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「23時30分」の原油価格に注目せよ! 〜株価の波を読むひとつの方法
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/47407
2016年01月18日(月) 真壁昭夫「通貨とファイナンスで読む世界経済」 現代ビジネス
■ニューヨーク在勤のトレーダーが「気にする時間」
世界の金融市場で不安定な展開が止まらない。その背景には、投資家のリスクオフの流れがある。中国の株式市場、人民元、そして原油価格の下落がその引き金を引いている。中国政府には市場を管理する方針を変えるつもりはなく、依然として、市場介入や売却制限を実行している。今後も、中国の対応は市場を混乱させると見る。
今のところ原油価格は下落傾向を鮮明にしているが、今後の大手投資家の動き次第では原油価格を短期的に反発させ、市場を大きく動かすマグニチュードを内包していることは頭に入れておいた方がよいだろう。
先日、ニューヨーク在勤のトレーダーとあった。彼は、「日本時間の23時30分、ニューヨークの株式市場が始まる前後になると、それまで下落していた原油価格が急反発するなど、価格の変化率=ボラティリティが上昇しやすい」という話をしていた。
チャートを見ると、日本の日付が変わる前後にアジア、欧州時間とはやや異なる値動きが出易くなっている。市場参加者が増える分、価格は動きやすい。しかし、市場がリスクオフに傾く中、この動きは他の資産の価格動向にもつながりやすい。
同じ時間帯の米国の株価は、原油価格の乱高下に左右されやすいように見える。もちろん、株価は原油価格以外の要因にも影響される。株価の押し目を狙って、取引開始直後に買いを入れようとする投資家も多いだろう。
ただ、原油価格の動向は、年初来のリスクオフを加速させた一因だ。そのため、一時的な動きであっても、原油価格の動向が株式市場に安心感、あるいは懸念を与えやすくなっている。つまり、ほんの短い間の原油価格の動きが、株式市場の押し目買いを喚起し、その後の流れを形成する可能性がある。
一方、東京在勤のトレーダーたちは「10時15分前後は非常に神経を使う」と口をそろえる。中国人民銀行が人民元の基準値を発表し、市場が大きく反応しやすいからだ。人民元の基準値によって、金融市場の投資家の懸念が大きく左右され、それが世界の金融市場の動向を決める可能性が高い。
中国政府は厳しい規制で強制的に市場を安定させようとしているため、アジア時間の市場動向が欧州、米国の投資家にも当てはまるとは限らない。その点で、市場がどう動くのかを考えるために、原油価格の動きは重要だ。
■23時30分前後の原油価格の動きを確認する意味
足元の原油価格のボラティリティ上昇は、安値を狙って短期的な利益を狙ったヘッジファンドなどの影響が大きい。ただ、彼らの動き次第では、今後どこかで原油価格が反発する可能性は認識しておくべきだ。
投機筋にとって重要なことは、いかに自分にとって有利な市場の流れを作り出すかだ。そのためには、市場が極端に楽観、悲観、どちらかに傾いている方がよい。足許、市場はリスクオフに傾いている。その中で、ごく短時間であっても価格が急に上昇すると、市場全体が上昇の方向に傾くことも考えられる。
投機筋は短期の売買を行い、大勢の投資家心理を揺るがすことで市場の流れを作ろうとする。押し目を狙う投機的な動きに大勢の投資家がなびく場合、原油価格は急に反発する可能性があるだろう。
ただ、原油価格の反発は一時的な動きにとどまる可能性が高いと見る。なぜなら、依然として世界の原油供給圧力は解消されていないからだ。原油価格の乱高下が、株式市場や為替相場のさらなる混乱につながるかもしれない。そうした展開を考える上でも、23時30分前後の原油価格の動きを確認する意味は大きい。
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