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7月3日・野田佳彦幹事長記者会見(下・完):
東京都議会議員選挙の結果について
藤末議員の離党届提出について
加計学園疑惑調査チーム 桜井座長:「将棋でいえば詰んでいる」
(www.minshin.or.jp: 2017年7月3日より抜粋・転載)
■冒頭発言:
○東京都議会議員選挙の結果について
■質疑:
○東京都議会議員選挙の結果について
以上は前回投稿済み以です。下はその続きです。
○東京都議会議員選挙の結果について
―続きです−
【読売新聞・藤原記者】
今回、自民党が大きく負けた一方で、都民ファーストの会が大躍進するという結果もあった。国政政党ではない、地域政党だが、国政選に準じる選挙と言われる都議選でこれだけの民意を得た集団だと思う。国政に進出するかどうかについては、小池知事もきのう慎重な物言いだったが、そういう可能性が言われていることも踏まえて、民進党としては今後、国政という観点で都民ファーストの会とどのような関係を築いていきたいとお考えか。
【幹事長】
都議選全体の総括的な話となると、やはり「安倍政権にはノー。小池都政にはイエス」という有権者の判断が、こういう形で表れています。
都政との関わり方は、小池さんが改革の姿勢を持ち続けている限りにおいては、それはサポートする立場であることは、これまでの民進党の東京都連あるいは都議会(民進党会派)の判断でした。
基本的にはそういうことだろうと思いますが、ただ一方で、納税者の代表であるという立場から、小池さんが常に正しいことを行い続けるかどうかはわかりませんし、気づかないこともいっぱいあるわけですから、そこはやはり納税者の観点から厳しくチェックをするという、チェック機能を果たす役割を都議会の民進党には行ってほしいと思います。
小池さんが国政の新党をつくるかどうか、これはわかりませんから、何とも言えませんが、少なくとも我々としては首都圏戦略、都市部における戦略をやはりやっていかなければいけないだろうと思います。地方に行くと明確に安倍政権の支持率が下がり、厳しい国民の声が充満している中で、やはり野党第一党の存在感は増してきていると私は思うのですが、問題はこの首都圏、あるいは先ほど言ったような関西圏。こういうところの戦略がこれから大事になっていくだろうと思います。
【テレビ朝日・延増記者】
1点だけ確認したいが、きのうぶら下がりで野田幹事長は、都議選の結果について、責任をこれからしっかり果たしていきたいと述べられた。これはつまり執行部は誰も辞めずに、今の執行部は続投するという解釈でよろしいか。
【幹事長】
全体の執行部の人事を私がやっているわけではありませんので、そういうことではありません。申し上げたのは、責任を果たさなければいけないというのは、例えば臨時国会の召集要求を4党の幹事長・書記局長でやったりします。
この選挙結果というのは、一つには自民党政権に対する厳しい批判、そういう審判ですから、それを踏まえた国会対応もあります。あるいは仙台の市長選挙などは、政党色は抑えて後ろに下がった形ではありますが、我が党の国会議員だった人が立候補するなど、この選挙戦の結果を踏まえて、それを次の選挙に生かしたり国会にすぐ生かしたり、という意味での責任を果たしていかなければいけないということを申し上げた。
【日本経済新聞・林記者】
小池都知事に関連してだが、もともと民進党にいた長島議員は、離党された後に小池さんの率いる都民ファーストの会の支援者を応援していたり、あるいは柿沢さんも地元の方の離党に伴って責任をとる形で役員室長を辞任されたりしているが、小池さんが今後、国政に進出してくるかどうかという点も含めて、民進党への影響や警戒感みたいなものはあるか。
【幹事長】
長島さんが応援したと言っても、地元の元々の関係のあった候補者の応援だったと承知をしています。柿沢さんは、夫人が離党されて出たということの中で、役員室長を辞めたという経緯。
そういう一連のことはありましたが、今後、小池さんが国政の新党をつくるのかどうかを含めてまだ不明確な段階でございますので、その影響を詳細に語ることはできませんが、小池さんがどう動こうと動くまいと、我々としてはやはり首都圏戦略というものをやはりきちっとつくっていくことが何よりも大事だと思います。
【産経新聞・豊田記者】
今後、都民ファーストが国政に進出してくるということを踏まえて、民進党の東京選出の国会議員がさらに離党していってしまうという懸念についてはいかがお考えか。
【幹事長】
国政進出を前提にしているかどうかはわかりません。少なくとも、今回の都議選では苦しい厳しい選挙区が多かった中で、国会議員の皆さん、地方議員の皆さん、党本部職員、秘書団含めて、全力で、当落線上で頑張っている同志の応援を懸命にやってまいりました。そういう、ある意味厳しい時でもまとまっていく。
その結果、頑張って何とかかち取った選挙区も出てきましたので、やはりきちっと連帯しながらやっていくことの価値観は共有できていると思います。そう簡単にフラフラと動くような人がいるとは、私は決して思っていません。
【東京新聞・我那覇記者】
先ほど安倍首相がぶら下がりに応じて、かいつまんで申し上げるが、敗因について、「政権発足から5年がたって、政権に緩みがあるという厳しい批判があったのだろう。政権奪還した時の初心に立ち返って全力を傾ける」とおっしゃった。幹事長は冒頭でもいろいろと、厳しい「ノー」を突きつけたということをおっしゃっていたが、この首相の認識自体はどうお感じになっているか。甘いとか、何かお考えがあればお聞きしたい。
【幹事長】
言葉自体ではその種のことを(総理は)よく言われますよね。
例えば国会閉会直後だって、加計学園をめぐる問題でも反省らしき弁を言っていましたが、本当の反省ができていれば、その後、新たな事態が出てきたら説明責任を果たしたはずです。逃げたり隠れたりはしなかったはずです。
本質的な反省がないから、国会期間中は野党の議論を「印象操作」と言い、国会が閉会した後はメディアの報道のあり方について、総理のみならず自民党の幹部やあるいは閣僚が厳しい批判をされていましたよね。きのうまでの動きだと、全く反省らしきものはなかったのです。
きょう、この言葉をもって、すぐ信じられるかどうかは、まさに国会を開くかどうかを含めて説明責任を果たすかどうか、行動で我々は見きわめていきたいと思います。
【時事通信・岸本記者】
責任論という中で、今回、「安倍政権にノー。小池都政にイエス」というのはわかるが、やはり冒頭でもおっしゃっていたとおり、じゃあ民進党が受け皿になるかといったら、それは「ノー」という結果だとは思う。それに関して、やはり今の態勢でこのままやっていくというのが受け皿たり得るのかどうかという部分に関して伺いたい。
【幹事長】
少なくとも、この都議会議員選挙での審判は厳しい結果であって、その結果は謙虚に受け止めなければいけませんが、ただ、それは全国で見るならば、やはり野党第一党、国政の政党としては我が党でありますので、ここまで自民党を追い込んできたということ、そして後は我々の政権構想をちゃんと打ち出すということ、誰がどういう態勢でやってもそれはやらなければいけないことだと思いますので、今、私の職責は国会での臨時国会の召集要求であるとか、あるいは政権準備のための政策であるとか、選挙準備であるとか、そういうことについて全力を尽くしていきたいと思います。
【東京新聞・我那覇記者】
「選挙の執行の責任は幹事長にある」と幹事長は常々おっしゃっていて、これから今回の結果を検証するというのを重々承知した上で伺うが、やはり選挙の顔として期待された蓮舫代表の責任というのは、それがどの程度か、重いか軽いかというのは別として、免れないと思う。
今回こういう議席減ということについて、蓮舫代表ご自身の責任についてはどういうふうにお感じになっているかということと、これまで代表としてそういう責任をどういうふうに果たされてきたのか、その辺の評価、お考えをお聞きしたい。
【幹事長】
地方選挙を含めて国会対策等々、党務全般は、一般論として党の幹事長に全ての責任があると思います。そこで結果がいい時、悪い時、いろいろなことがありますが、それを含めて全体として責任を果たすのが幹事長だと思います。
代表については、今回の都議選、一番精力的にマイクを握って先頭に立って公認候補を応援していただきました。代表に関して言うと、代表がマイクを握れば人がたくさん集まるということは事実。
都議選の、いわゆる小池都政信任という要素がある中での国政政党の一つの限界はありましたが、選挙で人を集めて人の話を聞いてもらうという存在感は依然としてあると私は思います。それがまさに党の支持であるとか、抱えている候補者の支持に直接つながるようにする工夫をこれからどうするかという問題だと思います。
逆に言うと、選挙の顔って、そんなにほかにいるのかどうか、です。
リーダーシップの問題は、もちろん自分が選挙の先頭に立つということがありますが、加えて、やはり責任をしっかり果たし続けて結果を次に渡すという、覚悟とか決意というものが大事だと思います。そういう覚悟とか決意は持っていらっしゃると思います。
○藤末議員の離党届提出について
【TBS・牧野記者】
藤末健三さんが離党したということだが、事実関係と、理由と、今後の民進党の党運営に与える影響についてお聞きしたい。
【幹事長】
事実関係で言うと、昨夜8時の段階で党本部にご本人が封書を持ってきたということでございました。
中身は、職員が受け取るので、あけてはいないということだったのですが、ちょうどその時間帯に、私は新潟に行っていましたが、帰って宿舎に入った瞬間だったのですが、そういう事務連絡が本部から上がりました。その直後に、藤末さんから私のところに電話がありました。
で、「離党届を出させていただきました」という報告がありましたので、その話をめぐっていろいろ意見交換をしました。現在もでありますが、今、その真意を確認中というところです。
【TBS・牧野記者】
確認できていないということか、現在。出した理由について。
【幹事長】
理解できないので、引き続き、真意を確認中です。
【TBS・牧野記者】
都民ファーストのことを何か。
【幹事長】
今、確認中ですので、詳細を言うのは控えたいと思いますが、「都民ファースト」という言葉とか、そのやりとりは出ていません。
【朝日新聞・岡本記者】
藤末さんの話に関連するが、都民ファーストに行く・行かない云々はわからないということだが、いずれにしても党運営に不満を持っている方々はいらっしゃると思う。その不満を持っている方々が離党とか、ドミノになっていかないために、どのように手を打っていくのか。例えば、藤末さんは憲法で党方針と合わないみたいなことをおっしゃっているという報道もあるが、憲法の方針も含めて、どのように食い止めていくのか、お考えをお聞きしたい。
【幹事長】
憲法(改正)の議論をちゃんとしたほうがいい、9条も含めて、というお話を藤末さんがおっしゃってはいました。両院議員総会の時もそういう発言をされていました。
だけど、これはタブー視をして議論をしていないということはないわけで、憲法調査会の平場での議論はオープンですし、加えて、これから11ブロックに分けて国民との対話集会をやっていくわけです。
その時にも、我々が今考えていることの説明をしながら、多くの国民の皆さんのお考えもお聞かせいただくという丁寧なプロセスに入っている時です。
そこの議論に参加すればいい話。まさに丁寧な議論をやっていって、ご指摘いただいているようなことなども含めてご自身の意見表明をしながら、ということしかない。丁寧な議論をやっているつもりだし、これからもやっていくつもりだと思います。
―民進党役員室−
(参考資料)
加計学園疑惑調査チーム 桜井座長 「将棋でいえば詰んでいる」
(www.minshin.or.jp: 2017年6月23日より抜粋・転載)
民進党は、6月23日夕刻、「加計学園疑惑調査チーム」の会合を開いた。
萩生田光一内閣官房副長官が加計学園に有利な条件を内閣府を通じて文部科学省に指示したとされるメールについて、内閣府に確認した。
メールにある「指示は藤原審議官曰く、官邸の萩生田副長官からあったようです」という文言について、前後の文面から萩生田副長官の指示があったという認識でないと成り立たないと指摘したが、内閣府はあらためて否定した。
また、昨年10月に萩生田副長官と文部科学省の常盤豊・高等教育局長が面談したことについて、調査チーム座長の桜井参院議員は、「(特区は)関係ないのに官邸になぜ相談に行ったのか」と問うと、「萩生田副長官は、文部科学政務官を経験されており、文部科学省の事務方としては、日常的に文教行政の課題について、説明し相談している」と説明した。
そこで桜井参院議員は、日常的に議論しているというのであれば、萩生田副長官と議論したペーパーを出すよう求めた。
また会合の最後に桜井参院議員は「問題点はだんだん整理がついてきている。将棋でいえば詰んでいる。詰んでいるが、最後(まで)認めない」と述べ、今後も継続して調査していく意思を示した。
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