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Re: リビアで歴史の車輪を後押しをせざるを得なくなった米国(及びNATO)ー「ブローバック」だろう
http://www.asyura2.com/10/warb7/msg/536.html
投稿者 仁王像 日時 2011 年 4 月 06 日 20:02:45: jdZgmZ21Prm8E
 

(回答先: リビアで反米イスラム主義を支援する欧米   2011年4月2日  田中 宇 投稿者 新世紀人 日時 2011 年 4 月 06 日 10:18:29)

 田中氏の主張は、筆者の内因論(仮説)↓に基本的に沿うものと思う。
 少なくともリビア政変はアメリカ主導で積極的に仕掛けたものでないのは今や明らかになってりる。しかも「カダフィに代わって東部地域の勢力が政権を取ったら、リビアは欧米にとって従来よりさらに手強い敵になる可能性が増している」「欧米は反米イスラム主義勢力を軍事支援してリビアの政権を取らせようとしているという問題」(田中)が付きつけられているのは、実に皮肉である。
 リビア民衆の蜂起に手をかさなければならないハメに追い込まれてしまっていると言える。アメリカは受け身になって対応にモタついている。イスラム原理主義を逆手に取って操ってきたつもりが、ブローバックしてきたのだ。これが歴史の車輪というものだろう。

 仏英主導で政変を起こしたとも言えまい。欧米主導で政変を起こしたのであれば、反政府派のあれこれの人物と太いパイプが出来ていて、練ってあった戦略計画に則り次々と手を打ってきたはずだ。本日の夕刊では「NATOの行動遅い」と反体制派が批判しているぐらいである。
 反体制派を正式に承認しているのは、未だにフランスとイタリアら3カ国である。酒井啓子氏の指摘「欧米は決して、民主化勢力を後押しするために全力を尽くすつもりはない。リビアへの対応を巡る欧米の不協和音は、その証左だ」の通りだと思う。

 フランスが積極的なのは、「対仏戦争」の流れを断ち切り、北アフリカ地域に新たな覇権を求める仕切り直しだろうと前に書いたが、防衛協力協定も結びカダフィをうまく手なずけ自国資本も入っていたイギリスがフランスに倣(なら)っている理由は、現時点では不明。

(付記)
 フランスがコートジポワールに軍事介入した動機もリビアと同様、(事務総長の要請という形を取ったとはいえ)ここでも民衆の側に肩入れしなければフランスの利権を確保・維持していくのは困難との判断に立ってのことと思う。
アフリカ・中東の歴史はこの地域の民衆が大きく動かそうとしている。大衆運動の実践経験を欠く多くの阿修羅の「前頭葉三寸バッタ」たちには、眼前で展開しているこの地域の大きな世界史の流れが見えてこないのだ。(長いピンフ生活で健全な嗅覚が損なわれてきたのだ)

・Re: リビア政変を、あらためて「内因論」で考えてみる
 http://www.asyura2.com/10/kokusai5/msg/596.html

・Re: 何故か「ガサネタ」嗜好が強い阿修羅人たち!
 http://www.asyura2.com/10/kokusai5/msg/622.html

 

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コメント
 
01. 仁王像 2011年4月07日 19:57:10: jdZgmZ21Prm8E : zqw7Lv8Ckk
 「ブローバック」は「因果応報」の含意がふさわしい。

 一つ言い忘れたが、リビア空爆の指揮権を米国とNATOが互いに押し付け合って、しばらく押し問答をしていたことも注目すべきである。リビア政変を欧米が仕掛けたとするなら、このマクロに現れた政治現象の合理的説明がつかない。


02. 2011年4月07日 22:42:47: xeiHulXatM
目先のリビアの石油欲しさに東部反カダフィ勢力をけしかけ、反カダフィ反乱に便乗リビアに戦争仕掛けてはみたものの、NATOも米国も出口戦略なし、継戦能力もなしときている。

リビア反政府勢力も、湾岸戦争時米軍が支持するという口約束で決起したものの何らの支援もなく、逆にフセイン軍により壊滅的打撃を被った、クルド勢力の二の舞に成りかねなくなってきたようだ。かたやカダフィ側には、イスラエルが、アフリカ諸国からどんどん傭兵勢力を送り込んでいるとの情報がある。

リビア反政府勢力を支援するEUも米国も、金融経済の実態はガタガタな状態なのだ。戦争がカンフル剤になったのは過去の話である。

EUは大黒柱のドイツが参戦拒否、ギリシャ、アイルランドに次いで今度はポルトガルがデフォルトしかかっているし、米国は米国で連邦暫定予算が失効、軍人を含む連邦職員に給与が払えず、一時帰休させざるを得ない状態である。

米国は来月5月半ばには、連邦政府に許容される債務(借金)の上限(14兆3千億ドル=約1201兆円)に到達する見込みである。するとどうなるか?

国債が発行出来なくなり(つまり借金が出来なくなり)、戦費調達も出来なくなる。費消した武器弾薬の補充調達も出来ず、兵士の給与も払えず戦争続けようも出来なくなるのだ。

米連邦政府がデフォルト(債務不履行)を避けるため、米議会に債務上限の嵩上げを認めさせるにしても、世界は日本のように米国に忠義立てする国だけではない。

米国債の投げ売りが始まるのは目に見えている。債券市場が暴落する可能性がきわめて高い。沈む債券市場から逃げ出す資金の逃避先として株、為替、商品の暴騰〜暴落相場が現出するだろう。

このリーマン・ショックどころではない金融津波は、東日本大震災で四苦八苦している日本にも、間違いなく押し寄せる。外貨を含め対外資産の殆どをドル建てで持っている日本が、無傷で済む訳がないのだ。


03. 仁王像 2011年4月08日 19:54:29: jdZgmZ21Prm8E : zqw7Lv8Ckk
↑02
>目先のリビアの石油欲しさに東部反カダフィ勢力をけしかけ、反カダフィ反乱に便乗リビアに戦争仕掛けてはみたものの、NATOも米国も出口戦略なし、継戦能力もなしときている。
 リビア反政府勢力も、湾岸戦争時米軍が支持するという口約束で決起したものの何らの支援もなく、…

 リビアの民衆蜂起に便乗して、リビアでの”一層の”石油利権を確保するため、口約束した、との趣旨と思われるが、「口約束」というのは貴殿の空想でしょう。何時何処で誰と誰が「口約束」したのが指摘できますか? 「したに違いない」では推論にもならない。「したに違いない」論を積み上げれば、どんな与太話も可能なことは即お分かりでしょう。

 上に引用した部分以下の貴殿の考察はそんなところでしょう。こんなさまざまな事態があるにもかかわらず、反体制派の「国民評議会」の実態も把握しないまま、したたかな西側諸国が早々と「口約束」など素人っぽいことをするはずがない。
 田中氏の指摘のように反体制派にはイスラム主義勢力の影響がみられる。西側が反体制派に武器供与するかどうか逡巡し、結局それを見送るようになったのには、この反体制派の実態がかなり明らかになってきたからではないかと思う。「クリントン国務長官も反体制派の政治的立場がはっきりしないことなどから、武器供与には慎重だ」ということである↓A。
 
 「目先のリビアの石油欲しさ」? も主旨不明。あたかも西側諸国はこれまでリビアに石油利権をほとんど持っていなかったかのようなトーンである。ところがどっこいしょ、2004年以降、英国を皮切りに欧州各国の資本はリビアに続々と入っているのである↓@。
 それでもまだ不満であるという意味なら主旨は通じる。だが、これまで西側諸国が決定的な不満を募らせてきたとなどいう兆候はなかったのである。

 (付記)
 民衆蜂起はいつでも成功するとは限らない。これまでの歴史を見るとむしろ鎮圧された例の方が多いと思う。チェニジア、エジプトは政権転覆まではうまくいったが、リビアやバーレーン等では政権側に(一旦は)抑え込まれる公算もないではない。

@北アフリカ・中東情勢をイスラエルとアメリカの関係から見てみる
 http://www.asyura2.com/10/kokusai5/msg/592.html

A<米軍「リビア関与減らす」〜国防長官 武器供与を否定>朝日 H23.4.1(夕刊)
 http://www.asyura2.com/10/kokusai5/msg/627.html


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