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猛暑の夏、電力ゆとり
料金なお高止まり
猛暑が続いた今年8月の電力供給を大手電力各社は余力を持って乗り切った。主要会社のうち電力需給が逼迫したのは1日だけ。節電の定着や新電力会社への契約切り替えが進んだことがゆとりを生んだ。ただ火力などの老朽発電所を使い回している電力会社も多く、電気料金も東日本大震災前より高い。価格と安定供給とのバランスをどう取るかが今後も課題になる。
今年の8月は例年以上に暑い日が続いた
今年の8月は例年以上に暑い日が続いた。全国の観測地点929カ所のうち、100カ所以上で最高気温が35度以上の「猛暑日」となったのは13日間。9日には東京都心でも37.7度を記録するなど、全国198カ所で猛暑日となった。
この日は冷房使用が増え、東京電力ホールディングス(HD)の電力需要は午後2〜3時に5332万キロワットと今夏最大を記録。一方、供給力は5985万キロワットを保ち、使用率は89%にとどまった。東電HDなどでは使用率が90%超を「やや厳しい」と設定しているが、震災以降で常に電力が安定して供給できた初めての夏となった。
他の大手電力でも同様だ。関西電力では5日に94%と「やや厳しい」状態になったが、「厳しい」の95%超には届かなかった。九州電力は19日に97%を計上したが、事前の需給予測で一部の火力発電所を休ませて供給力を抑えていたことが要因だ。川内原子力発電所(鹿児島県)が再稼働していることもあり、供給力には余力がある。
需給が安定している要因として東電HDは「消費者の間で省エネが定着している」と分析する。実際、夏場の電力需要は震災前に比べて1割ほど減り、日中の電力需要のピークもなだらかになっているとみられる。
4月の電力小売りの全面自由化も背景にある。全国の総電力量の4割弱を占める家庭など向けの市場が開放されたことで、新電力会社が相次ぎ参入。自前で発電所を整備する新電力も増えており、大手の発電余力に余裕が出ている。
再生可能エネルギーの普及も追い風だ。全国の太陽光発電の総出力は前年比2割増の3万3千メガ(メガは100万)ワット。1年間で原発6基分に相当する量を発電できるようになった。
ただ、再エネの出力は気候や時間帯に左右されやすい。原発が長期停止するなか、各社は古い火力発電などを使い続けている。北海道電力は「少しでも火力発電がトラブルで停止すれば、安定供給に不安が出る」と話す。
電気代も8月の大手10社の平均は6998円と、震災前から1割弱上昇。足元の原油価格の下落で小幅な上昇にとどまっているが、油価が変動すれば料金に跳ね返る。猛暑を乗り切ったとはいえ、供給の余力が十分とはいえない。四国電力は「価格下げのためにも原発の早期再稼働が必要」としている。
[日経新聞9月2日朝刊P.5]
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