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止まらない世界同時株安の「真犯人」は誰か
http://diamond.jp/articles/-/85135
2016年1月25日 週刊ダイヤモンド編集部
年初から続く世界同時株安は、いまだ収束する気配が見えてこない。日経平均株価が1万7000円を割り込むなど、底割れの様相も呈してきた。これはさらなる株安の始まりなのか。
米国株も底が見えない下落が続いている Photo:REUTERS/アフロ
1月20日、日本の株式市場は底が抜けたような恐怖に包まれていた。前日は上海株が落ち着いていたこともあり小幅上昇で終え、20日もその流れが続くかに見えた。ところが、ふたを開けてみれば終値は前日比632円安の1万6416円と、今年最大の下げ幅を記録。日本銀行が追加緩和を実施した2014年10月以来の安値となった。
米国株も底が見えない下落が続いている。ニューヨークダウは1月15日に1万6000ドルを割り込んだ。年初から10営業日で1400ドルも下げたのは史上初だという。上海総合指数も、本稿執筆時点(1月20日)で3000を割り込んだままだ。
混乱しているのは株式市場だけではない。原油価格も底が見えなくなっている。原油価格の代表的指標であるWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の先物価格は、1月15日に1バレル=30ドルを割り込み、20日には一時、26.19ドルまで下落。03年5月以来の低水準であり、14年前半の100ドル前後の水準から7割も下がったことになる。
株価暴落の発火地点となったのは、またしても中国だった。昨年8月、人民元の切り下げをきっかけに中国経済の減速懸念が高まり、世界同時株安が引き起こされたことは記憶に新しい。
今回は、1月4日の取引初日に発表された中国の製造業購買担当者景気指数(PMI)が、市場予想を下回ったことで上海総合指数が急落。値動きが制限幅を超えると取引を停止する「サーキットブレーカー」が導入初日から発動される事態となった。
その後、サーキットブレーカーの発動自体が、取引停止になる前に売ってしまおうという個人投資家のパニック売りを誘発しているとして、中国当局は導入4日目にしてサーキットブレーカーの運用停止に追い込まれた。「中途半端に当局が市場に介入したのが間違い。しかもやり方が拙速だった」(柯隆・富士通総研主席研究員)。上海株の混乱はその後も続き、底打ちの気配は見えない。
■急激な円高進行で日本株に下落リスク 米景気後退懸念も
株価や原油価格暴落の“犯人”として中国経済の減速を挙げる向きは多い。1月19日に発表された15年通年のGDP成長率は6.9%と、25年ぶりに7%を下回った。確かに中国の景気は減速しており、それが原油の需要を減退させ、世界経済の懸念材料になっていることは間違いない。ただ、中国の景気減速は今に始まったことではない。それだけでマーケットがここまで暴落するとは考えにくい。
止まらない原油安こそ株価暴落の“犯人”だとする見方も少なくない。原油安は資源国の景気減速を招き、それが巡り巡って先進国、ひいては世界経済の減速につながりかねない。そうした懸念がリスクオフ(リスク資産を売って、資産を安全資産に移すこと)の動きを加速させ、株安につながっている。加えて、原油安が米国のエネルギー企業の採算悪化を招き、米国株の下落圧力になっている。
株式や原油マーケットの混乱の原因が何であるにせよ、この状態は当面続くだろう。すでにマーケットは下げが下げを呼ぶ展開になっているからだ。
年初からの世界同時株安と原油安で先行き不透明感が強まる中、リスクオフの動きが強まり、相対的に安全資産と見なされている円が買われて円高が進行している。1月20日には一時1ドル=115円台まで上昇した。
図「日経平均株価とドル円レートの推移」で示すように、円高が進むと日本株は連動して下落する傾向が強い。円高が急ピッチで進めば、日経平均がさらに大きく下落する可能性は否定できない。
さらにここにきて、マーケットを混乱させる最大の不透明要因が浮上している。米国の景気後退懸念だ。これは米国の利上げ継続に大きな影響を及ぼしかねない。
(「週刊ダイヤモンド」編集部 大坪稚子、竹田孝洋、前田 剛)
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