http://www.asyura2.com/14/hasan89/msg/775.html
Tweet |
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20140817/frn1408170842004-n1.htm
2014.08.17
やはり、中国が画策する国際金融機関の本命は、「アジアインフラ投資銀行」の創設にあるようだ。アジア域内で実績ある日本主導の「アジア開発銀行」(本部、マニラ)に対抗して、中国主導で域内のインフラ整備に乗り出す。もちろん、脚本、演出、そして主役も中国である。新銀行の本部を中国におき、総裁ポストを狙い、融資の裁量権を握って「中華的世界の磁場」を広げる構えだ。
すでにあるアジア開銀の本部は、中国とスプラトリー諸島の領有権を争うフィリピンに置かれ、歴代の総裁は尖閣諸島を争う日本から輩出している。中国はアジア開銀で主導権を争うより、丸ごとアジアインフラ銀行を創設して君臨する。すでに中国は、日本を除く20カ国に声を掛け、今秋の発足を目指している。
これとは別に、中国を含む新興5カ国がこの7月、ブラジルで世界銀行(本部、ワシントン)を「旧秩序」と位置付け、競合する新開発銀行創設の協定に調印した。あちら5カ国からなるBRICSは、ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカの頭文字からそう呼ばれ、やはり中国が脚本を書いた。
だが、新興大国の寄り合い所帯だから、民主国家のブラジル、インドなどは必ずしも中国の軍門には下らない。本部を上海が取ったが、総裁ポストはインドに握られ、中国に満足のいく構成にはならなかった。
そこへ行くと、東南アジアは小国の集まりであり、最大出資国として主導権を握りやすい。中国への従属的な色合いから恣意(しい)的に資金提供が可能になり、融資に名を借りた勢力拡大にもつながる。それは安全保障面で、中国の高官が米国側に太平洋を2分割して管理しようと持ちかけた発想に似ている。
国力をつけた中国が、ついに国際金融制度にまで触手を伸ばしてきた。
実は、日本も1997年に、アジア通貨危機を受けて、性格の違う「アジア通貨基金」(AMF)構想を米国ぬきで画策したことがあった。当時、大蔵省財務官だった榊原英資氏は、自著で、「世界銀行に対してアジア開発銀行があるように、IMF(国際通貨基金)に対しても、アジア版の基金があってもいい」と述べている。
アジア開銀には、米欧諸国が域外国として加盟していたものの、AMFは米国に構想が漏れないようにひそかに進められた。日米は台湾海峡や朝鮮有事には共同で対処しなければならない。同盟国が一転して競争相手かそれ以上になっては元も子もなく、やがては断念せざるを得なかった。
だが、今回の中国は公然と日米に対抗している。中国の意思は、中国共産党機関紙である人民日報の記事に、米ドル札が燃えるイラストを添えたことに決意がうかがえる。中国は今回、ミャンマーで開かれた東南アジア諸国連合(ASEAN)の一連の会議を利用して、アジアインフラ銀行設立の根回しをはかった。王毅外相は記者会見でもタイのシハサーク外相を従え、根回しが成功していることを誇示していた。
アジアインフラ銀行と新開発銀行に共通するのは、融資対象国に内政干渉せず、政治条件も人権尊重も要求しない。世銀やアジア開銀に拒否された大型融資の「駆け込み寺」になり、強力な中国流ソフトパワーの挑戦になる。
(東京特派員)
(タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明)
(←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)
↓パスワード(ペンネームに必須)
(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証

( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
削除対象コメントを見つけたら「管理人に報告する?」をクリックお願いします。24時間程度で確認し違反が確認できたものは全て削除します。 最新投稿・コメント全文リスト

すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。