http://www.asyura2.com/16/hasan106/msg/636.html
Tweet |
東京一極集中の打破議連?
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52789788.html
2016年03月17日 在野のアナリスト
米FOMCで、金融政策は現状維持、年内利上げを年4回から2回と予想を引き下げ、世界経済の弱さを懸念材料とするなど、かなりハト派な印象を打ち出しました。ただ直近、食糧・原油を除くインフレ率が2.3%に達するなど、直近のドル安がインフレにも影響を与えています。インフレの悪影響は金融政策にも大きく影響を与える。ドル高退治に舵を切り始めた米国にはやや重しです。
日本株は朝高も、円高で一気に崩れました。米FRBの金融政策がハトであれば円相場には逆風であり、そもそも米株がやや上がったとはいえ、朝高が不自然との見方が大半です。楽観ムードを出そう、株買いのトレンドフォローを出そうとして、最近は失敗するケースが目立ちます。これは今の為替水準だと、17000円が高く見えるためです。米株が好調で年初来高値をうかがうのも、逆にドル安だからであって、これからも円高にすすむだろう日本では株が魅力的に見えないのです。
自民党で「行き過ぎた東京一極集中を打破する議員連盟」なるものを立ち上げました。アダムズ方式の採用により、地方の議席が減らされることの反発の面が強いですが、間違えているのは「国会議員は地域の代表」という発想です。「国会議員は国民の代表」であって、地域の実情を代弁する立場にもない。もし仮に、議員が地域性を有した発言をすることをみとめると、あらゆる委員会で地域へ利益誘導しても構わない、となります。例えばこの地域は道路が足りない、保育所が足りない、などとしてそのための法整備、予算執行にも影響します。国会議員は国全体を考えて政治を行わなければ、あらゆる点で歪みが生まれるのであって、地域性は必要ないのです。
特にこれまでも利益誘導のようなことは行われてきましたが、かといって地方が栄えたというケースは滅多にない。一時的には道路、鉄道が整備されて活況にみえても、人口減少やシャッター通りなど、凋落を示す例の方が多いのです。だからといって地方選出の議員を2人、3人と増やしたとて何も解決しないでしょう。それこそ地域ごとに特色あり、特殊性もあり、多数決をとっても意見はばらばらでまとまらず、地方のすべてを満足させる提案などできるはずもありません。
それに、自民は東京一極集中がおきたとしても大都市部に弱く、衰退する地方で強い。つまりこれまででさえ、地方の議員は人口対比でみれば優遇されていたにも関わらず、地方が衰退したのなら、これはもう失敗と断定してもいい。繁栄により評価されていたわけではなく、縁故に頼った選挙をしているからこそ、地方全体が衰退していく。これは「東京一極集中を打破」などではなく、地方をどう繁栄させ、議席を増やすか? という提案でなければならないのです。
石破地方再生担当相による法案読み違えに始まり、林経産相の「勉強不足」など、自民からは「緩み」「弛み」という言葉が聞こえます。しかしこれは明らかに「劣化」です。国会に緊張感がなくなったばかりでなく、そもそも議員の質が落ちたのです。そんな中、少ない有権者しかいない地方で議員を増やしたら、それこそ選択肢も少なく、優れた人材がでてくるのか? 人口対比で議員数を決めるのなら、おかしな優遇や差別といった問題は一先ず回避されるのです。
与党系のメディアは、自民に醜聞がでてくると、すぐに野党叩きに走りますが、与党の質を上げるよう提言をつづけることが、日本のためにもなるはずです。与党がダメだから、野党のダメぶりをアピールしても、政治家はますます「劣化」の道を突き進むだけでしょう。質の低下は、実は与党系メディアもそれに手を貸しているのが現状です。昨日、安倍首相に久留米商工会議所から「椿」が送られました。日本では昔から好まれる園芸用の常緑樹ですが、花が根本からぼとり、と落ちることから武士は庭に椿を植えなかったとされます。商工会議所が何を意図したかは分かりませんが、地方にとっての願いがそこに含まれているなら、春の季語でもある「落椿」のように、春には首相交代ということにもなりかねないのでしょうね。
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 経世済民106掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。