http://www.asyura2.com/16/hasan107/msg/540.html
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現状の円ドル水準は米国FRBの利上げ政策“凍結”に由来するもので、120円前後という円安基調のほうが振れすぎと考えるべきである。
「さらなる金融緩和の予防線を張ることなく財政をふかせば、景気押し上げによる通貨高の圧力がそのまま市場に伝わる」という説明もあるが、景気が良くなるのならけっこうな話ではないか。
※関連参照投稿
「寸止め」という選択肢:安倍首相がもう「4年の猶予」を手に入れたいと願うなら、消費税増税凍結→衆参同日選挙
http://www.asyura2.com/16/senkyo204/msg/481.html
「どうする消費増税:5月段階で1ドル=100円を超えて円高が進みその水準が定着すると迷いも...」
http://www.asyura2.com/16/senkyo204/msg/269.html
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[スクランブル]輸出関連株 晴れぬ霧
財政出動に円高リスク
株式市場で円高懸念がしつこくくすぶっている。米利上げは緩慢なペースでしか進まないとみられているうえ、政府が補正予算などの財政出動に動けば巡り巡って円高圧力につながりかねないためだ。13日に軒並み高となった自動車などの輸出関連株に対しても、市場からは「戻りの持続力は不透明」と懐疑的な声が多く聞かれた。
13日の日経平均株価は前日比452円高の1万6381円で終えた。上げ幅はほぼ1カ月半ぶりの大きさだ。前日の米市場で原油相場が大幅高となったのを受けてリスクを取るムードが強まり、円安がさらに進んだのも追い風となった。
幅広い銘柄が上昇するなかでも勢いが目立ったのは輸出関連株だ。トヨタ自動車は約2.5%高、富士重工業が約4%高となった。とはいえ、市場では「下げがきつかった大型株を短期筋がまとめて買い戻しているだけ。年金など実需の買いは動いていない」(銀行系証券の営業担当者)といった声が聞かれた。
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根底にはくすぶり続ける円高懸念がある。
「今年の円相場は1ドル=100円を超えて上昇するかどうかの勝負になる」。みずほ銀行の唐鎌大輔チーフマーケット・エコノミストがこう語るのは、世界景気の減速で米利上げは年内に1回、あるいはゼロ回となり、ドル安の地合いが続くとみるからだ。基軸通貨を握る米国の金融政策が変調する影響は大きい。「為替介入や日銀の追加緩和があっても円高にブレーキをかける効果はさほど期待できない」と唐鎌氏は話す。
「財政拡張への傾斜が円高に拍車を掛ける可能性がある」と、りそな銀行の黒瀬浩一チーフ・エコノミストは分析する。日銀の金融緩和の「限界論」が指摘されるだけに、景気下支えへ補正予算や消費増税延期の議論もかまびすしい。だが、さらなる金融緩和の予防線を張ることなく財政をふかせば、景気押し上げによる通貨高の圧力がそのまま市場に伝わる。「この構図による円高が1990年代には繰り返された」(黒瀬氏)という。
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原油相場の動向もやっかいだ。足元の原油高は17日にカタールで開く産油国の会合が材料だ。議題は「増産凍結」のはずだが、一部では「減産」まで取り沙汰されているという。会合の結果が出た後に行き過ぎた期待が修正され原油が反落すれば「リスクオフの円高」が再燃する恐れがある。
実際、円相場の下げは小幅にとどまっている。3月28日の直近安値から4月11日まで5%弱上昇し、そこからの下落率は1%程度にすぎない。日経平均が直近のピークから8%強下げ、その半分近くを取り戻しているのと比べると、円高修正の勢いは限定的だ。
やや長い目でみれば輸出関連株の値動きは弱いままだ。この日大幅高となった富士重も前月末比だと9.2%安と、日経平均(2.3%安)に大きく見劣りする。半面、代表的な円高メリット銘柄であるABCマートやあさひは逆行高となっている。
2012年11月から始まったアベノミクス相場は常に円安に支えられてきた。円高への懸念がぬぐえない輸出関連株は、日本株相場の視界の悪さを象徴している。
(証券部次長 山下茂行)
[日経新聞4月14日朝刊P.18]
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