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内田樹とかいう妙な論者が珍妙な説を唱えている (補遺)
http://www.asyura2.com/13/dispute31/msg/494.html
投稿者 晴れ間 日時 2017 年 7 月 18 日 02:04:16: FhUYgDFvAt2/E kLCC6orU
 

(回答先: 内田樹とかいう妙な論者が珍妙な説を唱えている 投稿者 晴れ間 日時 2017 年 7 月 10 日 06:04:49)

事実関係について、前の投稿記事に、若干加筆する。
※ なお、例によって、陰謀論者等が出没しているようだが、主張が噛み合うところは一切ない。また、事実関係や史実を知らない者を相手にするヒマはない。--------------------------------------------------

@ エミール・ゾラは、イタリア人の父親とフランス人の母親の間に生まれたが、エミール自身は成人後に(22歳で) フランス国籍を取得している。(当時も二重国籍が可能だったと思うが、詳細未確認。)


A フランスの「イスラム化」が進んで、今後数十年間にフランスが「イスラム共和国」になる可能性を予想する者はかなり多い。(プーチンもそう予想する者の一人。)
その最大の要因は、ムスリムの出生率の高さである。非ムスリムの数倍の速度で人口が増加している。(非ムスリム1人に対し、5人位の高い出生率。正確な統計数字は不明。)
今世紀末には、欧州全体が「イスラム化」してしまう、つまり「シャリア」に支配される地域になる、という見方も出ている。
なお、現在、欧州に住むムスリムの人口数は、約5000万人。(その8割は「失業者」で社会福祉の援護で暮らしているという数字もあるが、正確な数字は不明。まあ、この生き方が、「母系社会」氏が称賛するイスラムの「共生」思想のあり方なのだろう。)
※欧州の「人権思想」に基づいた「社会民主主義」の成果が「食い物」にされているとも言える。


B フランスで中国人が殺された事件については、その後、中国人コミュニティが抗議デモを繰り返している。デモ参加者がデモ規制をする警官に殺される事態も発生している。デモ参加者の多くが、日常的に(2-3回は)(ムスリム系移民に)攻撃された体験を語っている。
Web放送を含むマスコミは、中国人が「ムスリム系移民」に攻撃されているという点については、一貫して無言である。(「言論統制」のために、攻撃者についての言及はない。)
しかし、衝突の要因は「文化の違い」のようである。中国人は非常によく働き、勤勉である。一部には「不法滞在者」もいるが、大半はしっかりと生活を立て、税金もきちんと払っている。その子供たち(第2世代) も勉学に励み、医師や弁護士等の自由業に就く者が多い。しかし、その生き方がムスリム系住民(勿論、その一部)の反感を買っているようである。
しかも、中国人はムスリム系移民と「同じ団地」(低家賃の公営住宅) に住んでいる。居住地が重なっていることが、暴力頻発の要因になっているようである。

※一般の中国人や(非ムスリムの)インド人が、「西洋の植民地支配」に対する恨みや憎悪からテロに走っていないことは、注目に値する。中国もインドも、中東以上に植民地化によって苦しめられた国である。しかしその両国とも、現在では経済成長著しく、西洋から逆に脅威を抱かれるほどである。きちんと近代化と社会経済の成長ができる国の国民は、かつての植民地支配者に対してテロで反応したりしない。
テロを起こしているのは、「服従教」信者だけである。
※中東の優れた人材は、欧米へと逃げ出している。(なお、米国に住むアラブ人の8割近くはキリスト教徒。ムスリムではない。)


C 選挙では、ムスリム系住民の殆どは、これまで社会党に投票していたようである。ムスリム向けに手厚く「生活扶助費」を出すことが社会党の集票手段になっており、ムスリム系の団体が投票行動の指示を出している。
なお、この団体は「ムスリム同胞団」と実質的に同じである。(看板は違っても、中身は同じ。「同胞団」傘下に無数の系列組織がある。)
今回の大統領選挙では、このムスリム団体は、マクロンを支援した。
「左翼」を自称する政党の方が、(保守系政党よりも) ムスリム有権者への「媚び方」がひどい。議員は、当選するために、ズルズルと譲歩を続けている。(住民の税金を使って、選挙の票を買っている。)
パリ市の「ムスリム文化センター」もこれの延長。(なお正式名称はセンターではなく Institut 。) 中にはハマム(浴場) の他、広い礼拝室がある。(一般向けは美術展示室のみ。)
礼拝室だけは、「政教分離の原則」に反し過ぎると考えてか、パリのモスクに(格安価格で)金銭譲渡されたが、利用者の感覚では、施設は「文化センター」ではなく、あくまでも「モスク」。パリ市の職員も施設全体は管理していない。
現在、2番目の施設の建設準備中。
つまり、礼拝室が足りないと言って、イスラム信者が路上で集団礼拝をやれば、交通麻痺等が生じる。他の(非ムスリム)住民との混乱を避けるために、自治体が実質モスクの建設を助けるという状態に追い込まれている。

※なお、現在のパリ市は社会党市政である。
※郊外に「過激派リスト」への掲載率が異常に高い町があるが、そこも左翼系の市政である。「ムスリム=弱者」とみて、譲歩する姿勢が過激派の温床になっているようである。


D つい最近、南仏のある町で、ムスリムのために住民が転居を強いられる事件が発生した。先の選挙でこの一家が極右政党「国民戦線」の支持者であることがわかったため、イマムに煽られたムスリムが集団で押しかけてきたのだ。「レイシスト」と罵るだけでなく、「リンチする」「殺す」と脅され、一家全員(夫婦と子供3人、計5人) が家から出られなくなった。一家の長(唯一の働き手、自営業)は仕事にも出られず、主婦は在宅看護を受ける必要のある重度の病人。憲兵隊(警察と同じ)の出動でようやく家から救出されたものの、次の住居は(難民支援用で手一杯なので) 提供できないという。ネット上で騒がれたためか、「国民戦線」の国会議員の尽力によるものか、数日後にようやく最終的な転居先が決まったようだ。
なお、この極右政党「国民戦線」支持の一家も、ムスリム系住民と同じ公営団地(低家賃住宅) に居住していた。
高所得者ではない「一般の中所得者」も「生活が苦しい白人」も、他の「非ムスリム移民」も、ムスリムと同じ団地に居住しているのだ。
所得の高い人なら、最初から低家賃住宅には住まないだろう。しかし、高い家賃を払える人は限られている。
こういうふうに「暴力事件」が頻発すると、「ユダヤ人」や「レイシスト」ではなくとも、「非ムスリムに暴力をふるう集団」がいる地域からは逃げ出したくなるのは当然だろう。
これが、今のフランスの現実である。しかし、今のフランスでは、マスコミはこうした事実を一切報道しない。報道すると「内乱」になるからだろう。
議員も既得権者も、自分の保身と安寧にしか関心がない。彼らの「ポリティカル・コレクトネス」はそのためである。

内田樹なる人物が軽々しく言うような「ムスリムの人権云々」以前に、「ユダヤ人を殺すな!」「異教徒や不信仰者を襲うな!」という方が先だろう。
ムスリム団体も、若者の失業や貧困の問題を解決したいのなら、新自由主義路線の政治家(オランド、マクロン) を支援するのが間違いだ、ということに気付くべきだが、そういう発想はしないようだ。
(頭が「世俗主義」ではなく「ムスリム同胞団」路線だから、いかに多額のカネを税金からムスリムに提供させるか、にしか頭が働かないようだ。)

※「人権」と「人道」に関しては、思想信条はもちろん、支持政党による差別もあってはならない。


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ついでに、参考までに、エマニュエル・トッド『シャルリとは誰か?』について、一言。
フランスで、この本の評判は悪い。理由は、「偏見に満ち、恣意的」だから。
「私はシャルリ」とは、表現の自由、思想信条の自由に対する原則的立場の表明である。(雑誌の風刺画が好きか嫌いか、ではない。)
同時に、「暴力で屈服させようとする者」には屈しない、という意思の表明である。
多くのデモ参加者・賛同者の脳裏には、「対独レジスタンス」への記憶があった。「イスラム過激主義テロ」が「ナチの暴力」と重ねられていたことは、デモと同じ日の夜に行われた「追悼コンサート」の内容からもわかる。レジスタンスの歌が複数歌われ。合唱された。
(例)
@ オオカミ(ナチ・ドイツ軍のパリ侵入をオオカミの侵入に譬えた歌
https://www.youtube.com/watch?v=xA8Qn4o-NIs

A ベラ・チャオ (イタリア・レジスタンスの歌)
https://www.youtube.com/watch?v=YulNK8djaiw
https://www.youtube.com/watch?v=4CI3lhyNKfo


「天皇主義者」を自任する者(内田樹) が、他国(レジスタンスをやり抜いたフランス) に対して「敗戦であるという事実を隠蔽した」と言い張る「無神経ぶり」と「あつかましさ」には驚く。(レジスタンスが1930年代の人民戦線の闘いの延長であることも知らないのだろう。)
「(反ファシズム) レジスタンス」についてロクに知りもしない者が、「天皇制全体主義」(「天皇制ファシズム」という言葉すらある) への反省の片鱗も見せない矛盾ぶりには呆れる。

「私はシャルリ」とは、「意見の異なる者は殺してよいという思想と、それに基づくテロには断固抗議する」という意味だ。
そして現在、イスラムが「世界的なイスラム神権国家を創ることを究極目標とする宗教」であり、異論を許さぬ「全体主義の宗教」であることは、ますます多くの人に知られるようになっている。
ムスリム系の住民の多くがデモに参加しなかったのは、「ナチや全体主義とは戦う」というフランスの歴史を、ムスリムが共有していないからでもある。(勿論、「イスラムの敵」に対する殺戮テロに内心賛同した者が多くいたからでもある。)

相違と対立の軸は、「自由 vs 服従」。
「西洋の民主主義者」と「服従教徒」の違いも、これに重なる。
「服従教」の礼賛者には、そもそも「自由」や「人権」が嫌いな人が多かろう。

「服従教徒集団」は、「西洋」を服従させようと、必死なのである。西洋の民主主義の弱点に付け込んで、子供だけボロボロ作れば、選挙で政治を動かして法律を変え(シャリア支配)、西洋が「イスラム化」すると信じている。

※なお、近年の研究により、イスラムという宗教を作ったのは、9-11世紀の政治支配者=軍人(イスラム帝国支配者)であったことが明らかになっている。「政治支配」のための宗教だから、「アッラー神(カリフのアバター)への絶対服従」を要求しているのである。
「宗教」とは「支配の道具」なのである。


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※トッドの本へのフランスのアマゾンでのコメントを一つ引用する。
 (フランス語。英語で読みたい人は、Google翻訳を使えばいいだろう。)

1,0 sur 5 étoiles
Très décevant...
ParAmazon Customerle 6 mai 2015
Autant les précédents ouvrages de Todd, malgré parfois quelques lacunes, étaient construits et apportaient du sens, autant ici ce livre est un amas de clichés, de contre-vérités et de psychologisme aberrant. Que les manifestants de Charlie aient été instrumentalisés, nul besoin de "prophète" pour s'en rendre compte mais de là, à verser dans l'hyper islamophilie au point de faire preuve d'une malhonnêteté intellectuelle sans borne...c'est proprement scandaleux. Comment peut-il oser affirmer (je cite) : "un islam égalitaire, du point de vue des rapports entre les sexes, existe déjà, vécu par les 250 millions d'indonésiens"...c'est une vraie plaisanterie...Entre les régions faisant pratiquer un test de virginité aux futures policières, les régions où la polygamie est autorisée et pratiquée et bien d'autres exemples...on est très loin de l'égalité entre les sexes. De même, on assiste à une régression de l'analyse toddienne qui avait vu le principe d'enclos des familles "de culture musulmane" dans "l'origine des systèmes familiaux" qu'il oublie complètement dans cet ouvrage et verse perpétuellement dans le psychologisme bateau et affirmations péremptoires qui font de ce livre surement le plus mauvais qu'Emmanuel todd ait écrit. On aurait aimé une vraie analyse plutôt qu'un calquage idéologique biaisant totalement les rares données fournies et des corrélations de cartes risiblement non contributives.

これは最低評価のレビュー。高評価のレビューと読み比べるのもよかろう。

 

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コメント
 
1. 2017年7月18日 22:24:15 : a5YCGSgYHI : 6RrnF@oq1d4[54]
事実関係や史実を知らないのを指摘されてそれに答えず陰謀論者呼ばわりは卑怯だろう

2. HIMAZIN[530] SElNQVpJTg 2017年7月19日 00:05:38 : midoRSHZc6 : sWqeSKsGV1M[24]
>晴れ間

>※ なお、例によって、陰謀論者等が出没しているようだが、主張が噛み合うところは一切ない。
>また、事実関係や史実を知らない者を相手にするヒマはない。

散々論破されて遁走しているからねえ。そうやっさて強弁するしたできないね。


>※一般の中国人や(非ムスリムの)インド人が、「西洋の植民地支配」に対する恨みや憎悪から
>テロに走っていないことは、注目に値する。中国もインドも、中東以上に植民地化によって
>苦しめられた国である。しかしその両国とも、現在では経済成長著しく、西洋から逆に脅威を
>抱かれるほどである。きちんと近代化と社会経済の成長ができる国の国民は、かつての植民地
>支配者に対してテロで反応したりしない。
>テロを起こしているのは、「服従教」信者だけである。

毎度ながら西洋の侵略者目線の傲慢な姿勢には吐き気がする。
十把一絡げにして何が「注目に値する」だ。
そんなこと言いつつ、中印ともイスラムヘイトのダシにしているあたりが卑劣。

そしてことさら卑劣なのは、イスラムヘイトを繰り返しつつ、
中東イスラーム世界への「西洋の植民地支配」・侵略・虐殺・破壊が現在進行形で継続中であり、
その延長線上のシオニスト国家イスラエルを完全に無視していることである。

(つづく)


3. HIMAZIN[531] SElNQVpJTg 2017年7月19日 00:14:22 : midoRSHZc6 : sWqeSKsGV1M[25]
>>2のつづき

●以前、私は「晴れ間」に対し、西洋による中東侵略について指摘した。

http://www.asyura2.com/16/senkyo208/msg/834.html#c16
==================================================================
>>12
>HIMAJIN とやらよ、あんたはものごとを「敷衍して考える」とか、
>「対当」により a contrario 考えてみる、ということはしないのか? 
>頭をどんなふうに使っているのか?

そんな言葉で誤魔化しても無駄。あなたに言われなくても私なりに思考はしているよ。

イスラーム過激派の台頭を許すような中東世界の混乱を招いた歴史的要因ともいうべき
オスマン帝国解体、アラブ世界分割、イスラエル建国という題目のパレスチナ強奪。

更にはその延長線でのイラク・リビア・シリア侵略、
イスラエルによる恒常的なパレスチナの破壊・収奪・虐殺。

中東イスラーム世界に対する、これら欧米イスラエルの犯罪・蛮行を棚に上げて
よくもまあ執拗に「イスラーム=悪」を唱えられるもんだ。
だからこそ、あなたをネトウヨと同レベルだと言っている。

ユダヤ人差別はスレッドと無関係。印象操作の一環ですね。

※話が発散するので、ISISの胡散臭さについてはここで言及しない。
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●その時の「晴れ間」の回答がこちら。西洋による中東侵略については何も言及無し。

http://www.asyura2.com/16/senkyo208/msg/834.html#c18
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>>16
> ユダヤ人差別はスレッドと無関係。印象操作の一環ですね。
⇒ >>15 への返答と同じ。

> よくもまあ執拗に「イスラーム=悪」を唱えられるもんだ。
⇒ 議論板に投稿しておいた。なお、私の過去コメントも参照のこと。
イスラムについて、少しは真面目に調べたらどう?

http://www.asyura2.com/13/dispute31/msg/378.html
 「宗教批判」としてのイスラム批判は「ヘイト」ではない

http://www.asyura2.com/13/dispute31/msg/377.html
 『コーラン』における「異教徒」と「不信仰者」の扱い ⇒ 〈改宗/逃亡/死〉の三者択一のみ
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