http://www.asyura2.com/13/dispute31/msg/612.html
Tweet |
〔40代50代に異変〜働きたいのに働けない〜ミッシングワーカー〕6月2日、Nスペ
(一部カット)
49歳独身無職の男性「今の状況を変える、一変するという方法が見つからない。何でこんなふうに…なったんだろう」
この男性は、親の介護のために仕事を辞め、親の年金を頼りに暮らしている。介護に追われ仕事探しもできなくなっていた。
男性「ギリギリだね。ギリギリの生活」
長期間働けなくなり仕事を諦めてしまう人はミッシングワーカーと言われ問題視されるようになった。40代50代の独身中高年は650万人、その内6人に人が無職で働いていない。さらにこうした人の中には長く求職活動から遠ざかり求職活動を諦める人がいる。
長期間働けず労働市場から消えてしまった人たちーミッシングワーカーが今働き盛りの世代に広がっている。背景には非正規労働者の増加がある。その数約800万人。(正規労働者:1699万人、非正規労働者:795万人、失業者:72万人/労働市場、40代50代の雇用者)
非正規労働者は収入が不安定で働けなくなるリスクを抱えている。その最大の原因は親の介護。働けなくなる期間が長引くと仕事を探すことさえ諦めてしまう人も少なくない。
実はこうした人たちは失業者の数に入っておらず(失業者はハローワークなどで仕事を探す人々)、失業者という統計に反映されない。これをミッシングワーカー(「消えた労働者」)と言い、その数103万人に上る。
58歳独身男性の例。母親(81歳)の介護のため仕事を辞め4年間働いていない。この男性は高校卒業後、金属加工の工場で働いていたが長時間の重労働で体を壊し退職、その後非正規の仕事を転々とするようになる。収入が不安定で結婚はせず両親と同居してきた。しかし4年前母親が腰の怪我で寝たきりの状態に、同じ頃父親も心臓病が悪化し寝たきりにの状態になった。両親の年金を頼りに介護を続けた。当時の収入は26万円で働かなくても何とか暮らせた。その生活が予想以上に長くなり仕事から遠ざかっていった。
去年5月、父親が亡くなり年金額は16万円に減った。家計は一気に苦しくなった。母親は眼が離せない状態、施設に預けるための預貯金もない。働きたくても働けず、求職活動もできないのでミッシングワーカーである。
さらに親の介護が長期化すると問題が深刻化することも見えてきた。
57歳独身男性の例。7年前、介護をしていた父親が亡くなり一人になった。しかし働くことは出来ていない。親が残した貯金で切り詰めた生活をしている。
この男性は大学卒業後、電気メーカーの正社員として働き充実した日々を送っていた。しかし2年後、母親が亡くなると父親から家業のふとん屋を継いで欲しいと頼まれた。それ以来父親と二人で自営業のふとん屋を営んできた。
しかし40代半ばに父が足腰が弱り認知症も出てきた(父を車いすに乗せ歩く写真)。父親の年金は10万円/月、そのお金で入れる施設はなかった。仕事と介護を抱え、追い詰められていった。ゆっくり食事もできないほど父親の介護に追われるようになった。仕事ができなくなりふとん屋は廃業、10万円の年金だけで生活しなければならなくなった。体重が30キロも減り、体力も気力も奪われていった。長い介護生活で身も心も疲弊していった。
介護の負担がなくなっても仕事を再開する自信を持てなくなった。どうしたら良いかわからず苦しんでいる。
(この男性は父親の介護の相談に乗ってくれた施設を訪ねた。半田市社会福祉協議会である。これをきっかけに地域の人々の援助も受け気力を建て直しつつある)
〔3つのリスク〜非正規、独身、介護〕
(割愛)
〔どうすれば救えるのか〜働けない独身中高年〕
宮本みち子(放送大学)「社会的には生産性の非常に低い社会になる。(子供の数も少なくなって)日本の社会が一人一人が非常に貴重な労働力であり社会の担い手でなければならない社会なのだが、その一方で担い手になれない人の多い社会になる」
三宅キャス「ミッシングワーカーが103万人に上ることになった今、この問題は放置することはできない。どうしたら再び働くことが出来るのか。ある男性の半年を追った。
56歳独身男性は半年前、10年以上働いていない状態だった。大学卒業後、飲料品を扱う会社で正社員として働いていた。が、過労とストレスで十二指腸潰瘍を患い30代半ばで退職。その後、非正規の仕事を転々としながら親の介護もしていた。その両親も相次いで亡くした。介護の負担が亡くなった後も働く気力を失ったままだった。
収入が無くなり、捨てられた食品を広い集めている内に家はゴミ屋敷になっていた。去年5月、その支援に乗り出したのが伊勢市の生活困窮者自立支援サポートセンターあゆみである。まず取り掛かったのがゴミ屋敷の清掃だった。自治会や民生委員それに地域の住民も参加した。
民生委員はゴミ屋敷の清掃をきっかけに近所の人々にも頼んで支援の輪を広げて行った。話しも聞いてあげた。当初会話もできなかったこの男性は別人のように明るさを取り戻した。支援が始まって半年が経った去年11月、この男性は介護の資格をを取るため証人者研修に参加していた。
仕事を失って12年の今年3月、長いブランクを経て高齢者施設で働くことになった。(その矢先心臓病で倒れたが、地域の人々に支えられ当面治療に専念、希望を失っていない)
三宅「働くこと、それは個人が暮らして行くためにも社会と繋がり孤立しないためにも、年金や保険など社会の仕組みを維持するためにもとても大切です。しかし4−50代の働き盛りが親の介護などをきっかけに働けなくな事態が広がっている。…このまま放置すれば、ミッシングワーカーの問題はより深刻化する怖れがある。
今回取材に協力していただいた方々がそのことを身を以て教えて下さったように思います。有難うございました。私たちはミッシングワーカーの現実を受け止め、そのことから目を背けずに考えなければ…」
- 〔3つのリスク〜非正規、独身、介護〕〜三宅キャス「…誰にとっても明日は我が身、他人事とは言えません」/Nスペ 仁王像 2018/6/04 20:06:40
(0)
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。