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連なる断層帯「異常」誘発 阿蘇、大分まで影響 熊本地震1000回超
2016年04月29日 02時02分
熊本地震の発生から2週間で、震度1以上の有感地震の発生数が千回を超えた。同じ内陸型の阪神大震災や新潟県中越地震と比べても速いペースだ。14日と16日に震度7の地震が連続して発生し、その影響が広範囲に及んでいることが要因とされる。過去に例を見ない経過をたどる熊本地震。活断層にはまだ「割れ残り」も指摘され、予断を許さない状況が続いている。
「過去の経験予測が当てはまらない」。14日に最初の地震が発生してから6日後の20日、気象庁の青木元地震津波監視課長は「余震発生確率」の公表を見合わせる考えを示した。
余震発生確率は、阪神大震災を機に導入された。被災者により高い注意を促すためだ。この通例に従い、気象庁は一夜明けた15日、「3日以内にマグニチュード(M)6・0以上の発生確率は20%」とする余震発生確率を公表していた。
ところが直後の16日未明、M7・3の激震が襲う。「過去の経験予測」が当てはまらない事態に気象庁は当惑。2週間で千回のハイペースについても「異常事態」と受け止めている。
気象庁によると、28日午後11時までの有感地震の発生数は1027回。新潟県中越地震の場合、千回に達したのは1年後だった。阪神大震災は震度計が少なく比較できないが、M3・5以上に限ると、阪神が2週間で95回だったのに対し、熊本地震は熊本地方だけでも218回(28日午後1時現在)に上っている。
◇ ◇
ハイペースの理由は何か。東北大災害科学国際研究所の遠田晋次教授(地震地質学)は「M5、6級が何度も起き、それらの余震が幾重にも重なっているのではないか」と分析する。
これまでの地震は震源地周辺で余震を繰り返していたが、熊本地震は前震と本震の震源地だった熊本地方だけでなく、阿蘇、大分県中部の計三つのエリアに広がる。千回は、各エリアで起きている地震を積み重ねて合計したもので、範囲が広い分、ペースも自然と速くなる。
広範囲に及んだのは「これらのエリアは断層が多く、誘発されて、それぞれに地震を起こしていると考えられる」(遠田教授)。
気象庁などによると、震源が浅いことも理由の一つとされる。余震は、本震で破壊されずにひずみの残った地盤が、後に割れることで発生する。震源が浅いと地中の圧力が弱いため、押さえつけられることなく、地盤が割れやすくなる。特に九州は小さな活断層が複雑に分布しており、地震を誘発しやすい環境にある。
◇ ◇
余震は通常、1週間程度で収まるとされる。熊本地震では28日も午後9時現在で47回を数え「依然活発な状態」(気象庁)。このペースはどこまで続くのか。
鹿児島大の井村隆介准教授(地質学)は「予測は難しく、まだ大きな地震が起きることも考えなければならない。長期化も考えられる」。実際、新潟県中越地震では2カ月後にM5・0の地震が発生している。
中でも注目されるのが、震度7の地震を2度起こした断層にあるとされる「割れ残り」の動向だ。
政府の地震調査委員会は、14日のM6・5の地震は「日奈久(ひなぐ)断層帯」の高野−白旗区間、16日のM7・3の地震は「布田川(ふたがわ)断層帯」の布田川区間の活動によるものと分析している。
これまで余震が発生したのは、布田川・日奈久断層帯の北部、熊本市から阿蘇方面が中心だった。九州大地震火山観測研究センターの清水洋センター長(地震火山学)は「そこは14日と16日に震度7の地震も起きており、エネルギーが発散されている」と説明する。
一方、断層帯の南西部、熊本県の八代市から水俣市にかけての断層帯では余震が比較的少なく、清水センター長は「エネルギーがたまっている可能性がある。本震以上の地震が起きるとは考えにくいが、M7級の地震もありえる」と指摘する。八代海などで発生すれば津波の恐れもあり、今後も注視が必要だ。
=2016/04/29付 西日本新聞朝刊=
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/242139
熊本県、仮設住宅建設着手…大分で29日も5強
2016年04月29日 21時49分
全線開通した九州自動車道。嘉島JCTの通行止めが解除された直後から、熊本、福岡方面(上)へ向かう車が長い列を作った(29日午前9時12分、熊本県嘉島町で)=菅野靖撮影
熊本県は29日、熊本地震で被災した住民向けに応急仮設住宅計100戸の建設に着手した。
6月中旬の完成を目指す。九州自動車道は大型連休初日の同日、15日ぶりに全線開通し、生活再建や観光振興に向けた動きが進み始めたが、同日午後には由布院などの観光地を抱える大分県中部で震度5強の地震があり、気象庁は警戒を呼び掛けている。
熊本県によると、仮設住宅は、用地が確保できた同県西原村と甲佐こうさ町で各50戸を先行的に整備する。1戸あたりの敷地面積は150平方メートルで、入居期間のめどは2年。県は第2期として、同村の村有地に300戸の増設も計画中だ。
県によると、29日午後1時半現在、避難所に約3万人が身を寄せ、ほかに11市町村が仮設住宅の建設を要望している。県は2100戸分の費用を専決処分しており、建設を急ぐ。
九州道は29日午前9時、植木インターチェンジ(IC)―嘉島ジャンクション(JCT)(約23キロ)で通行止めが解除され、全線開通した。崩落したのり面の修復工事が続く益城熊本空港IC―嘉島JCT間では上り線で対面通行を行うほか、一時停車や時速20キロの速度規制の措置をとる。
九州では地震で大きな被害が出た熊本、大分県を中心に宿泊施設のキャンセルが続出している。地震後、少なくとも延べ約42万人分の予約が取り消され、29日は例年より客足が減った観光スポットもあった。
一方、熊本県は「震災関連死」とみられる人が1人増え、計17人になったと発表した。県内主要医療機関(20病院)で肺塞栓そくせん症(エコノミークラス症候群)で入院が必要と診断された患者は2人増え、計44人になった。
29日午後3時9分頃、大分県中部を震源とする地震があり、同県由布市で震度5強、同県別府市などで震度3、大分市と熊本県阿蘇市などで震度2を観測した。気象庁によると、震源の深さは7キロで、地震の規模を示すマグニチュードは4・5と推定され、一連の地震の中で、大分県中部を震源とするものでは2番目の大きさだった。
同庁によると、一連の地震で震度1以上の地震は、29日午後8時現在で1057回。同庁は「大型連休でボランティアをする際などには強い揺れへの備えを十分にしてほしい」と呼び掛けている。
2016年04月29日 21時49分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
http://www.yomiuri.co.jp/national/20160429-OYT1T50095.html
災害救助犬が血を流しながら黙々と行方不明者捜し
http://www.asyura2.com/12/social9/msg/654.html
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