http://www.asyura2.com/16/hasan109/msg/874.html
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(回答先: 世界経済はFRBの追加利上げに備えなし 低成長の現実見誤ったFRB 日銀が大家バチカンの3倍−Jリートは世界1の割高 投稿者 軽毛 日時 2016 年 6 月 16 日 20:37:27)
コラム:ドル100円割れも視野、英国民投票が鍵=村田雅志
ブラウン・ブラザーズ・ハリマン 通貨ストラテジスト
[東京 16日] - 米連邦準備理事会(FRB)は日本時間16日未明、連邦公開市場委員会(FOMC)でフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を市場予想通り0.25―0.50%に据え置いた。前回(4月)会合で25ベーシスポイント(bp)の利上げを主張したカンザスシティー連銀のジョージ総裁も今回は金利据え置きに賛成票を投じ、決定は全会一致となった。
声明では、前回声明で「減速した模様」とされた経済活動については、「拡大ペースが上向いた模様」と上方修正。一方、労働市場については、「さらに改善」とされた前回声明から「改善ペースは鈍化した」と下方修正された。インフレと長期インフレ期待に関する判断は前回声明とほぼ同じだった。
同時に発表されたFF金利見通し(いわゆるドットプロット)では、2016年末の中央値は0.875%(年2回の利上げ)と、前回3月時点から変わらず。しかし、前回は1人しかいなかった0.675%(年1回利上げ)の回答は6人に急増し、17年末、18年末の中央値も、前回から0.25%、0.50%それぞれ引き下げられた。
イエレンFRB議長は、FOMC後の会見で、第2四半期の経済指標は、米景気がかなり持ち直していることを示しており、緩やかなペースで拡大するとの認識を維持。労働市場の改善ペースは著しく減速したが、1―2カ月の指標に過剰反応すべきではないとも指摘した。
また、同議長は、利上げ(金利調整)の可能性はどの会合にもあり、7月FOMCでの利上げは起こり得ると明言。近い将来の利上げ再開に含みを持たせた。
<日米政策格差のドル高予想が説得力を失う可能性は>
ドットプロットは、前回(3月時点)見通しに比べ、ややハト派寄りになったと言えるが、声明文は前回(4月)会合とほぼ同じ。イエレン議長の景気や労働市場に対する見方も変わっておらず、7月も含め毎会合で利上げの可能性があることを指摘した点も前回会合と変わっていない。
前回会合と大きく異なる点は、イエレン議長が6月23日に予定されている英国の欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票(以下、英国民投票)の行方に懸念を示したことだ。同議長は、今回の会合で英国民投票を考慮に入れて金利据え置きを決めたと明言。英国民投票で英国のEU離脱が決まれば、米経済見通しに影響を及ぼす可能性があると述べた。
英国民投票の結果を的確に予測することは現実には不可能とはいえ、ここ数日間に公表された一連の世論調査では、EU離脱支持がEU残留支持を上回る傾向となった。イエレン議長が英国民投票への懸念を示したことで、FRBが利上げを年内見送る可能性は、(英国のEU離脱を想定しない上で回答されたと推察される)ドットプロットで示されている以上に高まったといえる。
イエレン議長が、英国民投票というFRBが主体的に関与できないイベントと、米経済の見通し(ひいては米金融政策の今後)とを結びつけた事実も重い。これは1月のFOMCが、(中国経済や原油安を示唆する)「金融・国際情勢(financial and international developments)」を経済情勢の評価を検討する際の判断材料として指摘したことと同じで、たとえ米国景気や労働市場が持ち直したとしても、外部環境を理由に利上げが先送りされる可能性が残ることになる。
米国の利上げが当面ないとの確信が市場で広がれば、FRBが利上げを続ける一方で、日銀が金融緩和を続けるという金融政策の違い(ダイバージェンス)も説得力を失う。円は割安感が強いとの指摘が続くなか、英国のEU離脱による直接的な経済被害が日本は小さいとの見方も加われば、円買いが続くのは避け難い。
ドル円は、イエレン議長の会見中に105円台半ば近辺から106円ちょうど近辺に反発したが、東京市場に入り再び105円台半ば近辺に下落したのも不思議ではない。
<英離脱で100円割れも、残留なら108円へ反発か>
日銀は、FOMCの結果発表の約9時間後、金融政策決定会合で金融政策の現状維持を賛成多数で決定した。消費者物価(除く生鮮食品、コアCPI)の先行きについては、当面、小幅のマイナスないしゼロ%程度で推移するとみられるとの認識に下方修正したが、物価の基調は着実に高まり、2%に向けて上昇率を高めていくとの認識は維持。景気は緩やかな回復を続けているとの判断も据え置いた。
金融政策の現状維持が報じられると、ドル円は、金融政策決定会合の結果発表直前に節目とされていた105円台半ばを割り込んだこともあって104円台半ばに急落。その後、104円台後半でしばらくもみ合ったが、黒田東彦日銀総裁の会見前に2014年8月29日以来となる104円割れ。黒田総裁の会見が始まると、ドル円は103円台半ばまで下落した。
こうした円高の動きに歯止めをかけたのは、会見での黒田総裁のコメントだった。同総裁は、103円台まで下落したドル円に対する所見を問う質問に対し、円高が進んでいることは日本経済や将来の物価上昇率に対して好ましくない影響を与える可能性があると指摘。中央銀行総裁として為替水準に対し具体的な言及が難しいという制約があるなかで、足元の円高の動きをけん制した。
また、イエレン議長が英国のEU離脱に関し端的な回答をしたが、日銀は今回の会合でEU離脱が議論されたのかとの質問に対し、黒田総裁は、リスク要因について様々な議論が行われたとしながらも、いずれ議事要旨などの形で公表されるので、それを見ればいい、と英国のEU離脱の議論について具体的な言及を回避。イエレン議長と異なり、市場関係者に円買い材料を与えなかった。ドル円は黒田総裁の一連の発言後、104円ちょうど近辺に反発した。
黒田総裁の気の利いた発言で円買いの動きは一服したが、これでドル円が下げ止まるとは考えにくい。英国のEU離脱を懸念する動きは、英国民投票の大勢が判明すると見込まれる日本時間24日午前まで続くだろう。
市場関係者の多くが指摘するように、仮に英国民投票でEU離脱が賛成多数となれば、市場のリスク回避姿勢がさらに強まり、円買いの動きが加速する可能性が高い。英国のEU離脱の可能性が濃厚となった際のドル円の水準を正確に言い当てることは非常に難しいが、一部市場関係者が指摘するように100円割れも視野に入れておくべきだろう。
一方、英国民投票で英国のEU残留が賛成多数になった場合、円買いポジションを解消する動きが集中し、ドル円は大きく反発すると予想される。ただ、ドル円は108円ちょうど近辺がレジスタンスとなる可能性が高い。英国のEU離脱がなくなったからといって、米国の利上げ再開が決まるわけではないからだ。
米国の利上げ再開には、米労働市場の改善が続いていることが確認される必要がある。7月8日に発表される6月の米雇用統計の結果が判明するまでドル買いの動きが強まると期待することは難しい。また、6月の米雇用統計で非農業部門雇用者数が大きく反発し、5月以前のデータが上方修正されなければ、7月だけでなく9月のFOMCでの利上げ再開を疑問視する声も強まるだろう。ドル円が上昇トレンドを取り戻すには、まだしばらく時間がかかりそうだ。
*村田雅志氏は、ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの通貨ストラテジスト。三和総合研究所、GCIキャピタルを経て2010年より現職。著書に「名門外資系アナリストが実践している為替のルール」(東洋経済新報社)
*本稿は、ロイター日本語ニュースサイトの外国為替フォーラムに掲載されたものです。
*本稿は、筆者の個人的見解に基づいています。
http://jp.reuters.com/article/column-forexforum-masashi-murata-idJPKCN0Z20Z8
ドル円、底値の合図は101円割れ=鈴木健吾
みずほ証券 チーフFXストラテジスト
[東京 16日] - 日本時間16日早朝に公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果や、その後同日に行われた日銀金融政策決定会合の結果を受け、ドル円はそれぞれのイベント直後に年初来のドル安円高水準を更新。日銀会合後には心理的節目とされる105円も割り込み、2014年以来約1年9カ月ぶりの103円台まで下落した。
FOMCは、全般的にバランスをとりつつも、ややハト派的といったイメージで、総じてサプライズというよりはこれまでの延長線上といった結果だった。声明文においては、労働市場に対する認識が下方修正された一方で、経済活動全般については上方修正。経済予想に関しては成長率予想を下方修正したが、物価については小幅上方修正した。
FOMCメンバーによる政策金利予想(いわゆるドットチャート)は長期的に利上げペースがより緩やかになる方向で修正された。ただ、年内の見通しについてはなお過半数以上が2回以上の利上げを想定するなど、各項目強弱のバランスのとれた内容となった。
イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長の会見でも、雇用や設備投資に加えて英国の欧州連合(EU)離脱問題などに懸念を示す一方、労働市場の改善を含め健全なペースでの景気回復傾向は続くとして、経済指標次第では7月を含むどの会合でも利上げの可能性を排除しない姿勢を示した。
総じて、成長率予想や利上げペース予想の引き下げの部分などを中心に若干ハト派的な印象が優勢であるものの、「米国経済は緩やかな回復を継続中で、FRBはその動向を精査しつつ次の利上げのタイミングを模索している構図」に変化はなく、引き続き年内1回程度の利上げの可能性が残るなかで、「FOMCの結果=ドル売り」との理由づけには若干の違和感も覚える。
<テクニカルな下値目処は100―101円近辺>
しかし、ドル円相場は若干のハト派的な部分を反映してか、この結果発表後に5月3日に記録した安値105.55円を下抜き、105.41円を記録した。
さらにFOMC結果発表の約8時間後、11時45分頃に日銀が金融政策決定会合の結果を現状維持で発表すると、ドル円の下落はさらに加速。心理的節目とされる105.00円をも下抜く動きとなった。
日銀の会合に関しては、「もし追加緩和を実施しても、翌週23日に英国で行われるEU離脱をめぐる国民投票の結果次第でその効果が吹き飛ばされてしまう恐れがあるため、貴重な追加緩和カードは温存する」「7月の参院選や展望レポート公表を前に無理な行動は控える」などとの見方から、筆者自身は政策の現状維持をメインシナリオにしていたし、市場のコンセンサスもそうだったとみられる。
しかし、黒田東彦総裁のもと、日銀はこれまでサプライズを演出する形での追加緩和導入を実施した経緯もあり、今回もサプライズを狙った追加緩和の実施を期待する向きが一部にあったとみられ、日銀の現状維持に対してドル円相場は円買いで反応する展開となった。
ドル円は上記の通りFOMC後に年初来安値を更新し、テクニカル的なトレンドが下方向に明確化。投機筋を中心に心理的節目とされる105.00円割れを狙う動意がくすぶるなか、日銀会合の現状維持発表後の円買いによってドル円は一気にこの水準を割り込むと数時間後には103円台まで円高ドル安が進む展開となった。
テクニカル的な下値目途としては100円から101円近辺の水準となろう。2013年終盤に100円を明確に上抜けたが、その後2014年以降の安値は2014年2月4日に記録した100.74円となる。
また、ドル円の史上最安値は2011年10月31日の75.32円、その後の高値は2015年6月5日の125.86円であり、この半値戻しは100.59円だ。心理的節目100.00円と合わせ、テクニカルな目標として覚えておきたい。
<ドル100円なら日経平均1万3000円の試算も>
ただ、この水準の円高は日本経済には相当きつい。輸出企業の多くは想定為替レートを105円から110円程度に設定しているとされるが、これを割り込んだことで減益の可能性が高まってきた。
また、内閣府が公表している輸出企業の平均採算レートは103.20円。ここを割り込むと輸出企業の業績は減益ではなく平均的に赤字となる。企業業績が減益、赤字となれば当然株価も下落するだろう。
過去10年のドル円レートと日経平均の回帰分析による近似式からは、1ドル=100円まで下落すると日経平均はおよそ1万3000円台まで下落という数字が算出される。加えて、円高は輸入物価の下落を通じてデフレ圧力をかける。日銀の消費者物価2%目標の達成は一層遠のくだろう。本邦当局が容認できる状況ではなくなり、口先介入のみならずスムージングオペレーションを含めた実弾介入の可能性が高まるとみている。
結果として、前述の通りテクニカル的には101円割れを目指す可能性があるが、この水準はあったとしてもクライマックスになるとみている。本邦当局からの介入警戒感に加え、過熱感も強まるだろう。
今年の高値は1月末の121円台後半だが、101円割れまで下落すればその値幅は21円前後に達する。過去15年を振り返ると年間の値幅が20円を上回ったのはリーマンショックのあった2008年以外では1度(2014年)だけだ。
上記本邦当局による介入の可能性や、7月に向けた日銀への緩和期待、9月か12月に想定されるFRBの利上げなどを含め、ここから下はドル円の年内における底値圏の形成場面とみている。
筆者はドル円の想定レンジについて先日下方修正した。目先100円から105円を中心に底値を形成し、その後は105円から115円といったレンジに小反発して年後半の日米国政選挙や日米金融政策の行方を見極める展開をメインシナリオとしている。
*鈴木健吾氏は、みずほ証券・投資情報部のチーフFXストラテジスト。証券会社や銀行で為替関連業務を経験後、約10年におよぶプロップディーラー業務を経て、2012年より現職。
*本稿は、ロイター日本語ニュースサイトの外国為替フォーラムに掲載されたものです。
http://jp.reuters.com/article/column-forexforum-kengo-suzuki-idJPKCN0Z213S
コラム:アベノミクスの分水嶺、7月に到来か 米利上げ期待の後退で
田巻 一彦
[東京 16日 ロイター] - 15日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の終了後、外為市場では円高が進展した。市場の米利上げ期待は急速に後退し、ドル高/円安を大きな推進力としてきたアベノミクスにも大きな影響を与える事態と言える。日本のマクロ政策は、財政出動を主体にした新しい政策体系に「変化」する可能性がある。
その分水嶺は、米連邦準備理事会(FRB)の利上げ判断に注目が集まる7月に訪れるだろうと予想する。
<注目集めたドットチャート>
市場が最も注目したのは、FOMCメンバーの政策金利予想を図式化した「ドットチャート」だった。前回までたった1人だった2016年中の利上げ1回に対し、今回は6人の支持が集まった。
また、長期的な金利見通しでは、18年の中央値が前回公表時の3%から2.375%に引き下げられた。
このため市場では、7月利上げが見送られた場合、大統領選の動向や世界経済の推移次第では、16年中の利上げ回数がゼロになる可能性を意識する見方が急増。フェデラルファンド(FF)金利先物からみた今年12月の利上げ確率は、約40%程度まで低下した。17年以降の利上げペースも大幅にスローダウンするとの予測が多数を占めた。
年初に多かったドル高予測の根拠は、米利上げの進展だった。しかし、その利上げパワーが大幅に弱まってきたら、ドル高予測が後退するのは当然の帰結だろう。
日本にとって、この市場での現象は「円高圧力」の増大として投影される。少なくとも110円を超える円安の可能性は、大幅に低下したと指摘できる。
<威力発揮した円安エンジン>
この3年余りのアベノミクスにおいては大胆な金融緩和政策を市場が好感し、外為市場で円安が進展。ドル/円JPY=EBSは80円近辺から一時、124円までシフト。日経平均.N225も1万円付近から2万0952円まで上昇した。
企業収益も2015年4─6月期に過去最高の20.3兆円を稼ぎ出した。これらの原動力は「円安」と言っていいだろう。
この原動力の威力が、これからは過去3年間と同じようには発揮できない公算が大きくなっている。
仮に日銀がどこかの段階で追加緩和を決断し、大胆にマイナス金利付き量的・質的金融緩和(QQE)を強化しても、110円を大幅に突き抜け、120円近くまで円安にすることは、今の内外経済情勢では不可能に近い。
つまりデフレ脱却を目指して日銀が金融緩和を展開し、その反射的効果としての円安─企業業績の向上─株高─企業・個人のマインド好転と、業績向上による賃上げと消費拡大というルートでの景気拡大メカニズムが、これまで通りに回転しなくなる可能性が高まる。
<円高観測高める英離脱・米利上げ先送りの観測>
円安が一転して円高になれば、企業業績の悪化─株安─企業・個人のマインド悪化、企業業績の悪化─賃上げ率の圧縮─消費減退という逆回転による景気後退リスクが高まってしまう。
欧州連合(EU)からの離脱の是非を問う英国国民投票を前に、16日の東京市場では円高・株安が進んだ。日銀の政策維持決定で失望感が出たとも言われているが、本質的には、英離脱を先取りした「リスクオフ」取引が予想よりも早く本格化したと、市場ではみられている。
23日に英離脱が決まった場合、7月FOMCの結果を待たずに円高圧力が高まり、政府・日銀は新たな対応を迫られる可能性がある。
英離脱の震源地である英国で、ポンド急落を緩和するためのポンド買い介入が実施されるような緊急事態になれば、ドル買い/円売り介入に対する主要7カ国(G7)の理解も得られるだろう。
しかし、その「危機的状況の」手前の段階で日本だけが介入できるのかどうか。予断を許さない状況になっている可能性がある。
<円安依存から財政拡張へのモードチェンジ>
また、7月の米利上げが先送りになった場合、さらに円高圧力が高まっている可能性も否定できない。
そこで政府が選択するのは、円安効果のルートではなく、財政出動を大規模に展開し、国内総生産(GDP)を直接的に押し上げ、その結果として企業・個人の心理を支えるとともに、株高を演出するいう政策への「モードチェンジ」ではないかと予想する。
財政出動の規模によっては、赤字国債や建設国債の増発も避けられないシナリオも想定されるだろう。
しかし、日銀が実行しているマイナス金利付きQQEで年間80兆円の国債購入を継続しており、赤字国債が増発されても、長期金利が急反転するリスクはほとんどないと言ってもいいだろう。
<不可欠な歯止め>
7月10日に投開票の参院選をターゲットにした自民党の公約から「大胆な金融緩和」という文言がなくなった。政界の内外では、さまざまな「解釈」が出ているが、「財政拡張」がニューモード・アベノミクスの主役であり、金融緩和は「いぶし銀の脇役」になるということを問わず語りに語っているのではないかと考える。
とはいえ、この政策には財政出動の上限や2020年度のプライマリーバランス(基礎的財政収支)黒字化の現行目標との整合性が必要になる。
何の歯止めもかけないようなら、事実上の「ヘリコプターマネー」に突入しかねない。
アベノミクスのモードチェンジが水面上に浮上してきた場合、その点の明確化が何より重要であると指摘したい。
http://jp.reuters.com/article/abenomics-interest-july-idJPKCN0Z2151
第1四半期の米経常赤字9.9%増、約7年ぶり高水準
[ワシントン 16日 ロイター] - 米商務省は16日、第1・四半期の経常収支(季節調整済み)が9.9%増の1246億7000万ドルの赤字となったと発表した。財の輸出と海外からの投資がともに減少したことで、赤字は2008年第4・四半期以来、約7年ぶりの高水準となった。
市場予想は1250億ドルの赤字。昨年第4・四半期の赤字は1134億ドルと、1253億ドルから修正された。
第1・四半期の経常赤字の国内総生産(GDP)に占める比率は2.7%。前四半期は2.5%だった。
同比率は2005年第4・四半期に6.3%とピークを付けたが、その後は国内の原油生産増と国際市場での原油価格下落を反映し輸入額が抑制されていることから低下している。
第1・四半期は利子などを含む第1次所得収支の黒字は96億ドル減の375億ドル。一方、労働者の送金などを含む第2次所得収支の赤字は40億ドル増加し403億ドルとなった。
財の輸出は112億3000万ドル減の3540億ドルだった。
http://jp.reuters.com/article/us-1q-current-account-deficit-7yr-high-idJPKCN0Z21PX
アングル:英国EU離脱に現実味、ちらつく為替協調介入の影
6月16日、EU離脱の是非を問う英国民投票が来週に迫るなか、離脱が決まり為替相場が急変動した場合、中銀の協調介入はあるのか。市場ではさまざまな憶測が広がっている。写真は15日、ロンドンで英国国旗がデザインされた風船と国会議事堂のビッグベン時計台(2016年 ロイター/Peter Nicholls)
[ロンドン 16日 ロイター] - 欧州連合(EU)離脱の是非を問う英国民投票が来週23日に迫ってきた。こうした中でブレグジット(英国のEU離脱)が決まって為替相場が急変動した場合に、主要中央銀行が果たしてどう行動するのか、協調介入まで実施するのかを巡り、市場ではさまざまな憶測が広がっている。
主要中銀による協調介入は5年前、東日本大震災直後の円急騰を抑える目的で行ったのが最後だ。変動相場制においてこうした協調介入は極めて異例であり、今のところ英国民投票に関して各国中銀は必要なら金融機関に十分な流動性を供給するという約束のみにとどめている。
それでも今週のスイスや日本の当局者発言、中銀の政策会合の声明内容、さらに英国でEU離脱派の勢いが増している事態を踏まえると、政策担当者はもっと踏み込んだ協調行動が求められるのかどうかを検討している様子がうかがえる。
コメルツ銀行の通貨ストラテジスト、Antje Praefcke氏は「(ブレグジットが現実化すれば)外為市場では相場が乱高下し、流動性が乏しくなってポンドは急落しかねない。これは先進国中銀による協調介入を促す可能性がある」と指摘した。
スイス国立銀行(中央銀行)はブレグジットが決定してスイスフランが高騰すれば積極的に対応すると表明。ジョルダン総裁は中銀間で市場動向について緊密な意見交換を行っていると付け加えた。
日本でも日銀が16日、金融政策の現状維持を決めて円高がさらに進んだことを受け、菅義偉官房長官が必要なら対応する考えを示した。
ノムラ・インターナショナルの通貨ストラテジスト、後藤祐二郎氏は「スイス中銀と恐らく日銀も、介入して自国通貨の相場を押し下げたいと思っている。特にスイス中銀は、為替介入が通貨高抑制のためにいの一番に用いる手段であることはかなりはっきりしている」と述べた。
<フランの教訓>
外為市場の有力参加者たちは、昨年1月にスイス中銀がフランの対ユーロ相場上限を撤廃したことによって引き起こされた市場の価格形成機能の弱体化が、ブレグジットで再現されるのではないかと不安を募らせている。
英国民投票の結果が判明し始める時間帯に主な取引が行われるアジア市場では、流動性が縮小し、売買気配値が広がる公算が大きいとみられる。
フラン上限撤廃直後の市場では、行き過ぎたフラン高のためにいくつかのリテールブローカーが破綻し、主要銀行やヘッジファンドも多額の損失を被った。
ロンドンで活動する通貨ストラテジストは公の場で介入を論じることにはあまり乗り気ではないが、ブレグジットが実現すればポンドの下落率は2桁になると多くが予想している。
このため一部の英市場関係者はイングランド銀行(英中央銀行、BOE)に対して、売買価格差が開き過ぎるようなら相場の乱高下を抑えるために介入に動ける態勢を整えるべきだと助言した。
2008年の世界金融危機においては、流動性が消滅した事態を受けて主要中銀が相互に締結した通貨スワップ協定を利用し、市場に資金を供給した。
HSBCのストラテジスト、ドミニク・バニング氏は「過去には中銀が不安定な市場に介入した事例はいくつかある。もちろんわれわれは今も、何が起きるのかもしくは起きないのか思案を続けている」と話した。
(Patrick Graham、Anirban Nag記者)
英国は欧州連合(EU)にとどまるべきか、それとも離脱するべきか
英国は6月23日、欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票を実施する。
オッズ
英国が欧州連合(EU)を離脱するかどうかについて助言を求める投資家は、世間に認められた政治トレンドを追跡する人や世論調査会社と同じくらい、賭け業者や賭け人を信頼している。
プリディクトワイズ:英国政治
離脱するべき
38%
とどまるべき
62%
ベットフェアのオッズ
離脱するべき
36%
とどまるべき
64%
四捨五入のため、合計値が100にならない場合がある。2016年6月17日 1:00(米東部標準時)時点のデータ。
出典:プリディクトワイズ
http://jp.reuters.com/article/britain-eu-intervention-idJPKCN0Z30BW
アングル:中国景気対策の「悪循環」、改革遅れ債務も増大
[北京 15日 ロイター] - 中国では民間投資が落ち込んでいるため、政府が経済成長を支えるためにインフラ投資を強化している。この結果、債務が積み上がり、非効率な公的セクターの改革がさらに先送りされるとの懸念が高まっている。
中国政府は4兆元(6100億ドル)の景気対策によって重債務を背負った2008─09年の繰り返しを避け、財政支出を民間投資の促進につなげたい狙い。このため民間投資の減速をことさらに心配している。
政府系主要シンクタンクの有力エコノミストは「われわれは成長支援をインフラ投資に頼っているが、過度な依存は禁物だ。民間の投資を促す必要がある」と語る。
1─3月の固定資産投資伸び率は2000年以来初めて10%を割り込んだ。内訳を見ると、民間投資の伸びが過去最低の3.9%にとどまった半面、国有企業の投資は23.3%も増え、二極化が鮮明だ。
中国指導部は、成長を押し上げて雇用を増やし、デフォルト(債務不履行)と工場閉鎖を避けようと努める一方、厳しい構造改革により過剰生産能力を減らすよう迫られており、綱渡り状態にある。
政府は今年、6.5─7%の成長率目標を達成するため財政赤字を国内総生産(GDP)の3%まで拡大するとしている。5月の政府支出が17.8%と4月の4.5%から急増したため、一部のアナリストは財政赤字が目標を上回ると予想している。
アナリストによると、官民パートナーシップにより民間資本をインフラプロジェクトに呼び込む試みは、ほとんど成果を挙げていない。収益率が低く、投資家保護の仕組みも欠いているからだ。
しかし公共投資頼みでは、政府が掲げる債務削減は覚束ない。債務削減は政府が掲げた今年の優先課題トップ5に入っており、第12次5カ年計画でも長期目標に据えられているが、大半のエコノミストの予想では債務はさらに拡大する見通しだ。
全国人民代表大会(全人代)の経済顧問を務める人物は「むやみにインフラ投資を増やせば再び過剰設備を生み出し、債務問題も再燃する」と懸念を示す。
<悪循環>
国際通貨基金(IMF)のリプトン筆頭副専務理事は14日、国有企業の債務増大に迅速に手を打つよう中国側に提言した。
格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスも先月、中国国有企業の債務は他のいかなる格付け対象国に比べても多いと指摘した。
清華大学のエコノミストで中国人民銀行(中央銀行)金融政策委員の白重恩氏は4月、公的部門頼みの成長に警鐘を鳴らし、「悪循環が起こっている。潜在成長率の低下、景気対策、効率化の遅れ、さらなる潜在成長率の低下の悪循環だ。われわれはこの罠(わな)に陥る危険がある」と述べた。
http://jp.reuters.com/article/angle-china-vicious-cycle-debt-idJPKCN0Z20QB
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