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言わんこっちゃない尖閣問題
大関暁夫
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2012年09月17日 08:34
「中国、反日デモ最大級」(日経新聞16日1面)―。
だから言わんこっちゃない。尖閣問題は今はほっておけって言ったんです。今は竹島を優先すべきだって言ったんです(拙ブログ9月1日「尖閣はさておき、今は竹島に集中すべき」http://blog.goo.ne.jp/ozoz0930/e/36ed90853f19a7fba07db6b55e68d3b9)。ゴタゴタの最中いきなり国有化なんかするから。これで李大統領自らの愚行により国際問題化および主権主張のチャンスを得た竹島問題は、完全にかすんでしまいました。
尖閣問題は騒ぎを大きくすればするほど竹島問題とは逆に、ありもしない日本の不法領土占拠でもあるかの如く国際的に印象付けることになって、この印象は竹島問題にまで波及しかねないと思うのです。現実に中国は国連の韓国人事務総長宛尖閣諸島の自国の主権を裏付ける文書を提出したそうで、これではまるで竹島問題における韓国と同じに見えてしまいます。個人的には想定された中での最悪の展開になってしまったと思います。
やはり外交音痴の民主党政権が引き起こした勇み足に他なりません。石原都知事が何をしようが、どう吠えようがどこまで行っても一地方自治体トップの言動にすぎず、国にとってはかえって隠れ蓑に使うメリットさえあったのに、このガタガタが続いていたタイミングで東京都を出し抜いての国有化は相手を無視するどころか、「領有権問題は存在しない」という日本の主張さえも打ち消してしまったように思われます。
尖閣を国有化をするのなら、少なくとも外交の経験も現政権よりはパイプもある自民党政権に戻ってから、かつ竹島に端を発し波及した状況が一段落したタイミングで進めるべきだったのではないかと。尖閣諸島の東京都購入発言以降の世論的石原人気を見て、総選挙に向けた人気回復策を目論んだ野田政権の安易な選択だったのではないかと思っています。何の裏付けもなく唐突に2030年代「原発ゼロ」をぶち上げたあれと一緒かなと。大局的な視点はゼロ、どうせ政権陥落は見えているのだから先のことは関係ないよとばかりに選挙だけを念頭にした人気取り策であったのなら大問題です。
中国国内の反日行動はいずれ収束を迎えるでしょうから現象面自体は大した問題にはならないでしょうが、新体制発足を控えた中国政府との友好関係への亀裂は、多くの中国進出日本企業へのマイナス効果を通じた産業経済への悪影響さえも噴出しかねない大問題かとも思います。米国との関係改善もままならぬままの中国との友好亀裂という世界の2大大国との関係悪化は、日本経済の立て直しにも暗い影を落とします。
冒頭にも述べましたが、これで竹島問題の不法占拠解消に向けた進展は白紙。尖閣、竹島問題は、国際世論には極東3蛮国三つ巴の領土強奪合戦ぐらいにしか映らないでしょうし、むしろ世界2大大国との関係悪化は、国際世論から過去の侵略戦争を引き合いにしての“アジア平和の敵”的な極悪国家に仕立て上げられかねないリスクさえはらんでいるように思います。
“死に体政権”を延命させても何の得もないどころか、人気取り目的の悪あがきによるこんな弊害が増すばかり。メディアも世論も、国益を損なうような政権運営に一日も早く引導を渡し、早期の解散総選挙実施を訴えるべきではないかと思うのですが。
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