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(昨夜の報ステ)
〔中東の「地殻変動」日本にも…〕
…さらにサウジの怒りは大使館を燃やされたというだけではない。中東の大きな”地殻変動”も背景にある(イランとの核合意、制裁解除へ向けた動き。その隙間に入りこむロシア)。
さらにサウジには恐れていることがある。中東の”経済的地殻変動”だ。去年10月テヘランで大規模な国際産業見本市が開催された。日本の主要企業だけでなく独・印・韓などあわせて約800社が参加した。各国がイランの市場を求めて押し寄せているのだ。それほどイランには大きなポテンシャルがある。
イランの人口およそ7800万人に対して、サウジは3000万人ほど。しかもイランは若者の人口比率が高く(2200万人/15〜29歳:サウジ740万人)、今後イランの人口は増え続ける。中東の一大消費市場に急成長する可能性を秘めているのだ。イラン革命後36年間「鎖国状態」だったが、世界1位の天然ガス埋蔵量に加え原油埋蔵量は世界第4位を誇る資源大国だ。が、インフラ等への投資は進んでいない。つまり世界各国の企業が開発する場が、豊富に残されているのだ。
世界最大級のアサデガン油田は日本が開発権利を獲得したが、米の制裁強化で撤退したまま。イランはこの油田を今も技術のある日本に開発して欲しいと期待しているという。
畑中美樹(国際開発センター)「イラン革命以降36年間、最先端技術が入っていないので、イランの消費者から見ると日本や欧州その他の国の最先端の技術、商品、製品は喉から手が出るほど欲しい。したがって売る方から見ると極めて魅力的だということになる。
それを横目で見るとサウジはこれまで20年間くらい一生懸命投資を呼びかけてきたのに、今すぐイランに行くというのは非常にけしからんという風に見ている。イラン制裁が解除されると欧州・日本・アジアの企業がどっとイランに出て行く。それに対する歯止め、水を差す狙いも今回の措置にはあったのではないかと思う」
立野純二「私は今回の問題はアメリカとヨーロッパに向けて送った警告であると思う。サウジの立場でみるとこ近年アメリカに裏切られっ放しであった。
2003年のイラク戦争ではスンニ派だったフセイン政権が倒され、シーア派のイラン寄りの政権にイラクがなってしまった。そして昨年の核合意。イランは制裁から解かれ国力を立て直す準備ができつつある。イランばかり得してきたではないか、という思いがサウジにはあると思う。
サウジとアメリカの関係を見れば、ずっと”石油と安全保障の交換”と呼ばれる同盟関係があった。これが昨今、アメリカのシュールガス革命で、アメリカは自前で石油ができるようになった。サウジにしてみればイランの核開発を認めている以上、もう自分たちの安全は守られていないじゃないかとなる。この石油と”安全保障の交換”はもたなくなっている。そこの不満高めているサウジが、これ以上サウジを侮ってイランを利する方向に米欧が進めば、われわれは黙っていないぞ、というメッセージを送っている可能性があると思う」
- Re: 中東の「地殻変動」がもたらすものは、天木氏の「サウジ王制の危機」そのものではないか。軍隊も弱いしインテリジェンス 仁王像 2016/1/06 20:24:10
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- Re: シーア派指導者の処刑というサウジアラビアの政治的過失 /IRIB(2016/01/03) 仁王像 2016/1/07 06:23:40
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- Re: シーア派指導者の処刑というサウジアラビアの政治的過失 /IRIB(2016/01/03) 仁王像 2016/1/07 06:23:40
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