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AIIB設立総会で演説する習近平国家主席だが、多難のスタートとなった =16日、北京(ロイター)
【世界大乱】世界を震撼させる中国バブルの崩壊 AIIBは最悪の船出
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20160129/dms1601291140007-n1.htm
2016.01.29 夕刊フジ
★(3)
中国経済の失速は「上海株暴落」や「人民元安」に直結し、世界経済を震撼(しんかん)させている。海外企業も中国から逃げ出し、直接投資が激減しているという。こうしたなか、中国主導のAIIB(アジアインフラ投資銀行)は16日、習近平国家主席も出席して北京市内で設立総会を開いたが、最悪のタイミングでの船出となった。国際政治学者の藤井厳喜氏が、リーマン・ショック級の衝撃となりかねない中国経済の危機に迫った。
中国バブル崩壊の結果として、上海株が暴落している。中国政府はこれ以上、株が暴落しないように、さまざまな規制を導入・検討している。「空売り禁止」や「大企業の大株主による株式売却の禁止」など、禁じ手まで使って回避を試みているのだ。
だが、禁じ手を使えば、国際金融市場での信頼性は薄れ、外資は中国から撤退する。中国バブルのソフトランディングを主張する識者もいるが、マーケットの以下の格言をご存じだろうか。
《史上発生したバブルで、ソフトランディングに成功したものは1つもない》
筆者は昨年末、より深刻な人民元急落を予測した。こちらも中国人民銀行がドル売り・人民元買いで防ごうとしているが、「ドル高元安」の基調は止めようがない。
人民元は本来、ドルと連動する「事実上の固定相場」だった。人民元の信用は、米ドルによって裏打ちされていた。だが、香港などにオフショア(本土外)市場があり、ここでは自由取引が行われていた。オフショア市場で元安となれば、公式レートも改めざるを得なくなった。
加えて、中国人民銀行が「ドル売り元買い」の市場介入を行うために、中国の外貨準備は急激に縮小している。
昨年末時点の外貨準備高は3兆3300億ドル(約394兆8048億円)で、前年末比で5130億ドル(約60兆8058億円)も減少した。このペースで減少して、3兆ドル(約355兆5900億円)を割り込めば、人民元への市場の信頼は大きく損なわれる、といわれている。
しかも、中国の外貨準備には国有銀行の外貨保有分も含んでいる。西側諸国と同じ基準で、中国の純粋な外貨準備といえるのは、約1兆3000億ドル(約154兆890億円=昨年末時点)しかないことになる。
ちなみに、2013年までの10年間に、中国から違法に流出した資金は約1兆4000億ドル(約165兆9420億円)と推計されている。外貨準備は急速に底を尽きつつあるのだ。
国内の株価暴落を強権で止めることはできても、海外市場の人民元暴落を止めることはできない。
習主席も出席して16日、華々しく設立総会が開かれたAIIBは、融資の資金を調達する際に発行する債券について、信用格付けを取得しないでスタートした。前代未聞だ。
AIIB幹部が、ムーディーズなどの主要格付け会社と事前に接触したが、「投資不適格」という低い格付けしか与えないことが発覚した。このため、あえて「格付けなし」としたのだ。
低格付けの債券は「ジャンク債」(紙くず債)といわれるが、AIIBの債券はそれ以下である。この債券を喜んで買うと表明しているのは韓国だけだ。AIIBは船出前から破綻している。
■藤井厳喜(ふじい・げんき) 国際政治学者。1952年、東京都生まれ。早大政経学部卒業後、米ハーバード大学大学院で政治学博士課程を修了。ハーバード大学国際問題研究所・日米関係プログラム研究員などを経て帰国。テレビやラジオで活躍する一方、拓殖大学で客員教授を務める。近著に『紛争輸出国アメリカの大罪』(祥伝社新書)、共著に『日米戦争を起こしたのは誰か』(勉誠出版)など。
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