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「ジャーナリスト同盟」通信 本澤二郎の「北京・天津友好の旅日記」(1)
から、下記を転載投稿します。
<反日は虚報>
今回、93回目の訪中を敢行することが出来た。支援してくれた友人らに感謝しなければなるまい。北京では多くの日本研究者らと交流する機会に恵まれた。筆者が「親類と親しい友人に対して、久しぶりに北京に行くことになった」と声を掛けると、期せずして「大丈夫か」という反応があったことを、あえて講演会の冒頭で紹介すると、会場から驚きの声が上がった。原因は日本マスコミによる「反日デモ」報道であることを理解させるためだった。それは虚報だからである。
マスコミの「反日」報道は、今回ばかりではない。過去にも何度もあったが、今回は格別の部類に入るだろう。虚報ゆえに筆者が12日間滞在していて、中国人に意地悪されることも、危険な目に遭うことは皆無だった。現地で報道している記者らも被害に遭ってはいない。
「反日」キャンペーンの背景は何か、に中国人研究者の関心が集まった。ためにする報道は、善良な日本人を「反中派」に仕立て上げるものである。「なぜ、そんなことをするのか」「目的は何か」に彼らは興味を抱いた。
一部の学生など若者の怒りは、彼らの解説によると「反菅内閣」「反前原」「反松下政経塾」ということなのだ。あるいは日本政府部内の好戦的な軍国主義派への反発というのである。
断言できることは中国に「反日」はないといっていい。考えてみるがいい。中国には13億とも14億とも言われる人民が生活している。さまざまな人たちがいる。元気のいい若者は、携帯電話という便利な情報伝達手段を用いて自らの意思を表明しようとする。これは健全なことである。
初めて、友好国のはずの日本政府に中国漁船が拿捕され、船長が逮捕されたものだから、これを強行した前原国交大臣(当時)に反発する青年がいるのは当然だろう。それをもって「反日」と決めつける報道は正しくない。「反前原」「反政経塾」だが、断じて反日ではない。日本人が暴行を受けるという事態は全く想定できない。
中国の人民は決して「反日」ではない。日本の技術やアニメ・マンガの支持者は多い。天津では、リコール三昧のトヨタ車の人気に陰りは全くなかった。「アメリカの策略に引っ掛かったのだ」と弁護している。虚報に徹する日本マスコミにこそ問題があるのである。
日本政府やマスコミが嫌がらせをしなければ、中国からの観光客が減少することなどないだろう。日本からもどんどん中国観光に行くべきだろう。北京に行ったら、ついでに天津に足を延ばしたらいい。東京に匹敵する近大都市に多くの日本人は驚くだろう。
隣人と友好的に付き合うことが、人間として断じて正しい。改めて確認しようではないか。
<パキスタン航空利用はチャンス>
中国に足を向けると、必ず日中友好に力を尽くした宇都宮徳馬さん、そして国交正常化を実現した大平正芳さんらのことを思い出す。政治決断した最高責任者の田中角栄さんのことも。それは帰国する今日の機内でも頭をよぎった。
帰国する2010年11月12日は、午前5時30分少し前に目が覚めた。北京の外交官養成大学で知られる外交学院の国際交流センター920室である。茶を飲みながら急いで洗顔して洋服に着替えた。
外は真っ暗だ。テレビをつけると、NHKが朝のニュースを流していた。天気予報は「21度にもなる」というので、股引(ももひき)を脱ぐかどうか迷ってしまった。しかし、北京の朝は5度以下のはずである。
そのままにして上からズボンをはいた。その代わりセーターは着ないことにした。5時50分ごろ1階ロビーに出ると、見送りしてくれる陶君(4年生)が学校の運転手と待ち構えてくれていた。彼は1年間、中部大学に留学している。来年は大学院に入る。また会えるだろう。苑崇利教授の配慮である。1人だとタクシーをつかまえるのに大変である。それが不要というのが、なんともうれしかった。
まだ暗い6時である。渋滞無縁の時間帯だ。巨大な北京空港まで30分で着いてしまった。順調である。今回はパキスタン航空を利用したのだが、理由は一番安い料金だからである。
かつては、日本人留学生や貧しかったころの中国人がよく使用する飛行機として定評があった。しかし、このところのビジネスマンなど日本と北京を往来する客は増えてきている。それゆえだろうか、飛行機代は予想した以上に下がらない。普段はアメリカ機を利用するのだが、今回は過去に数回乗ったパキスタン航空を利用するしかなかった。というと、かの航空機にはなはだ失礼である。
機内サービスはまずまずだ。アルコールがないのを除けば、である。国営の飛行機のせいで、昔の中国機のように女性乗務員の表情は硬いままだ。好きな音楽も無理である。屈強な男性乗務員もいる。
喜んでいいのかどうか、乗客が多くない。豊かになった中国人が乗らなくなったせいだろう。いっそのこと民営化して格安航空機に変身させてはどうか。そうすれば人気が出るだろう。ともあれパキスタン航空に乗ることを、大いに薦めたい。
<北京空港はパンク状態?>
パキスタン航空の難点の一つは予約確認を必要としていることである。北京に入った後で、北京のパキスタン航空事務所に電話を入れなければならないのだが、これがいつも担当者不在であってつながらない、あるいは電話中などで予約確認に手間暇がかかる。
飛行時間の変更も当たり前らしい。
それよりも、広大な北京空港も時間帯によってはパンク状態なのである。成長経済を反映してか、飛行機の離陸にかなり時間がかかる。人気空港なのであろうが、離陸に1時間以上待たされてしまった。
<天国から地獄へ>
過剰な表現を用いると、中国の滞在は実に愉快なものだった。夢のような時間を過ごすことが出来た。だが、日本に戻り、成田から快速電車に乗ると、右翼的な雑誌や週刊誌の広告を見せつけられると、うんざりで、ある。夕刻のテレビニュースは中国漁船衝突ビデオの流出騒動である。
官僚政治の特質の一つは過剰とも言える秘密主義である。本来は、これを公開させた関係者の勇気をたたえるのが筋というものであろう。何が機密であろうか。国益に反しているであろうか。秘密にこそ問題があるのである。野党もマスコミも狂っている。
この間、オバマはインドーインドネシアー韓国と中国封じの戦略外交を演じ、それに歩調を合わせる、それこそ悪しき菅官内閣ではないか。胡錦濤は、温家宝のギリシャに次いで、先日はポルトガルを訪問して救済の手を差し伸べている。イギリス首相のキャメロンが売り込むロールスロイス・エンジンの購入を決めた。
政経塾内閣はというと、財官閥主導よろしくTPPに突進、農家・農業を切り捨てようとしている。加えて、財閥法人税を減税するといい、大衆課税に躍起となっている。民衆に敵対しているではないか。
こんな情けない日本政治を目の前で見ないだけでも幸せというものだろう。「北京・天津友好の旅日記」を記録しようと思う。忘れないうちに。
2010年11月12日20時10分記
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