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2月15日、日経平均は上げ幅を拡大。上げ幅を1000円超に広げ、節目の1万6000円に接近している。東京証券取引所で9日撮影(2016 ロイター/Issei Kato)
株は1万6000円回復、一時1200円超の急反発:識者こうみる
http://jp.reuters.com/article/nikkei-jump-idJPKCN0VO0E7?pageNumber=1
2016年 02月 15日 14:56 JST
[東京 15日 ロイター] - 日経平均は上げ幅を拡大。上げ幅を一時1200円超に広げ、節目の1万6000円を2営業日ぶりに回復した。
市場では「ショートの巻き戻しが一段と加速し、全面高につながっている。日経平均の上昇率に比べてファーストリテ(9983.T)やソフトバンク(9984.T)などの伸びが弱いところをみると、直近で売り込まれた金融株など現物への買い戻しが強まっているようだ」(大手証券)との声が出ている。
<藍沢証券 投資顧問室ファンドマネージャー 三井郁男氏>
日経平均は約1万5000円でPBR(株価純資産倍率)が1倍。前週までに一時的にこの水準を割り込んだが、滞留時間はそれほど長くはないとみていた。きょうのところは、10─12月期実質GDP(国内総生産)が市場予想よりも悪化したことで、財政出動への期待が高まった。消費増税が困難になったとの見方も広がりやすい。
テクニカル面でも日経平均は25日移動平均線との下方かい離率が11%超となっており、底打ちの条件がいくつかそろっていた。ただ問題は銀行株。マイナス金利導入による影響が業績にどう現れるのか、懸念される部分もある。信用創造という点でも、金融セクターが今後どう動くかがポイントとなる。直近の株安で多くの投資家がダメージを被っただけに、戻った時にはそれなりの売り圧力があるということも覚悟しなければならない。
<大和証券チーフテクニカルアナリスト兼シニアストラテジスト 木野内栄治氏>
外部環境の落ち着きで日経平均500―600円に相当する部分は説明できる。具体的には米金融株の上昇、原油高、円安だ。残りは日経平均が12日に異常な下げとなった部分の修正だろう。中国経済の失速懸念や欧州銀行の問題など行き過ぎた不安の反動で、当面は自律反発が続き、日経平均はさらに1000円程度の上値余地があるとみている。もっとも、中国リスクなど依然不透明な面もある。本格反騰に移行するかどうかを見極めるには時間がかかる。
<みずほ証券 投資情報部長 倉持靖彦氏>
日経平均が1000円を超す上昇となったのは、買い戻しが主体だろう。ドイツ銀行の債券買い戻し計画や、好調な米小売売上高、中国人民銀行(中央銀行)による基準値の元高設定などの材料が相次ぎ、ショートの巻き戻しに拍車がかかった。米国株などに比べ、日本株の下げがきつかっただけに、切り返しも大きくなっている。
日本株は昨年12月からの下げ局面では三段下げとなり、目先的な底を打ったと判断している。ただ2月1日の高値1万7905円を超えるほど強い地合いではない。まずは1万6000円─1万8000円で値固めをした後、2月下旬のG20や3月の日米欧の金融政策決定会合などを見極める段階に入る。
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