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【コラム】日欧の追加緩和でも円とユーロが高いのはなぜ−エラリアン
コラムニスト:Mohamed El-Erian
2016年5月2日 18:09 JST
米金融当局は昨年12月、金融政策の引き締めに向けた小さな一歩を記した。その後、日本とユーロ圏、中国という米国以外のシステム上重要な国・地域の金融当局は、通貨押し下げ誘導の試みも含め、需要喚起のための勇猛果敢な緩和措置を強化した。日本銀行は欧州中央銀行(ECB)などに続き、マイナス金利導入に踏み切った。
それから数カ月後、一連の政策の世界の為替相場への影響は、直感とは逆な上に、世界的なリバランスに逆効果となる方向に作用している。円とユーロは対ドルで下落する代わりに顕著に上昇し、日本とユーロ圏の成長とインフレへの逆風が強まる結果となった。
一方、4月29日には、米財務省が外国為替報告書で日本とドイツ、中国など5カ国・地域を新たに設けた「監視リスト」に入れ、不公正な通商上の優位を手に入れようとしていないか、厳しくチェックする方針を示した。
このような直感に逆行した為替市場動向を説明するのは、私が先に指摘したように、各国・地域間の金利差は一定のラインを越えると為替相場誘導における効力を失い得るという点だ。
効力が失われない場合でも、成長への期待された押し上げ効果は、構造的な成長エンジンの不足、総需要の欠如、警戒すべき不均衡、過剰債務を抱える一角といった、より広範な諸問題によって打ち消されることになる。
システム上重要な国々が金融当局への過度の依存を続け、より包括的な政策対応に転じなければ、世界経済が為替相場の不安定に伴う損失を被る一方で、期待通りに相場が動いてもその恩恵をほとんど享受できないというリスクが高まる。この間を通じて、為替相場はますます直感に反した動きを示す恐れがある。
(このコラムの内容は必ずしもブルームバーグ・エル・ピー編集部の意見を反映するものではありません)
原題:Why Currency Markets Appear Out of Whack: Mohamed A. El-Erian(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-05-02/O6JJ7Q6JIJUT01
ドル・円予想が1年5カ月で最も弱気、日銀緩和見送りで−チャート
Lananh Nguyen
2016年5月2日 17:00 JST
市場ではドル・円の見通しが過去1年5カ月で最も弱気な水準にある。米経済見通しがさえない上に、日本銀行が追加緩和を見送ったことが背景。ブルームバーグが集計したアナリスト予想中央値によると、ドルの年末予想は1ドル=116円と、2014年11月以来のドル安・円高水準。円はすでに10−12月(第4四半期)の予測を上回るペースで上昇が進み、4月29日時点で106円50銭と、14年10月以来の円高水準。
原題:Dollar Forecasts Versus Yen Tumble to Lowest in 17 Months: Chart(抜粋)
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NY外為(3日):ドル上昇、米地区連銀総裁発言で−106円後半
Rachel Evans、Taylor Hall
2016年5月4日 05:51 JST 更新日時 2016年5月4日 06:45 JST
相対力指数はドル下落の行き過ぎを示唆
次回FOMC会合は6月14、15両日開催
3日のニューヨーク外国為替市場ではドルが上昇。ドル指数は1年ぶり安値から持ち直した。米アトランタ連銀のロックハート総裁が6月利上げは「現実的な選択肢だ」と述べたことを背景に、ドルの下落に歯止めが掛かった。
ドル指数は昨年12月以来で最大の上昇。ロックハート総裁は年内2回の利上げは可能だと発言。米金融当局は先月、政策の現状維持を決めた。この日はクリーブランド連銀のメスター総裁とサンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁も発言した。
ドルの急速な下落は勢いがなくなりつつあるようだ。ドル相場の勢いを示す指標は、下げ過ぎと相場反転の可能性を示唆するとされる水準に近い。6日に発表される米雇用統計は金融当局の利上げを後押しする可能性もある。
HSBCホールディングスの米通貨戦略責任者、ダラフ・マー氏(ニューヨーク在勤)は「かなり急速かつ大幅に下げてきた。若干行き過ぎた感がある」と指摘。「6月の可能性が残っていることを、米金融当局はこれまでずっと強調しようとしてきた。雇用についての統計はまだこれから発表されるが、当局はその可能性を排除したくないのだと思う」と述べた。
ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.7%上昇。一時は日中ベースで昨年5月以来の低水準をつける場面もあった。ドルの相対力指数(RSI、14日間ベース)は38に上昇したが、一時は売られ過ぎを示唆する30に下げた。
ドルは対円で前日比0.2%高の1ドル=106円60銭。ドルは対ユーロで0.3%高の1ユーロ=1.1496ドル。
市場では2016年中の米利上げの見通しが後退。金利先物が織り込む6月利上げの確率はわずか10%、12月利上げの確率は55%となっている。この算出は次回の利上げ後に実効フェデラルファンド(FF)金利が平均0.625%になるとの仮定に基づく。
米連邦公開市場委員会(FOMC)は先月の会合で、労働市場の改善を示す一方、経済成長の判断は下方修正した。6日発表の4月の雇用統計では雇用者の伸びが3カ月連続で20万人以上と予想されている。
みずほ銀行の通貨ストラテジスト、シリーン・ハラジュリ氏(ニューヨーク在勤)は「FOMC当局者の発言には注目が集まる。6月は明らかに非常に大きな会合になるためだ」と指摘。「ドルが突然上昇し始めるような状況になるとはあまり考えにくい。米金融当局の行動をめぐってはまだかなりの不透明感がある」と述べた。
原題:Dollar Rises From 1-Year Low as Lockhart Says June Meeting Live (抜粋)
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米国株(3日):反落、S&P500は3週ぶり低水準−成長懸念
Joseph Ciolli、Dani Burger
2016年5月4日 05:32 JST 更新日時 2016年5月4日 06:48 JST
3日の米国株は反落し、S&P500種株価指数は3週ぶり低水準。低調な世界経済成長ペースに対する不安が再燃したほか、芳しくない決算発表が相次いだ。
英国や中国で発表された製造業統計が予想を下回り、投資家の間で世界経済をめぐる不安が再び広がった。この日は商品株やエネルギー株が売られた。銀行株も安い。一方、アップルは1998年以来の最長連続安から反発した。ファイザーも高い。同社四半期利益は予想を上回り、通期予想は上方修正された。
S&P500種株価指数は0.9%低下して2063.37 。 ダウ工業株30種平均は140.25ドル(0.8%)安の17750.91ドル。ナスダック総合指数は1.1%下げた。
シェーファーズ・インベストメント・リサーチのシニア株式アナリスト、ジョー・ベル氏は「米国の景気が一番ましではあるものの、世界経済はあまり好調ではないとの見方が続いている」と述べ、「S&P500は2100付近で動きが鈍くなった。数カ月かけて力強く上げてきた今、ちょっとした値固めに入っている」と続けた。
決算シーズンも半ばを過ぎたが、投資家はこれまで発表された決算内容から急速な回復への確信には至っておらず、S&P500種採用企業の決算は4四半期連続で減益となる見通しだ。アップルやマイクロソフト、アルファベットの今後の売上高予想はアナリスト予想を下回っている。
アナリストの予想によれば第1四半期決算は8.2%減益が見込まれている。第2四半期の予想は4.8%減益。年初時点は3.7%の減益だった。
金利先物市場では12月の利上げ確率が55%として織り込まれている。50%を超える確率が織り込まれているのは12月以降となっている。アトランタ連銀のロックハート総裁は6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)会合で利上げが実施される確率を金融市場は過小評価している可能性があるとの認識を示した。「実際の選択肢としてその確率はもっと高いだろう」と発言。現時点でFOMCが6月に利上げする確率は12%となっている。
この日はS&P500種産業別10指数はいずれも下げた。エネルギー、金融、素材株が特に売られた。
シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数 (VIX)は6.3%上昇して15.60。
原題:U.S. Stocks Fall Amid Mixed Earnings as Growth Worries Resurface(抜粋)
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米国債(3日):急伸、2カ月ぶり大幅高−世界経済の成長懸念で
Susanne Walker Barton、Lukanyo Mnyanda
2016年5月4日 04:47 JST 更新日時 2016年5月4日 06:53 JST
3日の米国債相場は急伸。10年債利回りは3月以来の大幅な下げとなった。中国や欧州の経済データを受け、成長が減速する世界経済はなお中央銀行の支援を必要としていることが示されたことから、安全資産である米国債の需要が高まった。
10年債利回りは2週間ぶり水準に低下。欧州連合(EU)の行政執行機関である欧州委員会は、ユーロ圏の成長率とインフレ率の見通しを下方修正した。英国では製造業活動の指数が市場予想に反し、3年ぶりに活動の縮小を示した。また中国でも製造業活動の指数が縮小圏を示し、景気の弱さが裏付けられた。
MCAPの債券責任者、マイケル・フランゼーゼ氏は「中央銀行は需要を押し上げられていない」とし、「投資家はリスクを回避し、米国債に資金を向けている」と続けた。
ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは前日比8ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.80%。一時9bp低下と、日中ベースでは3月8日以来の大幅な下げとなった。同年債(表面利率1.625%、2026年2月償還)価格は98 15/32。
インフレ見通しに最も敏感な30年債の利回りは7bp低下し2.66%となった。
先物トレーダーらが織り込む12月までの利上げ確率は55%。6月の利上げ確率は10%となっている。
米アトランタ連銀のロックハート総裁はこの日、フロリダ州アメリア島で、フェデラルファンド(FF)金利先物市場が織り込む利上げ確率約10%に関する記者団の質問に対して、「実際の選択肢としてその確率はもっと高いだろう」と発言。「今から6月半ばまでの期間、FOMC参加者とメンバーの発言は次回会合で予想される展開を現実的な範囲で市場に準備させようとするものになるだろう」と述べた。
金融政策に最も敏感な2年債の利回りは0.75%だった。
RBSセキュリティーズの米州戦略責任者、ジョン・ブリッグス氏は6月の利上げについて「市場は信じていない」とし、「米国債利回りは低下している。問題は、低下が続いた場合に金融当局者が6月会合への言及をやめることにつながるか否かということだ」と述べた。
債券市場のインフレ期待指標であるブレークイーブンレートはこの日低下した。通常の10年債と同年限のインフレ連動債(TIPS)との利回り格差である10年ブレークイーブンレートは、向こう10年間のインフレ率が年平均で1.65%になることを示唆しており、金融当局の目標である2%を下回る。
ブリッグス氏は「インフレはなかなか実現しない。つまり金利の押さえ込み継続が支持されるということだ」と述べた。
原題:Treasuries Surge by Most in Two Months on Global Growth Concern(抜粋)
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NY原油(3日):続落、44ドル割れ−統計控え在庫の積み上がり警戒
Jessica Summers
2016年5月4日 04:38 JST
3日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が3日続落。1バレル当たり44ドルを割り込んで引けた。米エネルギー情報局(EIA)の週間在庫統計の発表を4日に控え、先週の米在庫が再び積み上がったとの見方が広がっている。
ヘッジファンド、アレクサンダー・オルタナティブ・キャピタル (マイアミ)の最高投資責任者(CIO)、マイケル・コーセリ氏は「供給の問題は間違いなく存在し、変わることはない。今度は需要についての不安が高まり始めている」と述べた。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物6月限は前日比1.13ドル(2.52%)安い1バレル=43.65ドルで終了。一時は43.32ドルまで下げた。ロンドンICEのブレント7月限は86セント下げて44.97ドル。
原題:Oil Settles Below $44 in New York Before U.S. Stockpile Report(抜粋)
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David Welch、Melissa Mittelman
2016年5月4日 02:41 JST 更新日時 2016年5月4日 06:17 JST
世界的に景気が低迷する中で、米国は唯一明るい要素といえるかもしれない。米国の消費者は高額な新車の購入を過去最高水準で続けている。
調査会社オートデータによれば、4月の米自動車販売は151万台。調査会社エドマンズ・ドット・コムによると、これまで11年間破られていなかった記録を塗り替えた。より高額なスポーツ型多目的車(SUV)やピックアップトラックの販売が増えており、これは消費者が高額商品の購入に十分な自信を持っている明確な兆候だ。4月の米自動車販売は、季節調整後の年率ベースでは1740万台だった。
LMCオートモーティブのシニアバイスプレジデント、ジェフ・シュスター氏は「軟調さが見られた3月からの大きな回復だ」と指摘。「米経済は世界の景気減速を乗り切る準備が整っている。本当の意味で試されるのは今後数カ月だ」と述べた。
一部の自動車メーカーは慎重さも見せている。日産自動車はインセンティブ(販売奨励策)に前年よりも12%多く費やした。インセンティブの一部は、売れ残った2015年モデルの処理が目的だった。同社の米国部門の営業担当バイスプレジデント、ジュディ・ウィーラー氏は好調な時期が続くとは確信していないと述べた。
フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)は5.6%増で、市場予想を上回る伸び。日産自動車とトヨタ自動車も予想を上回った。一方、フォード・モーターとゼネラル・モーターズ(GM)は予想に届かなかった。
(更新前の記事でシュスター氏の社名と役職名を訂正済みです)
原題:U.S. Auto Sales’ Record April Doesn’t Do Much to Contain Unease(抜粋)
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https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-05-03/O6M72E6TTDSM01
- 日銀ショックと今後の相場展開 米労働生産性:年率1%低下、2期連続マイナス 米ISM非製造業景況指数:4カ月ぶり高水準 軽毛 2016/5/05 01:13:44
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