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全国17大都市圏人口ランキング!これが都市の本当の実力だ
http://diamond.jp/articles/-/90187
2016年5月2日 週刊ダイヤモンド編集部
横浜、川崎、さいたま、千葉、相模原市といった近隣にある5五つの政令指定都市を取り込み、1都5県の149市町村まで、「東京都市圏」は広範囲に及ぶ
あなたが仮に東京都との県境近くの千葉県内や埼玉県内に住んでいるとしよう。海外に行ってどこから来たかと尋ねられると、多くの人が「東京」と答えるのではないだろうか。千葉、埼玉では名前が知られていないというのが最大の理由かもしれないが、通勤や通学で都内に来ていれば、東京の一部と感じているはずだ。
実はこれは、世界の“常識”からいっても間違いではない。大都市については、行政単位よりも、周辺の勢力圏を含む都市圏で論じられることが多いからだ。国連が発表している世界の大都市ランキングも対象は都市圏だ。
そこで「週刊ダイヤモンド」では、最新の2015年国勢調査速報値で得られた人口を集計し、日本の17大都市圏のランキングを作成(下表参照)。本当の都市の実力をはじき出してみた。
大都市圏の定義はさまざまあるが、ここでは金本良嗣・東京大学名誉教授らが提案した「都市雇用圏」を使った。人口が集中している中心都市と、通勤者の割合が10%以上を占める郊外都市を含めて都市圏とする考え方である。郊外都市自体への通勤者の割合が10%以上の都市も加えていくため、「グレーター都市圏」と呼んでも差し支えないくらいの規模になる。なお、都市圏の構成市町村は、10年国勢調査に基づき、経済産業省産業構造課が算出したものを使った。
この人口ランキングで一目瞭然なのが、東京都市圏の突出ぶりである。横浜、川崎、さいたま、千葉、相模原市といった近隣にある五つの政令指定都市を取り込んで、圏域が1都5県の149市町村にまで及んでいる。定義は違うが、国連などが実施しているさまざまな調査でも東京は世界ナンバーワンなのだからそれも当然といえる(下ランキング参照)。
ぶっちぎりの東京はさておき、意外だったのは2位大阪都市圏と3位名古屋都市圏の差である。何かと地盤沈下が取り沙汰される大阪だが、都市圏人口では名古屋に2倍以上の大差をつけるなど東京へのライバル心がだてではないことを見せつけた格好だ。
大阪が人口84万人の堺市や49万人の西宮市など周辺の大都市を取り込んでいるのに対し、名古屋は岡崎、豊橋市といった30万人規模の都市が別の勢力圏を形成しているのが響いた。名古屋の元気の象徴として取り上げられるトヨタ自動車のお膝元、豊田市も含まれない。愛知県の西部と東部に二分される尾張と三河。旧藩の溝の深さはこんなところにも息づいている。
■恐るべきは
1200年を誇る
古都・京都の底力
ランキング中位に目を移すと、行政単位の人口ランキングとは違った姿が見えてくる。
例えば、最新の国勢調査で神戸市を僅差で抜いたとフライング気味に発表した福岡市。都市圏人口で見ると差はさらに拡大し、約18万人差と余裕を誇るものの、とっくに抜き去ったと思っていた京都と比べると、逆に8万人少ない結果となった。
それにしても恐るべきは、全国4位に食い込んだ京都の底力だ。健闘の要因は、大津、草津市といった滋賀県の中心地域を手中に収めている点である。
京都コンプレックスの裏返しなのか、滋賀県民が上から目線で「琵琶湖の水を飲ませてやっている」と言って留飲を下げる話をよく聞くが、自らの県庁所在地まで圏内にどっぷりのみ込まれているのが、偽らざる現実だ。
その京都人も実は上京、中京、下京の都心3区しか「本当の京都ではない」と考えているから恐ろしい。実際、「山科区の人間が中心地に買い物に行くときは『京都に遊びに行く』と言う」(京都在住経験のあるビジネスマン)。
こんなところにも、1200年の時を超えて生き抜いた古都の本音と建前が見事に表れているといっては言い過ぎか。
一方、中国地方では大きな“番狂わせ”が起こった。
中国地方の盟主を自任するはずの広島市は、岡山市・倉敷市連合に敗北した
「屈辱だ」──。広島市出身の本誌デスクが思わず呟いた一言。それもそのはず、地方の盟主として君臨しているはずの広島市が都市圏では、10万人差で岡山に負けたからだ。
広島市は「札仙広福」の略称で地方の中核都市として広く認知され、政令指定都市になったのも1980年と、岡山市の2009年とは開きがある。ではなぜ岡山が凌駕できたのか。
その秘密は隣接する倉敷市の存在にある。人口72万人の岡山市に48万人の倉敷市が加わったため、勢力拡大に大貢献したのだ。片や広島にはさほど“有力”な郊外都市がない。東広島、福山、尾道市といったそこそこ人口が多い都市は、別の都市圏を形成している。「広島大学のある東広島市の一部は広島の通勤・通学圏内なのに……」(先述の本誌デスク)と嘆くも、肌感覚と現実のズレは大きい。
もっとも、倉敷市は誇り高きかつての天領(江戸幕府の直轄地)であり、岡山市との合併構想が破談になったこともあるだけに、岡山都市圏に組み込まれている事実を知れば、市民の心中は穏やかではないはずだ。
■人口増減数と
人口密度で見る
「勢い」「質」の評価
ここまで論じてきた都市圏の実力だが、「やはり納得がいかない」という声が少なからず出るのは覚悟の上だ。最大の理由はグレーター都市圏の範囲であろう。
大阪、岡山のように近隣の大都市を組み込めば、想像以上にランクアップする。下の「全国17大都市圏倍率ランキング」を見てほしい。都市圏人口が中心都市の人口の何倍になったかをランク付けしたものだが、上位には意外な名前を見つけることができる。
*出所は「全国17大都市圏人口ランキング」地図凡例横の注を参照。人口密度、倍率は四捨五入。同数で順位が違う場合は小数点以下の差による。都市圏倍率は、都市圏人口を中心都市の人口で割ったもの
人口34万人の前橋市である。そもそも政令指定都市ではないが、37万人と“格上”の高崎市と共同で都市圏を形成するなど人口を4.25倍に膨らまし、堂々の人口ランキング11位に滑り込んだ。北関東のライバル、宇都宮市も2.13倍とレバレッジを利かせている。半面、静岡、浜松市といった平成の大合併を経て政令指定都市になったところは、周辺の勢力圏をすでに取り込んでおり、人口拡大の効果は薄い。
そういった意味で、都市圏の実力を推し量るには、人口の増減数といった「勢い」や、人口密度といった「質」を比べてみるのも興味深い。
人口増減数で見ると東京は別格としても、福岡を筆頭に、仙台、広島といった地方の雄の吸引力が際立つ。半面、神戸、大阪の関西勢は苦戦している。先述の宇都宮、前橋、静岡も減少ぶりが目立つ。
人口密度からはさらに福岡の躍進ぶりがうかがえる。「地元には東京、大阪に次ぐ三大都市と信じている人が少なからずいる」(福岡出身のビジネスマン)が、今回のランキング結果を見て本当に誤解しないか心配になるほどだ。
*「週刊ダイヤモンド」2016年3月26日号特集「ニッポンご当地ランキング」より。
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