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米NY州の原発、安価な天然ガスに敗れ閉鎖へ
閉鎖が決まったインディアンポイント原発はニューヨーク市とその郊外への主要電力供給源だった
By RUSSELL GOLD AND CASSANDRA SWEET
2017 年 1 月 10 日 10:25 JST
米国では電力会社が原子力発電所の閉鎖を相次いで決定している。天然ガスなど安価な電力源との競争に直面しているほか、原発反対派から政治的な圧力を受けているためだ。
今回新たに閉鎖が決まったのは、ニューヨーク市マンハッタンの約60キロメートル北方にあるインディアンポイント原発で、ニューヨーク市とその郊外への主要電力供給源だ。原発を所有する電力会社エンタージーは9日、ニューヨーク州との合意の一環として同原発を数年後に閉鎖すると発表した。同州のクオモ知事は長い間、同原発が安全の脅威になると批判していた。
インディアンポイント原発が閉鎖されることで、今後2025年までに閉鎖される原発は合計4カ所になる。それには、電力大手PG&E社のディアブロキャニオン原発(カリフォルニア州)やエンタージー傘下のパリセーズ原発(ミシガン州)がある。そのほか、過去4年間で、ドミニオン・リソーシズ社のキウァニー原発(ウィスコンシン州)など4カ所の原発が既に閉鎖された。
こうした原発閉鎖に伴い、米国に残る原発の数は2020年代半ばまでに61カ所(新たな原子炉を建設中の2つの原発施設を含む)になる見通しだ。これまで少数の原発が閉鎖されたのは、安全性の懸念があるか、あるいは原子炉修復に多大なコストがかかるためだった。今回の閉鎖で目新しいのは、操業ライセンスを受けて稼働中だが、市場競争に直面してもはや利益を上げられないため閉鎖される原発が出てきたことだ。
近年、電力料金の低迷により米国の原発の閉鎖が相次ぐ(赤:閉鎖済み、または閉鎖決定、緑:継続稼動が決定)
https://si.wsj.net/public/resources/images/BF-AN335_NUKE_16U_20170108190940.jpg
どの地域の原発も、経済的な強敵に直面している。それはフラッキング(水圧破砕法)だ。これは膨大な量の天然ガスを採取できる技術(地下のシェール=頁岩=層に超高圧の水を注入して亀裂を生じさせ、天然ガスを大量に採取する)で、採取された天然ガスを燃焼して得られる電力を大幅に割安にし、全米各地で電力料金を押し下げている。
エンタージーも9日、インディアンポイント原発閉鎖の主因として、天然ガスからの競争激化を挙げ、同原発の残存原子炉の閉鎖に関連して24億ドルの減損費用(税引き前)を計上することを明らかにした。
エンタージーの電力卸売部門であるエンタージー・ホールセール・コモディティーズ社のビル・モール社長は、「天然ガスの記録的な低価格は、米北東部のマーセラス・シェール層からの供給増が主因だ」とし、「電力価格は過去10年間で約45%、つまりメガワット時当たり約36ドル下がり、過去最低になった」と述べた。この結果、インディアンポイントなどの原発にとって約1億6000万ドルの年間収入減になったという。
モール社長は、インディアンポイント原発閉鎖の決定にもかかわらず、米国が原発をあまりに多く失えば、天然ガスに過度に依存することになりかねないと述べた。同社長は「天然ガスは、ある時点になれば価格が変動(急上昇)するだろう」と語った。
連邦エネルギー統計によれば、過去12カ月間に米国の電力供給に占める原発の割合は20%で、首位の天然ガスの35%、2位の石炭の30%に次ぐ主要電力源だ。残りは水力が7%、風力が6%、太陽発電が1%だった。
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