>米を精製加工することで欠落するビタミンB1不足によっておこる脚気に罹患する人がたくさんいました。 白米がダメなら玄米を食べようと思うアホがいるので一言
市販の玄米は絶対に食べてはいけない 玄米のデメリット •発芽抑制因子の細胞毒性 •消化に悪い •生きた玄米を使わないとただの毒物 発芽抑制因子の細胞毒性 ミトコンドリアというのを知っているでしょうか。 人間の身体を作っている細胞の中にはミトコンドリアというものがあり、食べ物をエネルギーを作ってくれます。 玄米など、植物の種に含まれている発芽抑制因子(アブシジン酸)はミトコンドリアを傷つけてしまうらしく、傷つくとエネルギーがうまく作れなくなってしまいます。 結果、エネルギー不足や代謝に影響が出て疲れやすくなったり精神的にもネガティブ(鬱、気力の低下など)になったり、様々なところで影響がでてくるそうです。 コレが一番のデメリットです。 このことを知らずに「体にいいから」と玄米を食べてしまうのはあまりにも危険です。 この毒(発芽抑制因子)を抑制しないと玄米食のメリットがうまく働かず、体調が悪くなる一方なので気をつけてください。 抑制方法は後半に載せますので参考にしてください。 消化に悪い 玄米で懸念されているのが消化不良がまず上げられるかと思います。 これは、白米の周りに覆われている硬い殻(セルロース)が原因で、これをうまく処理しないことによって消化不良の原因を引き起こします。 さらに、栄養豊富な殻の部分をうまく処理できないと、栄養成分が出てこれず、せっかくの玄米のメリットをひとつも生かし切れず、デメリットのみが残ってしまいます。 うまく玄米を炊くことができれば、セルロースがちゃんと軟化し、このデメリットは解消されます。 炊き方は後ほど載せますのでそちらを参考にしてくださいね。 生きた玄米を使わないとただの毒物 ちょっと話を戻しますよ。 身体にとって毒な発芽抑制因子(アブシジン酸)は植物性ホルモンの一種です。 (参考 → 発芽モード玄米調理には天日干しの生きている玄米を カタログ2011年5月4週号) お気づきの方、いらっしゃるでしょうか・・・。 試乗に出回っている発芽玄米。 発芽状態だから安全? もう一つ大事なこと。 玄米を選ぶポイント •生きた玄米を選ぶ •無農薬・産地(or放射能検査)されたものを選ぶ 一生懸命お米を作っている農家さんを侮辱するために書いているわけではありませんが『スーパー等で売っている玄米はほとんど発芽しない=死んだ毒玄米』です。 これは実際試しました。 といってもスーパーで買いあさった4種類ですが。 私が試した4種類の銘柄だけだと祈りたいですが、何気なく手にとった銘柄全てとなると、100%と言わないまでも8割は死んだ玄米ではないかと思うわけですよ。 発芽しないということは、「水に浸して発芽状態=不活化」出来ないわけですから、いくら浸しても毒がそのまま残ってしまいます。 高温=乾煎りすれば毒を死活化できるのですが、乾煎りってパサパサになるので美味しくないです。 玄米は生きている玄米を使う。これは玄米食をやるのに必須です! 後は無農薬・産地や放射能検査されたものを選ぶ。 これは白米以上に気をつけてください。 残留農薬・放射能などは特に籾(もみ)や米糠(こめぬか)に溜まりやすいからです。 白米は精製されるので、もみや米ぬかに溜まった農薬は無関係です。(白米に残留されたものは取れませんが) 玄米は栄養だけでなく農薬や放射性物質も沢山含んでしまうので、気を使ってくださいね!! http://ikurepi.hateblo.jp/entry/2014/10/22/141000 玄米食の失敗談 https://大腸がん闘病記.jp/dietetic_treatment_of_large_intestine__cancer/the-demerit-of-a-diet-on-brown-rice.html
食後の強烈な疲労感と、減っていく体重・・・
まず、白米と玄米の違いもよく分からなかった私は、「普通に炊飯器で炊きゃーいいだろ・・・。(^ー^)」と思っていたので、「水の量」とか「炊飯時間」とか、そんなものは全く気にせず、白米と同じように玄米を食べていました。 しばらく玄米食を続けていると、次第に食後に強烈な疲弊感を感じるようになりました。 普通、食後は「満腹感」「満足感」「幸福感」がありそうなものですが、「疲弊感」しかないのです。 食後はよくぐったりしていたのを思い出します。食べ過ぎではないと思います。むしろ食事量はどんどん減っていきました。 玄米を食べ始めて半年後くらいには、既にそのような感覚があったのですが、玄米菜食をやられている方々の話では、どうやら「好転反応」というものらしいですし、特に悪いことではないらしい・・・。疑問を感じつつも、しばらく続けていました。 三ヵ月後、半年後、一年後・・・。血液検査もCT検査も全く異常はなく、大腸内視鏡でポリープが見つかりはしましたが、比較的順調な経過を辿っていると私自身は思っていました。 なにかおかしい・・・。 体を鍛えているはずなのに体力がついてこない。筋肉もつかない。疲れやすい。体重が減っていく・・・。 やがて、なにをするにも億劫になってきました。 肉体労働だけでなく知的労働にも支障が生じ、以前は一日中仕事をすることが出来たのですが、3時間くらいで限界がくるのです。 とにかく食後の疲弊感が尋常じゃなかったので、やはり食事内容に問題があるんじゃないかと思って色々と調べたところ、玄米の調理方法に問題があることが分かりました。 それから副食の内容にも問題があることが分かり、食事全体を見直しました。その結果、 食後の疲弊感がなくなった。 一ヶ月で体重が3kg増えた。 筋肉がついてきた。 体力がついてきた。 冷え性が治った。 精神的に安定してきて、仕事も手につくようになった。 これだけの変化が、全て1ヶ月以内に起こったのです。 だいたい4、5日目くらいから、既に「変化」が感じられました。 別に「驚きの効果です(*^▽^*)」というわけではなく、要は以前の状態に戻っただけなんですが、いい経験したと思ってます。 よく調べないと、文字通り命に関わる・・・。 ってことが身にしみて分かりましたので・・・。 何が原因だったのか・・・。 「玄米は消化に悪い」ということは当時から知っていましたので、100回以上咀嚼したり、おかずに消化を助けるもの(生姜とか大根おろしとか、)を合わせて食べるようにしたりと、浅い知識なりに工夫はしていたのですが、体調不良の原因は「それ」じゃありませんでした。 では、いったい何が原因だったのか? 答えを先に言うと、玄米には「発芽抑制因子(アブシジン酸)」という有害物質が含まれているのです。冒頭で書いた玄米食の2大デメリットの1つですね。 (1)発芽抑制因子(アブシジン酸)は、ミトコンドリアを傷つける
この発芽抑制因子の毒性が結構バカにできなくて、「細胞のエネルギー工場」と言われているミコトンドリアを傷つけるらしいです。 玄米の食べ方に注意 − 玄米(種もの)には発芽毒がある
玄米や雑穀をはじめ、あらゆる植物の種子には、その子孫を守るため動物に食べすぎられないよう身を守るメカニズムや、土の上に落ちても腐ることなく、やがて発芽に適した季節になると芽を出すことが出来るような、栄養成分を自らの中に閉じ込めたまま外に出さないメカニズムが働いています。 その因子がアブシジン酸やフィチン酸です。アブシジン酸(ABA)は植物ホルモンであり、発芽抑制因子として、植物の発芽を調節しています。 元・東京大学医学部口腔外科教室講師、西原克成医博は、「ABAはミトコンドリア毒なので、玄米食には注意が必要である」と警告されています。 ミトコンドリアはエネルギー代謝に関わる大変重要な細胞小器官です。したがってミトコンドリアが悪影響を受けると、エネルギーを作り出せなくなって、低体温になり、不妊、ガン、さらには全ての体内酵素の働きが鈍くなるという問題が起こり、免疫も低下します。 アメリカ合衆国国立科学研究所会報に発表された論文によれば、人体に対しABAの作用で、ヒト顆粒球(白血球の一種)で食作用が活発化し、活性酸素や一酸化窒素が多量に産生され、生体細胞内のミトコンドリアが損傷され、諸疾患の原因になることが指摘されています。 厳格なマクロビオティック玄米菜食を行っている人の多くは顔につやがなく、皮膚は黒ずんで覇気がありません。低体温はガン細胞が好むところで、玄米を食べていたのにガンになったという声をよく聞くのは、そういうことも一因ではないかと思います。 出典:発芽モード玄米調理には天日干しの生きている玄米をカタログ2011年5月4週号 ミトコンドリアは核の次に最重要 ミトコンドリアは、細胞にとって「核」の次くらいに重要な器官です。細胞が活動できるのは、ミトコンドリアが食べ物からエネルギーを合成し、絶え間なく供給してくれるからです。 一説によると、一日に体重と同じくらいのエネルギー(ATP)を、体中の細胞に供給していると言われています。 そのミトコンドリアが傷つくということは、いくらご飯を食べてもエネルギーを十分に作れなくなるということなので、当然疲れやすくなってきます。 「エネルギー = 熱」ですから、ミトコンドリアが衰えると、冷え性になります。低体温は免疫力を下げますから、病気やあらゆる感染症にかかりやすくなります。 細胞がエネルギー不足になるわけですから老化が早くなり、筋肉もなくなっていくので痩せていきます。 全ての代謝に影響が出てくるので、ホルモン分泌もおかしくなり、 「やる気がなくなる」「頭の働きが悪くなる」「怒りっぽくなる」「物事に対して興味がなくなる」「悲観的になる」etc・・・。 全て、かつての私の症状にぴたりと合致していますね。(^^; つまり、玄米食で体調を崩してしまう原因は、その消化の悪さにあるというよりも、発芽抑制因子による毒だったのです。 私だけではありません。玄米食をやられている方々に実際にお会いしたり、玄米食を実践されている方のブログを拝見してみると、よく噛んでいても病状がよくならないケースが本当に多い、むしろやつれてきている印象さえあります。 その体調不良は消化不良からきているのではありません。もちろんミネラル欠乏からきているわけでもありません。「発芽抑制因子」からきているのです。 ですから、この「発芽抑制因子」の活性をいかに抑えるかが、玄米食をやる上で非常に重要になってくるわけです。 発芽抑制因子(アブシジン酸)の毒を無毒化する2つの方法 ということで、いよいよ「毒物を抑える方法」の説明に入っていきたいと思います。 結論から言うと、方法は以下の2つです。 乾煎りする 水に一定時間浸水させて、発芽状態にする
実はこの2つの方法は、「発芽抑制因子」の毒を抑えると同時に、玄米の金庫のような堅い細胞壁を軟化し、消化しやすくする効果もあります。 さらに、玄米の旨み成分(=抗がん物質を含む栄養成分)も、堅い細胞壁の内部にしっかりと閉じ込められています。 ですから、玄米を炊く前にこの2つのどれかをやらないと、 消化しにくい・・・、 毒にやられる・・・、 不味い・・・、 栄養成分を十分に吸収出来ない・・・、
もうね、全くいいことないのです。(苦笑)
市販の発芽玄米がダメダメな理由 乾煎り(焙煎処理)することによって、発芽抑制因子の毒が死活化され、消化しやすくなる 「発芽抑制因子(アブシジン酸)」は植物性ホルモンの一種です。 アブシジン酸は乾煎り(超高温)によって構造が完全に変化し、死活化します。 水に浸すことでも「発芽抑制因子(アブシジン酸)」は不活化しますが、死活化はしません。 つまり、「発芽抑制因子(アブシジン酸)」の毒性が、また復活してくる可能性があるということです。 どういう時に「発芽抑制因子(アブシジン酸)」が再活性化してくるかというと、「水を与えられていた種が、再び乾燥した時」です。 これが「よくできているなぁ〜(°o°;;」と感心するのは、種としては急に「水分」という栄養補給が絶たれたわけですから、 種:「まだ、発芽すべきじゃないのか・・・。もう少し大人しくするか(´・ω・`)」 となって、より慎重になり、以前より強力に「発芽抑制因子(アブシジン酸)」が活性化されてしまいます。 一度そのような経験をした種は、再び「発芽抑制因子(アブシジン酸)」が活性化して、発芽するまでの時間が平均よりかかると言われています。(参考 → 発芽モード玄米調理には天日干しの生きている玄米を カタログ2011年5月4週号) ダイエットとリバウンドを何度も繰り返す人は「痩せにくい体質」になると言われていますが、その話と似ていると思いませんか? 種も人間も同じ生物ですから、「飢餓に対応する為に、生物としての正常で自然な反応」と言えるかもしれませんね。世の女性達には好まれないでしょうが・・・。(苦笑) このような種(タネ)の性質を鑑みるに、市販されている「乾燥した発芽玄米」は、通常の玄米以上に「発芽抑制因子(アブシジン酸)」の毒に犯されていることが分かります。 より危険な食べ物を、業者はドヤ顔で販売しているわけですね。(苦笑) もう一つ、水に浸して発芽させた玄米を、小分けして炊くつもりで冷蔵庫に保管するのもよくないです。 発芽玄米が乾燥することによって「発芽抑制因子(アブシジン酸)」が再活性化してしまいます。冷蔵庫から出したら、また水に浸ける羽目になります。(^^; まとめると、 発芽玄米は、予め発芽されている市販のものを買っても意味はなく、自分で玄米を発芽させる必要がある。発芽させたら即炊飯して、保温状態で少しずつ食べるのが「発芽玄米の正しい食べ方」であるということです。要は、「楽はできない」ってことですね。(笑) 「乾煎り」するのが一番無難だが・・・、 ということで、「発芽抑制因子(アブシジン酸)」の毒性を回避するのは、玄米を乾煎りするのが、1番無難な方法なのですが、私はあまりおすすめしません。 理由は単純で、おいしくないから(笑) もうね、パッサパサの米になります。(^^; 乾煎りのおかげで米粒が水分を吸収しなくなってしまいますから、食感がもはやお米じゃありませんね・・・。なんというか、水分をとばしたおからみたいです。 私も一週間くらいは「乾煎りした玄米」を食べていたのですが、あまりにも不味くて早々に諦めました。(苦笑)「続けられない食事療法」はやっても意味がないし、楽しい食事時間がストレスになるのは精神衛生上よくないと思ったからです。 しかし、前回の記事を読んでくれた方なら、 乾煎りしないと玄米に含まれているRBAやRBFなどの抗がん成分を吸収することが出来ないんじゃないの? ということに気づくと思うんです。 特にガン患者にとっては、抗がん成分である「RBA」「RBF」そして「フィチン」の3つは是非とも体に摂りいれたい栄養素です。 「乾煎りすると、3つのうちの2つが摂取できない」となると、ガン患者は悶々としちゃいますが、大丈夫です。 次回お話しする予定の「玄米の炊き方」をしていただければ、乾煎りしなくても「RBA」「RBF」「フィチン」の全てを吸収できますので、興味がある方は参考にして頂けたらと思います。(参考 → 玄米を短時間で発芽させ、旨み成分を十二分に引き出し、白米並みにふっくら炊き上げる方法) 発芽しない玄米は、ただの毒
発芽しない玄米は、ただの「毒」だ・・・。 なにかと調理が面倒な感じのする玄米ですが、さらに衝撃の事実があります。 巷に出回っている玄米は、ほとんど毒米の可能性があります。 「毒米」と言っちゃうと、一生懸命玄米を育てている農家の方々に対して失礼なのですが、それでも敢えて書かせていただきます。(分かっている農家は分かっていますから・・・。) 私は、近所のスーパーで売られている玄米を手当たり次第買ってきて、「本当に発芽するか?」を実験してみました。 その結果、有名な産地・銘柄に関わらず、発芽率は30%前後でした。つまり、7割以上の玄米が、芽の出ない「死んだ米」ということです。 「芽の出ない玄米」の何が問題かというと、水に浸しても、「発芽抑制因子(アブシジン酸)」が消えないのです。 つまり「乾煎り」しない限り、その毒性を打ち消す方法がありません。 しかし、一般の方はおそらくそのような知識はないでしょうから、玄米を食べると当然のごとく体調を崩すのです。かつての私のように・・・。 ですから・・・、 玄米食をやるなら、発芽する能力を失っていない「生きた玄米」を選ぶのが大前提であり、かつ、その「毒性」を抑える為の方法を知っている必要があります。 しかしながら、「生きた玄米を選ぶこと」が、私達にとって相当難易度が高い・・・。 これは産地や銘柄、栽培方法が悪いのではなく、「籾の乾燥のさせ方」や「食用玄米としての設備がしっかり整っているか」で、ある程度決まってくるのですが、それもあくまで目安であり、実際に水に浸けてみないと本当のところはよく分かりません。 ここまで読んできて、「いや〜、玄米って難しいし、面倒くせぇ〜(´Д`)」と思われてるかもしれませんが、その通りです。難しいし、面倒臭いんです。 でも、心配する必要はありません。 私が皆さんの代わりに様々な産地・銘柄の玄米を買ってきては水に浸け、「ちゃんと発芽するかどうか?」を調べてきましたので、特に悩むことはないと思います。 皆さんがやることは、私が紹介した玄米のどれか1つを選んでいただき、次回解説する「玄米の正しい炊き方」をマスターするだけです。 料理をほとんどしたことがない私でもすぐに慣れたので、男性でも気軽に実行できるでしょう。 いろんな玄米を買い漁ったので、使ったお金は少なくとも20万円を下らないと思いますが、それもガン克服の為には必要だったと思っています。 その経験が、皆さんのお役に立てると確信しています。(参考 → 私が普段食べているおすすめの「無農薬&無化学肥料」) (2)玄米は消化に悪い さて、玄米食の2つ目のデメリットである「消化の悪さ」について解説します。 「玄米は消化されにくい」ということは様々なところで言われているので、特に私が言及する必要もないのですが、「消化不良」や「消化に負担をかけること」が、体にどのような影響を与えるのかがよく分かっていない人が多過ぎるので、この問題をどうするかが「正しい玄米食」を行う為の肝(キモ)になる部分ですから、ここはやはり丁寧に解説しておきたい部分です。 玄米が消化しにくい理由は、冒頭でも書いたように、金庫のような堅い殻(セルロース)で表面を覆われているからです。 堅い殻というのはもちろん食物繊維のことですが、糠由来の食物繊維は構造がガッチリしている為に、普通に炊いてしまうと、人によっては「ゴムを噛んでいるようだ(´・ω・`)」と言うように、噛んでも噛んでも柔らかくならない・・・。というような、「ボソボソ」とした食感になります。 また、これは次の(3)の話とも関連してきますが、「玄米の構造がガッチリしている」ということは、米粒の内部に潜んでいる「旨み成分」や「栄養成分(抗がん物質を含む)」が滲み出てこないということです。 ですから、「食感が堅くボソボソとした玄米は、消化にも悪く、美味しくない」のです。 ではどうすればいいか? 金庫のように堅いセルロース(食物繊維)を軟化させればよいのです。その為には(1)の話と繰り返しになっちゃいますが、
乾煎りする 水に一定時間浸水させて、発芽状態にする
このどちらかの方法がありますが、乾煎りするとさらに食感が悪くなりますので、(汗)「水に一定時間浸水させて、発芽状態にする」ことをおすすめします。
ただ、水に浸けるだけではまだ足りません。 多少柔らかくなるだけで、米粒の芯までふっくら炊き上げることは出来ませんし、栄養成分や旨み成分を十分に抽出することが出来ません。「炊き方」にもうひと工夫が必要なのです。 これについては、次の(3)や次回の記事で述べる予定です。 (3)玄米食は不味い これも切実な問題です。 体に良いとはいえ、毎日の食生活を「苦行」にしてまで健康になりたいとは思わないのが多くの人の本音でしょう。(もちろん、体を壊したときに「絶対に後悔しない」のが前提ですが・・・。) 「継続することが出来ない食事療法」は、やっても意味がありません。 半年、1年と続けてやっと効果が出始めるのに、続けられないことをやる意味があるのでしょうか? 人によっては毎日晩酌を楽しみながら食事をしたいだろうし、大好きなスイーツを食べたい人もいるでしょう。ガン患者だってそうです。そういう方達でも我慢することなく続けられるのが、本当の食養生だと思います。 むしろ、「まずい、まずい (´;ω;`)」と、毎日嫌な思いをしながら食事をするほうが体に良くないでしょう。プラセボ効果のことを考えると、精神状態が体に与える影響は計り知れませんからね。しかし・・・。 「玄米は不味い」と感じる人は、ちょっと可哀想だな・・・。 と、思います。 「玄米はまずい!」と思わされちゃった人達は、初めて玄米を食べた時、「炊き方がよく分かっていない人の玄米を食べさせらた運の悪い人」である可能性が非常に高い・・・。 潜在能力を全て引き出されたフルパワーの玄米は、「ほのかな甘み」と「香ばしさ」があり、芯までふっくらとした「もちもち感」があります。 多分、「私はお米が嫌いであります。(´・_・`)」という日本人離れした人でない限り、美味しすぎて体中が脱力し、思わずため息が出るだろうと思います。 玄米がまずいのは、「炊き方」に問題がある。この1点に尽きます。
どんなに産地が良かろうが1等級米だろうが、炊き方が間違っていたら、美味しくないどころか、 消化しにくい・・・、 毒にやられる・・・、 不味い・・・、 栄養成分を十分に吸収出来ない・・・、
のような、ほんとにどうしようもない状況になっちゃいます。(; ̄ー ̄A アセアセ・・・
玄米食の恩恵を最大限に受けるためには、 発芽率ほぼ100%の玄米を選ぶ 正しい炊き方をする この2つが非常に大切です。 「正しい炊き方」については、まだ具体的に解説していません。ということで、次回以降「図解入り」で解説する予定です。興味があればご覧頂けたらと思います。 仕事で毎日玄米を炊いているスペシャリストから直々に教えてもらいましたので、「公開したらまずいんじゃね?」と思ったのですが、許可をいただきました。 私はこの方を玄米職人と呼んでいるんですが、たまたま知り合いを通じてこの方の家に遊びに行ったとき、その人が炊いた玄米を食べたんですね。この世のものとは思えないほど衝撃的に美味しかったのを、今でも鮮明に覚えています。 私も玄米職人さんと同じくらい素材や調味料にはこだわっている自負はありました。 事実、職人Tさんに「普段食べている玄米を持ってきてほしい」と頼まれたので、持って行ったんですね。(※これにもちゃんとした意味があったのです。次回以降でその理由が分かります。) そしたらTさん、まだ水も通していない玄米の粒の手触りを確かめたり噛んだりしながら、 職人:「いい米使ってるじゃねーか!(^ー^)」 と、言ってくれたんですね。でも、Tさんはこう続けました。 職人:「いいか?それなりの素材があっても、調理がアホだと不味いのはもちろん、その素材が本来持っている恩恵を引き出すことは出来ねーんだ。」 と、言ったんですね。さすがプロは違います。 そして、いちいち格好いいTさんです。(笑) 健康志向のカフェをやっているTさんですから、味だけではなく「体が喜ぶこと」にとことんこだわっています。まさにその通りで、食事療法に限らず、「食」は全てそうあるべきだと思います。 私はTさんに頼んで、素人でも使いやすい圧力鍋を選んでもらい、「秘伝の炊き方」を教えてもらいました。私のしつこさが功を奏しました。(笑) 次回以降に紹介する「圧力鍋を使った玄米の炊き方」は、玄米職人のTさんが実際にキッチンで行っているやり方です。これを読んでいるあなたには、是非とも玄米の「本当の味」を確かめていただきたいと思います。(参考 → 玄米を短時間で発芽させ、旨み成分を十二分に引き出し、白米並みにふっくら炊き上げる方法) 考えてみると、白米は玄米から胚芽(「旨み成分」がぎっしり詰まっているところ)を捨て去ったものですから、玄米より美味しいはずはないんです。 また、白米は精米した瞬間から内部が空気に晒されて味が劣化していきますが、玄米は堅い金庫(細胞壁)に守られているので、発芽するまではそう簡単に劣化しません。というか、種(タネ)がそう簡単に劣化してしまったら、植物はとうの昔に絶滅しているでしょう。 つまり、玄米なら「いつでも新鮮な状態で食べられる」のです。問題は調理法だけなんです。 ここまで(1)「発芽抑制因子(アブシジン酸)」による細胞毒性、(2)消化の悪さ、(3)玄米の不味さ、この3つについて解説してきました。
そして、この3つのデメリットについての対処法も合わせて解説してきましたが、全ての対処法に共通しているのは「水に一定時間浸水させて、発芽状態にする」ことです。 これだけで(1)〜(3)については、ほぼカバーできます。 そして独特の炊き方をすることによって、玄米の秘めた力を100%引き出すことが出来ます。 「水に一定時間浸水させて、発芽状態にする」+αをすることによって、
ガンの予防・再発予防・治療に役立てたい方、 あらゆる生活習慣病の予防・治療に役立てたい方、 慢性便秘や下痢に悩まされている方、 美容と健康に役立てたい方、特に肌荒れが気になる方、 痩せたい方、余分な脂肪やその他の老廃物を、さっさと排出してしまいたい方、 疲れやすく、体力の低下が気になる方、 これらに当てはまる方々は、(※本当は全ての人に当てはまるのだけれども)玄米は理想的な主食としてあなたをサポートしてくれるでしょう。 私がこの記事のなかで一番言いたかったことは(1)〜(3)の話なので、「もう読むの疲れた(´Д`)」って方は、ここで閉じてくれても構いません。とりあえず、(1)〜(3)をカバーしていただければOKです。 ここから先の話は、正直蛇足というか、大したことない話なので、(苦笑)暇な人だけ読んでくれれば、と思います。では、いきましょう!
(4)玄米は「異物」が混じっていることが多い 玄米は白米のように選別機(精米機)を通して異物を取り除く作業を行っていない米屋が多いので、それを口にしてしまう可能性があるということですね。 異物の代表的なものとしては、ガラス片や金属片、ネズミや虫などの小動物の死骸やフンなどです。 こういうの食べてしまったら、ほんと大変ですね。 (; ̄ー ̄A アセアセ・・・ 玄米は決してきれいな物ではない。
お米は田んぼで採れるものです。工場ではありません。ですからあたりまえですが、いろんな異物が混入しています。 被害粒や、細かい石粒はもちろんのこと、ガラス片、金属片や、玄米の乾燥の時に混入したと考えられるねずみのフンやとても文章で書きづらい物まで、混入していたことがあります。 それを精米の段階で、精米工場で最新型の選別機を通して排除し、お客様にお届けしています。 ただ、玄米の出荷の場合、その選別機を通さない場合がほとんどです。最近では、カントリーエレベーターやライスセンターで、ある程度は選別しますが、扱い量が多く、限られた時間では完全に除去出来ていないのが現実です。当店では、玄米を販売する場合、お客様にこのことについて、事前にお伝えをしております。 出典:コシヒカリと地域産品のふくい米ドットコムホーム − 危ない玄米食 混入物ゼロ玄米
混入物除去しているかを、いつも購入している農家さんやお店に確認して下さい。特に生産農家から直接買っている方は要注意ですョ! もちろん玄米で販売しているお店も同じですけど、処理をしている所は極僅かです。 注意)スーパー等で精米されて袋詰めになって販売されているお米は、精米してから、必ず混入物除去を行っていますので、石やその他異物は入っていないのです。玄米をコイン精米機で精米する方も大丈夫です。コイン精米機は、必ず精米する前に石抜きをしています。 出典:初めての方へ、当店のこだわりについて − 玄米販売専門店ひらい このような知識は、現場にいる人じゃないとなかなか分かりませんね。 調べてみると確かにその通りで、ほとんどが「白米のついでに玄米も出荷するような農家」ですから、玄米専用の選別機や精米機(玄米の場合は研磨機とも言う)などの設備が整っている農家はほとんどないようです。 その意味では、上記で引用したページの忠告どおり「玄米に力を入れている農家(米屋)が作ったものじゃないと、玄米食をやってはいけない」と思います。 玄米専用の設備が整っている農家(米屋)を選ぶ必要がある 逆に言えば、「玄米に対応した設備がしっかり整っている農家(米屋)」なら、玄米食をやってもOKってことです。 ポイントは、「選別」「籾すり(研磨)」をきちんと行っていることです。 これは、ある意味で「産地」や「栽培法」よりも重要なポイントかもしれません。 いくら有名な産地であっても、無農薬&無肥料で作られていても、ネズミのフンが混じっていたら台無しですから。(笑) そのような優秀な農家(米屋)さんを、自分で探し出さないといけません。 大変なことですが、私が皆さんに代わって色々良さそうなところをいくつか探してきましたので、後でいくつか紹介させていただきます。 (5)【残留農薬の問題】玄米は農薬の影響をモロに受ける 白米にももちろん残留農薬の問題はありますが、農薬は特に籾(もみ)や米糠(こめぬか)に溜まりやすい性質があります。 さらに言えば、放射性物質もそこに凝縮されています。 ですから、玄米は農薬や放射性物質の影響をモロに受けるのです。 籾は玄米でも取り除きますが、米糠の部分は玄米の「要」の部分であり、栄養素が最も詰まっている大事な部分なのです。 胚芽と米糠と胚乳の栄養素の比較
米糠を取り除いた米を「白米」というのですが、白米には米全体の約5パーセントしか栄養分が含まれていません。 栄養豊富な米糠、しかしながら残留農薬も大部分がここに滞留しています。 農薬の害を恐れて白米にするか、栄養豊富な玄米をとるか・・・。 玄米に否定的な方々は「農薬や放射性物質が凝縮されている玄米よりも、それらの影響が薄まっている白米を主食にするべきである」と主張されています。 農薬の影響が怖いなら、無農薬栽培の玄米を選べばよい はい、これで解決しますよね。(笑)無農薬で作られた玄米は、ネットで探せばたくさんありますので、そういうのを利用されたらいいと思います。 放射性物質についても、今はネット通販の時代ですから放射性物質が飛来しそうにない産地から玄米を購入するか、定期的に放射能チェックをしている農家や米屋さんを選択すれば済む話です。 また、残留農薬による人体への影響は、実のところよく分かっていません。農薬を1種類使用した場合の安全性は確かめられていますが、複数種類使用する場合の安全性は確かめられていません。 食品添加物の場合も同じで、1種類使用した場合の毒性は気にする必要がないほど低いのですが、数種類使用した場合の安全性は確かめられていなかったはずです。 ですので、農薬や食品添加物などの化学物質を使用するのは「体に悪い!」「いや、適切に使用すれば全く安全だ!」という双方の意見は、どちらも中途半端であり、信頼性に欠けるのです。 商品に記載されている「原材料表示」を見れば分かりますが、1種類の添加物しか使われていないものはほとんどありません。 つまり、厳密に言えば「世の中に出回っている(農薬や食品添加物を使用した)食品を数十年単位で食べ続けた場合の安全性は、よく分かっていない」のです。 現在の農薬や食品添加物はかなり進歩しているので、「それほど気にする必要はない」と私は考えています。 もっと言えば、農薬や添加物の危険性はよく言及されているけども、それらの化学物質を使わないことによる危険性はあまり語られていないと思うので、「少しアンフェアだな」という気がします。 その件については、また別の記事で取り上げようと思います。(参考 → 生食用牛肝臓(牛レバー)の禁止に隠された「政治的」な秘密) ただ、先程解説したように、玄米の場合は胚芽の部分に農薬が凝縮されていますから、農薬の毒性が強く出るかもしれないので、「玄米食をやるならば、無農薬玄米を選ぶのは必須である」と思います。 玄米に含まれているフィチン酸が、人体にとって有用なミネラル(カルシウム、鉄、亜鉛、マグネシウムなど)や栄養素を排出してしまう 前回の記事で、「フィチン酸は強力な解毒作用がある」と話しましたが、その作用があまりにも強すぎて、体にとって有効に働く栄養素も、体内から排出されてしまう・・・。 それほどフィチン酸は他の物質と結合しやすい性質がありますから、「そんなものが体内に入ってしまうと、体から栄養素を奪ってしまい、栄養失調になるのではないか?」という主張です。 さきほど「米糠に農薬や放射性物質が溜まりやすい」と説明しましたが、その理由もフィチン酸です。フィチン酸は主に米糠の部分に存在している為、それらの物質とガッチリ結合してしまいます。 結果的に、フィチン酸の周りには農薬や放射性物質、その他の有害物質が引きつけられてしまいますが、それと同時に人体にとって有用なミネラル(カルシウム、鉄、亜鉛、マグネシウムなど)もフィチン酸によって引きつけられています。 なので、米糠は栄養豊富でもあり、毒でもあるのです。 玄米にフィチン酸は含まれていない ただ、さきほどもチラッと書きましたが、玄米にフィチン酸は含まれていないんですよね。 玄米否定派(不勉強派)の皆さんがフィチン酸と呼んでるのは「フィチン」のことです。 一般的にそのような理解ですから、私も皆さんに伝わりやすいように「フィチン」のことをフィチン酸として解説していますが、本当は違います。 ですから上の主張は全部ひっくり返るのですが、それで解説を終わらせてしまうのも少し不親切な気もするので、出来るだけ難しくならないように違いを説明します。 フィチンとフィチン酸の違い フィチン酸(略称IP6)は、まだ他の物質と結合する力がある フィチン(フィチン酸塩とも呼ばれる)は、他の物質と結合する力はない 簡単に説明すると、両者の違いは上記になります。 そして、玄米などの種子類に含まれているものは、フィチン酸ではなく、「フィチン」という形で存在しています。 つまり、様々な栄養成分(※もちろん有害成分も含みます)と結合しきって、これ以上他の物質と結合できない状態で安定して存在しているのです。 例えば、フィチン酸がミネラル4個と結合し、これ以上他の物質と結合出来ない形で「フィチン」として安定しているとしましょう。自然の状態で穀物中に含まれているのはこのような形です。 このフィチンが体内に入ります。 フィチンが体内に入ると、「フィチン酸 + 4個のミネラル」となって、4個のミネラルがフィチンから遊離した状態になります。専門家も含め、ほとんどの方はこの状態のフィチン酸が「危ない」と言ってるわけですね。 フィチンがフィチン酸になると、他の物質と結合出来るようになりますから、体内に存在する4個のミネラルと再結合します。また、フィチンに戻ります。 そうやって、フィチンはフィチン酸になったりフィチンになったりを繰り返して、体内から排出されていきます。 さて、体内に存在するミネラルの量は減ったでしょうか? 4個のミネラルと結合しているフィチンが入ってきて、フィチン酸が4個のミネラルと結合して体内から排出される・・・。 減ってませんよね? 単純に算数の問題です。 こうやって論理的に考えれば、フィチン酸によってミネラル不足になることは考えられないです。 理論ではそうなるのですが、実際にはもう少し複雑な化学反応が起きていますし、理論と現実は必ずしも一致しません。 では、実際はどうなのでしょうか?フィチンを豊富に含んだ玄米などの食べ物を定期的に摂取していると、ミネラル欠乏になるのでしょうか? 過去にヒトや動物を対象にしたフィチンとミネラルの関係を研究した論文がいくつかあり、それによると、「フィチンのキレート作用(※)によるミネラル欠乏のリスクはない」ことが証明されています。(※「キレート作用」とはミネラルなどの金属元素と結合して体外から排出してしまう作用のこと) エルンスト・グラーフ博士と彼の助手、ジョン・イートンは1984年、 微量鉱物元素と結合した『フィチン』は、その結合を簡単に離し、離れたミネラルが体内に吸収されることを示しています。
さらに、フィチン酸があるほうがミネラルが吸収されやすいことを示しています。 日本の大川順正博士は1984年高カルシウム尿症の患者の追跡調査で、患者に『フィチン(IP6)』を高濃度に含有する米ぬかを連日10グラム2年間投与しました。
その結果、血清中のカルシウム、リン酸化合物、あるいはマグネシウムの濃度に有意な低下はありませんでした。 すなわち、またもやIP6の有する微量元素気レート作用が生態に及ぼすかもしれないという危惧を吹き飛ばす結果になったのです。 (出典:アブルカラム・M・シャムスデン著、坂本孝作訳『天然坑ガン物質IP6の驚異』講談社、2000.9.20発行、144頁より引用) このように、フィチンによるミネラル欠乏は杞憂であることが分かります。 ミネラル欠乏どころか、逆にミネラル吸収効率が上がった報告もあるくらいです。 さらに言えば、フィチンは玄米以外にも豆類や未精製の穀物に多く含まれています。 食品中のフィチン(IP6)の含有量(%) もしフィチンがミネラル欠乏を起こすなら、玄米よりフィチンが多く含まれている小麦や大豆などを食べてもミネラル欠乏を起こしそうなものですが、そのような話は聞いたことがありません。 玄米に含まれているフィチンに対しては批判するのに、玄米以外の上記に示した食物に対してはなんの声も上げない理由がよく分かりません。 玄米を発芽させると、ミネラル吸収効率が上がると共に、フィチン酸の持っている抗ガン効果もアップする また、玄米を発芽させるとフィチンが分解され、ミネラルが体内で効率よく吸収されるようになりますが、同時にフィチンが本来持っている抗がん作用も強力になります。 イノシトールには、六ヶ所のリン酸基結合部位があります。したがって、イノシトールのリン酸化合物は、それに結合したリン酸基の数により名前がつけられています。
イノシトール一リン酸(IP1)、イノシトール二リン酸(IP2)、イノシトール三リン酸(IP3)、そしてIP4、IP5などです。 六個のリン酸基がすべて結合するとイノシトール六リン酸(IP6)と呼ばれ、ときに「InsP6」と表記されます。フィチン酸とも呼ばれています。 IP6はリン酸基が一つずつ外れることによってイノシトールになります。また逆に、イノシトールはリン酸基が再び結合することによってIP6に変換されます。 イノシトールとIP6は協同的に働きます。両者を組み合わせて用いたほうが、それぞれを単体で用いるよりも健康に寄与する効果が強力です。 後で詳しく述べますが、IP6にイノシトールを加えることにより、いっそう強力な「抗がん性カクテル」が出来上がります。 IP6に関して私の研究室で行われた数多くの先駆的な実験で、常に再現性をもって統計学的な有意差で、様々な臓器・組織のガンを抑制するという事実が示されました。 + そのなかには、大腸がん、乳がん、前立腺ガン、肝ガンなどが含まれています。 世界各国の科学者もこの事実を追試で確認し、正しいと認めつつあり、さらに研究に取り組む科学者も増えています。 (出典:アブルカム・M・シャムスディン、坂本孝作訳『天然抗ガン物質IP6の驚異』講談社、2000.9.20発行、18頁〜19頁より引用)
つまり、「フィチン酸」と「フィチン酸が分解したもの」が混合して存在していることが重要ということです。(因みにイノシトールとは、「フィチン酸が分解したものの一種」と思ってもらっていいです) 発芽玄米はまさにその状態でフィチン酸等が混在していますから、玄米よりも抗がん作用が強いと言えます。 ミネラル吸収率が上がり、フィチン酸の抗がん作用も高まる、さらにギャバ(γ-アミノ酪酸)が玄米の約3倍ほど含まれているとなれば、発芽玄米を食べない理由はないと思います。 玄米を主食としていた200年以上前の昔の人は短命だった この説は、フィチン酸の栄養吸収阻害作用によって、昔の人は十分な栄養素を体に摂りいれることが出来なかったことが根拠になっています。(「これは極論ですが・・・、」と主張している方々も認めていますけどね・・・。) しかし、先ほど説明したように「フィチン酸には栄養吸収阻害作用はありません」から、フィチン酸と関連付けるのは無理があります。 昔の人が短命だったのは、単に「食糧事情が悪かった」のと、「医療技術が発達していなかった」という2点でしょう。 (参考 → 日本人は、いつ頃から”長生き”になったのか?[平均寿命]から読み解く) http://www.unlimit517.co.jp/ana85.htm また、日本人の主食と寿命の関係については、
健康宣言 with 玄米さんの玄米食と寿命 http://genmai.dtiblog.com/blog-entry-6.html という記事に使われている図が非常に分かりやすいので引用させて頂きました。 主食と日本人の寿命の関係 これを見ると、玄米から白米に主食が変化した「江戸時代〜明治時代」に寿命の顕著な伸びがあるわけではありません(寧ろ、ちょっぴり下がっていますよね 苦笑)。 昭和20年代から現代までに、男性の平均寿命が32.4歳、女性が39.7歳も伸びた原因は、白米とか玄米とかはあまり関係なく、食糧技術と医療技術の発達です。 それに加えて冷蔵庫などの食糧貯蔵技術の発達によって、日本人の栄養状態は劇的に改善しました。加えて衛生環境も良くなり、重い病気に罹りにくくなったことも大きいと思います。 【まとめ】ズバリ!玄米はガンの治療&再発予防に効果的? さて、前回までに2回にわたり、「玄米のメリット・デメリット」について色々と語ってきましたが、結論から言えば、玄米はガンの治療&再発予防に効果的だと考えています。 ただし、(1)ちゃんと発芽する「生きている玄米」を選び、(2)「正しい方法」で玄米を調理すれば、の話です。 これがね、結構ハードル高いと思うんですよ・・・。 まず(1)を満たしている玄米が、あまり見当たりません。これは有名な産地や銘柄とかは関係ないですね。実際に1日〜2日くらい水に浸けてみたらすぐに分かります。 籾殻の乾燥の仕方がまずかったり、異物と玄米を選り分ける選別機の問題で胚芽を傷つけてしまって発芽しないケースもあります。ですから、実際に水に浸けてみないと、発芽するかどうかは分からないのです。 で、仮に(1)を満たしているとしても、(2)を理解していないと「発芽抑制因子」の毒に犯されて、体が衰弱してしまいます。記事の初めのほうで「玄米はハイレベルな食べ物だ」と言った理由が理解していただけたかと思います。 私みたいにお金を余分に使って「本当にこの玄米が発芽するのか?」を片っ端から水に浸けて調べたり、圧力鍋や高圧炊飯器などの調理器を揃えるぐらい真剣に取り組まないと、玄米の恩恵を受けることは出来ないでしょう。 しかし、コツさえ分かれば、料理なんか今までほとんどしたことがない私でも簡単に出来てしまったので、美容と健康の維持の為にも、是非とも皆さんには玄米食をやってほしいと思っています。 それに、「正しい玄米食」に至るまでの越えるべき壁は、私が皆さんの代わりに超えてきました。 (1)に関しては、私の努力の甲斐もあって、いくつか「発芽率ほぼ100%の玄米」を見つけましたので、それを次回の記事で紹介しようと思いますし、(2)に関しては今回の記事で全て解説しました。つまり、超えるべき壁はほとんど越えたのです。 圧力鍋や高圧炊飯器のどちらかが必要になりますが、最悪それらがなくても、前回の記事で紹介した「乾煎りしたあとで、玄米を炊く方法」をやれば、玄米の2大デメリットを解消することが出来ます。 ただ、それだと食感がパサパサで、不味いです・・・。 https://大腸がん闘病記.jp/dietetic_treatment_of_large_intestine__cancer/the-demerit-of-a-diet-on-brown-rice.html 要するに、脚気になりたくなかったら玄米を食べるより野菜を沢山食べた方がいいというだけの事ですね。
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