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福島第一汚染水(3月1週)―2月のサブドレン排水のトリチウム排出量は110億ベクレル―
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2017/03/06(月) 19:49:00 めげ猫「タマ」の日記
福島第一原発汚染水の3月1週(2月26日から3月5日)の状況を纏めてました。先週(1)に続き各所で放射性物質が見つかっています、
@外洋から見つかり続ける全ベータ
A港湾内各所で見つかるストンチウム90
B地下水バイパス山側井戸の全ベータの上昇
C海岸付近で見つかる高濃度汚染地下水
D2月のサブドレン排水のトリチウム排出量は110億ベクレル
1.外洋から見つかり続ける全ベータ
以下に福島第一の外洋の汚染状況を纏めます。
※1(4)(5)(6)にて作成
※2 数値は1リットル当たりまたは1キログラム当たりのベクレル数
※3 全ベータはストロンチウム90由来の放射性物質(7)
※4 集計期間内の最大値
図―1 福島第一原発の放射性物質濃度
図に示す様にT−2地点で1リットル当たり16ベクレルの全ベータが見つかっています。海水には天然由来の放射性物質のカリウム40が含まれています(8)。全ベータが見つかったとしても天然のカリウム40のみの可能性も否定できません。一方でストロンチウム90は天然に存在しません(9)。概ね1リットル当たりで13ベクレル以上の全ベータが見つかると、ストロンチウム90が見つかる可能性が高くなる事は先週にお伝えした通りです(1)。以下にT-2地点の全ベータ濃度の推移を示します。
※1(6)を集計
※2 ※2 NDは検出限界未満(見つからい事)を示す。
図―2 福島原発沖外洋T-2地点の全ベータ濃度
図に示す様に度々1リットル当たり13ベクレルを超えています。事故から6年を経て、外洋に放射性物質が漏れ出しています。
2.港湾内各所で見つかるストンチウム90
以下に今週の港湾内の汚染状況を纏めます。
※1 (4)を集計
※2 数値は1リットル当たりのベクレル数
※3 集計期間内の最大値
※4 ストロンチウム90はSR90と略し、採取日は1月23日
図―3 福島第一港湾内の放射性物質濃度
図に示す通り多くの地点でストロンチウム90が見つかっています。以下に1〜4号機取水口内南側のストロンチウム90濃度を示します。
※1(4)を集計
※2 NDは検出限界未満(見つからい事)を示す。
図―4 1〜4号機取水口内南側ストロンチウム90濃度
図に示す通り、昨年末あたりから上昇傾向です。この先が心配です。港湾と外洋は繋がっています。港湾内もストロンチウム90は外洋に漏れ出して、福島の海を汚しそうです。
3.地下水バイパス山側井戸の全ベータの上昇
地下水バイパスは、福島第一原発の汚染水対策として原子炉建屋に侵入する前の地下水を事前に汲み上げ汚染水の発生を抑えようとするものです(10)。海に流す水からは「トリチウム」が見つかっているので、(=^・^=)は立派な汚染水だと思います。東京電力は福島第一原発地下水バイパスの山側に井戸を掘って放射性物質濃度を調べています(11)。また地下水バイパスからくみ上げた汚染水の濃度も井戸毎に調べています(12)。以下に放射性物質濃度を示します。
※1 (11)(12)にて作成。
※2 数値は1リットル当たりのベクレル数
※3 集計期間内の最大値
図―5 地下水バイパスと山側(上流)井戸の放射性物質濃度
地下水バイパスやサブドレンの排水基準は1リットル当たりで
全ベータ 5ベクレル
トリチウム 1500ベクレル
ですので(3)、排水基準を超えた放射性物質が見つかっています。
この中でE−1が気になります。以下に推移を示します。
※1(11)を集計
※2 NDは検出限界未満(見つからい事)を示す。
図―6 E−1井戸の放射性物質濃度
図に示す様に全ベータが昨年12月位から上昇し、いったんは上昇が止まったのですが、再び再上昇です、。この先が心配です。
4.海岸付近で見つかる高濃度汚染地下水
以下に海岸付近の地下水の放射性物質汚染の状況を示します。
※1 (4)を集計
※2 数値は1リットル当たりのベクレル数
※3 集計期間内の最大値
図―7 海岸付近の地下水の放射性物質汚染の状況
1リットル当たりでセシウム137の法定限度は90ベクレル、ストロンチウム90は30ベクレルですので(3)、全ベータの半分をストロンチウム90として(7)、全ベータ換算で60ベクレルです。図に示す様に法定限度を大きく超えた汚染地下水が見つかっています。この中で気になったのがNo0−1のトリチウムです。以下に推移を示します。
※1(4)を集計
※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す
図―8 No0−1井戸のトリチウム濃度
どんどん上昇しています。この先が心配です。
5.2月のサブドレン排水のトリチウム排出量は110億ベクレル
サブドレンは、原子炉やタービン建屋の直ぐ傍の井戸から汚染地下水を汲み上げ、直接にタービン建屋周囲の水位を下げ汚染水の増加量を抑えるものです(14)。サブドレンの運用は2015年9月3日から始り(13)、13日より排水を開始しました(14)。サブドレン排水のトリチウム濃度を示します。
※(15)を集計
図―9 サブドレン排水のトリチウム濃度
図に示す様に今週も高いままです。東京電力はサブドレン廃水の放射性物質濃度も排出量も公表しているので(14)、濃度×排出量で月別のトリチウム排出量を求めてみました。
※(14)(15)を集計
図―10 サブドレン月別のトリチウム排出量
2月のトリチウム排出量は1月より13億ベクレル増えて110億ベクレルと100億ベクレルを超えました。2月は28日しかないので今月はもっと増えるはずです。福島の海にはトリチウムに汚染されていきます。
<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
事故から6年が過ぎましたが、福島第一原発からの放射性物質漏れが続いています。そでも水産庁は福島県沖の魚の出荷制限の要件見直しを検討しているそうです(16)。
※(17)を引用
図―11 水産庁は福島県沖の魚の出荷制限の要件見直しを検討していると報じる福島県の地方紙・福島民報
おかしな話です。これまで出荷制限は厚生労働省が実施しています(18)。「安全」よりも生産者や汚染元の東京電力の論理にシフトしている感じです。これでは福島の皆様は心配だと思います。
福島県郡山市産米の全数・全袋検査数が131万件を超えました(19)。福島県随一です。同市の人口は約34万人なので(20)、市民が食べるには十分な量です。同市のお米は「あさか舞」と言いてツヤ、香り、味、粘り、柔らかさ等、美味しさの条件をすべて備えた大変美味しいお米だそうです(21)。「あさか舞」は「安全」を確認してから出荷されるそうです(22)。でも福島県郡山市のスーパーのチラシには福島産米はありません。
※(23)を引用
図―12 福島産米が無い福島県郡山市のスーパーのチラシ
当然の結果です。(=^・^=)も福島県郡山市の皆様を見習い「フクシマ産」は食べません。
―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)めげ猫「タマ」の日記 福島第一汚染水(2月4週)―4連続で排水路からはWHOガイドラインを超える汚染排水―
(2)報道配布資料|東京電力
週)―外洋2地点からトリチウム―
(3)サンプリングによる監視|東京電力
(4)(2)中の「福島第一港湾内、放水口付近、護岸の詳細分析結果」
(5)(3)中の「1.海水(港湾外近傍)」を3月5日に閲覧
(6)(3)中の「タンクの水漏れに関するモニタリング」⇒「南放水口・排水路」
(7)めげ猫「タマ」の日記 全ベータはストロンチウム90由来の放射性物質
(8)カリウム40 - Wikipedia
(9)ストロンチウム90 - Wikipedia
(10)めげ猫「タマ」の日記 福島第一原発の地下水バイパスについて
(11)(3)中の「H4エリア周辺観測孔」
(12)(2)中の「福島第一 地下水バイパス揚水井 分析結果
(13)(コメント)福島第一原子力発電所におけるサブドレン他水処理施設の運用開始について|東京電力
(14)集水タンク・一時貯水タンクの運用状況|東京電力
(15)(2)中の「サブドレン・地下水ドレン浄化水分析結果」
(16)魚介類出荷制限 水産庁「要件見直しも」 | 県内ニュース | 福島民報
(17)福島民報を3月5日に閲覧
(18)原子力災害対策特別措置法第20条第2項の規定に基づく食品の出荷制限の設定 |報道発表資料|厚生労働省
(19)ふくしまの恵み安全対策協議会 放射性物質検査情報
(20)郡山市の現住人口/郡山市
(21)郡山の味自慢「あさか舞」/郡山市
(22)自主検査実施について | JA郡山市の米「あさか舞」(コシヒカリ・ひとめぼれ)
(23)ザ・モール郡山店 - 店舗詳細|SEIYU
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