★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK78 > 540.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
http://www.asahi.com/paper/editorial20100124.html
小沢一郎・民主党幹事長が、自らの資金管理団体「陸山会」による土地取引をめぐる事件に関連し、東京地検特捜部の事情聴取に応じた。石川知裕衆院議員ら小沢氏の側近3人が逮捕された事件は、最大の山場を迎えた。
聴取に応じたのは、検察の要請から半月以上もたってからである。4時間を超える事情聴取を終えた小沢氏は記者会見し、初めて自らの口で事件について説明した。だが、なお多くの疑問が残った。
石川議員らの容疑は、陸山会が5年前に東京都内の土地を買った際、資金の4億円を収支報告書に「収入」として記載しなかったことだ。
東京地検が小沢氏からの聴取を要請したのは、次のようなことを明らかにする必要があったからだ。
まず小沢氏が、この容疑にどの程度かかわっていたのか。次に、小沢氏が貸し付けたというこの資金を、小沢氏はどこから工面したのか。特にゼネコンからの資金が入っていたのかどうか。最後に、土地取引に絡む複雑なカネの動きは結局、一種の資金洗浄だったのではないか、ということだ。
小沢氏は会見で、こう説明した。資金は自宅を売却した残金や家族名義の口座から引き出し、事務所の金庫に保管していた4億数千万円の一部だ。資金の事務処理や収支報告書の虚偽記載については関与していない。
しかし巨額の資金を長年、現金で置いていたことは常識では理解できないし、家族名義の預金のもとの出どころも不明だ。多額の利子負担を顧みず、4億円の預金を担保に銀行の融資を受け、それで土地代金を払ったように見せかけたことも知らなかったという。
東京地検は、小沢事務所が東北の公共工事をめぐり、ゼネコン談合組織の受注調整に強い影響力を持ち、多額の政治献金を集めていたとみている。
岩手県の胆沢ダム建設工事を下請け受注した中堅ゼネコンの元幹部から、石川議員らに計1億円を提供したという供述も得ているという。このうちの5千万円は土地取引の前に石川議員に渡され、その直後に陸山会の口座に同額が入金されているという。
資金洗浄を疑わせるカネの動きは、こんな疑惑を隠すためではなかったのか。東京地検が解明に力を入れているこの点について、小沢氏は「不正な裏金など一切もらっていない」とした。なお捜査の進展を見守るしかない。
有権者がこの事件で民主党への失望を感じているのは、小沢氏本人の関与のいかんにかかわらず、自民党時代と同じような「コンクリート政治」が、小沢氏周辺で続いていると感じているからだ。
国会で野党は、小沢氏に説明を求める構えだ。民主党はこれで一件落着とせず、堂々と応じるべきである。