http://www.asyura2.com/16/hasan110/msg/645.html
Tweet |
英不動産相場の下落、アジアの投資家には好機
[香港 7日 ロイター] - アジアの金融機関や裕福な投資家の一部が、投資対象としてロンドンの不動産に目をつけている。英国が国民投票で欧州連合(EU)からの離脱を選択したことで不動産市場は混乱したが、ポンド急落などの要因を踏まえると投資の好機だとみているようだ。
EU離脱決定による英国の商業不動産相場の暴落を懸念し、個人投資家は不動産ファンドから資金を引き上げようとパニックに陥った。今週は不動産ファンドの解約停止が相次ぎ、その規模は180億ポンド(234億ドル)と2008年の金融危機以来の大きさとなった。
不動産サービスのサヴィルズ(SVS.L)で商業不動産の調査責任者を務めるマット・オークリー氏は、6月23日の国民投票後は、売買手続き完了に向けた手続きに入っている取引でも、価格は下げられたと話す。弁護士が契約書に「ブレグジット」条項を加えていたためだという。
ただ、アジアの一部の富裕層や、プライベートエクイティーの投資家はキャッシュが有り余っており、リスク志向も高い。彼らには、ロンドンの不動産市場は魅力的な賭けの対象として映る。
ロンドンの金融地区は空き室率が4−5%。ブレグジットで今後の開発は抑制される見込みだ。オークリー氏はこうした条件は、ロンドンの商業不動産を魅力的なものにしているという。
英国には家賃の引き下げを禁じる法律があり、賃貸収益が守られていることも、英国の不動産を投資対象として輝かしいものにしている。
こうした要因を好感し、中国や香港の投資家は、ロンドン中心街の昨年の買い手の45%を占めた。ロンドンの高級マンションやゴルフ場、郊外にある古くからの価値の高い不動産に何百万ドルもの資金をつぎ込んだ。
アジアの政府系ウエルスファンドで英不動産のエクスポージャーが最も大きいシンガポール政府投資公社(GIC)は、ブレグジットが引き起こした短期的な相場の混乱を乗り切る準備ができていると意欲を示す。GICの不動産部門で最高投資責任者を務めるリー・コク・スン氏は「特定の都市や国に投資する時は長期的な見方をする」と話している。
http://jp.reuters.com/article/britain-eu-property-asia-idJPKCN0ZO09D
英不動産ファンド、評価額引き下げ相次ぐ 解約停止期間延長も
[ロンドン 7日 ロイター] - 英国の欧州連合(EU)離脱決定で同国の商業用不動産市場が大きな打撃を受けるとの見方が広がる中、7日までに4社が英不動産ファンドの評価額を引き下げたほか、1社が英不動産ファンドの解約停止期間を延長した。
この日は英保険会社リーガル・アンド・ゼネラル(L&G)(LGEN.L)傘下のファンド、リーガル・アンド・ゼネラル・インベストメント・マネジメント(LGIM)が23億ポンド(29億9000万ドル)の英不動産ファンドの評価額をさらに10%引き下げた。
国民投票で英国のEU離脱が決定して以降、英不動産ファンドの解約停止や評価額引き下げの動きが出ている。LGIMのファンドはすでに5%引き下げられていた。
LGIMは声明で「今のところ、離脱決定、それを受けた市場の動きが商業用不動産価値に及ぼす影響をきちんと予測するのはなお困難」と指摘した。
広告
このほか、カナダのバンク・オブ・モントリオール(BMO)(BMO.TO)傘下のF&Cは3億0500万ポンドの英不動産ファンドの評価額を5%引き下げたたほか、投資顧問会社のCCLAもEU離脱決定以降、評価額を4.5%引き下げた。
オランダの保険会社エイゴン(AEGN.AS)傘下のケームズ・キャピタルは、4億0900万ポンドの英不動産ファンドの評価額をさらに5%引き下げたと発表。EU離脱決定以降、評価額は10%引き下げられたことになる。
CCLAは慈善団体や宗教団体のほか公共団体などの資金を運用。CCLAの最高投資責任者(CIO)、ジェームズ・ビーバン氏は評価額引き下げについて「不透明感が高まるとのリスクに対する適切な対応だと考えている」と述べた。
また、6日遅くに一時的に英不動産ファンドの24時間の解約停止を発表したアバディーン・アセット・マネジメント(ADN.L)はこの日、停止期間を11日まで延長すると発表。同社は前日、32億ポンドの英不動産ファンドの評価額を17%引き下げている。
ただ上場不動産ファンドは上向き始めており、ロイヤル・ロンドン・アセットマネジメントのトレバー・グリーナム氏は「英国のEUとの関係は現在は先が見えない状態となっているが、これに対し何らかの政治的な解決が示されるなどの動きがあれば、向こう数四半期に不動産へのエクスポージャーを高める機会になる可能性がある」と指摘。長期筋の間では下値拾いの買いを入れる機会となるとの見方も出ている。
http://jp.reuters.com/article/britain-eu-property-l-g-idJPKCN0ZN2KM
コラム:人民元下落でも市場は冷静、昨夏との相違点は
Pete Sweeney
[香港 7日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 中国人民元の下落が再燃しているが、投資家と当局は昨夏ほど慌てていない。これは中国企業がドル建て債務をある程度返済し終えたことと、中国人民銀行(中央銀行)が政策の透明性を高めたことに一因がある。
ほぼ1年前、人民銀行はタイミング悪く人民元を切り下げて世界の市場を震撼させた。投資家は人民元を叩き売り、企業はドル建て債務の返済を急いだ。中国の外貨準備は急減し、人民銀行による通貨防衛は失敗するとみる投機筋が押し寄せた。例えばブローカレージのCLSAは4月、人民元が2017年までに対ドルで最大25%下落するとの予想を立てた。
英国が国民投票で欧州連合(EU)離脱を決めたのを契機に世界市場が荒れ、人民元は再び下落している。投票結果が出て以来、対ドルで1.5%下落し、6日には2010年以来の安値である1ドル=6.98元を付けた。この間に人民元は他の主要通貨に対しても下げている。
しかし今回の市場の反応は、昨夏とは様変わりだ。今のところ昨年のような積極的な空売りの動きは見られない。中国の投資家も落ち着いているように見える。上海総合株価指数は英国民投票後に5%超上昇した。
中国企業も人民元安をさほど恐れる必要がなくなっている。ゴールドマン・サックスの推計では、中国本土企業は昨年6月から今年3月末までに2160億ドルの対外債務を返済した。国内金利が低下したため国内で以前より安く資金を借り入れられるようになっている。
中国人民銀行が政策意図を明確に示すようになったことも、市場の安定に貢献している。人民銀行は昨年、外為市場に激しく介入して人民元を支え、空売り筋を締め上げた。再びそうした行動を採れるだけの軍資金を備えていることは間違いない。しかし人民銀行は毎日決める人民元基準値の透明性を高め、より市場環境に順応させる措置も講じている。ポンドや円など他の通貨も乱高下しているのだから、元よりもひどい市場は他にある。
●背景となるニュース
*中国人民元は6月23日の英国民投票以来、対ドルで1.6%下げていたが、7日はわずかに反発した。
*トムソン・ロイターと香港証券取引所が算出する、ドル以外の主要通貨に対する人民元指数は95.17と、英国民投票前の96.06から下がっている。
*筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。
http://jp.reuters.com/article/column-yuan-summer-idJPKCN0ZO08P?sp=true
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 経世済民110掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。