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自壊プロセスを開始したウクライナ: 未来は予想不可能
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2016年1月 5日 マスコミに載らない海外記事
Andrey UVAROV
2016年1月3日 | 00:00
Strategic Culture Foundation
2015年は、ウクライナにとって、希望が打ち砕かれ、幻想が消散する年だった。ウクライナ人の中には、マイダン抗議行動とヨーロッパ統合政策に希望を託した人々もいた。国産ファシズム政権は、壊滅的敗北を味わうだろうという夢を抱いた人々もいた。こうした希望や熱望の全てが現実化しなかったのは明白だ。
唯一確信を持って言えることは、ウクライナの将来は全く予想不能ということだ。
元ウクライナ大統領レオニード・クチマが、ウクライナはロシアではないと言ったのは正しかった。同時に、ウクライナはガボンではない。ソマリアでもない。ところが、欧米の専門家連中は、ウクライナに関して語る際に、破綻国家という用語を使い始めた。連中がそうするのも無理はない。これほど激しい自滅過程を始めた国は、史上かつてない。2015年に、これは極めて明瞭になった。
2014年、何千人もの人々が、鍋や釜を叩いて、マイダン抗議行動に参加した。彼等はシェンゲン・ビザを必ず入手できると確信し、反ロシアのたわごとを聞きながら踊り、喜びを感じていた。オデッサやイロヴァイスクや、ホルリフカやシャフタリシクで、凄惨な出来事が起きているのを目にしながらも、彼等は惰性で政権を支持し続けた。
2014年、ウクライナは血にまみれたが、それでも正気にはならなかった。悲劇的な出来事が、2015年冬、デバリツェボで起きた。アルセニー・ヤツェニュク首相政府によって押し通された予算で外国債券が消滅したのと同じ形でウクライナ軍国主義は消散し始めた。
NATOが支援の手を差し伸べてくれるだろうと幻想を抱いて、いまだに手を振り回している連中もいる。
軍隊は勝利と戦利品を約束された。現在、軍人連中にとって一番重要なのは、軍務にい続けられ、給料をもらえることだ。給与がどれほどわずかなものであれ - 何もないよりはましだ。募集案内所に、志願兵の行列はない。若いウクライナ人連中が、徴兵逃れで、ユーラシアのあらゆる国々に隠れているのを人々は知っている。
出来事の進展をじっと観察してきた人々は、ウクライナが外国からの支援を得られまいことがわかっている。
諸外国は、それぞれ自国の目標を追求している。事実上、彼等は既にクリミアをロシアの不可分の一部として認識している。諸外国は、ウクライナ分割の過程が継続しているのを自覚している。以前に約束されたビザは、決して与えられていない。使える兵器システムは送られてこない。よその国々の指導者は、各勢力の相関関係を評価しているのだ。彼等はロシアとの関係を漸次正常化している。この課程はさほど明らかではないが、状況をしっかり見続けている人々には、進展が見えている…
2015年は大量洗脳操作の年だった。権力者連中は、あらゆるものが、自分の着任前に盗まれていたので、事態がこれほど酷いのだと、自分の失敗を正当化している。連中はロシアとプーチンのせいにした。実際、ウクライナ人は、鍋やざるを振り回して街路を行進するのはやめたが、それでも、まだ彼等はTVの言い分を信じているのだ。
2015年に、TV局と政府は、とうてい我慢できないようなことをしでかした。キエフの支配者連中は、経済を向上させ、社会生活の進歩を実現すると約束しながら、国を、失業、インフレ、産業の破壊や、想像もできないほど高い水道光熱費に陥れた。
果てしのない“見せ物”や集団喧嘩がウクライナ議会でおきている。高官たちは、お互いを盗人と呼び、皿を投げ合っている。アメリカ大使は憤慨して、汚職との戦い取り組み失敗を語っている。政党スヴォボダの民族主義者連中は、国民防衛軍兵士に手榴弾を投げつけ、右翼集団右派セクターは、ムカチェヴォで究極の銃撃戦をしでかした。
ネストル・マフノ (“バトゥコ (父親)”と呼ばれた、ウクライナ人のアナキスト-共産主義革命家で、1917-1922年のロシア内戦時、独自のウクライナ・アナキスト軍司令官) の遺産が、ウクライナでは、政治“ファッション”と化した。地方勢力は中央政府を無視し、裁判所や市議会が攻撃されている。不運な元首は、性的自由への希望が打ち砕かれたウクライナの同性愛者連中によって、肉体的に威嚇されている。
表面にうかびでたいくつかのものごとは、もみけされている。たとえば、士気の低下、移民の増加、貧困の増大、そして、独立しているふり。政府幹部は使い走りだ。ポロシェンコ大統領の主な機能は、ジョー・バイデン副大統領、ビクトリア・ヌーランド国務次官補や、駐ウクライナ大使 ジェフリー・R・パヤットなど、アメリカ人幹部が言うことを、ウクライナ語に翻訳することだ…
社会助成金がもはや存在しないという事実を隠すのは困難だ。ヤツェニュク首相が発した行政命令 3628に従って、人々は、幼稚園の食事、学校の教科書、公共図書館や他の文化施設を利用するのに料金を支払わなければならない。所得低減と、価格上昇のなかで、これだ。政府が散々騒ぎ立てた助成金も、実際には、銀行の秘密を無くす決定をごまかすためのいかさまだった。国民が隠し持っていたあらゆる資産は、今や政府資産と化した。こうした全ての無数のへそくりは、もはや秘密にしておけないのだ。これが、ウクライナの誰一人、ポロシェンコとヤツェニュクを好きではない理由だ。幻想は消滅した。現実の問題は、依然何百万人ものウクライナ人が“ソフト・パワー”(ウクライナ・マスコミ)の犠牲者のままでいることだ。彼等は、国家の破壊を、勝利だと間違って思い込んでいる。彼らは、何千人もの人々の殺害、国の分割、主要経済部門の消滅をもたらす行為を正当化している。この何百万人もの人々は、前大統領ヴィクトル・ヤヌーコヴィッチに近いオリガルヒと、よりを戻すことは不可能だが、ポロシェンコが支援するオリガルヒが、現在国家を支配しているのは、かまわないと思っている。
この何百万人もの人々は、債務を返済せずとも、ヨーロッパ向けのガスを抜き取ってもかまわないと思い込んでいる。
この何百万人もの人々は、ファシズムの勃興や、恐怖政治や、宗教戦争の脅威を無視し続けている。武装強盗団が大荒れし続けても、本当の民主主義の証拠であるかのように描かれる。こうした犯罪人連中は、どのような政府でも徹底的にやっつける用意ができていることを示している。ここで書いた人々は、自分たちの過去の遺産を否定している。彼らは、相手がリドナー・モーヴァ(ウクライナの公式言語)を話し、ホパーク(ウクライナの国民的舞踊)を踊り、民族衣装を着ている限り、悪魔とさえ取り引きする用意ができているのだ。
この種の政権が一体どのようなやり方を採用しようと、この何百万人もの人々の、いびつな心が、長々と続く政府劣化の期間を引き延ばしてしまう。支配者連中は、国民にウソを与え、国民は、支配者連中に自らの血を捧げて、“ウクライナ万歳!”と唱えるのだ。
ドンバスの喪失は反論の余地のない事実となった。ウクライナの大砲による一斉射撃のたびごとに、これがますます明らかになる。この地域の分離は、確実に、政権の崩壊を促進する。しかし、政権が去っても、ウクライナ問題は解決されまい。救済は、真実と悔恨にある。
無能な幹部が失態を演じ、水道光熱費が上がり、幹部に関する新たな不祥事が暴露されるたびに真実はより明らかになる。真実は、疑念と恥ずかしい気持ちをもたらす。それはやがて、悔恨をもたらすだろう。だがこの問題の解決は、まだ道遠しと言わざるを得ない。
記事原文のurl:http://www.strategic-culture.org/news/2016/01/03/ukraine-launches-process-of-self-destruction-future-unpredictable.html
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