米国株(22日):上昇、中銀の景気刺激策を楽観−エネルギー高い (1) 2016/01/23 08:03 JST
(ブルームバーグ):22日の米国株はS&P500種株価指数が上昇。前日から2日間の上げ幅としてはここ3カ月で最大だった。米金融政策当局は政策を引き締めているが、各国中央銀行は景気を支えるために行動するとの見方が背景。 この日はエネルギー株が高い。週間ベースでも年初来で初の上げとなった。油田サービス会社シュルンベルジェや石油会社バレロ・エナジーが上昇。テクノロジー株も上昇した。アップルは8月以来で最も値上がりした。JPモルガン・チェースを中心に銀行株も堅調だった。一方、アメリカン・エキスプレスは下落した。四半期の大幅減益が嫌気された。 S&P 500種株価指数は2%高の1906.90。ダウ工業株30種平均は210.83ドル(1.3%)上げて16093.51ドル。ナスダック総合指数は2.7%上昇した。 ナショナル・アライアンス・キャピタル・マーケッツの国際債券責任者を務めるアンドルー・ブレナー氏は「中央銀行は景気の弱さに対して戦う姿勢を示している。この日はそれが実質的なリスクオンの材料となった」と述べた。 アッシュバートン・インベストメンツ(英ジャージー島)の投資マネジャー、ベロニカ・ペクラナー氏は「典型的な売られ過ぎからの反発だ。前日のドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁発言や日本銀行による追加緩和観測が手がかりとなった」と述べ、「刺激策で景気のファンダメンタルズを支えることが一段と困難になっている。しかし少なくとも数日間は若干、安定したトレーディング環境が続いている」と続けた。 シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数(VIX)は16%下げて22.34。年初来では約23%上昇している。 アナリストの予想ではS&P500種採用企業の10−12月(第4四半期)決算は6.3%の減益と、1週間前の7%減益から上方修正された。 S&P500種産業別10指数では10指数いずれも上昇した。特にエネルギー株は4.3%と大幅上昇した。テクノロジー株は2.8%値上がりした。 原題:U.S. Stocks Rally Amid Stimulus Optimism Led by Energy Shares(抜粋) 記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Anna-Louise Jackson ajackson36@bloomberg.net 記事についてのエディターへの問い合わせ先: Cecile Vannucci cvannucci1@bloomberg.net Camila Russo 更新日時: 2016/01/23 08:03 JST http://www.bloomberg.co.jp/news/123-O1DHVZSYF01X01.html
FRB金融政策、無視できない海外動向 市場の混乱を受けて金融政策を見直している中央銀行はFRBだけではない PHOTO: ANDREW HARRER/BLOOMBERG By JUSTIN LAHART 2016 年 1 月 23 日 09:20 JST 米連邦準備制度理事会(FRB)は、米国経済が依然として自己完結する世界であってほしいと願っているはずだ。しかし残念なことに、世界の他地域の動向が作用しそれを不可能にしている。 FRBが昨年12月に利上げした際、世界に対して送ったシグナルは今後の政策会合では2回目ごとに追加利上げをする計画で、次回利上げは3月会合で実施するというものだった。だが最近の世界市場の混乱で、このスケジュールは不確かになっている。このため、FRBは3月の利上げ可能性を閉ざしたくないであろうものの、来週の1月会合後に発表される声明はハト派的な傾向を強めそうだ。 FRBだけが今後の政策を見直している中央銀行ではない。21日には欧州中央銀行(ECB)が、3月に追加緩和策を実施する可能性を示唆した。そして日本銀行も来週の2日間にわたる金融政策決定会合で追加緩和策を実施するか、いずれ実施するとのシグナルを送りそうだ。 各中銀の考えには最近の市場混乱が幾分かの影響を与えてはいるものの、各政策担当者がおそらく最も懸念しているのは、そうした市場が今後のインフレ見通しにどう影響しているかであろう。原油価格の大幅下落や多くの新興国経済の弱体化を進行させている債務問題、そして米国と日本の通貨の新興国通貨に対する上昇はすべて、すでに極めて低いインフレ率をさらに低下させる。 各国中銀の担当者と同様に、FRBの政策担当者も低インフレ期待が消費者にさらに根付いていけば、インフレ目標の達成をさらに難しくすることを懸念している。恒常的な低インフレは経済がリセッション(景気後退)入りした場合にデフレに転化するリスクを高める。利上げスケジュールを先延ばしすることにより、FRBはより望ましいインフレ見通しを醸成しようとしている。 しかし先送りの利点は米経済へ直接どう影響するかより、海外での影響の方が大きいだろう。 世界の投資家の米国金利予想を引き下げることにより、FRBは主にドルの上昇に歯止めをかけられる。それは輸入価格の下振れ圧力を軽減するだけにとどまらず、大きなドル建て債務を抱える新興国の企業の債務返済をより楽にする。そしてこれらの国々の当局が自国通貨の下落を防ごうとする際に起こる無理を緩和することになる。 新興国通貨の下落圧力の緩和はまた、中国当局者のさらなる人民元安誘導の圧力を軽減することになるかもしれない。それは同国からの資金流出を防ぎ、商品(コモディティー)トレーダーたちの同国の素材購入能力の懸念を少し和らげる可能性がある。 新興国の不均衡を考えると、FRB政策のハト派移行は鎮静剤よりさらに一時しのぎ的なバンドエイドになるリスクが大きい。しかし、それは世界がますますグローバル化する中で中央銀行が自国だけ考えて我が道を行くことが許されなくなっていることの証であろう。 主要国の景気見通し変わらず=英中銀総裁 By JON HILSENRATH 2016 年 1 月 23 日 01:43 JST 【ダボス(スイス)】英イングランド銀行(中央銀行)のカーニー総裁は、資源価格や金融市場を揺さぶる混乱にもかかわらず欧米主要国の景気見通しに根本的な変化は生じていないとの認識を示した。 世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)に出席したカーニー総裁は21日、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)とのインタビューに応じた。先進国の銀行制度は2007〜09年の金融危機後に十分な自己資本を積み上げているとし、大半の国は緩やかながら安定的な経済成長を続ける軌道にあると指摘した。 新興国の下振れリスクを伴う世界の成長率が3%程度であることに触れ、「かなり地味な世界だ」と評した。その上で「最近の動きはこの見方をいっそう強めるにすぎない。根本的に見通しを変えさせるものだとは思わない」と述べた。 カーニー総裁の見方はダボスに集まった中銀関係者や世界各国の中銀の見解に沿ったものだ。世界的な株安と原油価格の急落は、世界のマネーサプライを管理する当局者に新たな不透明感をもたらしている。だがカーニー総裁は、最近の市場の動きが先進国の成長見通しに対する根本的な変化やリセッション(景気後退)の脅威を明確に示すものではないと語った。 「新興国には下振れリスクが残るが、新興国市場の成長ペースという面でいっそうの低下を見込むような劇的に新しい要素は得ていない」という。 「考慮すべきなのは、主要先進国の見通しだ。欧州では成長が広がっている。ドイツからスペイン、イタリアへと広がった。金融政策の浸透メカニズムも改善した。英国の景気は引き続き上向いており、ファンダメンタルズ(経済の基礎的諸条件)も堅調だ。債務に頼った回復ではなく、所得が消費を支えている。消費者信頼感は過去10年の最高水準にあり、投資家の信頼感も強い」と指摘した。 一方、英中銀の利上げ可能性について開始時期を示唆することは避けた。賃金とコアのインフレ率が上昇するかどうか、そして見通しに沿った成長が続くかにかかっていると返答。 「問題は、これらの条件がいつ満たされるかだ」と述べた。
ECBの刺激策、効果発揮している=クーレ専務理事 By TOM FAIRLESS 2016 年 1 月 23 日 00:32 JST 欧州中央銀行(ECB)のクーレ専務理事は22日、金融刺激策が効果を発揮しているとの考えを示した。極めて低い状態にあるユーロ圏のインフレ率を目標水準まで押し上げる取り組みを断念していないとも述べた。 ECBのドラギ総裁は21日の定例記者会見で、原油相場の急落と新興国の市場の不安定化を受け、追加刺激策を検討する準備ができていると語った。 クーレ専務理事はスイスのダボスでのパネルディスカッションで、ECBの量的緩和がユーロ圏内の金利の低下で「極めて大きな効果を発揮」してきたとの見方を明らかにした。 インフレ率を2%弱の目標水準まで押し上げる努力を「断念していない」とし、次回の政策会合で「金融政策の方針を再検討する準備ができている」と述べた。 ECBは現在、国債を中心に月額600億ユーロ(約7兆7000億円)の債券を買い入れている。 ECB、3月に追加緩和を視野に状況を再点検する=ノボトニー理事 By WILLIAM WILKES 2016 年 1 月 22 日 22:34 JST 【ウィーン】欧州中央銀行(ECB)のノボトニー理事は22日、追加緩和が必要な場合にはどの道具を使うことができるか3月に検討する考えを明らかにした。だが現時点で利用する方策を決めてはいないと述べた。 ECBのドラギ総裁は21日の定例記者会見で、根強い低インフレへの対応に必要な方策を見直すと述べた。オーストリア中央銀行総裁を務めるノボトニー理事は、ECBが想定しているのはさらなる利下げか資産買い入れ枠の拡大かとの問いに対し、何も結論は出ていないと答えた。 ノボトニー理事は当地で開かれた記者会見で「3月に状況を再点検するが、どの道具を使うか決めてはいない」と語った。 ECB理事会が3月に全会一致で追加緩和を支持するかをめぐっては、臆測で話すことを控えた。これまでの追加緩和の決定は全会一致ではなかった。 ノボトニー理事は「ドラギ総裁が話した通り、3月に状況を再点検することで一致している」と述べるにとどめた。 既にマイナス0.3%に設定されている預金金利をどこまで引き下げられるかについても、見通しには言及しないとした。 「スイス国立銀行(中央銀行)がより大幅なマイナス金利でかじ取りしていることは確かだが、(スイス中銀の)金融政策は枠組みが異なる」と説明した。 世界の金融政策の乖離は「しばらく」続く=ECB総裁 By TOM FAIRLESS 2016 年 1 月 22 日 21:05 JST 欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は22日、世界の主要中銀の金融政策が「しばらくの間」は乖離(かいり)した状態になるとの見方を示した。米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げに踏み切ったものの、ECBとしては必要に応じて追加緩和に動く姿勢をあらためて強調した。 ドラギ総裁はスイスのダボスで、FRBの12月の利上げ判断は適切だった上「そつなく実行された」と評価した。 「米国経済はユーロ圏や日本の状況より前に進んでいる」とし、「そのため金融政策が異なるのは全く自然だ。しばらくの間は乖離する軌道にあり、異なる金利水準に反映されるだろう」と述べた。 ドラギ総裁は21日の定例記者会見でハト派的な姿勢を特に強く打ち出し、根強い低インフレへの対応に必要なら政策を追加する考えを明らかにした。 22日も、大幅な原油安と新興国の不安定化といった要因を指摘しつつ、インフレをめぐる懸念にあらためて言及した。 「成長や総産出額の面では、見通しが変化したと考える理由が見当たらない」とした上で、「だがインフレの面では別だ。当面の間、楽観的になれる理由が弱まったのは確かだ」と語った。 ECBが22日公表した四半期専門家予測調査では、今年のインフレ率見通しが0.7%となり、従来予想の1%から大幅に下方修正された。ECBは2%弱のインフレ率を中期的な目標に掲げている。 ドラギ総裁は「われわれには道具が豊富にあり、これらの道具を使って行動する決意、意志、能力がそろっている」と述べた。 Business | 2016年 01月 23日 08:27 JST 関連トピックス: トップニュース, ビジネス ドル上昇、日欧追加緩和観測の高まりで=NY外為市場 [ニューヨーク 22日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、日欧の追加緩和観測が高まるなかドルが上昇した。株価や原油価格が持ち直したことでリスク選好度が回復したこともドル買い要因となった。 ドルは対円で2週間ぶり高値に上昇。終盤の取引でドル/円は0.9%高の118.75円で推移している。ユーロ/ドルは0.75%安の1.0790ドル。ドルの主要6通貨に対するドル指数0.51%上昇の99.557となっている。 日銀の黒田東彦総裁は22日、インフレ率が低下を続ければ日銀が追加緩和を実施する余地はあると発言。前日には欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が理事会後の記者会見で、金融市場の混乱や原油安、中国など新興国の経済減速を背景にユーロ圏経済への逆風が強まっているとして、3月の理事会で政策スタンスを見直す考えを表明している。 こうしたなかこの日は世界的に株価が回復。スコシアバンク(トロント)の首席外為ストラテジスト、シャウン・オスボーン氏は、「株式相場が回復したことで、売りの最悪期は過ぎた可能性があるとの安心感が広まった」とし、外為市場でユーロと円の売りにつながったと指摘。原油価格が回復したことも、こうした動きを後押しする要因となったと述べた。 この日は資源国通貨も上昇。特に新興国で資源国でもある国の通貨が買われ、メキシコペソは1.6%、ロシアルーブルは5%、それぞれ対ドルで上昇した。 http://jp.reuters.com/article/ny-forex-idJPKCN0V02P6 NY原油(22日):大幅続伸、2日間としては7年ぶり大幅高 2016/01/23 06:37 JST (ブルームバーグ):22日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が大幅続伸。2日間の上げとしては過去約7年で最大となった。20日に終値ベースで12年ぶり安値に沈んだため、値ごろ感から買い戻しが入った。 投機筋の持ち高は今月に入って過去最大の売り越しとなっている。ヘッジファンド、アンドュラン・キャピタル・マネジメントの創業者、ピエール・アンデュラン氏は原油価格が上昇して年を終えると述べた。同氏は原油相場低迷を予想して的中させたことで知られる。 オプションセラーズ・ドット・コム(フロリダ州タンパ)の創業者、ジェームズ・コーディアー氏は「原油相場は春にかけて上昇するだろう。買い戻し主体の上昇だが、継続する根拠はある」と指摘した。 ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物3月限は前日比2.66ドル(9%)高い1バレル=32.19ドルで終了した。2日間で21%という上昇率は2008年9月以降で最大。 原題:Oil Rises in Biggest Rally in Seven Years Amid Volatility Surge(抜粋) 記事に関する記者への問い合わせ先:ロンドン Grant Smith gsmith52@bloomberg.net;ニューヨーク Moming Zhou mzhou29@bloomberg.net 記事についてのエディターへの問い合わせ先: James Herron jherron9@bloomberg.net Ben Sharples 更新日時: 2016/01/23 06:37 JST http://www.bloomberg.co.jp/news/123-O1BUEV6KLVRH01.html 米国債(22日):下落、株と原油上昇で安全資産としての需要後退 (1) 2016/01/23 07:42 JST (ブルームバーグ):22日の米国債市場では10年債が今年に入って初の続落となった。株価と原油価格が上昇したことで、安全資産としての米国債の需要が後退した。 米国を含め世界的に株価が上昇し、北海ブレント原油は9%余り値上がり。そうした中で米国債利回りは上昇した。20日はリスク資産の売りが加速する中で米国債に買いが入り、10年債利回りは昨年10月以来の低水準に下げていた。同利回りは今週、一時1.94%にまで低下。過去最低は2012年に記録した1.379%。 三菱UFJ証券USAのシニア米国債トレーダー、トーマス・ロス氏(ニューヨーク在勤)は「市場はやや過剰に反応していた」と分析。「ボラティリティにやや幻滅している。相対的な価値を求めた物色の動きは出ているが、アウトライトの取引はあまり多くない」と述べた。 ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは前日比2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し2.05%。同年債(表面利率2.25%、2025年11月償還)価格は6/32下げて101 24/32。 S&P500種株価指数の配当利回りは米国債を約26bp上回っている。この差は今週一時39bpと、13年5月以来で最大となった。 米国債は週間ベースで3週ぶりの下落。ブルームバーグ米国債指数は週初から21日までに0.1%上昇していた。1月最初の2週間のリターンは1.5%だった。安全資産に対する買いや追加利上げ期待の低下が背景にある。 ニューヨーク大学教授でエコノミストのヌリエル・ルービニ氏は、スイスのダボスでブルームバーグテレビのインタビューに応じ「米金融当局は12月に間違いを犯した可能性が高い。その後に3つのことが起きたからだ。成長は期待外れ、商品価格の影響でインフレは上昇どころか低下していく、そして今のこの混乱だ」と述べた。また3月の利上げは「選択肢から外れた」とも語った。 ブルームバーグがまとめた先物データによれば、市場は3月の連邦公開市場委員会(FOMC)会合か、それ以前の利上げ確率を約24%として織り込んでいる。昨年末時点では51%だった。次回のFOMC会合は来週26−27日に開催される。 RIAキャピタル・マーケッツの債券ストラテジスト、ニコラス・スタメンコビッチ氏(エディンバラ在勤)は「米国債は、最近の上昇を受けて小休止している。来週のFOMC会合待ちの状態だ」と分析した。 原題:Treasuries Decline as Yields at October Lows Prove Unattractive(抜粋) 記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Alexandra Scaggs ascaggs@bloomberg.net 記事についてのエディターへの問い合わせ先: Boris Korby bkorby1@bloomberg.net Lucy Meakin 更新日時: 2016/01/23 07:42 JST http://www.bloomberg.co.jp/news/123-O1DESESYF01U01.html NY金(22日):続落、株価や原油の上昇で逃避需要が減退 2016/01/23 06:00 JST (ブルームバーグ):22日のニューヨーク金先物相場は続落。世界的な株式相場の上昇や原油の持ち直しを背景に、逃避需要が減退した。 マッコーリー・グループのアナリスト、マシュー・ターナー氏(ロンドン在勤)は電話インタビューで、このところの株式市場の波乱や米利上げ予想の変化を受けて「金はまだ上昇する可能性もある」と指摘。来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)会合と再来週の雇用統計が金にとって引き続き重要になると述べた。 ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物2月限は前日比0.2%安の1オンス=1096.30ドルで終了した。週間ベースでは0.5%高。 銀先物3月限は0.3%下落の14.057ドル。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のパラジウムとプラチナは上昇した。 原題:Gold Falls for Second Day as Equity, Oil Gains Cut Haven Demand(抜粋) 記事に関する記者への問い合わせ先:ロンドン Eddie van der Walt evanderwalt@bloomberg.net;ニューヨーク Luzi Ann Javier ljavier@bloomberg.net 記事についてのエディターへの問い合わせ先: Lynn Thomasson lthomasson@bloomberg.net Ranjeetha Pakiam 更新日時: 2016/01/23 06:00 JST http://www.bloomberg.co.jp/news/123-O1DGD96JIJV301.html
黒田日銀総裁:「それほど大きな影響与えてない」−市場の混乱 (2) 2016/01/23 00:45 JST
(ブルームバーグ):日本銀行の黒田東彦総裁は22日、ブルームバーグのインタビューで、「現時点で、企業は非常に積極的な設備投資計画を維持しており、賃金も上昇している。金融市場の状況が企業行動にそれほど大きな影響を与えているとは思わない」と述べた。 スイスのダボスで英語によるインタビューに答えた黒田総裁は、現在の国際金融市場の混乱について「リーマン危機後のような状況ではない」と語った。中国経済についても「ハードランディングするとは思わない」と指摘。「中国政府はあらゆる形の景気後退に対応する手段を非常に豊富に持っている。中国経済に関する短期的な見通しについては比較的楽観している」と述べた。 原油価格の急激な下落が企業や家計の物価見通しに影響を与えることが懸念されていることについては、「現時点で期待インフレ率は比較的維持されており、大きく低下しているとは思わない」と語った。 黒田総裁は一方で、「原油価格の低迷が長引き、グローバルな金融市場の混乱が長引けば、期待インフレ率に影響を及ぼす可能性がある」と指摘。「現在のグローバル金融市場の混乱が長引けば日本経済に影響を及ぼすので、グローバル金融市場とアジアの実体経済を注視している」と語った。 長引けば影響も 日本の株式市場が乱高下していることについても、「株式市場は最も重要な市場の1つであり、為替市場と併せ、常に注視しているが、一番大事なのは実体経済であり、物価だ」と述べた。その上で、「もし必要になれば、特に、物価の基調が大きな影響を受けるようであれば、量的・質的金融緩和をさらに拡大する余地がある」と述べた。 量的・質的金融緩和の限界論が指摘されていることについても、「現時点で量的・質的緩和が限界に直面しているとは思わない」と指摘。「日本には国債や株式など多くの金融資産があるが、最も大きいのは国債市場だ。現時点で日銀は国債の発行総額の3分の1を保有しているが、まだ3分の2が市場に残っている」と語った。 日銀は28、29両日、金融政策決定会合を開く。日銀は同会合で経済・物価情勢の展望(展望リポート)を策定し、生鮮食品を除くコア消費者物価指数(CPI)上昇率の新たな見通しを明らかにする。原油価格の下落により、見通しの下方修正と2%達成時期の先送りは必至の情勢で、円高の進行と株価の不安定な値動きも加わって、日銀が同会合で追加緩和に踏み切るとの見方が強まっている。 市場の見方 BNPパリバ証券の河野龍太郎チーフエコノミストは22日付のリポートで、展望リポートでは、物価2%の達成時期の「さらなる先送りが不可避であろう。円高傾向、及びインフレ期待の低下に歯止めをかけるため、日銀執行部が1月会合で追加緩和が必要と判断しても不思議ではない」としている。 黒田東彦総裁はこれまで、度重なる物価見通しの下方修正と2%達成時期の先送りは主に原油価格の下落によるものだとして追加緩和には動かなかった。日銀は昨年4月、2%達成時期を「2015年度を中心とする期間」から「16年度前半」に変更。昨年10月にはさらに「16年度後半」に先送りしたが、いずれも追加緩和は見送った。 第一生命経済研究所の藤代宏一主任エコノミストは22日付のリポートで、「日銀が追加緩和に踏み切る可能性が急速に高まっている」と指摘。「市場参加者の追加緩和期待が高まっているということは『ゼロ回答』に対する失望リスク増大を同時に意味する」という。一方で、日銀が追加緩和に踏み切っても、その効果に対して懐疑的な見方もある。 みずほ証券の上野泰也チーフマーケットエコノミストは22日付のリポートで、「リスクオフの大きな流れが止まっていない中で残り少ない追加緩和カードを切っても、それが流れを決定的に転換させられる保証はない」と指摘。一時的に円安、株高が進んでも、「中国や原油の関連で新たな悪材料が出て『帳消し』になってしまうリスクがあることは否定できない」としている。 記事に関する記者への問い合わせ先:東京 日高正裕 mhidaka@bloomberg.net;ロンドン Francine Lacqua flacqua@bloomberg.net 記事についてのエディターへの問い合わせ先: Brett Miller bmiller30@bloomberg.net;大久保義人 yokubo1@bloomberg.net 上野英治郎, 谷合謙三 更新日時: 2016/01/23 00:45 JST http://www.bloomberg.co.jp/news/123-O1CVEY6JTSEB01.html
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