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スズキ、独裁者・鈴木会長降ろしの社内クーデターで副社長解任…経営瓦解で存亡の危機(Business Journal)
http://www.asyura2.com/16/hasan109/msg/791.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 6 月 15 日 00:41:10: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

             スズキ・鈴木修会長(つのだよしお/アフロ)
 

スズキ、独裁者・鈴木会長降ろしの社内クーデターで副社長解任…経営瓦解で存亡の危機
http://biz-journal.jp/2016/06/post_15484.html
2016.06.15 文=河村靖史/ジャーナリスト Business Journal


「今回のことは私がCEO(最高経営責任者)の時代に法令違反していた。自分が逃げるより、再構築して健全な企業に発展させる基をつくることが必要と考えた」

 スズキの鈴木修会長は、燃費データ不正問題の責任を明確化するためとして、6月29日開催の定時株主総会とその後の取締役会で、CEO職を返上することを表明した。しかし、代表権を持つ取締役会長の職にはとどまることから「何も責任をとっていない」と批判が高まっている。ただ、長年にわたる鈴木氏によるトップダウン経営が社内の隅々にまでいきわたり、簡単に退くことができない事情も見え隠れする。

 6月8日、国土交通省を訪れたスズキ首脳は、燃費データの不正に関して責任の明確化と再発防止策を報告。経営責任について鈴木会長がCEO職のみを返上し、技術部門を統括する本田治副社長が退任するというもの。退任する本田副社長は66歳と鈴木会長を除く取締役(社外除く)では最高齢。「数年かけて役員の若返りを図る」というスズキの経営方針に沿って、もともと今年6月で退任する予定だったとみられる。昨年6月に社長に就任した鈴木俊宏氏は、役員報酬の減額はあるが、進退についての処分はなしで事実上、無傷だ。

 相川哲郎社長が引責辞任し、益子修会長兼CEOが年内に開催する臨時株主総会を機に退任することを決めている三菱自動車工業と比べても、燃費データで違法行為を長年にわたって続けてきたことの経営責任を明確にしたとはいいがたい。国交省への報告後に開いた記者会見では、1978年に社長に就任してから37年間、スズキのトップに君臨してきた鈴木会長が代表権を持つ会長にとどまることに対して「経営体制の面でこれまでと何が違うのか」という点に質問が集中した。

 鈴木会長は、「自ら反省しながら、全社的に再発防止策を徹底して健全な企業に発展させることが第一の責務と考えて続けていくことにした」とした。自ら独裁者としてふるまってきたことによる弊害を認めた上で「これからはチームでやっていく」と述べ、定時株主総会後の取締役会で、新しいCEOやCOO(最高執行責任者)、CFO(最高財務責任者)を決めて、集団指導体制で経営していく方針を示した。新しいCEOには鈴木俊宏社長が就任する予定だ。

 今後の鈴木会長の役割は「対外的な部分。チームで経営してもらい、大丈夫かを見極めるのも役目」としている。さらに、経営の第一線から退く時期については「1年でパッと変わるのは難しい。段階的に(後任に)引き継いでいく。経過措置は必要」と述べて明言を避けた。

■会長留任を決めた理由

 国交省では、スズキの担当部門が燃費データの不正について違法行為であることを知りながら、走行テスト時の天気や気温など、虚偽の情報を記載するなど、悪質と判断。三菱自に続いてスズキ車についても不正な方法を行っていたモデルの燃費データを実測することを決めている。「生涯現役」と述べていた鈴木会長だが、さすがに「代表権返上や会長から退任する」など、経営責任を明確にするとの見方も広がっていた。

 最終的にCEOのみ返上して会長留任を決めた理由は何か。周辺からは、経営を取り巻く環境が大きく変化しているなかで「鈴木俊宏社長には、まだ任せられないと判断したためでは」との見方が支配的だ。

 スズキは以前から、「ポスト鈴木修時代」の到来をにらんで、集団指導体制を構築する取り組みを進めてきた。2011年6月、国内営業を担当する田村実氏、開発を担当する本田氏、海外営業を担当する鈴木俊宏氏、経営企画を担当する原山保人氏の4人の専務を代表権を持つ副社長に昇格させた。会長兼社長だった鈴木修氏は、子息である俊宏氏を社長に据え3人の副社長が支える集団指導体制に移行する構想を持っていた。

 目算が狂ったのは、鈴木修氏の存在感が大き過ぎて鈴木俊宏氏の存在感が薄く、しかも一部でクーデターの動きが表面化したためだ。関係者によると2015年春、当時副社長だった田村氏が鈴木会長に退任を迫った。これに怒った鈴木会長は6月の定時株主総会で田村氏を退任させたという。鈴木俊宏氏をトップとする集団指導体制の構築に失敗したものの、田村氏が退任してから4日後、鈴木俊宏副社長が社長兼COOに就任するトップ人事を急きょ決定した。

 同時に、事業開発を担当していた原山氏は代表権を持つ副会長に退いている。これで今年6月に本田氏が退任すれば、鈴木俊宏氏が鈴木会長の後継者として新しい経営体制に移行できると踏んでいた。ただ、鈴木俊宏氏の昨年6月の社長就任から「俊宏さんは良い人とは思うが、スズキのトップとして大丈夫なのか」(スズキの販売店)など、社内外でスズキの社長としての評判は芳しくない。存在感も薄いままで、依然としてスズキの「顔」は鈴木会長のままだ。

 鈴木俊宏氏もこうなることは想定しており、社長就任当時の記者会見で「役員や経営幹部と議論し、ベクトルを合わせて業務を推進していきたい。チーム・スズキで運営していく」と、ワンマン経営から集団指導体制へと移行させる方針を示していた。

■単独での生き残りは困難

 一方で、スズキを取り巻く経営環境は激変している。国内の軽自動車で最大のライバルであるダイハツ工業は今年8月、世界最大の自動車メーカーであるトヨタの完全子会社となる。豊富な資金力をバックにダイハツが軽自動車販売をてこ入れすると、スズキは苦戦を強いられる可能性もある。

 さらに、業界再編からも目が離せない。燃費データ不正事件を機に、三菱自は日産自動車の傘下に入ることになるなど、業界再編が進む。さらに電気自動車やプラグインハイブリッド車など、次世代環境対応車や自動運転車などへの対応も迫られる。フォルクスワーゲン(VW)との提携を解消したスズキが、これら最新の技術に対応しながら単独で生き残るのは困難とみられている。

 ここ数年の経営判断によってスズキが生き残れるかが大きく左右されるなか、鈴木会長は、鈴木俊宏社長に経営全権を任せることはできなかったと見られる。ただ、長年にわたってスズキを率いてきたカリスマ経営者である鈴木会長も86歳。年齢的にみてもこれまで通りのワンマン経営でスズキを引っ張っていくには無理がある。

 燃費データ不正の問題によって、奇しくも「ポスト・鈴木会長」の将来の経営体制に対する不安を露呈させることになったスズキ。鈴木会長がCEO職を返上した後、新しい経営陣の動向が注目される。

(文=河村靖史/ジャーナリスト)
 

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コメント
 
1. 2016年6月15日 23:18:27 : mYlSRbhZfI : mWiZrpC@4nc[344]
これまで独裁的と評されても、強力な指導力でスズキを引っ張り、ここまで大きく会社を育ててきた鈴木修会長も、まさかこのような事態に見舞われるとは思っても見なかっただろう。日本では「燃費問題」が話題になっているが、その問題とは関係のない外国でも、今後のスズキについて不安視する意見があるのだ。

スズキの弱点は、昔からだが先進技術がないことや、安全性の低さ。品質についても、他社より落ちると見られている。当方が以前書いたことだが、当方が鉄道の仕事で行ったことある名古屋の新日鉄名古屋製鉄所。今は住金と合併したようですが、ここで聞いた話でも「トヨタは最上級の鋼板を購入されるが、スズキは最低価格の鋼板ですよ。」とキッパリと言われた。

エンジンのピストンリングも、定評のあるリケンではなく他社製品のようだが、このためにオイル下がりが発生する。スズキでは、ユーザーは10年も乗らないと見ているのだろう。だが、所得の減少で自動車の使用年数は長くなる一方であり、同じ軽自動車でもスズキは他社より寿命が短いという結果が出ている。この面で優れているのは、社会的に批判された三菱自動車と言うのは、ある意味皮肉だろう。

スズキの場合、他社より明らかに劣るのが、テールランプの球切れの早さ。他社など全く聞いたことのない球切れだが、スズキは本当に早い。他社と同じ部品を使っているのに、なぜなのか。どうも設計に問題があると思われる。何もかもコスト優先が、この会社のやり方だ。

鈴木会長が独裁的だと言われるのも、研究開発部門に堂々と入り込んで指示するからだ。指示と言うより、これは命令である。その内容は、コストアップによる要素は絶対に認めないというものだ。開発のコスト、設計のコスト、生産のコストなど、どの分野でも「コスト削減」ばかり優先させるのだ。

一時期、このやり方では、いずれ行き詰まっていくと言うので、小型車のカルタスを完全に刷新したことがある。同車は初代が登場したとき、まさか本当にやるとは…と、業界を呆れさせたことがある。後輪サスペンションに、時代遅れの旧式な「板ばね」を採用したのである。このため乗り心地が極めて悪く、西欧市場では全く相手にされなかったという。

このことからスズキは欧州車(特にドイツ車)を研究し、その成果をカルタスやSX4に反映させた。だが、世界の自動車安全基準は年々厳しくなってきており、スズキの小型車は、衝突安全性で他社より大きく後れを取っている。カルタスの下にあるセレリオの安全性は、同クラスで最低だったことは記憶に新しい。

Crash Tests - Suzuki Celerio 2015
https://www.youtube.com/watch?v=FbIKMA5-VaM

●スズキの単独での生き残りは、まず無理だろうというのが、業界の見解である。これまで会社を成長させてきたカリスマ独裁者、鈴木修氏の時代も終わりに近づき、かつてのGMのような「安心できるパートナー」の存在しない今日。スズキの将来に暗雲が垂れ込めている。下手したら、1950年代後半に西ドイツでフォルクスワーゲン、オペル、ドイツフォードの次いで業界4位の地位を占めていたボルクヴァルト・グループの二の舞になる可能性もある。
(同社もボルクヴァルト氏のワンマン経営で、経営から設計まで細かく指導した。)

スズキは1970年代に、排気ガス規制にどうしても合格できず、トヨタに救援を仰いで、ダイハツのエンジンを供給してもらった前例がある。この先、同じことが起きるとも限らない。今度は資本提携から経営統合まで行くかもしれない。


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