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シリーズ 原発の深層 第4部 蠢く利権集団 @ ゼネコン市長の失脚
「しんぶん赤旗」 2011.11.30 日刊紙 1面
本州の中ほど、日本海にF字形に突き出た能登半島。その先端に石川県珠洲市があります。人口約1万6000人の農漁業を中心とした市です。この市では8年前まで原発をめぐり、住民が二分されていました。
珠洲市で原発問題が表面化したのは1975年。市と市議会が原発立地調査を政府に要望したことにはじまります。結局、関西電力が市内北部の高屋地区、中部電力が市東端部の寺家地区での立地を計画し、北陸電力が調整役という3社による推進体制がつくられました。
事件は93年4月、原発推進の林幹人市長が3度目をめざす選挙戦で起こりました。
反対派を妨害
「演説会の会場利用は何度も断られました。私たちの選挙事務所の前に電力会社や建設会社の自動車が止められて、出入りする住民が監視されていたこともあります」。当時、原発反対の陣営で事務局長を務めた塚本真如さん(66)は、選挙での「推進派」の妨害を身をもって体験しました。
前回市長選直後に関電が高屋地区で原発の可能性調査を強行し、住民の抗議で中断するなど、原発反対の住民にとって負けられない選挙でした。
推進派も、立地地域の住民の子どもを原発賛成を条件に関西電力や中部電力に採用するなど、なりふり構わず反対派を切り崩しにかかります。
原発反対陣営は健闘、接戦で当日を迎えます。開票の結果は、わずかな差で推進派が当選しました。ところが投票総数が合わず、選挙違反が疑われたのです。
この問題は裁判に持ち込まれ、96年5月に最高裁で選挙無効が確定しました。やり直し選挙で推進派が勝利したものの、今度は林氏は立候補すらできませんでした。
計画は凍結に
その後、市民のねばり強いたたかいの中で、2003年12月、電力3社は、とうとう珠洲原発計画の凍結を発表しました。
それから2年余りがたった06年2月。珠洲市内で一つの企業が破産手続きを開始しました。最盛期には市内企業でトップクラスの売り上げを誇った建設会社、(株)林組です。同社の会長は元市長の林氏でした。
地元の人たちは「林さんが原発に必死だったのは会社の利益がかかっていたから。倒産したのも原発が来んようになったから」と口をそろえます。
(つづく)
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