★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK78 > 541.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20100124k0000m070093000c.html
報道陣がホテルに張り付く中、東京地検特捜部による民主党の小沢一郎幹事長への事情聴取が行われた。小沢氏が代表を務める資金管理団体「陸山会」をめぐる捜査は、新たな局面を迎えた。小沢氏は聴取後会見し自らの関与を全面否定、幹事長職を続ける考えを改めて表明した。
陸山会は04年10月、東京都世田谷区に土地を購入した。金融機関から借りた4億円を支払いに充てたと小沢氏側は従来、説明していた。だが、実際には、小沢氏が提供した別の4億円が充てられていた。
この4億円を政治資金収支報告書に記載しなかったとして、当時の事務担当者だった衆院議員、石川知裕容疑者ら3人が政治資金規正法違反(虚偽記載)容疑で逮捕された。
また、土地の購入と同時期、胆沢(いさわ)ダム(岩手県)の下請け工事を受注した中堅ゼネコン「水谷建設」元幹部らが「石川議員に5000万円渡した」と供述している。特捜部はこの金が土地購入に充てられた疑いがあるとみている。
ゼネコンからの裏献金を使い土地を購入し、それを取り繕うために報告書へ記載をしなかった−−。その構図の解明が事件の核心で、小沢氏の関与が捜査の最大の焦点である。
小沢氏は会見で資金の流れなどを説明した。それによると、4億円の原資は自宅売却時の余剰金と家族名義のお金だという。水谷建設からの裏献金については、特捜部から聞かれたことを認め「他の会社も含め不正な金は一切受け取っていない。秘書たちも受け取っていないと確信している」と述べた。
金融機関からの融資や、報告書の虚偽記載は「事務処理に関与していないので分からない」「全く把握していない。報告を受けたこともない」とした。
この説明には疑問が残る。資金管理団体の代表として、土地購入に伴うこれだけ巨額の政治資金の出入りをすべて秘書任せにすることがあり得るのか。小沢氏本人も、記者団への説明資料で「常々、担当秘書には、政治団体の収支についてはきちんと管理し、報告するように言っていました」と述べている。
特捜部は小沢氏の聴取を受け、石川容疑者ら3人の供述との整合性などを検討するとみられる。民主党からは捜査に関しさまざまな声や動きが出ているが、検察は公正な立場でさらに捜査を尽くすべきだ。
小沢氏は「今後も国民のみなさんに必要に応じて説明したい」と会見で述べた。野党は小沢氏の国会での参考人招致を求めている。民主党は積極的に対応すべきではないか。鳩山由紀夫首相には腰を据えた国会対応を求めたい。
毎日新聞 2010年1月24日 2時31分