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明けましておめでとうございます♪
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2016.01.01 きっこのブログ
皆さま、明けましておめでとうございます♪
今年も「歳旦三つ物」を詠みました。
歳旦三つ物
曳猿のひときは高く跳びにけり
三重四重五重春小袖の輪
名木の芽ひとつひとつの輝きて
きっこ
俳句では本来、自分の句を自分で解説することは野暮なのでNGなのですが、俳句を勉強していないと意味の分からない言葉や言い回しもありますので、今年も簡単に説明させていただきます。
まず、最初の五七五の発句の「曳猿(ひきざる)」は、猿回しの猿のことです。昔は新年を迎えると、猿回しが各家をまわって玄関先で芸をしたので、「猿廻し」は新年の季語になっています。猿回しのことを昔は「猿曳(さるひき)」とも呼んでいて、芸をする猿のことを「曳猿(ひきざる)」と呼んでいました。
直接「高く」と言ってしまうのは、あまりにも陳腐なので、最初は「曳猿の紐いつぱいに跳びにけり」と詠みました。これは自分でも満足の行く出来だったのですが、猿回しの句で「紐」を詠んだものは多いだろうと思い、念のために調べてみたところ、星野立子さんに「曳猿の紐いつぱいに踊りをり」という句がありました。あたしの句は完全に類句になってしまうので、詠み直しました。見どころは「ひときは」だけの月並みな句ですが、歳旦三つ物の発句としてはギリギリセーフのレベルだと思います。
二番目の七七の「脇」の句は、あたしが見たお正月の猿回しの景です。今は各家をまわる猿回しは見られなくなりましたが、以前、神奈川の神社に初詣をした時に、そこで猿回しをやっていました。ちゃんちゃんこを着た可愛いお猿さんが、飛んだり跳ねたり竹馬に乗ったり、いろいろな芸を披露していました。いくつも並べた木のハードルに向かって勢いよく走って行き、ピョンと飛び越すと思いきや、直前で地面に伏せて匍匐前進で下をくぐって行く‥‥というネタで、幾重にも取り囲んだ人たちを笑わせてくれました。
幾重にも取り囲んだ様子を、一般的には「七重八重(ななえ・やえ)」や「十重二十重(とえ・はたえ)」などと表現しますが、それほどには人の輪はできていなかったのと、7音に収めるため、ここでは「三重四重五重(みえ・よえ・いつえ)」と表現しました。また、季語を「春着」にしてしまうと巧く収まらなかったので、「春衣」か「春小袖」にしようと思い、お正月のイメージが強い「春小袖」を選びました。「小袖」は男性も着用するため、問題ないと判断しました。
最後の五七五の「第三」は、発句と脇から大きく飛躍した春の句です。発句と脇が「新年の賑やかでおめでたい景」を詠っているのに対して、第三は「春の希望」を歌っています。
昨年は、いろいろな国でテロが起こり、そのテロを鎮圧するために軍隊による空爆も繰り返され、そのどちらでも、何の罪もない多くの子どもたちが犠牲になりました。そして、戦渦や貧困から逃れるために、命懸けで自分の国を脱出した人たちの中にも、船が沈没して犠牲になった多くの人たち、多くの子どもたちがいます。戦争や貧困から逃れるために自国を脱出した難民は、世界で約6000万人に到達しようとしていますが、このうちの半数以上が子どもたちなのです。
積極的に難民を受け入れているドイツでは、紛争や貧困を逃れてきた子どもたち約32万人のうち、約19万6000人を昨年末までに国内16州の学校に就学させました。自国で勉強できずに学力が遅れている子どもたちのためには計8264の特別学級を新設し、難民の子どもたち専門の教員を全国で約8500人新規採用しました。
日本も、複数の国に対して難民支援の名目で支援金を送り続けて来ましたが、それがすべて本当に難民のために使われているのかは分かりません。また日本は、こうした支援を続けている一方で、難民を生み出している原因のひとつでもある米国主導の有志国連合に名を連ねています。東京大空襲を始め、全国各地を空爆された経験を持つ日本が、本当にこれで良いのでしょうか。日本は敗戦国として、世界唯一の被爆国として、独自の平和外交の道へ足を踏み出すべきなのではないでしょうか。
こうした背景を踏まえて詠んだのが、最後の五七五の「第三」の句です。「名木(なのき)の芽」という春の季語は、特定の木の芽のことではなく、さまざまな種類の木の芽の総称です。これは、人種や肌の色、国や宗教の違いなどにとらわれない、世界中のすべての子どもたちのことを表現しています。世界中のすべての子どもたち1人1人に光があたり、1人1人が自分の未来に希望の持てる世の中になってほしい。今年は、そのための第一歩となるような年になってほしい。こんな願いと希望を、この「第三」の句に込めました。
‥‥そんなワケで、あたしは、今年も今まで通りに、社会的弱者、社会的マイノリティーの立場と視点を大切にして、あたしなりに「ハチドリの一雫」を垂らし続けて行く所存です。皆さん、今年も一年、「きっこのブログ」をよろしくお願いいたします♪
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