●鳩山首相は自分の思う通りに決断すべきだ！
（会員制経済情報誌『現代産業情報』４月１日号より転載）

普天間基地移転問題で、与野党からマスコミまで迷走している。しかし、衆院
選の公約以前から、鳩山首相は沖縄からの米軍撤収を見越していたのではなか
ったか。

「有事駐留」論が現実的か否かは別の議論があるが、戦後６５年、米軍駐留が
続くという世界的にも異常な構造を変化させる必要がある。

世界情勢も明らかに変わってきている。戦争の主要な原因が、テロとの戦いに
移っている。

冷戦時代とは違い、旧ソ連を中心とした社会主義国との緊張は少なくともなく
なっている。

にもかかわらず、米国に負けたとしても、その軍隊に実質占領され続けている
国は、我が国以外にどこにあるだろうか。

独立した先進国というならば、自らの国を自らで守るという自負心を持たなく
てはならない。

憲法を見直し、自衛力を強化し、他国の軍隊に守られるという実態から早く脱
出すべきだ。同盟というものの、日本と米国がいつまでも同一歩調で歩けるは
ずがない。

既に過去も現在も、経済問題などで緊張し、結果的に米国の利益のために我が
国が犠牲になってきた。

これからは、米国の支配力は低下し、経済を含め新たな状況が生まれる。

米国にとっても日本の位置づけが、大きく変わる可能性がある。我が国を最後
まで米国が守るなどというのは、幻想に過ぎない。

米国への従属を問題視しない識者などは、日米同盟が基軸で、それこそ自衛隊
も米軍と密接な関係を維持することしか力を発揮できないと力説するが、結果
的に米国製の軍備を押し付けられ、その行動すらも制約されることになる。

なぜ民族派までが、米国従属の維持を主張するのか。歴史を学べば、我が国の
沖縄を含めた本土に、直接攻撃を仕掛けたのは、米国だけではないか。

広島、長崎の原爆投下から都市への無差別攻撃など、非戦闘要員即ち普通の市
民が数十万人も虐殺された。

我が国の人々が、それに思いを巡らせずに、中国など他国への戦争犯罪の議論
ばかりしているのもおかしい。

もちろん、当時の我が国の戦争責任は重く受け止めるべきだが、なぜか「南京
大虐殺」の議論はするが、米国の原爆投下の議論を避けているとしたら異常だ。

いまだに米国では、それらの要員が英雄視され、国自体も正しく総括していな
い。

我が国も米軍の被害者であるという一面も、十分に直視する必要があるのでは
なかろうか。

沖縄の米軍基地の移転問題は、今こそ長い歴史の中で考えるべきで、政府も普
天間問題だけを取り上げるのではなく、独立国として他国の軍隊が駐留し続け、
よその地域との戦闘の基地として使われることを、拒否すべき時期にきている。

米国従属論者は、台湾の緊張などで「抑止力」を強調するが、少したてば平和
裏に中国との統一の可能性もあるだろう。

北朝鮮の問題もそうだ。北朝鮮にとって、我が国だけを敵視しても、問題が解
決しないことは十分に承知のはずだ。

鳩山首相はここで断固決断し、米軍基地の国外移転を主張すべきで、米国も協
議に応じるだろう。

高圧的に米国が行動するならば、沖縄県民だけでなく、我が国民がそれこそ米
国への従属を意識するだろう。

それにしても、マスコミはこれらの基本的な論点を報じずに、政府与党の批判
をし、なかんずく鳩山・小沢攻撃をしている。

最近でも生方副幹事長問題を大きく報じている。しかし、これらの反小沢批判
は、結局先の政権人事の不満が尾を引いているに過ぎない。

国のことも党のことも考えずに、寝言を繰り返している渡部恒三老人は、念願
の衆院議長になれなかった怨念だけで、他にも比較的声の大きい小宮山洋子、
安住淳議員など皆優遇されないメンバーだ。

遅れてやっと大臣になれた枝野幸男氏や、大臣のつもりが副大臣にされた野田
佳彦氏なども一緒である。

言論の自由も、もちろん選挙民に選ばれた議員ならば、当然に保証されなけれ
ばならない。

しかし、反執行部を声高に主張し、今度は自らの進退問題の経緯を民放テレビ
をハシゴしながら語る人物を、誰が信用するだろうか。

政治家に品格を求めるのは、もともと無理だが、こんな人物を当選させた有権
者の責任も大きい。

かつて、自称共産党ナンバー３の議員が、セクハラ疑惑で辞職した。大した時
間も辛抱できずに、この人物は週刊誌などでアンチ共産党の取材に自主的に協
力し、呆れられた。

この人物、週刊誌の女編集者とカラオケをやってきたとバーで吹聴し、今やゴ
ルフに誘われることばかり考えているという。

元共産党議員さえ、組織を離れれば、こんな体たらくである。民主党の生方議
員なども、いつでもどこでも有権者・国民がその品位、人物を評価しているこ
とに気づくべきで、自分があたかも英雄になったかのような勘違いをすると、
そのバカさ加減が露呈し、誰にも相手にされなくなるだろう。>>

（私のコメント）
ワシントンでのオバマとのツーショットが最後の花道になるのか。これまでの鳩山の経緯から言って五月一杯で決めるのは無理だろう。頭の詰めもできてないことを先方は良くご存じだ。それこそ安保の見直しを通告して突き付けるしかあるまい。思考力の無さには恐れ入る。 　

コメント
01. 2010年4月14日 18:30:34: M6Gsx4qm2A いつのまにか５月中に決着という話になってるが、最初は５月中に決めるか先送りするか決めるという言質とならない言い回しだった気がする。 いつしか違うニュアンスに変わってしまって訂正もしないからドツボるわけだ。 コーディネーター・助言役が盆暗ということでしょうｗ だが本人の資質をみてみればこの１０年の総理の中ではましなほうだと思うが・・・ 森〜小泉〜安倍〜福田〜麻生・・・・鳩山より上と明言できる総理いないだろうｗ
02. 2010年4月14日 19:01:11: pNuxtVdxdU 鳩山総理はこれまでの自民党首相よりは良い。 ＞鳩山首相は自分の思う通りに決断すべきだ！ ただ総合的判断力があるとは思えない。 英知を結集してやっていくしかない。
03. 2010年4月14日 19:02:30: uwO9xRsHBk 鳩山はまあ麻生や福田とチョボチョボの能力だとは分かっていたけど、 バックに小沢氏がいるからちょっとはましな政権交代が出来ると思っていた。 ところが組閣を、小沢氏に張り合う形で、一丁前に自分だけで決めて平野や前原や北沢などの盆暗を大事なポストにつけて、更には小沢氏が検察冤罪で苦しんでいる時を見透かして枝野、仙石までも閣内に入れて、ミエミエの内閣からの小沢氏外しを行った。 これでは政権交代の一番大事な時期に豪腕な改革の目処をつけることを期待してた民主ファンの失望を買ったのも当然である。 マスゴミの支持率低下の工作に手を貸しているのは鳩山自身であることを早く気付くべきである。 元々能力は無いのに、偶然に党首になったんだから、何事も小沢氏の指示を仰ぎなさい。 対米交渉も根本理念を小沢氏の指導のもとに組み立てること！
04. 2010年4月14日 19:33:43: X9EqYD3I0U 問題解決に動かず先送りで逃げ回ってきた歴代無能総理達のツケを一年未満で早く解決せよと息巻く自民党のゴロツキ共は恥という言葉を知らないようですね。 小泉の愚息が偉そうに委員会で喚いていたが自民党の無責任な政治が今の現状を生み出している事を愚か者の進次郎は理解していないのか？
05. 2010年4月14日 19:52:06: FqDvXxU8vI 普天間決着を先延ばしにすればするほど、ゼネコンの青息吐息と米英経済の破綻傾向が色濃くなり、遂には空中で霧散しかねないＶ字滑走路案。 だからこそ自民党は早期決着をせっついて、日本経済が白旗上げる大敗北を招きたい。 とは言え、無論自民はゼネコンから献金が入って、借金に負われる悪夢から一息つけるんだけどね。
06. 2010年4月14日 22:31:08: lFtrGPhedw さすがに亀井氏はわかってる。 普天間、強気で対米交渉を＝国民新・亀井氏 国民新党の亀井静香代表（金融・郵政改革担当相）は14日、都内で開かれた民主党議員のパーティーであいさつし、米軍普天間飛行場の移設問題について「米国にこうするんだときちんと言い、その線で決着させればいい。あまりあちらの言い分を立てようとするとエンドレスになる危険性がある」と述べ、強気の姿勢で米側と交渉するよう政府に求めた。　 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100414-00000179-jij-pol 小沢氏・亀井氏・鈴木宗男氏は真の政治家だ
07. 2010年4月14日 22:51:01: DvHMMBesSg さりげなく、自衛力強化の正当化に結び付けてますな。（拍手せず）
08. 2010年4月15日 05:04:40: QJ0g9FH77A 言うまでもないことだが政治も、経営も一人ですべて判断してやるのは 不可能だ。どれだけの優秀なブレーンが周りに付いているかだ。学者や、 今のトップにその道の専門家がついてアドバイスしているとは思えない。 国民が不幸になるのだから、遠慮せずに、もっと直言してやるべきだろう。
09. 2010年4月15日 07:26:09: hPB43oTXaY ＞かつて、自称共産党ナンバー３の議員が、セクハラ疑惑で辞職した。大した時 間も辛抱できずに、この人物は週刊誌などでアンチ共産党の取材に自主的に協 力し、呆れられた これって筆坂さんのことかな。だとすればこの書き手はまんまと共産党の手口に引っ掛けられてるね。
10. 2010年4月16日 00:14:59: 7F1IWihECM 国民の大きな支援があればこそ、首相は決断できるのです。 それこそが民主主義なのです。

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