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ECBの追加緩和示唆と相場の急騰
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52773249.html
2016年01月22日 在野のアナリスト
軽井沢のスキーツアーバス事故、なぜか新聞には一斉に『ギアがニュートラル』と出ましたが、事故時に運転手が足を突っ張ってクラッチを踏み、ギアが外れた可能性は捨てきれず、注目するほどの材料とは思えません。それより個人的には運転手の優しさ、数分前の運転をみても、眠っている乗客を起こさないよう、慎重に運転している様子がうかがえます。そうなるとブレーキを多用する必要があり、フェード現象を起こしてブレーキが利かなくなった可能性が高いとみます。
新聞が一斉に『ギアがニュートラル』と打ったのは、もしかしたらバス製造会社への配慮だったのか? 運転手やバスの管理会社、ツアー会社の責任にしておけば、一先ず広告出稿の大企業は守れます。しかしこの問題、小泉内閣で行った規制緩和から始まり、小規模のバス管理会社が乱立し、経営が厳しくなり、しわ寄せが運転手に行っているのであれば、その責任はどこにあるのか? 未だに新聞ではまともな論調もなく、メディア報道の暴走が目立ちます。
今日の日本の株式市場も暴走です。しかし900円以上も上げた原因ははっきりしていて20、21日と大きく売った日系が、今日はそれを大きく上回って買いを入れてきた。逆に20、21日と大きく買った欧州系が、その一部を売ってきたため、2日間の下げた分までは切り返せなかった。結局、この2社を除くと、トータルでは売り圧力の方が大きかった、となります。欧州系はまだ買い持分を残しており、日系は新たに買い持分を抱えた。それでも3日トータルでは100円下げているからです。
欧州系はふり回して利ざやを稼ぐタイプですが、日系は底打ち期待をださせよう、との取引が今年に入って散見されます。つまりECB追加緩和示唆、原油高、ここしかないと狙ったものでしょう。しかしこの3日間、これだけ値動きが激しかった割りに、売買高は膨らまない。セリングクライマックスもない。こつんと音がしない、底打ち感がまったくありません。いくら16000円で切り返した、という実績をつくっても、上昇相場への期待はまったく膨らんでいません。
世界的な上昇相場を演出したドラギECB総裁ですが、「我々には行動する力と意欲、そして決意がある」「制限はない」としましたが、決意をもってやるほどの悲壮感、ともいえます。デフレ懸念を緩和の理由として挙げますが、中国の人民元安、ロシアのルーブル安等は輸入物価の上昇を促しても、ユーロ安で相殺されます。本質は原油安とともに、消費意欲の減退であって、マイナス金利を拡大すれば金融機関にダメージが残り、資産買い入れ枠の拡大は、ECBの資産膨張を加速します。いずれにしろ副作用がでれば、失敗のまま政策をとじなければならない、瀬戸際です。3月以降としましたが、根回しで失敗すれば先送りになり、失望が広がり易くもなるのでしょう。
日銀の追加緩和期待も盛り上がりますが、追加緩和をすれば緩和期間、寿命を縮めるだけで、一瞬は好感できてもすぐに失速するでしょう。そもそも追加緩和しても効果はありません。日本の長期金利もこれ以上下がりようがなく、日米の金利差は広がらずに円安要因ともしにくいので、最も経済効果の高かった円安にすらならないなら、する必要もない。ETFやREITの買い入れ枠拡大を期待する向きもありますが、これ以上やれば相場操縦と、世界からも非難されるでしょう。
これまでも日銀によるETFの買い入れで株式市場を2500円押し上げた、との試算もでています。しかし逆からみれば、この市場下落で日銀も大きな損を抱えている。買い入れ枠を増額したとて、世界的な大波が襲えば効果がないばかりか、日銀の資産の毀損という重大な問題を孕むことにもつながります。すでに7兆円、この上昇カーブをさらに上げていけば、中央銀行の経営の健全性にも関わる深刻な懸念を伴うことになります。日本だと瀬戸際ではなく、徳俵に足がかかった状態です。
世界中でリーマンショック以後、政策を吹かしまくってきたので、ここまでの好調さが演出されました。しかし吹かしている途中ですでに速度が落ち、空回りを始めてしまったのが、相場の急落です。フェード現象、実は世界中で起こりかけており、中国の景気減速、オイルマネー、そして日欧の中央銀行と、危険な状態で下りに突入してしまっているのでしょうね。
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