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(回答先: リビアで反米イスラム主義を支援する欧米 2011年4月2日 田中 宇 投稿者 新世紀人 日時 2011 年 4 月 06 日 10:18:29)
田中氏の主張は、筆者の内因論(仮説)↓に基本的に沿うものと思う。
少なくともリビア政変はアメリカ主導で積極的に仕掛けたものでないのは今や明らかになってりる。しかも「カダフィに代わって東部地域の勢力が政権を取ったら、リビアは欧米にとって従来よりさらに手強い敵になる可能性が増している」「欧米は反米イスラム主義勢力を軍事支援してリビアの政権を取らせようとしているという問題」(田中)が付きつけられているのは、実に皮肉である。
リビア民衆の蜂起に手をかさなければならないハメに追い込まれてしまっていると言える。アメリカは受け身になって対応にモタついている。イスラム原理主義を逆手に取って操ってきたつもりが、ブローバックしてきたのだ。これが歴史の車輪というものだろう。
仏英主導で政変を起こしたとも言えまい。欧米主導で政変を起こしたのであれば、反政府派のあれこれの人物と太いパイプが出来ていて、練ってあった戦略計画に則り次々と手を打ってきたはずだ。本日の夕刊では「NATOの行動遅い」と反体制派が批判しているぐらいである。
反体制派を正式に承認しているのは、未だにフランスとイタリアら3カ国である。酒井啓子氏の指摘「欧米は決して、民主化勢力を後押しするために全力を尽くすつもりはない。リビアへの対応を巡る欧米の不協和音は、その証左だ」の通りだと思う。
フランスが積極的なのは、「対仏戦争」の流れを断ち切り、北アフリカ地域に新たな覇権を求める仕切り直しだろうと前に書いたが、防衛協力協定も結びカダフィをうまく手なずけ自国資本も入っていたイギリスがフランスに倣(なら)っている理由は、現時点では不明。
(付記)
フランスがコートジポワールに軍事介入した動機もリビアと同様、(事務総長の要請という形を取ったとはいえ)ここでも民衆の側に肩入れしなければフランスの利権を確保・維持していくのは困難との判断に立ってのことと思う。
アフリカ・中東の歴史はこの地域の民衆が大きく動かそうとしている。大衆運動の実践経験を欠く多くの阿修羅の「前頭葉三寸バッタ」たちには、眼前で展開しているこの地域の大きな世界史の流れが見えてこないのだ。(長いピンフ生活で健全な嗅覚が損なわれてきたのだ)
・Re: リビア政変を、あらためて「内因論」で考えてみる
http://www.asyura2.com/10/kokusai5/msg/596.html
・Re: 何故か「ガサネタ」嗜好が強い阿修羅人たち!
http://www.asyura2.com/10/kokusai5/msg/622.html
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