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(回答先: 大豆は危険な食品?(マコーラ博士のメッセージ) 発酵食品の味噌やてんぺは安全だけど、非発酵食品の豆腐などは避けた方がいい 投稿者 てんさい(い) 日時 2013 年 10 月 11 日 15:23:43)
健康にお米を食べるために
http://ochanoma.blog8.fc2.com/?mode=m&no=413
「オルター通信」1168号/雑誌「ザインの輝き」3号 :西川榮郎氏著 より転載
●玄米(種もの)には発芽毒がある
玄米やひえ、あわ、きび、大豆などの雑穀をはじめ、あらゆる植物の種子には、その子孫を守るため動物に食べすぎられないように身を守るメカニズムや、土の上に落ちても腐ることなく、やがて発芽に適した季節になると芽を出すことが出来るように、栄養成分を貯蔵して決して外に出さないというメカニズムが働いています。その因子が「アブシジン酸」や「フィチン酸」です。
アブシジン酸【abscisic acid(ABA)】はテルペノイドの構造をもつ植物ホルモンであり、発芽抑制因子として働き、植物の発芽を調節しています。このABAは人体に対して毒作用がありますので、玄米など種ものを食べる時、これを“無毒化”して食べる正しい知識がないと危険です。
フィチン酸は、特に種子のなかにおいては、フィチン(フィチン酸とミネラルの混合塩で水不溶性)の形をとり、強いキレート作用で、リンをはじめとして多くの金属イオン(カルシウム、マグネシウムなどのミネラル)と強く結合しています。つまり、玄米の中にあるミネラルは、フィチンのキレート作用のために吸収を阻害されてしまうのです。
●ミトコンドリアに対する毒自らをミトコンドリア博士と称する、元・東京大学医学部口腔外科教室講師、西原克成医博「によれば、玄米に含まれるABAはミトコンドリア毒(ミトコンドリアに悪影響を及ぼす毒)なので、玄米食には注意が必要であると警告されています。
ミトコンドリアがエネルギー代謝に関わる大変重要な細胞小器官」であることはすでによく知られています。その活性が低下すると死に至ることがあるくらいです。
細胞内にあるミトコンドリアは、エネルギー産生器官として体温を維持するなど重要な役割を果たしており、悪影響を受けると低体温になり、不妊(0.5℃体温が下がると妊娠しなくなる)、ガン(低体温でガンは活性化する、言い換えると、ガン細胞のミトコンドリアでは活性がいちじるしく低下している)、さらには全ての体内酵素の働きが鈍くなるという問題が起こります。免疫も低下します。
「体温が1℃下がると免疫が30%低下する」ということができます。その他低体温は、冷え症、むくみ、肥満、アレルギー、膠原病、高脂血症、生理不順、生理痛、慢性疲労症候群、肺炎、気管支炎、肝炎などの感染症、通風、糖尿病など、多種多様の病気を引き起こす原因となります。
正常発芽用水中精米発芽玄米の特許申請者である根本武雄氏は、玄米に含まれるABAには細胞活性抑制、発芽抑制、老化促進、毒素などの作用があることを指摘しています。
●諸疾患の原因にアメリカ合衆国国立科学研究所会報に発表された論文「アブシジン酸はサイクリックADP(アデノシンニリン酸)?リボースを二次メッセンジャーとするヒト顆粒球における内因性サイトカインである」(PNAS2007;104:5759-5764)によれば、【人体に対しABAの作用で、ヒト顆粒球(白血球の一種)で食作用が活発化し、活性酸素や一酸化窒素が多量に産生され、生体細胞内のミトコンドリアが損傷され、その結果、諸疾患の原因になる】ということです。
●マクロビオティックの玄米の食べ方は要注意そういえば、厳格なマクロビオティック玄米菜食を行っている人の多くは、顔につやがなく、皮膚は黒ずんで覇気がありません。エネルギー代謝器官のミトコンドリアを傷めつけられていたら、当然のことなのかもしれません。ミトコンドリアの活動が下がって低体温になれば、ガン細胞が好むところとなります。「玄米を食べていたのにガンになった」という声をよく聞くのは、そういうことも一因ではないかと思います。
一方、代替医療の方法のひとつとして、玄米食でガンを克服できたという話もあります。それはポストハーベスト農薬(収穫後に作物へ直接散布する強烈な農薬)や、動物医薬品汚染のある肉食、小麦粉食、油食などの「問題だらけの欧風食(カタカナ食)」に比べれば、玄米を食べるほうがはるかにマシで、相対的に病気と闘えているからではないかと思います。
玄米を食べるなら、念のため発芽抑制因子を不活化してから食べるほうがより健康的なはずです。
玄米には、キレート結合でミネラルを捕捉する性質がある「フィチン酸」も含まれており、玄米食で鉄やカルシウム不足を心配する話も以前からありました。また玄米食の人の頭髪には、日本人には多いといわれている「水銀」が非常に少ないという話も良く知られています。
●発芽抑制因子を無害化する方法人類は、人体に悪影響を与える発芽抑制因子を含む玄米、雑穀などの種子を食べ物として選んで以来、長い時間をかけて無意識の内に、安全に調理する道を工夫してきています。
玄米を精白し白米としたのも、その知恵のひとつだったといえるでしょう。ABAは、「もみ」や「ぬか」に含まれていますので、白米は安全な食べ方のひとつです。
西原克成医博は、玄米のABAを不活化する方法として、
?炊飯する前に十分に浸水する方法
?煎る方法
の2つがあると指摘されています。
玄米は十分に浸水されることによって発芽へのスイッチが入り
↓
成分が変化していき
↓
ABAはファゼイン酸(PA)とジヒドロファゼイン酸(DPA)に変化し
↓
フィチン酸はビタミンB複合体のひとつイノシトールに変化し
↓
ミネラルをキレートする作用による毒性も消滅します。
イノシトールは、ビタミンBとして働き、脂肪肝や高脂血症の治療に用いられるほか、セロトニン異常に起因するうつ病、パニック症候群などに有効とする研究結果もあります。
この時、実際の発芽までもっていかなくとも前発芽状態、すなわち種子の中で成分が変化し人間が食べても安全な「発芽モード」の状態にして食べればよいのです。発芽までもっていくと、話題の栄養成分ギャバGABA(ガンマアミノ酪酸)が増えてきますが、玄米の食味はむしろ低下しますので、おいしい料理としてはおすすめしません。
かつて日本人は玄米を食べる時、前日から十分に水に浸けてから炊飯していました。圧力鍋のなかった時代、そうでなければ硬いままの玄米では、鍋や釜では調理が難しかったのかもしれません。でも昔の人は、実はそれがおいしい食べ方であることを知っていたはずです。浸水された玄米では、酵素の活性により
?でんぷんがグルコースに変わり、グルタミン酸がガンマアミノ酪酸の変化する
?米アレルギーの原因となるアレルゲンタンパク質が少なくなる(Biosci.Biotechnol.Biochem.,69(10),1877-1883,2005)
など、アミノ酸の内容が向上することが知られています。
玄米は十分な浸水によって柔かくなるだけでなく、このように前発芽状態になって成分が変化し、発芽抑制因子という毒成分が消えることも、おいしいと感じる理由かもしれません。
玄米のABAを不活化し、安全においしく玄米を食べるための浸水時間の目安は、常温の水で夏12時間程度、冬24時間程度です。
発芽モードにするには、正確には吸水の状態で見るのですが、詳しくは、料理研究家の山本朝子氏の主宰するグレインマイスター講座で詳しく伝授することができます。
玄米の浸水時間が短すぎるとアブシジン酸の不活化が不十分になり、長すぎるとより発芽に近づき食味が低下する恐れがあることと、水に雑菌が増えてくる心配があります。
長時間の浸水で雑菌が増えて、異臭が発生することがありますが、それを防ぐには浸水時にコーボン(第一酵母)を少量添加するのが効果的です。
必要な浸水時間は水温によって変わりますので、気温と相談して浸水時間を工夫してみてください。お米の発芽最適温度は30?37℃、ベストは34℃、最低は10℃、最高温度は42℃です(農学大事典による)。ちなみに冷蔵庫内であれば、最低発芽可能温度(10℃)を上回る野菜室で時間をかけて発芽させる方法もあります。
●市販の玄米は発芽モードにならないことがある前述の根本武雄氏は、市販の多くの玄米で「発芽しないものがある」と指摘されています。これは重大なことで、このような玄米は浸水しても、もはやABAの毒性は失活しないと考えるべきです。これは、農家がもみを乾燥させる際、高温にさらして加熱乾燥していることが原因の可能性が大です。
顔の見えるオルターの生産者のように、温度管理を間違いなく行って丁寧に乾燥し、おいしい水分含量になるよう工夫して、天日干しをしている玄米を食べることが必要だということです。
●雑穀も「発芽モード」に
白米は栄養分の多い「ぬか」を取り除いているという指摘がありますが、ABAを不活化しないまま食べるよりは「マシ」といえるでしょう。また「おいしさ」というのも食においては大切なことで、副食での栄養バランスに気をつければ可と思います。
白米に雑穀を入れて食べるのも、栄養バランスのよい食べ方ですが、雑穀の場合も同様の理由で、十分な浸水をしてから調理することが必要だと思います。そのままごはんに混ぜて炊くだけでは、単に腸の表面を傷つけながら、消化もされずに通過するだけのもったいない食べ方になりかねません。
●「分づき米」の浸水は危険です玄米の栄養分を摂りたいが、浸水していない調理で食べる玄米はおいしくないと、分づき米で食べる人がいます。その場合、ABAを含むぬか分が残っています。そのまま炊くとABAを食べることになります。
だからといって、分づき米を浸水した場合、胴われ米など傷ついた玄米を浸水すると、むしろABAが増えることと同様に、傷をつけられた分づき米がABAの産生を増やす心配があります。
どうしても歩づき米を食べたい人は、三分、五分より「七分以上ぬか分を取った米を浸水せずに食べる」方がまだましです。
有機農業の田んぼにおいて、除草剤の米ぬかを撒く米ぬか除草法というのが行われていますが、単なる日光被膜材としての作用ではなく、米ぬかに含まれるABAによる草の芽に対する発芽抑制効果を利用している可能性があります。
「ぬか」には除草剤として使えるほどの発芽抑制因子を含んでいると考えておくべきです。
●胚芽米も疑問ぬか分をほとんど取り除いて、胚芽を残す胚芽米は、ABAの問題はなさそうです。しかし、袋を開封して充填している窒素が抜けると、2?3日で酸化すること、元の米に使われている農薬が胚芽に残留しやすいことを考えると、高価な胚芽米は疑問です。家庭用精米機を使って、毎日新鮮な無農薬白米を食べる方がおすすめです。
●市販の発芽玄米は危険市販されている「発芽玄米」は危険です。なぜなら「乾燥発芽玄米」だからです。発芽させた玄米を乾燥させた場合、乾燥ストレスで発芽玄米は身を守るため、ABAを元々の水準以上に産生します。これを浸水してABAを無毒化するには玄米のままより倍以上の浸水時間が必要です。
最初から玄米を浸水して「発芽モード」にすれば、ABAは失活し無害化するのですから、バカ高い発芽玄米を買う理由が全くありません。発芽玄米の原料に使われる米の栽培時の農薬のことも心配です。
最近「冷凍発芽玄米」がWebに登場しました。これも非常に値段が高く、家庭で浸水するだけで簡単にできる「発芽モード」の方が経済的です。
●圧力鍋調理は危険玄米を事前に十分な浸水もせずに、圧力鍋でさっさと炊いてしまうという方法では、発芽抑制因子が残ったままで不活化されていませんので、不適切な調理方法と言わざるを得ません。
また、圧力鍋の種類によっては130℃以上になる場合があり、発ガン物質である「アクリルアミド」が産生します。そしてビタミンB群の一部も失われ、栄養が低下します。
十分な浸水をして「発芽モード」になった玄米は、通常の炊飯器や土鍋などで白米と同様炊くことができますので、圧力鍋を使う必要はありません。過度な加熱調理は要注意です。すで圧力鍋を持っている人は、圧力をかけず「厚手の鍋」として使用されることをオススメします。
●焙煎でもABAを不活化できます「煎る」という方法でもアブシジン酸は不活化できます。ABAは200℃程度の加熱で失活します。一時流行した「米ぬか健康法」は、米ぬかを煎って食べていました。(株)シガリオの「ブラックジンガー」や「リブレフラワー」も煎っていますので、適切な処理をしていることになります。
ただし、玄米を加熱することなく単に粉にしただけの玄米粉では、ミトコンドリア毒の危険性は消えていません。大豆をきな粉に加工する際にも焙煎工程がありますが、理にかなっています。
●発芽モード調理
GrainCC’Cooking主宰・料理研究家・山本朝子先生は、このような玄米・雑穀の発芽抑制因子の存在をよく考慮して、おいしくて安全な玄米・雑穀の特許レシピ「発芽モード調理」を提唱しています。玄米が十分な浸水によって発芽モードになったら色まで白く変化し、旨味も増します。
発芽抑制因子の毒性を消した「発芽モード」穀物を活かして、パンやケーキにまで玄米の新しい食べ方の世界を拡げられました。
このことは、ポストハーベスト農薬まみれの輸入の小麦に頼らなくても、100%玄米や雑穀でパンやケーキを作るという画期的な発見であるにとどまらず、世に安全な玄米の食べ方を知らしめる大きな契機となるはずです。
有機農業運動の先進地、山形県高畠町では「発芽モード調理」を学んだ農家の人達が、すっかり体調が良くなったと評判です。また、この発芽モード調理は学校給食にも取り入れられることになりました。
「ミキサーでつくる発芽モード 玄米、雑穀レシピ」山本朝子著
●購入先
NPO法人グレインズ・イニシアティブ
http://www.genki-gohan.com/grains/
難解な部分は上木が加筆しています。かなり難解な文章ですが、気合を入れて熟読してください。でもまあつまりのところ、「昔の人の知恵にかなうものはない」のひと言に尽きると私は思います。精米機なんて物がなかった時代の日本人は、当たり前のように雑穀や玄米をたべていました。固い玄米を柔らかく食べるために、当たり前のように水に浸して十分にふやかしてから炊いていたのです。ふやかす=浸水するというその行為の中に、人知れずの内に、穀物の持つ生命維持機能、発芽毒を無毒化する知恵が含まれていたのです。
文明の力に身を任せ、圧力鍋やらIH調理やら便利な道具が溢れる時代になりましたが、それと引き換えに、気づかぬ内に失っているものがあることに、私たちはそろそろ気が付かなければいけません。
「マクロビオティック」が流行化している昨今、本当に健康を維持するために玄米食を体内に取り入れたいのなら、浸水して発芽毒を無毒化しする、という正しい玄米調理法を用い、命を司る「腸」を決して傷付けないようにしたいものです。流行を鵜呑みにして無暗に玄米を食べていたら、それこそ「マクロは真っ黒け」になりかねません。マクロビアンの皆様、圧力鍋愛用の方々、ご注意を…
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