人民日報2つの記事、中国政府内の亀裂示唆 経済政策めぐり 釣魚台国賓館での演説を終えた習近平国家主席(4月、北京) ENLARGE 釣魚台国賓館での演説を終えた習近平国家主席(4月、北京) PHOTO: REUTERS By MARK MAGNIER, GRACE ZHU AND LIYAN QI 2016 年 5 月 12 日 18:02 JST 中国共産党機関紙の人民日報に今週掲載された2つの記事を読んだ投資家は、中国経済のかじ取り役が誰であり、その統率力がどの程度なのか、結局分からなかった。 人民日報は10日、習近平国家主席が1月に行った演説の原稿を掲載した。この中で習氏は、在庫や余剰能力の削減と債務圧縮に一段と力を入れる必要があると述べている。最近の景気刺激策主導型の経済政策に対する暗黙の批判だ。中国では1-3月期の信用拡大が過去最大となり、インフラプロジェクトの前倒しが相次いでいた。 この1日前に人民日報に掲載された質問形式の記事では、匿名の当局者が債務主導型の成長政策を批判している。政府上層部が、中国の経済運営が軌道を外れているとの懸念を抱いている兆しだ。中国では過去にも、政策の方向性に対する上層部の批判を広めるために匿名のコメントが使われたケースがある。 エコノミストらは2つの記事について、最近の一連の緩和策を経た政府内に、刺激策の水準をめぐる意見の対立があることがうかがえると述べた。1-3月期の人民元建て新規融資は4兆6000億元(約77兆円)と、金融危機のピークだった09年初めを上回り過去最大となった。財政支出は前年同期比で15.4%増加したが、年間目標は6.7%増だ。 人民日報の記事は、返済資金の調達を銀行融資に頼っている「ゾンビ企業」や余剰生産能力に対する政府の取り組みが加速する可能性を意味する。政府は今年、鉄鋼・石炭業界の余剰能力を数年で約10%、雇用を180万人削減する方針を示した。業界アナリストらは、需給バランス改善に必要な削減のごく一部にすぎないと話している。 記事の中で習氏は、経済減速は惰性の言い訳にならず、再構築を欧米の新自由主義と取り違えてはならないと述べている。また、問題は需要の不足ではなく(中国人観光客による海外での「爆買い」にみられる通りだ)、中国企業に適応と革新が不十分なことだとの考えを示した。習氏は経済関係の大半を統制していることから、これが誰に向けられたメッセージなのかについてはさまざまな見方がある。 習氏が強力なリーダーシップで汚職追放運動を展開し始めてから3年。2本の記事は、共産党首脳部に亀裂が生まれていることをあらためて示唆した。北京のコンサルタント会社チャイナ・ポリシーの調査ディレクター、デービッド・ケリー氏は、以前に比べて「対立があけすけになっている」と述べた。 エコノミストらは、さまざまな発言が飛び交う一因について、システムが複雑さを増していることを挙げた。習氏は最近、国内の党、メディア、官僚の発言を一本化しようとしたが、ソーシャルメディア、シンクタンク、海外の媒体や大学など内部情報や反対意見を流す経路は、10〜20年前と比べても急増している。 また、債務増大、余剰能力、社会不安の高まりなど、景気減速によるプレッシャーは反対意見を助長し、党がバランスを誤った際のリスクを増大させがちだという。米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)の推計によると、中国の債務は国内総生産(GDP)比280%と、07年の160%から増加している。1990年以降、銀行危機に見舞われることなくこれほど急速に債務を増やした新興国はないとエコノミストらは言う。 カリフォルニア大学サンディエゴ校のビクター・シー教授は、中国では既存債務に対する利息がGDPの20%に上っているとみる。「中国政府が再び世界の信頼を取り戻すのは至難の業だ。金融危機につながりかねないため、実際に債務を減らすのは本当に難しい」と述べた。 関連記事 【社説】絶対的情報統制めざす習近平主席 【社説】謎の習主席批判に見る中国政治の動揺 「習氏辞任要求」は誰? 中国が筆者探しに躍起 中国政治のもろさ、経済を損なうリスク. https://si.wsj.net/public/resources/images/BN-NY960_xi1_M_20160511062649.jpg
News | 2016年 05月 12日 17:25 JST 関連トピックス: トップニュース アングル:中国国有エネルギー企業で進む静かな改革
[北京 12日 ロイター] - 中国政府は、3大国有エネルギー企業の小幅な改革を段階的に進めていく方針だ。「ビッグバン」並みの大規模改革は予想されないが、意味のある変化がもたらされるかもしれない。 景気が減速する中、肥大化する国有企業の効率性改善のための改革は中国指導部の優先課題となっている。鉄道車両など一部の産業では大規模合併も実施された。 エネルギー産業でも同様の合従連衡が起こるとの憶測があったが、根拠のないうわさと判明した。また北京の業界幹部によると、採鉱権の民間入札や中国石油天然ガス(ペトロチャイナ)が独占するパイプライン事業の解体など、一部の政府系シンクタンクが掲げた大胆な民営化案も遠い夢だという。 中国政府が進めているのは、もっと小幅で試験的な変革だ。具体的には民間製油企業への石油ライセンス認可や、初の民間主導による巨大製油事業、国有資産の運用見直しなど。一見脈絡がなさそうに見えるが、業界の効率性向上という目的を共有している。 中国のエネルギー産業は中国石油天然ガス集団(CNPC)、中国石油化工、中国海洋石油の3大国有企業が牛耳っている。 石油価格の低落にもかかわらず、公式データによるとそれぞれの上場企業である中国石油天然ガス(ペトロチャイナ)(0857.HK)、シノペック(0386.HK)、CNOOC(0883.HK)の売上高は昨年、合計6000億ドルに達し、利益は全国有企業の9%近くを占めた。 ペトロチャイナの幹部は「結局のところ、CNPCやシノペックのような大手国有企業は国家経済を安定させる要因だと見られている。つまり政府はこの産業をしっかり統制し続けたい意向であり、変化は小幅でゆっくりとしたペースになるだろう」と述べた。 <サービス部門を上場> 改革の一環として、3大企業の一部事業のスピンオフ(分離・独立)が実施されそうだ。 CNPCは今後2、3年かけて、従業員100万人規模の巨大サービス部門の再編を進める方針。上層幹部2人によると、油田掘削、製油所のエンジニアリング、金融サービスの各事業を担う企業を3、4社設立し、2018年ごろまでに上場する狙いだ。 ノムラ・リサーチのゴードン・クワン氏は「石油価格は2018年までに1バレル=70ドルを回復すると予想しており、タイミングは完璧だ」と言う。 政府が昨年7月、「ティーポット」と呼ばれる独立系製油企業の原油輸入を許可して以来、こうした企業が台頭。既にシノペックやペトロチャイナの製油事業に揺さぶりをかけている。 これら企業の輸入は世界の石油市場にも大きな影響を及ぼすようになった。 次のステップとしては、より大規模な事業にも国と民間の「混合所有」形態を持ち込む可能性が考えられる。中国東部の舟山市では、シノペックと競合する可能性を秘めた大規模な石油化学プロジェクトが民間主導で進められており、エネルギー産業の将来像を映し出している。 (Chen Aizhu and Meng Meng記者) http://jp.reuters.com/article/china-energy-idJPKCN0Y30TQ?sp=true レイプ犯は去勢も インドネシアで厳罰化へ ジョコ大統領が近く大統領令を発令へ スマトラ島のバンダアチェで性的暴力に抗議するデモ参加者ら
By BEN OTTO AND ANITA RACHMAN 2016 年 5 月 12 日 18:38 JST 【ジャカルタ(インドネシア)】インドネシア西部スマトラ島で先月、10代の少女が集団レイプされた末に殺害されるという事件が発生した。事件に対する怒りの声が国中に広がる中、ジョコ・ウィドド大統領は大統領令を通じ、レイプ犯を去勢する可能性を含めた罰則強化に動く見込み。 少女は学校からの帰宅途中に10人以上の少年に襲われた。ここ数日、インドネシアでは事件に抗議するデモ行進や、ろうそくをともした追悼会が行われてきた。 プアン・マハラニ人間・文化開発調整相は11日、少女をレイプした犯人の刑期を最大20年に拡大する大統領令をジョコ氏が近く発令するだろうと述べていた。 マハラニ氏によると、政府は去勢を含む、追加の処罰規定を大統領令に盛り込む可能性を検討しているという。これ以上の詳細は明らかになっていない。 スマトラ島の裁判所は10日に少年7人を有罪とし、少年に適用される刑期としては最長となる禁錮10年を言い渡した。 現在、インドネシアでレイプ犯に課される最長の刑期は成人で15年。殺人や薬物の不正取引、テロなど多くの犯罪では死刑が科される可能性もある。一方、同国ではマイノリティーに死刑を科すことは許されていない。 関連記事 インドネシア、経済対策で出生率抑制へ インドネシア過激派を育む「ソロ」という都市 中国主導の高速鉄道計画は欠陥だらけ−インドネシア運輸省が列挙 https://si.wsj.net/public/resources/images/BN-NZ448_0512in_M_20160512023643.jpg
株価低迷のレノボ、今後も厳しさ続く レノボの株価は1999年の上場以来で最安値に近い水準 ENLARGE レノボの株価は1999年の上場以来で最安値に近い水準 PHOTO: REUTERS By JACKY WONG 2016 年 5 月 12 日 15:51 JST
パソコン世界最大手の中国・聯想集団(レノボ・グループ)の株が投げ売り状態になっているが、投資家が手を出せばやけどをする恐れがある。 同社株価はこのところ大幅に下落し、年初の水準と比較すると30%ほど下げている。S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンスによると、株価は予想PER(株価収益率)の7.8倍で、1999年の株式公開以降、最低水準に近づいている。しかし、掘り出し物とは言えない。 まず、利益予想コンセンサスにはまだ低下の余地がある。アナリスト数人は今週、民間調査会社による出荷台数の発表が予想に届かなかったことを受けて、利益予想を下方修正した。例えば、モルガン・スタンレーによるレノボの今年度の利益見通しは予想コンセンサスを30%近くも下回っている。レノボの今月の決算発表を受けて、同じように予想を下方修正するアナリストが他にも出てくる公算が大きい。 インターナショナル・データ・コーポレーション(IDC)によると、第1四半期のレノボのPC出荷台数は前年同期比8.5%減少した。減少は4四半期連続となった。レノボはこれまでのところ、積極的なコスト削減により利益率を維持している。しかし、売上高の減少が続くなか、最終的には固定費が利益率を浸食する見込みだ。 レノボの株価
レノボにとってもっと悪いことは、スマートフォンが不調なことだ。成熟するPC事業に代わってスマホ事業が新たな成長の原動力となることを同社は期待している。モルガン・スタンレーが引用したIDCの数字によると、同社の第1四半期のスマホ出荷台数は前年同期比で42%落ち込んだ。 レノボは、2014年に買収したグーグルの携帯電話端末部門だったモトローラのブランドを含め、中価格〜低価格帯市場をターゲットとしているが、こうした市場は激しい競争に直面している。昨年末には、レノボのスマホ分野はコスト削減後、営業収支がトントンだった。しかし、それはスマホ市場が現在の動きのない状態に入る前のことだった。調査研究(R&D)チームの縮小もあり、バリューチェーンの上方に移動することが難しくなっている。 電子機器の購入者が知っているように、バーゲン品が必ずしも良い買い物だとは限らない。 関連記事 斜陽産業となったパソコン、最終勝者は? 中国企業、M&A関連で米投資銀は必要とせず 世界パソコン出荷、10-12月期は07年以降最低に 中国のスパコン、世界のトップ500に109台 Markets | 2016年 05月 12日 15:47 JST 〔マーケットアイ〕株式:日経平均・日足は「中陽線」、75日線を上抜く [東京 12日 ロイター] -
<15:40> 日経平均・日足は「中陽線」、75日線を上抜く 日経平均・日足は下ヒゲを伴う「中陽線」。安寄りから切り返し、終値は75日移動平均線(1万6617円73銭=12日)を上回った。下方の25日移動平均線(1万6518円63銭=同)も上向きに転じるなど全体の形状は改善している。2月安値以降の下値切り上げ型の反騰相場は継続していると考えられる。もっとも、持続的に上値を試すだけの力強さも感じられない。当面の上値は1万7000円の心理的節目がめどになる。下値は2月12日安値(1万4865円77銭)と4月8日安値(1万5471円80銭)を結ぶ延長線上にある1万5800円付近がサポートラインになりそうだ。 <15:13> 新興株はまちまち、直近上昇銘柄に利益確定売り 新興株式市場はまちまち。日経ジャスダック平均は5日続伸。東証マザーズ指数は反落した。「テーマ株物色は継続しているものの、直近大きく上昇した銘柄が利益確定売りに押され、投資家心理を冷ました」(国内証券)という。そーせい 、データセクション が下落し、チエル はストップ安。半面、ブランジスタ 、ロゼッタ などが買われた。 <14:26> 日経平均はしっかり、先物主導でプラスに転じる 日経平均はしっかり。1万6600円台で推移している。弱含みの円相場と連動する先物買いが指数を押し上げている。市場では「黒田日銀総裁がECBのマイナス金利貸出に一定の評価を示したことで追加緩和の思惑が再浮上し、一部のCTA(商品投資顧問)勢などが仕掛けているようだ」(国内証券)との声が出ていた。 <13:00> 日経平均が一時プラス転換、富士重が一段高 日経平均が一時プラス転換。自社株買いを発表した富士重工業 が一段高となっているほか、トヨタ などの下げ渋りが続き、指数を支えている。「トヨタには海外勢から寄り付きで売りが出ていたが、一巡後は買い戻しやリバランスの買いが入っている」(外資系証券トレーダー)という。昼休みのバスケット取引でやや買い越しだったことも底堅さにつながっている。 <11:38> 前場の日経平均は4日ぶり反落、米株安やトヨタの下げが重し 前場の東京株式市場で、日経平均株価は前営業日比68円20銭安の1万6510円81銭と4日ぶりに反落した。前日の米国株の下げや一時1ドル108円台前半へとドル安/円高に振れた為替が重しとなり、序盤から売りが先行。市場予想より弱い決算内容となったトヨタ をはじめ、ブリヂス やカシオ計 なども軟調に推移し、指数を押し下げた。 ただ売り気配スタートとなったトヨタ株価が前日比3%安程度にとどまると指数は徐々に下げ渋る展開となった。「個別決算の影響が全体に波及せず、売り急ぐ向きは限られた。国内企業決算も終盤となり、日経平均1万6000円が下値めどになりつつある。今後は政策期待の高まりとともに戻りを試すだろう」(東洋証券ストラテジストの檜和田浩昭氏)との声が出ていた。 個別銘柄では、三菱自動車 がストップ高買い気配。日産自動車 が2000億円超を出資し、三菱自の全株式の3割強を取得する方向で最終調整に入ったと報じられたことを材料視した。 東証1部の騰落数は、値上がり576銘柄に対し、値下がりが1249銘柄、変わらずが123銘柄だった。 <11:02> 日経平均は下げ渋り、トヨタの下げ一服で懸念後退 日経平均は下げ渋り。1万6500円台前半まで値を戻す場面があった。「トヨタの決算をどう織り込むかが注目されたが、朝方の売り一巡後は落ち着いた値動きとなり、ひとまず懸念が後退した」(国内証券)という。石油関連銘柄が堅調に推移しているほか、鉄鋼株や銀行株などがしっかりとした値動きになっていることも下値を支えている。 <10:00> 日経平均は下げ幅縮小、売買増えず方向感乏しい 日経平均は下げ幅縮小、1万6400円台後半で推移している。トヨタ が下げ渋り、三菱自動車 はストップ高買い気配。市場では「SQ前の仕掛け的な売買は一巡したものの、売買高が増えず方向感がつかめない。決算発表がヤマ場を越えたことで、投資家の関心はG7伊勢志摩サミットや財政出動に移りつつある」(国内証券)との声が出ていた。 <09:03> 寄り付きの日経平均は4日ぶり反落、トヨタは売り気配 寄り付きの東京株式市場で、日経平均株価は前営業日比119円32銭安の1万6459円69銭と4日ぶりに反落した。前日の米ダウ が200ドルを超す下げとなったほか、108円台前半へとドル安/円高に振れた為替が重しとなり、幅広い銘柄に売りが先行している。11日引け後に2017年3月期の営業益40%減見通しを発表したトヨタ は売り気配となっている。 <08:22> 寄り前の板状況、トヨタが売り優勢 市場関係者によると、寄り前の板状況は、前日に営業益40%減見通しを発表したトヨタ自動車 のほか、ホンダ 、ソニー 、パナソニック など主力輸出株は売り優勢。指数寄与度の大きいファーストリテイリング 、ソフトバンク も売り優勢となっている。 メガバンクでは三菱UFJフィナンシャル・グループ 、三井住友フィナンシャルグループ が売り優勢、みずほフィナンシャルグループ は売り買いきっ抗となっている。 (ロイター日本語ニュース 金融マーケットチーム E-mail:scoopeqt@thomsonreuters.com 電話:03-6441-1787) 関連データ:東証第1部出来高上位30銘柄,東証第1部値上がり率上位30銘柄,東証第1部値下がり率上位30銘柄,日経平均株価, TOPIX(東証株価指数),TOPIX CORE30,JPX日経インデックス400,日経ジャスダック平均株価,東証マザーズ指数,日経225先物,SGX日経225先物 ,TOPIX先物,日経225オプション, 株式関連指標の索引ページ 関連アプリ:インデックスムーバー(トムソン・ロイターEIKON検索ボックスで“IMO”と入力)、ウォッチリストアクティビティはreuters://screen/verb=Open/URL=cpurl:/%2Fapps.cp./Apps/PULSE をクリック
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