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https://www.dw.com/en/why-is-bullying-so-vicious-in-japanese-schools/a-46074534
アジア
日本の学校ではなぜここまでいじめが酷いのか?
日本では他の子供より教室で目立つことは精神的外傷の元だ。そのような子供ほど級友たちからの激しいいじめの被害者になりやすいからだ。いじめの件数はいまや過去最高を記録している。
その15歳の中学生は両親によれば祖父母の溺愛を受けていたが、10月18日に祖父を殺害し祖母を突き刺したことから、困惑が更に広がった。
それでも、彼が翌日に逮捕されると物事がかなりはっきりしてきた。それでも、恐怖が減ったわけでは全然ない。
未成年のため当局は少年の氏名を公表していないが、彼は警察に、自分がその後に行う計画のために2人に恥ずかしい思いをして欲しくないから、2人を殺害するために自分は東京の北・埼玉県の祖父母の家に行ったと述べた。少年は学校に行き級友の1人を刺殺する計画だった。
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少年は学校でその級友からずっといじめを受けており、「彼を許せない」と述べた。
少年の祖父母は日本の学校に長年まとわりつく危機のために命を落とした。しかし、新しい研究が示すようにこの危機は深刻さを増している、
過去最大の件数
日本の文部省が10月25日に出した報告では、学校でのいじめの件数が過去最高に達したことが示されている。さらに、多くの子供たちは怖さの余りに自ら名乗り出ていじめっ子を責めることをしないため、その実数は更に高くなりそうだと専門家たちは警告する。
日本全国の小学校から高校までの公立・私立学校で記録されたいじめの件数は、2018年3月31日に終わる学校年度で414,378件に上った。この数字は昨年に比べて91,000件よりも多く、急速に増加した。
前年を78件上回る474件もの件数が「重大」と判定され、55件が「生命が脅かされる害」を含むと分類された。年度内に自殺した250人の生徒・児童のうち10人の子供は学校でいじめを受けていたと当局が最終的に判断できた。このような調査結果は通常子供が遺したメモによる結果だ。
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「日本では学校におけるいじめの問題が常に存在しているが、私にはいじめに関連して自殺を図る子供が増えてきたように思える。そのため、学校・教育当局・政府にとってこれが大きな問題になってきていると思う」と、早稲田大学社会科学部の中林美恵子教授は語った。
「今や徹底的な調査を実施するために彼らはかつてないほど大きな圧力を受けている」と、彼女はDWに語った。「これらの事例は文書化や報告が進んでいるため、なぜ件数が増加したかを説明することは可能だが、この問題に取り組むためには更なる努力が必要なことは明らかだ。」
数々の県の教育当局は、全生徒を対象に学期ごとにいじめについての調査を課したり、いじめが確認された場合には状況を把握するための特別な職員会議を行うなど、いじめを根絶するための諸措置を実施している。
日本の社会には他にない優れた特徴がいくつかあることに中林氏は同意するが、その多くにおいて子供たちの中にどこかが違う子供を差別する文化が深く根付いているとも指摘する。
違うことは危険だ
「幼少時には全ての子供が文明人として振る舞えるわけではないので、多くの国にいじめは普通に存在する。しかし、日本では事情が違うと私には感じられる」と、彼女は語った。「日本の学校では他者と違う子供が標的になる。これは日本の社会全体に共通する。調和が重要だ。」
「だから、教室の中で能力がある子、あまりにも可愛い女の子、楽器を上手に演奏する子、振る舞い方の違う子は標的になる。」
この姿勢は日本社会に広く流布しており、「出る杭は打たれる」と、群衆から抜きん出た人の扱われ方について要約した諺があるほどだ。
他の社会的道徳観が働いていると、中林氏は語る。
もっと読む:医科大学の不祥事が日本の性差別の問題を浮き彫りにする
「子供が親と持つ関係において重要なこととして、子供は自分の受けている状況を親に伝えられないことが多い。自分自身の問題のために他の誰かに重荷を背負わせてはいけないという観念があるからだ」と、彼女は語った。「同様に、自分が望まない注目を更に受ける場合すらあるため、教師のもとに行くことも難しい。」
横浜市でフランス語塾を主宰し日本の公教育を受けさせた3人の男の子の父親でもあるエリック・フィオー氏は、日本の学校においては「調和」への強い圧力が存在すると語った。
日本は『更に極端』
「私が知る限り私の子供たちがいじめられる問題に遭ったことないが、自分の子供が巻き込まれたなら激しく怒るであろう話をいくつか聞いている」と、彼は語った。「どこでも子供は不親切や粗野な場合があるが、日本では更に極端なようだ。」
「男の子は身体的ないじめに走りやすく押し合いや小競り合いが喧嘩に発展することがあるが、女の子の間では違ってくる」と、彼は語った。「日本では、女の子のいじめは一人の子をグループから外したりその子の陰口を言ったりすることの方が多いようだ。一種の精神的な虐待が身体的な加害行為と同じだけのダメージを与える可能性がある。」
文部省は最近の数字を前向きに評価しようとしており、報告件数の28%増加は教師たちが、以前なら報告されないまま事態を悪化させていた多くの事例など、この問題ついて更に細かく目を配りつつあることの表れだと主張した。
この話題の音声・画像
子供を増やすことにインセンティブを与える日本の町
日本における子供の自殺との闘い
発表 2018年10月29日
記者 ジュリアン・ライオール (東京)
関連テーマ アジア、日本
−参考−
日本の児童・生徒の自殺、過去30年で最多に(BBC NEWS JAPAN)[2018.11.6]
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(投稿者より)
"teachers are becoming more vigilant about the problem, many of which had previously gone unreported and become more serious."「教師たちが、以前なら報告されないまま事態を悪化させていた多くの事例など、この問題ついて更に細かく目を配りつつある」、いじめが減るのはいいことですが、教師の仕事は増える一方です。
医療の世界ではチーム化の取り組みが進んでいるようです。教育の世界でも、授業をする人、生徒の心をケアする人、教室内外の人間関係を調整する人など、それぞれの分野でプロを育成して、チームで子供・家族・地域に当たっていく取り組みがあってもいいのかも知れません。あるいは、既にそうなっているのでしょうか?尤も、お金はかかるでしょうが。
リンク先の動画では、岡山県奈義町における子育て支援の取り組みを主に家族の立場から取り上げています。この町が該当するかどうかは分からないのですが、中国地方山間部の高度成長期から過疎化と高齢化がずっと続いてきた自治体で、古い世代があらかたこの世から退場した(言い方はかなり悪いのですが)ところに若い世代の流入が始まり、それを自治体が後押しした結果として人口の自然増が始まった所が見られる、という記事をどこかで読んだのを思い出しました。
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