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横田めぐみさん拉致から39年、両親は被害者の救出訴え !
蓮池透さんが著書を『拉致被害者たちを
見殺しにした安倍晋三』と題した、その切迫した心境とは ?
(news.tbs.co.jp:2016年11月15日より抜粋・転載)
横田めぐみさんが、新潟市から北朝鮮に拉致されて、39年が経ちました。
両親の横田さん夫妻は、北朝鮮の核やミサイルの挑発に左右されず、
拉致被害者の救出を急ぐよう強く訴えています。
「世界中でいろんなことが起きるのは、人間が生きている以上当たり前だから、そんなことを拉致問題が動かないことの理由にしてほしくない」(横田早紀江さん・80歳)
13才だった横田めぐみさんが拉致されて、11月15日で、39年となります。
横田さん夫妻は、80代になりました。
「指が痛くて・・・、曲がっちゃったんですよ。すごく痛いんですよ。ここが痛くて、ここが痛くて、すごく痛い、ここ全部が。何もかもが老化。声も出ないし。 早く卒業させてもらえないかと思う、こういうことは」(横田早紀江さん)
毎年、新潟市で行われてきた、めぐみさん救出を訴える集会。
父・滋さん(84歳)の負担を考慮し、今年、2人は出席を見合わせ、川崎の自宅マンションから中継で娘の救出を訴えます。(15日00:51)
(参考資料)
蓮池透さんが著書を『拉致被害者たちを見殺しにした安倍晋三』と題した、
その切迫した心境とは ?
(www.huffingtonpost.jp:2016年02月13日より抜粋・転載)
投稿日: 2016年01月17日 18時11分 JST 更新: 2016年02月13日 10時52分 JST HASUIKE
◆拉致被害者・蓮池薫さんの兄・蓮池透さんの主張は ?
北朝鮮による拉致被害者・蓮池薫さんの兄で、「救う会」元事務局長の蓮池透さんが2015年末、著書『拉致被害者たちを見殺しにした安倍晋三と冷血な面々』(講談社)を出版した。刺激的なタイトルの本だが、拉致問題が停滞し、国民的な関心も薄れる中、解決に向けて一石を投じようとの切迫した心境が表れている。
◆蓮池さんに聞いた。――思い切ったタイトルにしましたね。
表紙だけで「憂さ晴らしか」と思われることは本意ではないんです。拉致問題の発生から長時間経過したのに、何も変わっていない。
今時「拉致問題」なんて言ってもアピールできない。世代交代で記憶も薄れていて、大学生になるとほとんど拉致問題を知らない。政府間の動きもほとんどない。関心を持ち続けてもらうために、捨て身の遺言を書きました。
安倍首相を始め、拉致問題に関わったすべての人を、自分も含めて批判して、一応の対案も提案したと思っています。
家族会の内紛や金銭問題も書きました。特に、拉致問題の解決を願ってカンパして下さった分が、拉致被害者に渡らないのは問題です。
弟たちはそのカンパを受け取っていないから、お礼のしようがないし、拉致被害者家族も、決して楽な生活なんかできていないという実態を知ってほしかった。
日本政府はどうして冷淡なのか。
誤解を解くと同時に、その支援の薄さの意味をぜひ分かってもらいたかった。
◆あえてこのタイミングで、どうして本を
書こうと思ったのでしょうか ?
拉致問題が停滞していることに加え、マスコミが知っているのに文字にしない。
タブーの中で自制、忖度を続けていることに耐えられなくなってきた。もやもやした気持ちを持ったまま、生涯を終えるのはイヤだ。ブレークスルーしないがために、だらだらと時間が過ぎている。今までずっと耐えてきた堰が切れたんです。
◆「拉致問題を最も巧みに政治利用した国会議員」と、
文中に書かれている安倍首相への批判は、とはいえ、強烈です。
安倍さん(2002年当時は官房副長官)は、
北朝鮮への強硬姿勢を期待されて政権に返り咲いた。
ただ、拉致問題は政権浮揚のためだったのかと思います。多くの国民の意に反して安保法制を制定し、やらないといっていたTPPを決着させる。
☆安倍首相は、そもそも北朝鮮の脅威を煽って、
違憲・集団的自衛権を解禁しようとした人だ !
そもそも北朝鮮の脅威を煽って集団的自衛権を解禁しようとした人が、「北朝鮮と対話する」というのは、政治信条を疑いますよね。
確たる戦略があったのか。自分でかけた制裁を解除していくだけなら戦略とは言えない。ストックホルム合意についても「合意した」ということにして安住しているだけなら意味がない。
合意に含まれた日本人妻、遺骨の問題はどうするのか。関係者は拉致問題よりずっと高齢で、残された時間は少ない。拉致のために犠牲になるのはおかしい。
再調査に合意した2014年5月の「ストックホルム合意」のとき、安倍首相は、首相官邸で自ら発表しましたよね。「2桁の生存者リスト」と日本経済新聞が書いて、盛り上がりましたよね。しかしなぜか、再調査リストの提示は当初「夏の初めか秋の終わり」と言っていたのが、「1年後」になり、今や「期限を設けない」という話になった。
いつの間にか責任の所在も曖昧になった。仕方がないから、「日朝協議を3回やった」とメディアを使って情報を流す。やむを得ない理由なら延期すると、安倍さん自身が国民に周知すべきだ。1年というのはものすごく長い。1年なんてどうってことないという考えがあるなら許せない。
☆弟達の「北朝鮮には戻らない。日本に留まる」という
強い意志が、覆らないと知って、小泉自公政権は、渋々方針を転換した !
弟たちの「北朝鮮には戻らない。日本に留まる」という強い意志が、覆らないと知って、渋々方針を転換、結果的に尽力するかたちとなったのが、安倍氏と中山(恭子)氏(当時は内閣官房参与。現・日本のこころを大切にする党代表)であった。
あえて強調したい。安倍、中山両氏は、弟たちを一度たりとも止めようとはしなかった。
止めたのは私なのだ。(74ページ)
(拉致被害者支援法の成立後、)私は、
「国の不作為を問い、国家賠償請求訴訟を起こしますよ」と、安倍氏を追及した。
すると安倍氏は、薄ら笑いを浮かべながら、こう答えたのだ。
「蓮池さん、国の不作為を立証するのは大変だよ」
……いったいどっちの味方なのか。(75ページ)
「『机を蹴飛ばして帰ろう』と言った」といった武勇伝をマスコミが書くわけですよ。
やがて「拉致問題に関心が深い」とか「いろいろ功績があった」という都市伝説みたいになった。それは違う。
☆拉致被害者を「一時帰国」させ、やがて北朝鮮に戻す
という、非常に理不尽なやり方を日朝間で決めた !
北朝鮮に拉致されていた弟夫婦ら5人が、2002年に日本に戻ったときは「一時帰国」で、やがて北朝鮮に戻すという、非常に理不尽なやり方を日朝間で決めました。
それは、日本政府の方針で、安倍さんは、そのとき官房副長官で政府の一員だった。
「安倍さんが5人を日本に引き留めた」と言われているが、政府方針で一時帰国と決めたのだから、止めるわけがない。戻らないという弟たちの意志を政府に伝えたら「じゃあ、本人の意思で、北朝鮮に戻さない」ということになったわけで、安倍さんも中山さんも決して止めてはいない。世間を惑わすウソを言わないでほしい。
☆改憲派議員に、「九条を変えろ」とでもいっておけと言われた !
2003年の憲法記念日に、改憲派議員の集会に呼ばれ、困惑したこともある。
「何を話すのか」と聞くと、「九条を変えろ」とでもいっておけとのこと……馬鹿だった私はそれを真に受け、「憲法九条が拉致問題の解決を遅らせている」と発言し、その場では称賛された覚えがある。
なんて浅はかな発言だったのだろうと、いま思い出すだけでも冷や汗が出る。(84ページ)
私自身が解決を阻害した面もあります。
世論の右傾化の急先鋒だったと言われたこともありました。
私は右も左もない、みんなでやらなきゃいけないと思ってやっていたんだけど、
私も政治利用されたと言われればそれまで。気づくのが遅かった。
今でも言われます。「あんたが弟を止めたのがいちばん悪い。そのまま送り返していれば、日朝はうまくいったんだ」と。弟をいったん北朝鮮に送り返せば、次は全員帰ってくるという約束があったという説もあるけど、弟と話して、それはあり得ないと思った。
これはもう、止めるしかないと思った。
☆そもそも拉致被害者の「一時帰国」という問題を
作り出した、日本政府に問題がある !
当時の判断について、福田康夫元首相が「本人の意思を尊重した」と、あるインタビューで答えていたけれど、日本が国民の生命、意思を最重視しているのであれば、そんなことをわざわざ言うはずがない。
そもそも「一時帰国」という問題を作り出した、日本政府に問題がある。そこに「日朝正常化のために家族を黙らせる必要がある」という意図が垣間見えるんです。過激派組織「イスラム国」(IS)に日本人が拘束されたときだって「あらゆる手段を尽くす」と言ったけど、尽くしたのか。
Abe:――通常国会の衆院予算委員会でも質問が上がりました。蓮池さんの著書をもとに質問した議員に、安倍首相は、「私は断固として反対した」「違っていたら、私は国会議員を辞める」と気色ばんで答弁しました。
どっちもどっちという感じですね。まず、民主党の緒方林太郎氏が
質問するという話は、寝耳に水だ。
事前に何の相談もなかった。首相の足を引っ張るための材料を
民主党に提供したつもりもない。
もう少し建設的な議論をしてほしかった。
☆日本政府は、拉致被害者に、「いつ北朝鮮に
戻るのか」という相談までさせていた !
安倍首相も大人げないと思いました。「断固として反対した」というなら、ちゃんと拉致被害者の家族や本人にそう伝えてほしかったし、弟を説得してほしかった。
実際には、日本政府は「いつ北朝鮮に戻るのか」という相談までさせていたから、そこは見解の相違があります。実際、孤独でしたよ。国益か家族の絆か、とても耐えがたい戦いでした。
☆2014年末の総選挙で、両親を自民党議員の応援に
かり出したことは「政治利用」だ !
それに、2014年末の総選挙で両親を自民党議員の応援にかり出したことは「政治利用」と言われても否定できないはずです。
◆年明けには、北朝鮮の核実験もありました。
日本独自の制裁強化も報じられています。
核実験はとてもショックでした。また拉致問題は停滞するでしょう。しかし制裁では核も拉致も進まないというのは、歴史が証明している。すでにアメリカや中国といった大国の思惑に翻弄されて、拉致問題は奥深いところへ繰り込まれてしまった感がある。
このままでは、とりつく島もなくなってしまうのではないか。私も弟も頭を抱えています。「拉致も核も」というのであれば、独自の外交をまな板に載せる覚悟はあるのか。安倍さんが離れ業をやってくれることを期待しています。
◆では、解決に向けての道のりは、
どうあるべきでしょうか ?
前のインタビューでも言ったけど、過去の問題とセットでやるしかない。
しかし、「返せ」「解決済みだ」と双方が、主張をぶつけ合う構図は、まったく変わらない。
まず「解決」って何なのか、それを日本側が示すべきです。そこに理性的で冷徹な判断が
入っても仕方がない。でも安倍さんは「全員が家族と抱き合うまで」と言う。
家族の感情には訴えるかもしれないが、首相がそんな感情的なことばかり言っていていいのか。
「任期中に解決する」というなら、責任を持ってやってほしい。
☆拉致被害者の帰還のためには、北朝鮮にとってメリットを
享受できる方策を日本が考えることも必要です !
13年は長いですよ。2015年、弟の同級生が、立て続けに2人亡くなった。不幸なことが起きていても仕方ない時間がたっている。まず安否確認、信憑性が高いデータを示せと求めること。それが信頼性が高ければ、受け入れるしかないのではないでしょうか。
全員を取り返すのが一番望むべきことだけど、それでなければダメだと言い続けたら、北朝鮮は答えようがない。
北朝鮮にとってメリットを享受できる方策を日本が考えることも必要です。制裁解除なんてメリットでも何でもないんですから。
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