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米リセッション確率、信頼できる指標とは
溶鉱炉から流れ出る溶けた銅
By MIKE CHERNEY
2016 年 7 月 5 日 09:30 JST
今年4-6月期は原油相場が四半期ベースで2009年以来の上昇率を記録し、銅相場は2四半期の実績が13年末以来最高に達した。だが、米国がリセッション(景気後退)に陥る兆しを両市場で探している投資家は、別のところへ目を向けた方がいいかもしれない。
住宅や電子機器の配線に用いられる銅は、信頼できる経済活動の指標と考えられており、アナリストらは「ドクター・コッパー(銅)」と呼ぶことも多い。だが一部のエコノミストは、原油と銅の急な値動きがリセッションの初期兆候とみる市場の常識と裏腹に、いずれも実際には景気悪化の予測が不得手だと主張している。
RBCキャピタル・マーケッツが両市場の値動きを見直し、後にリセッションが生じる確率を評価したところ、原油と銅がリセッションを予想したとしても、これは実現しない場合が多いことが判明した。例えば2011年半ば、銅の価格変動から予想される、米国が1年以内にリセッション入りする確率は90%を上回っていた。原油価格から予想される確率は70%以上だった。しかし米経済は拡大を続けた。
RBCの米国担当チーフエコノミスト、トーマス・ポーチェリ氏は「エネルギー価格だけを切り離してリセッション入りについて判断しようとしても、リセッションの見込みについて分かることはほぼないだろう」と指摘した。
商品(コモディティー)相場は景気予測の実績が芳しくないが、これは独特の需給力学だけでなく、多くがドル建てで取引されるため、時折ノイズが増えるという事実によるものだ。
ドルが上昇すると他通貨の保有者にとって商品は割高になるため、ドル高は相場を圧迫する傾向がある。だが、今年見られるように、為替市場には独自の力学がある。主要16通貨に対するドルの価値を示すウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)のドル指数は約4%低下しており、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げに伴うドル高を予想していた多くのエコノミストを混乱させている。
リセッションが近いかどうかに関し、ポーチェリ氏には比較的信頼できる指標が一つある。米労働省が毎週発表する新規失業保険申請件数だ。
RBCのモデルによると、07年2月、つまり同年12月に始まったリセッションの10カ月前、失業保険申請件数から予想されるリセッション入りの確率は56%だった。また、01年3月に始まったリセッションの数カ月前に当たる00年11月、確率は80%と予想されていた。
これに対し、先月の予想確率は10%だった。
「企業は景気悪化による圧力を実感し始めた場合、人員削減を開始する傾向がある」とポーチェリ氏はした上で、「失業保険申請件数が優れているのは毎週発表される点だ。文字通り最も生きた経済指標と言える」と述べた。
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米株価、市場見通しが予想外に弱気な理由
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S&P500種指数、ストラテジストの予想が弱い理由とは PHOTO: RICHARD DREW/ASSOCIATED PRESS
By
STEVEN RUSSOLILLO
2016 年 7 月 5 日 10:51 JST
今年前半の米国株式は波乱に満ちた展開となったが、終わってみれば年初より小幅上昇だった。珍しいことに、ウォール街の有力ストラテジストの予測はほぼ当たっていた。彼らは年後半についても弱めの上昇を予想しているが、これも結局は正解だったということになるのかもしれない。
S&P500種株価指数は今年1-6月の間に2.7%上昇しており、市場ストラテジストらは今年後半もおおむね似た動きが続くとみている。調査会社ビリニー・アソーシエイツによると、ストラテジストのうち18人が同指数の今年の終値を2150前後と予想している。年初の時点では2200近辺とされていた。1日の終値は2103。
それ以上に意外なのは、通常ならもっと楽観的な彼らが慎重でいることだ。18人のうち7人が年末予想値を年初に比べ引き下げ、多くが予想値を据え置いた。弱気派の一人、ゴールドマン・サックスのデビッド・コスティン氏は、16年末終値を2100と予想し、17年末終値についてもこれよりわずかに高い2125と予測した。
こうした懐疑的見方は正当である可能性がある。株価は、英国の国民投票結果が欧州連合(EU)離脱(ブレクジット)決定後の下落からほぼ回復したものの、政治・経済的な不確実性のため、今後の成長と投資は下押される恐れがある。ドイツ銀行のデビッド・ビアンコ氏は英国民投票の結果を受け、先週、一層慎重な見方を示した。年末のS&P500種指数の予想値を50ポイント引き下げ2150としたうえで、ブレクジットが今後数四半期にわたり米企業収益の重しになると警告したのだ。
1950年以降のS&P500種指数が大統領選挙の年に示したパフォーマンス(各四半期の平均)
%THE WALL STREET JOURNALSource: The Stock Trader's AlmanacCaution AheadS&P 500’s average quarterly performance during election yearssince 1950Q1Q2Q3Q40.00.51.01.52.0
Q21.8%
11月の米大統領選挙も株価の支援材料とはならないだろう。歴史的に見ると株価にとって7-9月期は厳しい時期だが、こうした傾向は大統領選挙の年でも変わらない。
ストック・トレーダーズ・オルモナックの編集者、ジェフリー・ハーシュ氏によると、1950年以降の大統領選挙がある年の7-9月期には、S&P500種指数の上昇率が平均0.9%となり、四半期ベースで最低となっている。さらに悪いことには、20世紀初頭以降、大統領の任期8年目には総じて株価が不調だという。
株価は過去2年にわたり、低調に推移している。この状況はまだあまり大きく変わりそうにない。
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米で保育費が急騰、家計を圧迫
2009年以降、保育費用がインフレ率の2倍近いペースで上昇
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ジェイミー・ソージさんとマルキ・カーコウスキーさん夫妻には3歳の息子と1歳に満たない娘がおり、保育コストが家計の4分の1近くを占めている PHOTO: GREG KAHN FOR THE WALL STREET JOURNAL
By
ERIC MORATH
2016 年 7 月 5 日 10:31 JST
米国では育児費の急騰が家計を一段と圧迫し、その不満は米大統領選の政策討論に取り上げられるまでになっている。
米労働省によると、2009年にリセッション(景気後退)を脱却して以降、育児費用は総合的な物価指数の2倍近いペースで上昇している。これに住宅費の急騰と賃金伸び悩みが相まって、幼い子供のいる家庭は苦しい状態に置かれており、大統領候補者もこの問題に注目している。
民主党の候補指名を確実にしたヒラリー・クリントン氏は、働く母親からの票を集めようと、保育費を家計収入の最大10%に抑える案を提示した。これは、ナニーやベビーシッター、託児所に収入の5分の1以上を優に費やす多くの家庭にとって劇的なコスト削減になる。
クリントン氏は最近遊説に訪れたケンタッキー州で「家計のやりくりは大変だ」と述べた。同氏が提案しているのは、「ヘッドスタート」プログラム(低所得者層向けの幼児の健康な発育や発達、学習を支援する施策)や4歳児向けの公立保育園、大学に通う親を対象とした育児奨学金の利用を拡大するといった施策だ。
一方、共和党の指名を確実にしたドナルド・トランプ氏が本選で勝つには、有権者の政治的な関心が家庭に関係したことに集中している郊外で支持を得る必要がある。同氏は具体的な育児政策は提示していないが、減税と税制の簡素化による中間層の支援を呼びかけている。
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雇用の増加に伴って保育需要も増加している。その結果、保育コストが押し上げられ、収入の増加が一部打ち消されている。
農務省のデータによると、2013年生まれの子供を18歳まで養育する費用は推定24万5340ドル(約2520万円)。これは米国の平均的な家庭の約5年分の所得に相当する。2003年生まれの子供の養育費はインフレ調整後で22万6108ドルだ。インフレ調整後のコストの増加は主に保育、教育、医療費の増加によるものだ。
世論調査会社ギャラップが4月に実施した調査によると、子育て世代に当たる30〜49歳の米国人の37%が快適に暮らすために十分な資金がないと答えた。この割合は、他のどの年齢層よりも高かった。
米中間所得層の家計の費目別内訳
1960年には2%だった子育て世帯の家計に占める保育・教育費の割合は2013年には18%に拡大した
マルキ・カーコウスキーさん(35)の家では、家計の4分の1近くを育児コストが占めている。これにメリーランド州ケンジントンのアパートの家賃を加えると、彼女と夫の1カ月の手取り給与の半分以上が消えるという。二人には3歳の息子と1歳足らずの娘がいる。「有り難いことに食費や衣服費は賄えているけれど、それ以外はほとんど余裕がない」とカーコウスキーさんは話す。
家を購入したいと考えているが、非営利団体の幹部職員であるカーコウスキーさんと教師の夫の給料では貯金は難しい。住宅費を削るため、一家はカーコウスキーさんの職場があるワシントンDC中心部から遠く離れた場所に引っ越した。それによって1カ月350ドル節約できたが、「それでは託児所の1週間の費用さえ賄えない」という。
左派系シンクタンクの経済政策研究所(EPI)のデータによると、4歳児をフルタイムの保育園に預ける費用は、世帯平均所得の10%(連邦政府が家庭にとって手が届くとみなす範囲)を41州で超えている。フルタイムの保育園は23州で公立大学の平均授業料よりも高い。また、乳幼児の保育費は17州で平均家賃を上回っている。
https://si.wsj.net/public/resources/images/NA-CK688_SQUEEZ_16U_20160701184532.jpg
2009年半ばのリセッション終結以来、保育費は全般的なインフレ率の2倍近いペースで上昇している
2009年半ばにリセッションが終わって以来、保育費は年平均2.9%上昇し、この7年間のインフレ率1.6%を上回っている。主にガソリン価格の低下によりインフレ率は抑制されている。しかし、失業率の低下に伴い、保育のコストは2014、15年と急激に増えてきた。
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