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(回答先: 北には意地が有り、米には驕(おご)りがあった。それに起因した中止は延期であって破談ではないだろう 投稿者 仁王像 日時 2018 年 5 月 25 日 12:45:56)
〔突然の会談”中止”〜米朝水面下の攻防〕5月27日、Nスペ
(登場人物の中から3人の専門家のみピックアップ)
トランプ大統領が会談の中止の書簡を発表した時、取材班はちょうど北朝鮮と接触した専門家にインタビューを行っていた。レオン・シーガル氏、米社会科学研究評議会・北東アジア安全保障担当であった。
シーガル「終わったかのように見えるが交渉はまだ続いているはずだ。書簡には”すばらしい対話が積み重なりつつある”、”重要なのは対話だけです”、”いつかお会いできることを楽しみにしている”といった表現が連続している。核で威嚇するような文章もあるが、”考えが変わったら躊躇しないでほしい”とある。これはつまり対話をしたいということなのだ。
トランプ大統領は、本心では首脳会談をやりたいようにしか見えない」
シーガル氏はトランプ大統領が会談の主導権を握るため次の一手をすぐ打つと考えている。
シーガル「トランプ大統領は自分を敏腕交渉人だと思っている。そして核問題を解決する唯一の方法が対話であることもよく分かっている。今もだ。…対話に向かっていることは明らかだ」
40年もの間、米政府の一員として北朝鮮との水面下の交渉に携わってきた人物がいる。ヤン・C・キム氏(米政府対北朝鮮アドバニザー)である。ヤン氏は北朝鮮の最高指導部のメンバーであるキム・ヨンナム氏と太いパイプを持ち北朝鮮を熟知する人物。
ヤン「本当に北朝鮮はびっくりしたんじゃないか。だからすぐ新しい発言を始めて、われわれはいつでもアメリカ側と対話する用意があると。トランプ大統領しか今まで(交渉に)応じてくれた人はない。ああいう大統領がいる間にこれ(会談)やって国交(正常化)までやってそういう目的まで達成したいという思惑もあるんじゃないか」
〔水面下の攻防〜その深層〕
朝鮮戦争時、後ろ楯だったのは旧ソ連と中国だった。しかし北朝鮮はこの二つの国に翻弄されることになる。冷戦後は、旧ソ連と中国が韓国と国交を回復、北朝鮮は孤立していった。
ヤン「過去の歴史立場から見て中国、ロシアなどからどんなに北朝鮮が圧迫を受け、内政干渉などさまざまな面で非常に苦しんできた」
国際社会からの孤立、そこで北朝鮮が取った戦略が米国との国交正常化だった。
ヤン「”われわれはアメリカと関係を改善し、アメリカと連携して周辺大国をけん制したい。アメリカも戦略的構想をしてくれ”という話を何回も聞いている。
北朝鮮もアメリカも対話を実は本当にしたいわけだ。アメリカの制裁や国際圧力に屈服してアメリカに対話をしますというポジションを見せたくない、絶対見せない。北朝鮮としてもトランプ大統領に本当に会って確認したい。”本当にどこまでわれわれの前提条件を君たちは聞く用意があるのかはっきり言え”と。お互い探り合う側面がある」
トランプ大統領が発言を2転3転させた背景には北朝鮮が急速に関係を強めた中国が大きく関わっていると指摘する人物がいる。中国政府に北朝鮮対策を助言する北京大学国際関係学院院長、のカ慶国氏である。
慶国「北朝鮮は、米中関係に大きな問題が起きていることを利用している。貿易問題、台湾問題、南シナ海の問題もある。正恩氏は中国を2度も訪問し、その後アメリカに強硬な姿勢を見せた。そうすることで米中の関係を引き裂き中国からの制裁を解かせようとしているのだ」
慶国氏は北朝鮮のさらなる思惑も感じていた。非核化すると言いながら実は完全に核を廃棄する気はないという。
慶国「これまで核兵器の重要性を散々宣伝してきたのに、急に”もういらないから放棄する”
と言ったら国民はどう思うか、これは大きな問題になる。自分の国の安全保障が確保できなるのだから、段階的な非核化の交渉で時間を稼ぎながら、その一方で経済制裁を解除させ引き続き核兵器を開発するための時間と金銭的な余裕を創り出そうとしている。それが北朝鮮の狙いなのだ」
ヤン氏も非核化への疑問を感じている。
ヤン「本当にアメリカからの北朝鮮政権転覆の可能性を遮断するためには、やはり最終的に核能力を保有しないとだめだという考えられ、本当に核放棄するかどうかはクエスチョンマークである」
ヤン氏は、今のままで交渉を続けることは北朝鮮の核開発を後押しすることになるだけだと警鐘を鳴らす。
(仁王像)
この番組作りは根本的におかしい。終戦宣言やそれ続く講和協定が大前提になっていない。インタビューされた専門家もこんな前提で聞かれているから、こんな変な答えになっていると思われる(シーガル氏は除く)。
北の非核化はまず終戦宣言がなければ一歩も進めない。進行する過程で講和条約も日程に上り完全非核化へ進むことができる。体制保証の前に終戦宣言が必須である。これがない体制保証はこれまでの頼りにならない方法論と大差ない。リビア方式を否定しながらリビア方式と似たものなるだろう。北はこれは呑めない。
米中2人のコンサル専門家の頭からこの問題意識が抜け落ちて語っているのは信じられないほど不可解である。
米朝間の不信感がこの番組の伝えるように根強いなら、破談は約束されたようなものになる。だから米朝会談は再び取りやめ宙に浮かせた状態の方がまだ益しということになる。
トラ大明神においては”大胆にして細心”であってもらいたい。
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