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物価下落「川下」に波及
3月、企業物価3.8%下げ 日銀政策に逆風
昨年から続いてきた原油など国際商品価格の下落が、最終製品に広がってきた。完成品を示す「最終財」の価格は3月に前年同月比で2.1%下がり、3年8カ月ぶりの大きな下落率になった。足元で進行する円高と合わせ、今後は消費者物価指数(CPI)にも下押し圧力が強まる。安定的な物価上昇を目指す日銀にとっては逆風で、金融政策のかじ取りは一段と難しくなる。
日銀が13日に発表した3月の国内企業物価指数(速報値、2010年平均=100)は99.6と前年同月から3.8%下落した。下落は12カ月連続で、指数の水準は2009年12月の99.4以来の低水準だった。
物価の下落が原材料から「最終財」に広がってきたのが特徴だ。最終財の指数は昨年11月に下げに転じて以降5カ月連続で下げ、徐々に下落率も拡大してきた。輸入品だけでなく国内で生産された製品でも物価が下がっている。
原油や鉄鉱石といった「川上」の価格下落が「川下」に波及してきたことを示す。
完成品である最終財の指数は、消費者物価指数との連動性が高い。一部の食品などを除けば、大半は「半年程度かけて消費者物価に波及していく」(野村証券の木下智夫チーフエコノミスト)見通しだ。今はゼロ近傍にあるCPI上昇率が、さらに水準を切り下げる可能性が高い。
17年度前半に2%の物価上昇率目標の実現を目指す日銀にとっては逆風となる。4月末に物価見通しの下方修正を検討しており、目標達成のメドが後ずれする可能性もある。市場の一部では物価上昇目標の実現に向け、追加緩和の観測が浮上している。
ニッセイ基礎研究所の斎藤太郎経済調査室長は「少子高齢化や人手不足などを背景に人件費が上昇しており、食料品やサービスなど幅広い分野で価格上昇圧力は根強い」と指摘する。
大幅下落を続けてきた原油をはじめとする原材料はここにきて下げ止まりの兆しがある。
原油価格の回復が軌道に乗れば、物価を下押しする圧力が弱まる可能性もある。
[日経新聞4月14日朝刊P.5]
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