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雑感。朝日新聞の誤報について
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52640386.html
2014年09月12日 在野のアナリスト
昨日、内閣府から発表になった7-9月法人企業景気予測調査、普段はそれほど注目されない指標ですが、今回は増税判断に絡むため、7-9月の指標はどれも重要です。大企業の景況判断BSIは11.1、前回調査より2.3の悪化ですが、プラスを維持。中小企業は-10.0、前回より6.3悪化です。現状も小幅に下方修正ですが、先行きも小幅に下方修正であり、想定より回復が遅れていることが示されます。
ただしこの調査、注意が必要なのは『上昇、不変、下降、不明』のように多くが4択で、しかも上昇‐下降のように、引き算で算出される点です。経団連の要請があり、大企業は好調と答えがちで、それが結果にも反映され易い。今年度の売上高、経常利益とも小幅に改善する見通しを示しますが、BSIの悪化とは必ずしも合致しません。8月15日の回答ですから、まだメディアの安倍ノミクスへの懐疑的な報道が本格的に始まる前、この調査にはまだ期待値と、政府要望により協力する企業の思惑、という流れの中でとられた結果、ということになっているのでしょう。
朝日新聞社長の謝罪から、様々な反応があります。9.11ショックともされますが、恐らく朝日新聞にとって最も痛撃なのは、海外から『ゴシップ紙』との評価が定着してしまうことでしょう。これは連携や、記事の発信力という点で大きな影を落とします。つまり朝日の記事をつかって、何か記事をかくと誤報、捏造の可能性が高いとなれば、海外紙も用いなくなります。それがひいては朝日新聞の評価は低い、という国民の見方にもつながる。二流紙、三流紙は定期購読もされないため、長期契約が結び難くなる。今回、与える影響はそれだけ大きい、ということになります。
しかし政府を阿諛追従する記事をかくメディアが、海外紙でとり上げられるケースは極めて稀です。日本だと、自分たちの記事を補完するため、そうした斟酌もなく海外紙の論調をそのまま載せてしまうケースも多いですが、こうした点でも日本のジャーナリズムに遅れを感じます。政府も、今回の件で朝日新聞を叩きすぎると、さらに右傾化、言論統制の批判を海外からうけてしまうため、自重している面がありますが、保守系メディアは鬼の首をとったように朝日を批判します。しかし日本メディア全体の質が低い、は海外から受ける一定の評価であるのも事実です。
朝日が重宝されたのも、結果として政府批判、体制への反抗という面が強く、それがジャーナリズムとして認知されていた面があります。その朝日がジャーナリズムどころか、実はただのゴシップ紙となった。日本のジャーナリズム、海外発信力が衰える、という意味でも今回の件は重要なのでしょう。しかも、これまでその発信力が間違った方向に向かっていた。次に、その任を担えるジャーナリズムを育成しないと、日本は益々海外発信力を失う、ということになります。
政府に批判的だからといって、何でも批判する、という精神も誤っています。捏造や誤報はとんでもないですが、正しいことは認め、正しい分析と検証をもって、正確な記事をあげる。今回、政府も朝日叩きに手を貸す形でやっと誤報、捏造を認めましたが、それもまたいけないのです。この国は、特に安倍政権になってから、政府にべったりであるか、反発するかで評価される向きも増えましたが、本来は『記事の正しさ』で評価されなければなりません。朝日のように、『正しくない記事』を放置し、検証も反省もなかったメディアは論外ですが、もっとも大事な『正しい記事』をかくメディアが少ないことが、不幸だと捉えておくべきなのでしょうね。
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