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(回答先: 中国指導部、経済巡り溝 李首相ら、景気の安定重視/習氏周辺、構造改革を優先 金融・財政政策で食い違い 投稿者 あっしら 日時 2016 年 5 月 28 日 04:22:45)
[羅針盤]中国民間投資、失速のわけ
北京市内の語学学校に勤める王さんは最近、地下鉄で古里の方言を耳にすることが急に増えた。王さんは山西省の炭鉱の街の出身。炭鉱の仕事にあぶれた地元の若者が北京に来て、インターネット通販の普及で急成長した小包配達の仕事をしているという。
習近平指導部が進める過剰設備の縮小とゾンビ企業の淘汰。まず標的になったのは石炭と鉄鋼だ。
石炭と鉄鋼が主力の遼寧省の瀋陽。炭鉱や製鉄所に大型機械を売る国有企業の幹部は「地元では受注がないがどうしようもない」とあきらめ顔だった。地下鉄建設の設備を市政府から受注するなどしてしのいでいるという。
統計にも影響が出始めた。民間投資が急減速している。
1〜4月の固定資産投資は前年同期比10.5%増と堅調だが、全体の6割の民間投資は5.2%増。昨年1〜4月の12.7%増から失速した。
これまで民間投資と投資全体の伸びはほぼ同じだったが今年に入って異変が起きた。ちょうど習氏が1月18日に全国の省や中央政府の幹部に「供給側構造改革」を訴えたのと符合する。1〜2月は全体が10.2%増なのに民間は6.9%増と落ち込み、月を追うごとに伸び率が下がった。
1〜4月で不振だったのは石炭採掘(23.9%減)、鉄鉱石採掘(29.8%減)。炭鉱と製鉄所が集中する中国東北地方の投資額は23.1%減に沈んだ。国家統計局の盛来運報道官は「製造業の市場環境が良くなく、生産能力の過剰も深刻で、投資先がみつからない」と話した。
中国は投資に依存した経済から消費が引っ張る経済に移り変わる途上。投資が国内総生産に占める比重はまだ高い。いまは民間投資の失速を2割増の公共工事で補うが、大盤振る舞いには指導部内にも批判がある。民間投資がさらに減速すれば、公共投資を追加するか、または成長率の下振れを容認するのか、指導部は難しい判断を迫られる。中国経済に関して市場が注目する材料がまた1つ増えた。
(北京=原田逸策)
[日経新聞5月23日朝刊P.9]
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