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高木仁三郎「原発事故はなぜくりかえすのか」岩波新書 2000年より抜粋
〔はじめにー青い閃光〕
いつこれが(東海村のJCO事故に代表される日本全体の深いよどみ)吹き出してまた大きな事故が起こるかもしれません。その問題の根本は何なのかを可能な限り明らかにしてみたいというのが私の願いです。そうでない限り、根本の問題をおきざりにした日本の原子力行政は、もっとひどいところにいくのではないか。最悪の事故のようなものが避けられないかもしれない、とんでもない事態が起こっているようで、かけ値なしの恐怖感がわたしにはあるのです。
あの事故(JCO事故)接したとき私は、これまでの原子力事故とは本質的に違う、身が震えるような衝撃を覚えました。それは、あの臨界事故が起こって青い光(チェレンコフの光)が光った、あの青い光がメッセージを放ったと思うのです。その青いメッセージは、大内さんたちだけではなく、私たち日本人皆に対して発せられていて、私たち日本人の戦後というものを根元的に問うことになったのではないかという気がしました。
〔友へ 高木仁三郎からの最後のメッセージ〕
皆さん、ほんとうに長いことありがとうございました。……
すでにあらゆる事実が、私たちの主張が正しかったことを示しています。なお、楽観できないのは、この末期症状の中で、巨大な事故や不正が原子力の世界を襲う危険でしょう。JCO事故からロシア原潜事故までのこの一年間を考えるとき、原子力の末期症状による大事故の危険と結局は放射性廃棄物がたれ流しになっていくのではないかということに対する危惧の念は、今、先に逝ってしまう人間の心を最も悩ますものです。
後に残る人々が、歴史を見通す透徹した知力と大胆に現実に立ち向かう活発な行動力をもって、一刻も早く原子力の時代にピリオドをつけ、その賢明な終局に英知を結集されることを願ってやみません。
・ 高木仁三郎が生きていたら今の惨状をどう思うだろうか <政府が反原発言動を監視していることが判明>
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投稿者 東京電力放射能拡散中 日時 2011 年 7 月 15 日 14:53:04:
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