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中国が世界最大の石油輸入国に、懸念は外貨資産の流出―中国紙
http://www.recordchina.co.jp/a108970.html
2015年5月16日(土) 8時35分
2015年5月15日、中国は今年、米国を抜いて世界最大の石油輸入国になる見込みだ。経済参考報が伝えた。
関連の統計データによると、今年4月の中国の石油輸入量は一日あたり740万バレルに達し、米国は720万バレルだった。もちろん、中国の4月の輸入量が多かったことには、国際原油価格が低迷するこのタイミングに戦略的石油備蓄を増やそうとする国の狙いがある。とはいえ中国の輸入量は今後も確実に増え続けるとみられる。
石油輸入は経済の問題だ。石油輸入が増加を続ければ、大量の外貨を消費することになる。中国が積み上げてきた外貨資産のかなりの部分が産油国に流れてしまうことになる。
次にいえることは、石油輸入は政治問題や外交問題にも波及するということだ。これまで米国が中東問題に関わってきたのは、中東の石油が重要な要因の一つだ。米国は石油の安全保障を確実なものにしなければならなかった。だが今、米国は中東から徐々に身を引きつつあり、中国が中東最大の「お得意さま」になった。中東が動揺すれば、中国の石油の安全保障に影響を与えることは必至で、中国の外交にとってはより大きな試練となる。
▼石油に関連する3つの課題
中国の石油の安全保障を確実なものにするための最も根本的なことは、おそらく次の3点だ。第1に、中国国内で新たにエネルギーが発見されるかどうかという点だ。米国が「輸入世界一」の看板を下ろした最大の原因は、米国で新たにエネルギーが発見されたからだ。特にシェールガスやシェールオイルといった「エネルギーの革命」と呼ばれるエネルギーが大量に採掘されるようになったためだ。米国はここから巨額の利益を上げただけでなく、米国のエネルギーの安全保障のレベルを極限まで高めることができた。
第2に、国際市場の供給をできるかぎり保証するにはどのようにすべきかという点だ。そのためには巨大な戦略的石油備蓄庫を建設する必要がある。米国の戦略的石油備蓄は150日分あり、世界の標準は90日分だが、中国は60〜70日分とみられている。現在、原油価格は上昇しているが、それでも歴史的にみれば低水準にある。備蓄庫の建設を加速させ、石油備蓄の増加を加速させることが、今なお急務といえる。
第3に、より環境にやさしく石油を使用できるかどうかという点だ。中国のディーゼルオイルやガソリンは値段が安くないにも関わらず、品質の点で欧米の製品にかなり劣っており、汚染もより深刻であることは否定できない。石油製品をより環境にやさしく使用し、代替エネルギーを見つけ、二酸化炭素や煙霧の排出をできる限り少なくすることは、地球の気候に影響するだけでなく、私たち自身の生活の質にも関わることだ。
石油は最も重要な大口商品であり、戦略物資であり、原油価格は目下低迷している。中国にとってこれは千載一遇のチャンスだ。とはいえ、世界一の石油輸入国になった中国が抱えるリスクは大きく、エネルギー問題をめぐる長期的な計画がぜひとも必要になる。(提供/人民網日本語版・翻訳/KS・編集/武藤)
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