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福島原発廃炉 ようやく「登山口」にまで来た
2017年03月07日 06時01分
東京電力福島第一原子力発電所からの放射能放出のリスクは、大幅に低減している。
東日本大震災から6年を迎え、事故の初期対応は、ほぼ終了したと言えよう。
難関はこれからだ。政府・東電は、30〜40年間に及ぶ廃炉作業を着実に進めねばならない。
事故の直後、核燃料が溶けて、原子炉内の温度は300度を超えた。現在は、外気温とほぼ同レベルにまで下がっている。再び核反応が起こる事態は考えにくい。
作業員も、一時の7000人超から約6000人に減った。敷地の9割では、通常の作業服で行動できるようになった。
危機的状況は解消されたが、溶けた核燃料を取り出す作業が控える。東電は、廃炉作業の「登山口」に来た、との認識を示す。
まずは、原子炉内部の状況把握が不可欠だ。炉はどの程度壊れているのか。溶けた核燃料は塊の状態なのか、飛散したのか。
調査は壁にぶつかっている。建屋内で極めて高い放射線量が測定され、容易に近づけない。原子炉内にロボットを投入しても、障害物に行く手を阻まれる。
2号機では今年に入って、炉内の破損状況が辛うじて捉えられた。原子炉の圧力容器直下の床には、大きな穴が開いていた。核燃料が落下した痕跡とみられる。
破損が深刻な1、3号機では、ロボットの投入さえ難しい。
政府・東電は、2021年に核燃料取り出しに着手する計画だ。その手法を9月にも決める方針だが、データ不足は否めない。
遠隔操作技術などのさらなる進歩が必要である。
原子炉建屋への地下水の流入などで発生する汚染水の問題も、抜本的な解決には至っていない。
汚染前の地下水を井戸からくみ上げる手法が奏功し、発生量は当初の1日400トンから100トン余に減った。地下水流入を止めるための凍土壁も、完成が近い。
問題は、敷地内のタンクに保管されている大量の水の扱いだ。
全体の約8割は浄化されている。浄化後の水には、海洋放出できる物質しか含まれていない。内外の原子力施設では、政府の基準に従って放出されている。地元の理解を得るため、政府・東電には丁寧な説明が求められる。
福島第一原発の廃炉には、約8兆円を要すると試算されている。国を挙げて立ち向かわねばならない難事業である。政府が陣頭に立って、内外の知見や技術を結集することが肝要だ。
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http://www.yomiuri.co.jp/editorial/20170306-OYT1T50113.html
避難指示、7割解除へ=進まぬ住民帰還−原発事故・東日本大震災6年
2015年9月に全域で避難指示が解除された福島県楢葉町の住宅地。民家の明かりはほとんど見られない=3月1日夜
http://www.jiji.com/news/kiji_photos/0170303at42_p.jpg
東京電力福島第1原発事故で国が出した避難指示は、4月1日までに福島県内11市町村の対象区域の約7割で解除される。2014年4月以降、順次解除された5市町村の住民登録者計約2万人に対し、帰還率は13.5%にとどまる。意向調査からは、放射線被害への不安や生活インフラ復旧の遅れが帰還を阻んでいることが分かる。
「復興の浜へ−津波被災地のいま−」=福島県公式チャンネル〔PR〕
http://www.jiji.com/news/kiji_photos/20170303ax22.jpg
15年9月に全域で解除された楢葉町は、今年1月末時点の住民登録者7276人(解除前日は7363人)に対し、居住しているのは781人にとどまり、戻ったのは高齢者が多い。夜になると、町内の明かりは街灯ばかりで、暗闇と静寂が広がる。同県いわき市に避難している60代の主婦は「古里だから帰りたいが、若い人が戻らない町で商業施設や医療機関が継続していけるか不安」と話す。
復興庁などが継続的に実施している避難者の意向調査によると、昨年11月時点で「戻らないと決めている」人の割合は川俣町で31.1%、葛尾村で28.3%、南相馬市で26.1%に上り、若者ほど割合が高い。
南相馬市や浪江町、富岡町、川内村などでは、戻らない理由として買い物や交通機関など生活環境の不備を挙げる人が多く、医療環境に不安を持つ人は、いずれも4割を超えた。南相馬市では「原発の安全性への不安」が54.8%。放射線量への不安も40.7%に上る。
http://www.jiji.com/news/kiji_photos/20170303ax24_p.jpg
国や自治体は、人を呼び戻し、新規の定住者を迎え入れようと、商業施設や交通インフラなど生活環境の整備に力を入れる。4月に避難指示が解除される同県富岡町には、24億円かけて一時的な2次救急病院を開設する予定。事業者向けには財政支援や官民合同によるコンサルティングのほか、再生可能エネルギーやロボットなどの新産業を集積させる「イノベーション・コースト構想」を進めている。
いわき明星大の高木竜輔准教授(地域社会学)は「避難先での現状の生活水準を元の場所で確保できない中では、すぐに戻ることはできないだろう。少なくとも避難を余儀なくされた時間の2倍は必要ではないか」と指摘している。(2017/03/07-14:50)
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http://www.jiji.com/jc/article?k=2017030700808&g=eqa
原発事故から6年、いまも20km圏内に取り残された動物たちを世話する人々
2017.03.07 ニュース
事故から6年が経っても、牛舎には餓死した牛の骨が多数散乱していた
https://nikkan-spa.jp/wp-content/uploads/2017/03/A7220.jpg
’11年の原発事故から6年間、警戒区域内に取り残された動物たちを撮り続けている写真家がいる。太田康介さん(58歳)だ。事故後、人間たちは辛うじて避難することができたが、自力で避難することのできないペットや家畜は置き去りにされ、その多くは餓死していった。
「当時、原発20km圏内には、牛が約3400頭、豚は約3万1500頭、鶏は約63万羽が取り残されていました。犬は登録されているだけで約5800匹でしたが、未登録の犬もかなり多かったと思われます。猫に至っては、その数はわかっていません」(太田さん)
6年が経った現在の原発20km圏内には、その痕跡がわずかながら残っている。福島県富岡町のある牛舎には、餓死した牛たちの骨がいまだに多数転がっていた。柱には、腹を空かした牛たちが飢えをしのごうとかじった跡がくっきりと残っている。周辺の田んぼでは除染が行われていたが、この牛舎内だけは時が止まっているかのようだ。
現在の20km圏内は除染が進められ、地震や津波で破壊された家屋も解体が進んでいる。この地域に、太田さんは東京から2週間に1度のペースで通い、猫の世話をしているという。
「まだ、世話が必要な猫が残っているんです。普通に餌を置いておくとアライグマや狸、猪などの野生動物に食べられてしまうので、猫だけが入れるサイズの『えさ台』を高所に設置しています」
⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1297843
「えさ台」を設置する太田さん。入り口を、ちょうど猫が入れるくらいの大きさに調整している
現在、20km圏内は部分的に住民の帰還が進められているものの、戻ってきた住民の数は少ない。人間から餌をもらう動物である猫が生きていく環境は、整っていない状況だ。太田さんはボランティアと協力して、えさ台を置いてもらえるよう地権者に交渉しつつ、猫の数が増えすぎないよう去勢手術も行っている。(※太田康介さんの「えさ台」活動については個人ブログ「うちのとらまる」を参照)
→次ページ人間以外の動物はみんな被害者
人間以外の動物はみんな被害者
「牛は犬猫と違ってよく食うから、餌をやるのが大変だ」と語る松村さん
原発から12kmの富岡町内で暮らし、犬や猫、牛や馬を保護している松村直登さんは、震災直後に街をさまよっていた動物たちを路上で捕まえて保護してきた。一時は近くのダチョウ園から逃げ出したダチョウも飼っていた。
「警戒区域に残った家畜は殺処分するって国が言うから、我慢できなかったんだな。俺が助けてやっからなと。ペットも餌やらねえと自分じゃ生きていけねえっぺ。人間以外の動物みんな被害者よ。人間が作るものに完璧なものはねえ。原子力が“夢のエネルギー”なんて嘘だったんだ」(松村さん)
『週刊SPA!』3月7日発売号掲載記事「[原発20km圏内]に残された動物たち」では、6年が経った原発20km圏内で、いまだ取り残されている動物たちの世話をする人々の姿をリポートした。
取材・文/北村土龍 写真/太田康介
https://nikkan-spa.jp/1297831?page=2
<原発からの請求書>(6)実現困難でも税金投入 高速増殖炉
2017年3月7日 朝刊
Q もんじゅが廃炉になるといいます。いくらのお金が使われたのですか。
A 三十六年間に一兆四百十億円が投入されました。成果を出すことなく、政府は昨年末、廃炉を決めました。廃炉費も三千七百五十億円に上る見通しです。
Q なぜそんなことに。
A 高速増殖炉は、「増殖」という言葉どおり、使った以上の核燃料をつくれるとされ、「夢の原子炉」ともてはやされました。政府は「資源の乏しい日本には必要」と力を入れてきましたが、一九九四年に稼働させた途端、冷却剤に使う爆発しやすいナトリウムが漏れる大事故に。その後も問題続きでほとんど運転できませんでした。より小規模で基礎的な「常陽」と合わせ一兆六千億円強が研究に費やされました。
Q 費用はだれが負担しましたか。
A 国民です。大手電力が運営する商用の原発の費用が電気料金を中心に集められているのと違い、研究用なので所得税や消費税などで集めた税金がほとんど。文科省が所管する「日本原子力研究開発機構」に予算投入されてきました。
Q 政府は高速増殖炉はあきらめるのですか。
A いいえ。政府は昨年末に経済産業省主導で次の研究に進み、後継機の開発を始めることを決めました。フランスの高速炉建設計画「アストリッド」への参加を決め、二〇一七年度予算で五十二億円を使う予定。研究者もフランスに送り込みます。増殖炉でないので、もんじゅが目指したように燃料が増えるわけではないが、実現すれば使用済み核燃料から出てくるプルトニウムを何度もリサイクルできる点は同じです。政府はフランスとの共同研究で得た知識を生かし、停止中の常陽も再び活用してデータを集め、実用化に近づいた「実証炉」の建設を目指すといいます。
Q また税金の無駄遣いにならないか心配です。
A 共同研究では仏が多額の資金を要求してくる可能性は大きい。経産省の言う通り新たに実証炉をつくるならば一兆円を超えるのは確実です。もんじゅの二の舞いになる心配はあります。
Q なぜ日本は高速炉開発から撤退しないのか。
A 米国、英国、ドイツなどは実現困難とみてすでに撤退しています。日本は、使用済み燃料をそのまま埋めるのでなく、全部リサイクルに回す政策を取っています。このためフランスなどの再処理工場に委託して使用済み燃料から分離したプルトニウムが四十七トンも国内にたまっています。
プルトニウムは核兵器もつくれる物質なので米国など各国が日本を警戒しています。しかし、このプルトニウムは通常の原子炉では使えないため、高速炉が必要になっているのです。日本は「プルトニウムは武器でなく燃料」と言い続けるために、いくら見込みが薄くても高速炉に多額の国民のお金を使わざるをえない「自縄自縛」に陥っているのです。 (吉田通夫)
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