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http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2016-01-01/2016010101_04_1.html
沖縄県の翁長雄志(おなが たけし)知事は、新年にあたっての記者会見を県庁で行いました。普天間基地閉鎖・撤去、辺野古新基地ノーを最大争点にたたかわれる宜野湾市長選(17日告示、24日投票)について、「しっかり勝って、しっかりとした民意という形でやっていきたい」と、知事としてもシムラ恵一郎候補の勝利に全力を挙げることを表明しました。
普天間基地の危険性除去について翁長氏は、名護市辺野古の新基地建設は、場合によっては20年かかることを改めて指摘し、前知事が埋め立て承認をしたときに説明した5年以内の運用停止について、安倍内閣は「入り口も触った形跡がない。普天間の危険性の除去についてしっかりした認識がない」と批判。普天間が老朽化しているので、新しいしっかりした基地を造りたいとの思いが強いのではないかと述べました。
また、「一県が日米両国を相手にすることの大変さは皆さん理解いただけると思うが、しかし辺野古新基地は絶対にできないと確信している」と述べ、今後も新基地建設を「あらゆる手法で阻止する」と強調しました。
埋め立て承認の取り消しに続き、承認撤回も行うかとの質問には、代執行裁判の審議状況などを踏まえて判断する意向を示しました。
沖縄県の翁長雄志知事の年頭会見の要旨を紹介します。
―1年を振り返っての所感と、今年、特に実現したい政策をお聞かせください。
翁長知事 知事に就任をして1年、無我夢中でしたが、後半は法廷闘争も入ってまいりました。基地問題は、当初から申し上げている通り、あらゆる手法を尽くして新辺野古基地は造らせないというもののなかから物事のけじめをつけていきたいと思っております。雇用関係、子どもの貧困の問題、これは強く打ち出していきたいと思っております。
―国民にたいして沖縄問題をどうとらえてほしいか。
知事 基地の存在のあり方、振興策と基地との関係、基地がどうやってこの沖縄に集中してきたのかということを含めて、理解をしたうえで議論ができればいいなということで、私は話をしております。一定程度ご理解いただいたというような状況もありますから、これからは、沖縄の基地問題、日本の安全保障の問題、民主主義の問題、地方自治の問題を訴えていきたいと思います。
―(国交相による埋め立て承認取り消しの執行停止の無効を求める)抗告訴訟の提起について。
知事 辺野古基地は絶対できないということは確信しておりますが、たとえば30ヘクタール、50ヘクタール埋め立てられて、それが計画中止になって、それが残骸として残ったときに、大浦湾が基本的には厳しい環境になってしまう。そうすると、どちらにも益がないような結論で終わるような可能性も十二分にあります。
(国交相の)執行停止だけは2、3日ですぐ結論を出して、(防衛局が国交相に出した行政不服)審査請求は、2年も3年も引き延ばしするような、あくまでも工事を進めるためのものであるというような形です。そのため、抗告訴訟をやるわけです。
―普天間基地の危険性の除去については。
知事 辺野古でなければ普天間の固定化をするぞという話がしょっちゅう聞かされております。集中協議で質問をしても、官房長官からお答えはなかったわけですが、15年、20年も世界一危険だということと、普天間の危険性除去といいながら普天間をそのままにできるのかということは、大変大きな矛盾だと思っております。
沖縄県が今まで一度たりとも自分から差し出した土地はないなか、今度は国有地として新辺野古基地ができるわけですから、新たな質的な展開だと思っております。
―今年は大きな選挙が構えています。
知事 宜野湾(市長選)で勝って、しっかりとした民意という形でやっていきたいと思います。ここで万が一ということがありますと、(政府は)過去の選挙のものは一切民意とは関係なくして、ここだけの民意だという話になります。
―普天間基地の跡地にディズニーリゾート関連施設を誘致するというのがありましたが。
知事 普天間飛行場の跡地利用は、沖縄県と宜野湾市が一緒になって計画の策定をしてきております。ある意味突然であり、宜野湾市側から出た話なのかもよく分かりませんので、この辺のところを聞いたりして判断をしたい。
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