後退)に陥る。
 こうしたシナリオは、ブレグジットの影響が先進国に最も顕著に表れる中、世界経済が落ち込むことを想定している。
 一方、IMFの「基本」シナリオは、英国・EU間の重要な貿易・金融関係の大半が維持され、中央銀行が金融安定性を確保できるという「良好な前提」に基づいたもの。
 だが、IMFのチーフエコノミスト、モーリス・オブストフェルド氏は、ブレグジットの影響は「極めて不透明」で、「欧州の一部の銀行を中心に不安定な状況が持続する」と認めている。 
 「ダウンサイド」シナリオと一段と「厳しい」シナリオのどちらでも、ブレグジットに端を発する不確実性が世界経済成長を抑え、貿易や金融を通しての関係の深さから先進国が最も大きな打撃を受ける、というのがIMFの見立てだ。
IMFによる世界(上)と先進国(下)の経済成長率予想(三つのシナリオ)
http://jp.wsj.com/articles/SB10272610103318793334204581557630317167472
%THE WALL STREET JOURNALSource: IMFGlobal ImpactWorld growth rateBaselineDownsideSevere2016201701234

英国:6月のインフレ率、予想以上に加速−航空運賃の値上がりで
Lucy Meakin
2016年7月19日 18:17 JST
英国の6月のインフレ率は予想を上回る伸びとなった。欧州大陸行きの航空運賃が上昇したことが後押しした。
  英政府統計局(ONS)が19日発表した6月の消費者物価指数( CPI)は前年同月比0.5%上昇と、伸び率は5月の0.3%を上回った。ブルームバーグがまとめたエコノミスト調査の中央値では0.4%上昇が見込まれていた。価格変動の大きい食料品やエネルギーなどを除いたコアインフレ率は1.4%に上昇した。
  航空運賃は前月比11%上昇。フランスで開催された欧州サッカー選手権で、イングランドが決勝トーナメントに進出したことなどが要因。石油の値上がりもCPIを若干押し上げるのに寄与したと、ONSは指摘した。
  ただ、今回の大半のデータは欧州連合(EU)離脱・残留を問う国民投票が実施された6月23日以前に集計されたため、最近のポンド安は数値に反映されていない。月間平均に基づき算出される自動車燃料のみ、投票後の価格が一部入った。8月16日公表の7月の数値がEU離脱選択の影響を示す最初の統計となる。
原題:U.K. Inflation Rate Rises More Than Forecast on Airfare Surge(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-07-19/OAK0VN6K50XY01


 
英シティー、金融ハブとして生き残れる理由

Dominic Elliott

[ロンドン 19日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 英ロンドンの金融街シティーは、英国の欧州連合(EU)離脱後も金融ハブの1つとして生き残っていくだろう。ブレグジット(英のEU離脱)をめぐる交渉の結果によっては、金融セクターにとって新たな規制が加わったり、コスト増や追加資本積み立ての必要に見舞われる恐れがある。

しかし資産運用会社や非金融企業といった顧客がロンドンから大挙して去ることはない。彼らこそ、いわゆる「クラスター効果」をもたらす存在なのだ。

まず最初に、英国のEU離脱交渉で最悪の事態が起きると想定してみよう。これまで保有していた1つの免許で英国の拠点から単一市場に制限なくサービスを提供できる権利、つまりパスポートは失われるケースだ。そうなると英国は、スイスやノルウェーがEUと結んでいるようなより魅力度の薄い協定に頼るか、新たなEUの法令と足並みをそろえる内容の法律を策定して「規制面で同等」との評価を得なければ、金融サービスセクターに支障をきたす。とはいえ、そうした動きは、EU離脱派が約束した「国家主権を取り戻す」ことに背くのは明らかだ。

一部の事業、例えばユーロ建て証券の決済などはよそに行ってしまうだろう。移転先は恐らくフランクフルトかパリで、ミドルオフィスとバックオフィス、ことによればフロントオフィスの一部の人員がロンドンを離れる。シンクタンクのニュー・フィナンシャルの試算に基づくとそれは3万─5万人、つまりロンドンで働く金融セクターの総人数の最大10分の1に上るかもしれない。

ただ他の事業はロンドンにとどまる可能性がある。アドバイザリーや株式資本市場のバンカー、あるいは通貨・コモディティーのトレーダーは以前と変わりなくロンドンで仕事に精を出せるはずだ。外国為替やコモディティの市場はEU全体に適用する規制の対象になっていない。トムソン・ロイターのデータでは、欧州の株式と合併助言手数料全体の最大で3分の1は英国を拠点とする顧客が支払っている。もっとも債券資本市場などの事業はロンドンからいなくなってもおかしくない。

いずれにしても投資銀行にとっては2種類のコストが発生することになる。ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)によると、英国がパスポートを喪失すると、投資銀行の年間事業費用は3%増加する恐れがある。英国とEU域内で二重に業務を展開する負担などが挙げられる。

人員面と事務管理の費用負担が特に大きくなりかねないのは米銀だろう。シンクタンクのブリューゲルによると、2014年時点で米銀の欧州・中東・アフリカ地域の人員の平均88%が英国に置かれていた。この比率が97%と最も高いのはゴールドマン・サックス(GS.N)で、最低のJPモルガン(JPM.N)でも70%に達する。

もう1つのコストは資本だ。欧州の銀行はEU域内と英国にそれぞれ資本を投入して子会社を設立し、追加的に400億ユーロを確保する必要に迫られる事態もある、とBCGはみている。

こうした負担は既にロンドンに子会社を持っている米銀よりも、BBVA(BBVA.MC)、BNPパリバ(BNPP.PA)、ドイツ銀行(DBKGn.DE)、インテーザ・サンパオロ(ISP.MI)、ソシエテ・ジェネラル(SOGN.PA)、ウニクレディト(CRDI.MI)といった欧州銀の方が大きくなる。

それでも今の拠点を全面的に移転するコストはもっと大きく、数量化するのは難しい。ロンドンの代わりが務まるほど魅力ある都市も存在しない。候補地としてはフランクフルトとダブリンが最有力で、パリ、ミラノ、マドリード、アムステルダムが続くが、それぞれ難点を抱えている。JPモルガンの調査では、ダブリンは住宅不足、マドリードは他よりも空室率は高いもののオフィスが質的に劣る。

従業員を移動させるのも厄介かつ高くつく。子供の学費、不動産会社や引っ越し会社への支払いはほんの序の口だ。コンサルティング会社のサイネチュロンは、従業員1人当たりにかかる移動費用は最大5万ポンド(6万6000ドル)になると見積もった。

決定的な要素は、クラスター効果なのかもしれない。銀行はライバル同士でそれほど近くにいたいとは思わない半面、顧客のすぐ近くに存在するというのは合理性が高い。重要な顧客の保険会社と資産運用会社は、銀行ほどはブレグジットの深刻な影響を恐らく受けない。

保険会社は元来、EU全域に個別の子会社を保有する傾向がある。また法律事務所ノートン・ローズ・フルブライトは、英国とEUが保険業界の現状をほぼ維持できるような協定を結ぶと見込んでいる。

2018年にEUが導入する改正金融商品市場指令(MiFID II)と金融商品市場規則(MiFIR)では、英国に拠点を置く資産運用会社の単一市場へのアクセスは認められ、ルクセンブルクやダブリンなどに移転しなければならない人員はごく少数にとどまるはずだ。

さらにロンドンを本拠とする大手事業会社が移転を始めそうにもない。これらは、世界で最も出来高が多いロンドン証券取引所を好ましいと考えている英国や新興国の企業が多い。

今銀行にとって一切行動しないというのは最も安易な判断だが、何よりもまず普段なら手に入らない割安な不動産物件が転がっているかもしれない。18日にはウェルズ・ファーゴ(WFC.N)がHBリービスからシティーに建設中の11階建てビルディングを購入することで合意した。英国民投票でEU離脱派が勝利して以来、国内では最も大きな不動産取引の1つだった。ウェルズ・ファーゴは、英国の人員を一カ所に集約する狙いを持っている。

一方、政治家はまだ銀行がロンドンにとどまるだけの価値があると思う環境を整えてくれてはいない。メイ首相は就任以来、公の場では金融サービスの問題に触れるのを避けている。金融サービス業界は、政治家にとって後押しするにはあまりにも危険な部分があるのだ。だからといってメイ氏は、多額の税収を生み出すこのセクターが消えてしまったり、どこかに行ってしまうのを目にしたいとは思わないだろう。ブレグジット問題をめぐる当座の混乱が収まるとともに、ロンドンの金融ハブとしての地位は他の都市にも共有されるかもしれない。しかしその地位を完全に失う事態はあり得ない。

●背景となるニュース

*ウェルズ・ファーゴは18日、シティーに建設中の11階建てオフィスビルをHBリービスから買い取ることに合意した。英国がEU離脱を選択して以降、最も大規模な不動産取引の1つだ。

*ウェルズ・ファーゴの欧州・中東・アフリカ部門社長、フランク・ピッツォ氏は「この新ビルディングを利用することで、われわれのチームは1カ所に集まってより効率的に業務を運営できる」と述べた。

*ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)の調査では、もしも英国がEU離脱に際して1つの免許で単一市場に制限なくアクセスできる権利、いわゆるパスポートを維持できなければ、欧州の銀行は追加で400億ユーロの資本確保が必要になるかもしれない。

*英国が今後のEUとの交渉でノルウェー型の関係を模索しない限り、パスポートの確保は危うくなる。ただノルウェー型では、人の移動の自由を受け入れる必要が出てくる。

*英国がパスポートを喪失すると、銀行は英国とEU域内の双方の法人に資本を投入し、世界全体での年間事業コストは3%増加しかねない、とBCGはみている。

*JPモルガンは11日、英国がEUと何の協定も結ばずに完全離脱した場合、大手投資銀8行は年間で15億ドルの追加費用が発生すると試算した。バークレイズ、BNPパリバ、クレディ・スイス、ドイツ銀行、ゴールドマン・サックス・モルガン・スタンレー、ソシエテ・ジェネラル、UBSが対象となる。

*筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。
http://jp.reuters.com/article/britain-eu-wells-fargo-breakingviews-idJPKCN1000BT


 


北海で油田閉鎖が加速−英EU離脱決定で投資環境の不透明感強まる
Rakteem Katakey
2016年7月19日 14:25 JST

原油価格下落により油田の閉鎖が増えている:コンサルティング会社
英EU離脱決定で北海での投資環境が一層不透明に

北海で油田の閉鎖ペースが加速している。英国民投票での欧州連合(EU)離脱決定で投資環境をめぐる不透明感が強まり、原油価格下落の影響が深刻化しているためだ。
  業界団体オイル・アンド・ガスUKによれば、英油田セクターで2024年までの10年間に油田閉鎖向けに投資されると予想される金額は169億ポンド(約2兆4000億円)に増加。閉鎖対象となる油田が増える中、14年時点の10年間予想を16%上回っている。
  原油価格が1バレル=50ドルを下回ったことにより、世界で最も高コストの産地の一つである英国の北海では油田のうち約30%で採算が取れていない、とコンサルティング会社ウッド・マッケンジーは指摘。英国のEU離脱が決定される前でさえ、原油下落により海底油井の生産停止を急ぐ生産会社が増えていた。
  ウッド・マッケンジーのアナリスト、フィオナ・レゲート氏は「近いうちに操業が停止されると予想される油田の数が増えている。それが閉鎖コストの増加につながっている」と指摘。「EU離脱決定を受けて英国では政治的不透明感が強まっており、投資の決定を一層複雑なものにしている」と述べた。
原題:North Sea Field Shutdowns to Climb as Brexit Deepens Oil Gloom(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-07-19/OAJNJD6TTDSK01  

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