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膨張する中国自動車市場〜激化する価格競争、大幅販売増見込む日本勢にくすぶる懸念(Business Journal)
http://www.asyura2.com/14/hasan85/msg/515.html
投稿者 赤かぶ 日時 2014 年 2 月 07 日 01:10:00: igsppGRN/E9PQ
 

膨張する中国自動車市場〜激化する価格競争、大幅販売増見込む日本勢にくすぶる懸念
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140206-00010008-bjournal-bus_all
Business Journal 2月6日(木)21時46分配信


 トヨタ自動車、日産自動車、本田技研工業(ホンダ)の2013年の中国での新車販売台数が、それぞれ過去最高になった。反日ムードは沈静化しており、13年秋以降、中国向けの戦略車を投入したことが奏功した。

 日本メーカーでトップ(中国自動車市場全体で4位)の日産は、前年比17.2%増の126万6200台。春に全面改良した中型セダン「ティアナ」などが販売を伸ばし、7月以降12月まで6カ月連続で前年実績を上回った。12月単月の販売台数は13万4200台で、1カ月の販売台数としては過去最高だった。

 トヨタの13年12月の実績は、最低価格を7万元(約120万円)未満に引き下げた小型車「ヴィオス」の新型車が貢献。多目的スポーツ車(SUV)の「ハイランダー」と「RAV4」も好調を維持し、前年同月比19.4%増の10万8400台となった。通年では9.2%増の91万7500台と中国全体で6位となり、目標としていた90万台を達成した。しかし、前年比49%増と急伸した米フォード・モーター(93万台)に5位の座を奪われた。

 13年12月の伸びが最も大きかったのはホンダ。前年同月比60.4%増の10万1465台となり、中でも9月に新型車を投入した主力セダン「アコード」が前年同月比84.9%増と驚異的な売れ行きをみせた。6月に発売した中国専用車のセダン「クライダー(中国名・凌派)」は2万2592台に達した。ホンダは通年で26.4%増の75万6882台となり、「75万台」としていた年間目標をクリアした。全体で7位である。

●独走のVW、GM

 13年の中国自動車市場を振り返ってみると、最大のトピックスは独フォルクスワーゲン(VW)が9年ぶりに米GMから首位の座を奪回したことだ。通年の販売台数は前年比14%増の320万台、2位のGMは11%増の316万台。3位は韓国の現代自動車で16%増の161万台だった。VWがGMを逆転してトップに立ったが、ベスト3の顔ぶれは前年と変わっていない。

 今年はトヨタが前年実績比19.9%増の110万台以上、ホンダは同18.9%増の90万台以上の販売を計画している。日産は15年に200万台を売る目標を変えていない。

 中国は、年間販売台数が2000万台を超える世界最大の新車市場になった。トヨタなど各社は今年も積極的に新車を投入して、シェアの拡大を目指す。ただ、中国市場ではVWとGMが2強で他社を寄せつけない。GMは13年に過去最高の販売を記録した。VWは内陸部のディーラー網を強化し、中間層向けの品揃えを増やすことでシェア一層の拡大を考えている。13年にトップに返り咲いた切り札は、新興国向けに開発した「ジェッタ」だった。6万8800元(約120万円)と主力車「ゴルフ」の3分の1の価格だ。49%増と販売台数を大きく伸ばしたフォードは、6万5000元の小型車「フィエスタ」が人気を集めた。低価格が中国市場を攻略するカギになることを、VWとフォードがはっきりと示したわけだ。

 欧米勢は現地生産モデルの強化など、日本車対策を練っている。今年も中国市場の成長は続くと予想され、内陸部の初めて自動車を買う層の“マイカーブーム”を背景に、10%程度販売台数は増え、年間で2400万台前後に拡大するとみられている。販売競争は一段と激化しそうだ。

 日本勢の営業努力も見逃せない。日産は、デモで車が破壊されたりケガをした場合に補償するサービスを導入している。ホンダは激戦区の中型車で中国専用モデルを投入。現地の消費者ニーズの吸い上げに努めている。欧米勢は大幅な増産で、さらに価格攻勢をかけてくる。販売価格が一段と下がる中でどう採算をとるかが、世界の自動車メーカーの大きな経営課題となる。

 日中間では13年11月の中国の防空式別圏(ADIZ)の設定や12月の安倍晋三首相の靖国参拝で、再び緊張が高まっている。中国政府が反日デモの誘発に再び舵を切れば、日本車は標的になる。手放しで販売増を喜べるわけではない。

●世界第2の市場米国、一部で警戒感も

 一方、世界第2の米国市場を見てみると、米調査会社・オートデータによれば、昨年の米国市場の新車販売台数は前年比7.6%増の1560万199台となった。前年実績を上回るのは4年連続で、リーマン・ショック前の07年以来6年ぶりに1500万台の大台を突破した。

 日本メーカーも安定した伸びを見せた。トヨタはSUVが好調で前年比7.4%増の223万6042台となった。順位はGM、フォード・モーターに次いで3位だった。ホンダは7.2%増の152万5312台で5位。日産は過去最高の124万8420台(9.4%増)を記録して6位。今年も景気回復や低金利の後押しを受けて、1600万台に回復するとの強気の見方が多い。

 しかし警戒感も出ている。13年12月単月の全体の販売台数は、0.3%増の136万台にとどまった。これを営業日数を考慮して年率に換算すると、1540万台になる。1600万台には届かない。今年以降は、市場全体の伸び率が5%を割り込むという厳しい予測もある。

 フォード・モーターは14年通期業績予想を、稼ぎ頭の北米市場の収益の悪化を理由に、減益になるとしている。13年末にフォードの株価が大きく下げたのは、市場の失望ぶりを映し出したものだ。

 フォードは今年、世界市場で23車種の新車を販売するが、このうちの16車種が北米市場向けだ。大量の新車販売に伴うコスト増が、収益を圧迫する。新車が増えれば、旧型車(在庫)を販売奨励金の利用でさばかなければならなくなる。

 世界的に自動車販売の復調が鮮明になってきたが、果たしてこれが本格回復の始まりなのか、はたまた一時的なものに終わるのか。日本勢も油断を許されない状況が続く。

編集部


 

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