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志位委員長と五十嵐教授の新春対談(第1回)
法政大学名誉教授・五十嵐仁さん :“勝利の方程式”が見えてきた
日本共産党委員長・志位和夫さん :「大義の旗」で「本気の共闘」を
野党と市民と“二人三脚”
山本太郎議員の主張:米国の要求=安保法案そのものだ !
(www.jcp.or.jp:2017年1月1日より抜粋・転載)
○テーマ:日本と世界の今、野党連合政権の展望など !
日本共産党の志位和夫委員長の新春対談。今年は、長年、日本の政治や統一戦線の研究に携わってきた政治学者の五十嵐仁さん(法政大学名誉教授)をゲストに迎え、日本と世界のいま、野党連合政権の展望などについて縦横に語り合いました。
志位: あけましておめでとうございます。
五十嵐: おめでとうございます。
昨年、印象的だったのは7月の参議院選挙と10月の新潟県知事選でした。参院選挙で、野党と市民の共闘が実現して大きな成果をあげた。
新潟県知事選では、共産党、社民党、自由党、新社会党、緑の党の政党・政派、さまざまな団体・個人が一緒になって米山隆一さんを当選させた。
新潟は私のふるさとですから、大変うれしく思いました。
明確な争点を掲げて本気の共闘をやれば、これだけの成果をあげることができる。
これは市民と野党の連携で選挙をたたかう運動の一つの到達点であり、“勝利の方程式”が見えてきたという印象です。
志位: 去年は、野党と市民の共闘が本格的に始まった年になったと思います。
キーワードが二つあると思っていまして、一つは「大義の旗」。もう一つは「本気の共闘」です。野党と市民が「大義の旗」を掲げて「本気の共闘」をやれば、自民党を打ち破ることができることが、事実をもって示されたと思います。
去年を振り返りますと、市民運動のみなさんの後押しが大きな力になり、2月19日の5野党党首会談で、「安保法制の廃止と集団的自衛権行使容認の閣議決定撤回」「安倍政権打倒」を掲げて選挙協力をするという画期的な合意が確認されました。
これが転換点になり、参院選挙の32の1人区すべてで野党統一候補が実現し、11選挙区で勝った。
このときの「大義の旗」は「安保法制廃止、立憲主義回復」でした。
そのあと、新潟県知事選で米山さんを統一候補に、「原発再稼働は許さない」という「大義の旗」を掲げ、気持ちが一つになった「本気の共闘」で勝利をつかみました。
五十嵐: 戦争法が成立した一昨年の9月19日に、共産党は「戦争法(安保法制)廃止の国民連合政府」を提唱しましたね。これは戦争法反対の運動を続けてきた人たちを励ましたという意味で、ものすごく大きかった。
具体的な実現の手だてとして、参院選1人区での統一候補の擁立とそのために共産党候補を降ろすという決断をされた。これも大きかった。
志位: 労働運動のナショナルセンターの違いを乗り越えて、「総がかり行動実行委員会」という画期的な統一戦線組織がつくられました。
この動きと「シールズ」「ママの会」「学者の会」などの新しい市民運動が合流して、一
昨年12月に「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」ができました。
この時点では、共闘の展望がまだ見えていない状況でしたので、本当に心強い仲間があらわれたという気持ちでした。
市民のみなさんが後押しをしてくれたことが野党の結束につながった。
今後も市民のみなさんと二人三脚で進めていきたいと思っています。
◆安倍政権は、いたるところで矛盾 !
(写真)五十嵐仁(いがらし・じん) 1951年、新潟県生まれ。法政大学名誉教授。同大学大原社会問題研究所所長などを歴任。専門は政治学、労働問題。著書に『対決 安倍政権―暴走阻止のために』(学習の友社)など。
写真
(写真)志位和夫(しい・かずお) 1954年、千葉県生まれ。東京大学工学部物理工学科卒業。1990年から2000年まで日本共産党書記局長。2000年幹部会委員長、衆院議員。
五十嵐 一昨年末といえば私自身、東京・八王子市長選挙に無党派共同候補として立候補を要請され、“大きな決断”を迫られました。
地元では戦争法に反対する「ノー・ウォー八王子アクション」という市民運動が発展し、市民と野党の共同の取り組みが進んでいたからです。
志位 :八王子で先駆的に始まったんですね。
五十嵐: 当選はできませんでしたが、八王子市長選での市民と野党の共闘が昨年2月の5野党党首会談での合意の先駆けになったという点では、貴重な役割を果たせたのではないかと自負しているわけです。
志位: ここまで発展させた流れを、ぜひ今年は総選挙で次のステップに発展させたいと思っています。いろいろと難しい問題もありますし、自民党などからの攻撃もありますけれども、私は、大局で見るならば、必ずこれは前に進むという確信をもっています。
五十嵐: いまステップといわれましたが、私はホップ、ステップ、ジャンプだと思います。
志位: ホップはどこですか。
五十嵐: 戦争法廃止の運動が高まり「野党は共闘」という声が澎湃(ほうはい)として湧き上がった。これがホップ。ステップは参院選挙の1人区共闘、新潟県知事選で大きな成果をあげた。そして今年はジャンプの年。大きくジャンプして飛躍の年になるんじゃないかと。(笑い)
志位: ジャンプの年、野党連合政権に向けた一歩を開く年にしましょう。(笑い)
◆志位さん: 強権政治の歯止めがなくなった
◆五十嵐さん: 後ろ向きの暴走が始まっている
五十嵐: 安倍政治をどうみるかは、今後のたたかいの焦点です。
いま衆参両院で自民党が過半数を突破し、改憲をめざす勢力が3分の2以上。
安倍首相にとって“わが世の春”の気持ちかもしれませんが、昨秋の臨時国会では
暴走政治の破たんと安倍首相の焦りが明らかになってきたと思いますね。
志位: そうですね。いろいろなほころびが出てきました。私の感じでいいますと、安倍政権は、2014年7月に集団的自衛権行使容認の「閣議決定」を強行した。
そして2015年9月に安保法制=戦争法を強行した。
この二つの憲法破りの暴挙をへて強権政治、暴走政治の歯止めがなくなった感じがします。
臨時国会でも、TPP(環太平洋連携協定)協定・関連法、「年金カット」法、カジノ解禁法という三つのとんでもない悪法が問題になりました。
どれも国民の多数が「反対」「慎重審議」の声をあげたのに、乱暴なやり方ですべてを通しました。
しかも、その過程で、安倍首相は、「そもそも結党以来、強行採決をしようと考えたことはない」(笑い)、「こんな議論を何時間やっても同じ」と言い放つ。農水大臣も官房副長官も事実上、強行採決をけしかける発言をし、発言後に強行採決をやる。
「予告付き強行採決」という、国会を愚弄(ぐろう)する“新方式”まで“開発”した。(笑い)
それから私が感じるのは、三権分立の分別さえつかなくなっていることです。
臨時国会の所信表明演説で安倍首相は、自衛隊の活動などにふれて「今この場所から、心からの敬意を表そうではありませんか」と呼びかけた。行政府の長が立法府に対して「さあ拍手しろ」という号令をかけ、与党議員がスタンディングオベーション(総立ちの拍手)を行う。
農水大臣にしても官房副長官にしても、行政府の人間でしょ。それが国会に対して強行採決をけしかけるのも、行政府と立法府のけじめがなくなってしまっているということです。最低限の憲法的なけじめがなくなっている。
五十嵐: 安倍さんは、自分のことを「立法府の長」と平気で言っていましたね。(笑い)
志位: 本気でそう思っているのかもしれない(笑い)。
強権政治、暴走政治の歯止めがなくなったことは、いよいよ国民との矛盾を広げ、新たなたたかいを呼び起こすと思います。もともと野党と市民の共闘も、安倍政権が戦争法というとんでもない悪法に踏み込んだ結果として大きな流れに発展したわけですから。安倍政権の暴走の一歩一歩が墓穴を掘っています。
五十嵐: そうですね。安倍さんは右にしかハンドルが切れない。
最近はもう逆走ですよね(笑い)。完全に後ろ向きの暴走が始まっている。
日本の場合は議会制民主主義ですから、国会でも多数政党の長が行政府の長になる制度です。だからこそ、立法府と行政府との間のけじめをきちんとつけることがとりわけ重要なわけです。アメリカのように両者が分立しているというわけではないのですから。
臨時国会についていえば、安倍政権の「強さ」だけでなく「弱さ」もあらわれていたと思います。TPPを最優先したために2020年以降の地球温暖化対策の新たな国際的枠組みを定めた「パリ協定」の批准が遅れ、日本は締約国会議にオブザーバーで参加することになった。最優先したTPPは、トランプ次期米大統領の「離脱」表明で発効の見通しさえない。
カジノ法の強行では公明党との関係がぎくしゃくしてしまった。
いたるところで矛盾が噴き出しています。
写真
(写真)米山隆一新知事(右から2人目)の当選を喜ぶ支援者ら=2016年10月16日、
新潟市の選挙事務所
◆志位さん: 世界の動きが目に入らない「安倍外交」
◆五十嵐さん: 世界はあぜんとしたと思う
志位: 「安倍外交」が無残な破たんをとげつつあるのも、この1年の特徴だったと思います。端的に言いますと、アメリカの色眼鏡を通してしか世界が見えない。
安倍首相は「地球儀俯瞰(ふかん)外交」と言いますが、世界の大きな流れ、動きがどうなっているかが目に入らないんですね。
昨年10月の国連総会第1委員会、12月の国連総会で、核兵器禁止条約の締結交渉を今年3月と6〜7月に行うという画期的な決議が圧倒的多数で採択されましたが、日本政府はこれに反対しました。
五十嵐: 世界はあぜんとしたと思いますよ。どうして日本は反対するんだと。
志位: 唯一の戦争被爆国にあるまじきことです。「地球儀俯瞰外交」というが、いったいどこに目をつけているのか。(笑い)
TPPでは、多国籍企業の利益最優先のルールを「自由貿易」の名で押し付けるやり方が、世界のあちこちで矛盾が起こって大破たんをとげつつあるわけです。
ところがこれも目に入らない。パリ協定では締約国会議に間に合わなかった問題とともに、中身の面でも日本の温室効果ガスの排出量の削減目標があまりに低すぎて世界から指弾されています。
TPP、核兵器廃絶、パリ協定――どの問題でも世界の大きな流れが見えていない。
−この続きは次回投稿します−
(参考資料)
山本太郎議員の主張:米国の要求=安保法案そのものだ !
(news.infoseek.co.jp:2015年8月21日より抜粋・転載)
★中谷防衛相:アメリカの要請に応えるかたちで
安倍政権は国のかたちを変えようとしている !
★「アーミテージ・ナイリポート」を持ち出してきた !
★憲法違反の閣議決定から憲法違反の安保法制まで、
米国側の要求によるものだ !
★米軍は、自衛隊と日本の集団的防衛を行うことは、法的に禁止されている !
★3年前・「アーミテージ・ナイリポート」に昨今の国会での
安倍フレーズが、ソックリそのまま出ている !
★安倍首相や安倍政権の「ネタ元」が、米国・
「アーミテージ・ナイリポート」だ !
★米国の要求:ホルムズ海峡に、日本は、単独で
掃海艇を同海域に派遣すべきだ !
★米国の要求:明らかに特定秘密保護法の制定を促した文言もある !
★米国の要求文書:安倍政権が、提案している
安保法案そのものではないか ?
★「これら(米国の要求)はほとんどすべて、今回の
安保法制や日米の新ガイドラインに盛り込まれている」 !
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