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株式日記と経済展望
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先週の欧米・東南アジアの新聞は、「米対中政策の転換」「ベトナムの
大勝利」などと大騒ぎだった。例によって日本のマスコミは報道せず。
2010年8月6日 金曜日
◆米、黄海に空母派遣へ 韓国との合同演習 中国の反発必至 8月6日 産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100806-00000523-san-int
【ワシントン=犬塚陽介】米国防総省のモレル報道官は5日の記者会見で、韓国哨戒艦撃沈事件を受けた米韓合同軍事演習の一環として、原子力空母「ジョージ・ワシントン」を黄海に派遣する計画を明らかにした。具体的な時期については明言を避けたが、米空母による近海での演習に中国が反発を強めるのは必至だ。
モレル報道官は会見で、米韓両軍が黄海や日本海での新たな演習を計画しており、「空母ジョージ・ワシントンが黄海で演習する」と語った。
米韓両軍は7月25日から合同演習の第1弾となる「不屈の意志」を実施。当初はジョージ・ワシントンを黄海に配置する予定だったが、「近海への外国艦船の進入は中国の安全を脅かす」と反発する中国に配慮し、最終的には日本海側に展開していた。
ただ、米国側は当初から「演習は韓国沖で実施されるのであり、中国沖ではない」(ゲーツ国防長官)との姿勢で一貫しており、公海上に空母を展開することに法的問題はないとの見解を示していた。
演習は潜水艦を想定した訓練などが中心で、断続的に数カ月にわたって続く。両軍の軍事プレゼンスをみせつけることで北朝鮮を牽制(けんせい)する狙いがある。
また、モレル報道官は合同演習が防衛目的であることを強調し、報復行為に言及する北朝鮮の猛反発には「理由がない」と述べた。
◆大失態演じた中国外交、米中対立どこまで 8月6日 宮家邦彦
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/4147
7月23日、ハノイで開かれたASEAN地域フォーラム(ARF)でクリントン国務長官が、南シナ海領有に関する中国側の主張を完膚なきまで論破したからだ。
先週の欧米・東南アジアの新聞は、「米対中政策の転換」「ベトナムの大勝利」などと大騒ぎだった。ところが、例によって日本のマスコミは、一部を除き、ARFでも北朝鮮関連報道にしか関心を示さない。実に情けない話ではないか。
今回は「また海の話か」と叱られるのを覚悟で、南シナ海の話を書かせていただく。今やこの問題は米中海軍のレベルを超え、米中両国間の戦略的対立に発展しつつある可能性があるからだ。まずは事実関係のおさらいから始めよう。
◆国務長官の爆弾発言
クリントン米国務長官は7月23日、ARF会合後の記者会見で、米側の発言内容につき概ね次のとおり述べた。ちょっと長いが、内容は極めて重要なので、そのポイントを要約してみたい。
(1)他国と同様、南シナ海における航行の自由、アジア共通海域へのアクセスと国際法の尊重は米国にとっても国益である。
(2)米国は強制ではなく、協力的外交による領土問題解決を支持し、いかなる武力の行使・威嚇にも反対する。
(3)米国は中立的立場を守るが、南シナ海での領有権などの主張は国連海洋法条約に基づくべきだと考える。
(4)米国は2002年のASEAN・中国による「行動宣言」を支持し、関係国が新たな「行動規範」に合意するよう慫慂(しょうよう)するとともに、同宣言に従ったイニシアティブと信頼醸成措置を促進する用意がある。
内容的には伝統的な米海洋政策を踏襲したもので、特に新味はない。しかし、これほど明確かつ強硬な米国による対中警告も、最近では例がない。筆者の旧友でもあるワシントン・ポスト紙ポンフレット記者は早速、「米国の対中姿勢硬化」と題する記事を書いている。
これまでの例から見て、その内容は米国政府関係者からの対中メッセージであると考えて間違いなかろう。筆者の知る限り、ワシントンでこの種の記事が「偶然に」、または記者個人の「推測」で書かれる可能性はほとんどないからである。
◆衝撃を受けた中国
ARF会合では、南シナ海問題についてベトナムが口火を切り、米国を含む12カ国が中国の動きに懸念を表明した。特に、クリントン長官の発言を聞いた中国の楊潔?外相は衝撃を受けたに違いない。
同外相は激怒し、直ちに退席したという。1時間後、ようやく戻ってきた楊外相は中国側の立場を長々と説明しながら、ベトナムやシンガポールの外相を横目で睨みつけていたそうだ。
いかにも中国らしい「大人らしからぬ」言動ではあるが、それほど大きなショックだったのだろう。それはさておき、中国側は7月23日と26日に米側発言に対する強烈な反論を詳しく公表している。概要は次の通りだ。
(1)米側は中国側の事前の忠告を無視して、南シナ海の問題を会合で取り上げた。
(2)米側発言は中国に対する攻撃であり、「南シナ海情勢は深く憂慮すべきもの」といった事実とは異なるイメージを国際社会に与えるものである。
(3)南シナ海において平和は維持されており、ASEAN加盟の各国も脅威は存在しないと言っている。強制力を使っているのは、むしろ中国以外の国である。
(4)中国とASEANは南シナ海に関する「行動宣言」に合意しており、米国は2国間協議で解決すべき領土問題を国際化すべきではない。
中国側の怒りの理由は、米国が言うことを聞かなかったからではない。楊外相個人の「面子」が潰れたからでもない。過去10年間中国が営々と築き上げてきた対ASEAN外交が根底から崩れ始めたことを、一瞬にして悟ったからである。(後略)
(私のコメント)
最近のアメリカの中国に対する融和と譲歩の姿勢に対して懸念していましたが、オバマ大統領の米中G2発言は日米関係を根底から覆すものだった。米中で21世紀の世界を作っていこうという発言は欧州や東南アジア諸国まで敵に回しかねない発言であり、日本では衆議院選挙で自民党が大敗して民主党政権が誕生した。
それくらい最近の米中関係は日本に対して大きな影響を与えるものですが、米中が接近すればするほど日本はアメリカとの距離を調整しなければならなくなる。これは脅しではなく鳩山内閣は沖縄の普天間問題で米海兵隊基地を国外移設を求めるほどになった。アメリカ政府は日本の突然の態度変更に驚いたのではないだろうか?
もし沖縄の海兵隊基地のグアム移転に成功すれば、その他の在日米軍基地も返還運動が巻き起こって全面撤退まで考えられる。米中が接近すればするほど在日米軍基地の存在意義は無くなり返還運動が起きてもおかしくはない。台湾にしてもアメリカに見捨てられた存在となり平和裏に中国に併合されるのは時間の問題となりつつあった。
そのような時に韓国の哨戒艦沈没事件が起きたわけですが、北朝鮮のプロパガンダ機関は盛んに自作自演説を宣伝していますが、田中宇氏や副島隆彦氏などが米原潜によるものとか座礁事故説などを振りまいていますが、哨戒艦の残骸を見れば魚雷か機雷などによって真っ二つにされたことは明らかだ。
私は北朝鮮の魚雷説をとりますが、あるいは中国が北朝鮮に命じてやらせたのかもしれない。そうしてアメリカの出方を見るつもりだったのかもしれない。だから中国は北朝鮮を徹底的に擁護せざるを得ない。中国は黄海を領海とみなしており外国の軍艦が立ち入る事に対する牽制の意味があったのかもしれない。
それに対して米韓は軍事演習の名目で黄海で大規模な訓練を行なうと発表しましたが、中国側の反発で日本海側に場所を変更せざるを得なかった。ここまでは中国側のシナリオ通りだったのでしょうが、アメリカ国内でも政府の弱腰に対する批判が出るようになった。これでは日本も米軍に基地を提供しているのに肝心の米海軍が逃げ腰では意味がなくなる。
これに対して今日のニュースで原子力空母ジョージワシントンの黄海派遣が発表されましたが、アメリカも堪忍袋の緒が切れたのだろうか? ASEAN地域フォーラムでのクリントン長官の発言は従来のアメリカ政府の発言を踏襲したものですが、それが中国を驚かすのは密約説が出回っていたからだ。田中宇氏は次のように書いている。
◆中国軍を怒らせる米国の戦略 8月2日 田中 宇
▼黄海は第1列島線の中国側
米国の右派メディア(共和党系のWSJ)は「今回、オバマ政権が中国の反対を受けて譲歩し、空母を黄海に入れなかったことは、悪しき前例を作ってしまった。今後、中国が了承しない限り、米国は空母を黄海に入れないだろう。黄海は、中国の海になってしまった」と米政府を非難している。
実は、黄海を「中国の海」にしたのは、米政府の今回の一回限りの譲歩だけが原因ではない。米国は昨年、中国に対して「米中で世界を二分する覇権体制を作ろう」と「米中G2体制」を提案した。中国は「わが国はまだ発展途上で、そのような体制に参加するには早すぎるし、世界覇権も狙っていない」と断った。だが中国は、G2体制の初期的な第一歩として、自国周辺の台湾、チベット、新疆ウイグル(トルキスタン)という、中国が「国内」と主張する3つの地域「3T」と、東シナ海と南シナ海という、中国が経済水域権(大陸棚)や領有権(南沙群島)を主張する2つの海域において、中国だけが国家主権(覇権)を行使する体制を容認してほしいと米国に求めた。
米国はこの要求を容認したらしく、中国は今年初めから「3T地域における中国の国家主権を認めない言動に対し、中国は今後容赦なく攻撃し、潰すことにする」と宣言した。同時に中国は、東シナ海(琉球列島の西側)と台湾東部沖、フィリピンの西側、南シナ海(ボルネオ島からベトナムの沖合)をつなげた海域の境界線を「第1列島線」として設定し、第1列島線から中国の海岸の間は、中国の影響海域であり、他の国々の領有権主張や軍事進出、資源探査を許さないという方針を打ち出した。
米国では、中国が2つの列島線の構想を出したと説明されている。だが、G2を時期尚早と断った新参者の中国が、将来的な米中の影響圏の設定を、まだ世界最強の古参覇権国の米国に話を通さず、勝手に独自に設定するはずがない。米国の外交戦略を考案する奥の院である「外交問題評議会」が発行する雑誌「フォーリン・アフェアーズ」は今年「米国が第2列島線まで後退し、中国が第1列島線まで進出してくるのは、不可避のことだ」と主張する論文を載せている。2つの列島線は、米中が合同で話し合って決めたものに違いない。
(私のコメント)
黄海にアメリカの原子力空母が入れないと言う事は暗に黄海を中国の領海とするという密約があった事を証明するものですが、アメリカ政府は態度を変えて原子力空母が参加する軍事演習を黄海で行なうと発表した。クリントン国務長官の会見の後の発表だから黄海を公海とするアメリカの主張は、密約がなかった事を証明するものだ。
もし米中が第一列島線内の中国の覇権を認めることはASEAN諸国を裏切る事になり、日本やオーストラリアやインドまでもがアメリカから離反していく事になるからだ。アメリカ内でも中国と手を組む勢力と、中国を包囲する勢力が鬩ぎあっていますが、アメリカはどちらが優勢になるかでコロコロと態度が変わる。
だから日本の親米派と反米派が入れ替わってアメリカを牽制する必要がありますが、菅民主党政権はすっかり親米派になってしまった。これでは政権交代の意味がないのであり米中が接近すれば日本も中国に接近してアメリカを牽制すべきだし、米中が対立すれば共和党と自民党の反共路線に戻ればいい。
アメリカは中国の市場を目指して投資してきましたが、米中接近も日本という足場があるから出来る事であり、米中が接近しても日本が離反してしまったら中国市場も足場を失いパーになってしまう。南沙諸島問題もアメリカは見て見ぬ振りをして来ましたが、日本も尖閣諸島問題を抱えている。
アメリカが黄海に原子力空母を派遣して軍事訓練を行なう事は密約など存在しない事を証明するものですが、日本国内には田中宇氏のような工作員が密約説を振りまく。密約説を振りまく事で第一列島線内を中国の領海化を既成事実化させようというのだろう。それに対する返答が黄海における原子力空母の軍事演習だ。中国海軍も負けずに軍事演習をするようですが日本は関心をもって見ていなければならない。
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