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「言論が一つの色になってしまう危うさ」(佐藤栄佐久ブログ) http://www.asyura2.com/10/senkyo81/msg/875.html
http://eisaku-sato.jp/blg/2010/03/000036.html 2010年3月 7日 ■3月20日(土) いわきにて「地方自治を語る」第2弾 講演会お知らせ 特別講演会 詳しくはいわきフォーラム90のページをご覧ください。 また前回平成22年2月7日の講演の抄録を「日々の新聞」に掲載いただきました。転載させていただきます。 -- 「言論が一つの色になってしまう危うさ」 前福島県知事 佐藤栄佐久 昨秋に「知事抹殺」を出版し、県内5か所で集まりを持ちました。そのあと、民主党・小沢一郎幹事長の問題が想像以上の展開を見せました。結果的には不起訴になりましたが、マスコミは検察の流れをこと細かに追い、逮捕されてもいないのに小沢さんが犯罪者でもあるかのような扱いをしました。このマスコミのあり方は、私の問題とも絡んでいます。その報道は、つねに検察が正義なのです。 しかしネットになると様相が変わってきます。必ずしも検察が正しいわけではなく、小沢さんを支持する声が多いようです。わたしのブログでの発言も共鳴・共感を持つ人が多く、かなりのコメントが寄せられています。世論が違うんです。 会津若松での会に来てくれたビデオジャーナリストの神保哲生さんによると、原口総務相がクロスメディアの禁止を明言したそうです。「プレスと放送が密接に結びついて言論を一色にしてしまえば、そこには多様性も民主主義の下である批判も生まれない」という理由からです。 ドイツではナチス政権下で政治による国家的一元放送が行われたことを反省し、戦後にマスコミを州ごとに分割したそうです。全体主義に陥らないよう、自ら血を流したわけです。 県内をみてみます。福島、郡山などの場合、地方紙を読むには福島民報か福島民友だけです。しかしいわきの人たちはいろいろな新聞を読んでいます。団体も個性豊かです。個性がある団体が多いということは多様性があるということで、とても重要です。 東電問題のとき、幹部が「あるところを抑えてしまえば大丈夫。株主総会は乗り切れる」と言っていた、という話を聞いたことがあります。さまざまな考えを持っている団体が多ければ、そう簡単にはいかないわけです。 これまで青年会議所活動をはじめ、参議院議員、知事として複数主義(富士山型ではなく八ヶ岳方)、新地域主義を標榜し、東京一極集中や原発、道州制に異議を唱え、地方分権を訴え続けてきました。政治家や首長というのは、哲学や理念を持つことから出発します。それが政策になって国や行政が進んでいくものだと思っています。ですから知事時代には、事態が混乱することがあったとしても職員が自信を持ってやれるようにし、自分の理念や哲学を貫き通してきたんです。 ある地域のリーダーが「われわれはお上の言うことを聞いていればいいんだ」と言いまし ヨーロッパなどではつねに、血を流して民主主義を勝ち取ってきました。歴史的にドイツとフランスの主導権争いにまきこまれた、ストラスブールもそうでした。セルビアもモンテネグロも。日本には残念ながらそれがありません。 いまこそ、民主主義、人権をは何かをもう一度考える必要があります。
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